水俣病の現在

2006年はチッソ付属病院から水俣保健所に「奇病」発見の公式通知から50年。水俣病公式確認から50年です。

アマゾン川が「断流」。

2005年11月04日 | 水資源
ブラジル内陸のアクレ州とアマゾナス州では、2005年7月から干ばつが続いて、アマゾン川を流れる水がなくなった。淡水魚の多くは死んでしまった。多くの集落はアマゾン川の舟輸送に頼っているが、その輸送手段が断たれて20万人が孤立し、ヘリコプターによる物資輸送が続いている。

北大西洋の海面水温が上昇したため、熱帯にスコールをもたらす熱帯収束帯(ITCZ)が北に片寄ったことが原因と考えられる。これまでよりも熱赤道が北にかたよったため、大型ハリケーンのカトリーナやウィルマがアメリカ合衆国に大きな被害を与えた。今年一年限りの現象ではなく、今後も頻繁に起こる可能性がある。



アマゾンの干ばつの直接原因がITCZの北上であったにしても、その根本原因がアマゾンの大規模な森林破壊にあると考えられる。
熱帯雨林が、アマゾンに十分な湿度と降雨量をもたらしてきた。しかし、熱帯雨林が失われると降水量も減り、さらに熱帯雨林が減る。この悪循環は30%の森林破壊によって始まると考えられている。アマゾンに干ばつをもたらすエルニーニョ、森林火災、気候変動もあり、現在のペースで森林破壊が進むことは危険である。

ただし、アマゾン川の渇水はこれまでもしばしばくりかえされ、驚くほどの異常気象ではない、とする楽観論もある。これまでは干ばつ被害者の声がブラジル政府まで届かなかったから、干ばつがくりかえされたことを知らなかっただけ、という見方もある。

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