修行は まだまだ続く ♪

ぼちぼちと ほどほどに 今を愉しんで・・・

万葉の世界を彷徨う

2012-10-02 | おでかけ
大型台風が日本列島を縦断していき 多大な被害を及ぼしていきました。
被災された皆様には 心よりお見舞い申し上げます。

台風は 当地も通過していきましたが 幸い日曜の夕方から夜中にかけて超スピードで駆け抜けていきましたので
県道が通行止めになったのは夜間だけでしたし 特に大きな被害はありませんでした。
ニンジン旅が一週間後ろへズレていたら・・・・・・水神様の占いは 果たして どうだったのでしょう???
さて ニンジン三日目のはじまり はじまりぃ・・・・・・。

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ニンジン三日目は 頭の中を日本史の年表と人物相関図が クルクルめまぐるしく往ったり来たり
先ずは ココで↓大和の考古学について 事前学習をしてから。

     

帚木蓬生著 『 国銅 』 と 東大寺の毘盧遮那(ビルシャナ)大仏造営の解説をダブらせながら読んだり
坂東真砂子著 『 朱鳥の陵 』 の人物相関図を必死で思い出しながら 復習したり予習をしたり・・・って 嫌いじゃないかも。

早速 『 朱鳥の陵 』 主人公の持統天皇と天武天皇のお二人が眠る御陵へ。



宮内庁管轄区域なので 古墳の周囲は立ち入り禁止になっているが 墳墓のすぐ近くまで 在所の人たちの畑が続いている光景は
御陵に眠るお二人とあまりにかけ離れた現実に 時の経過の過酷さと 戸惑いを覚えるのは あの小説を読んだからかもしれない。 
小説は史実を脚色していると理解しつつも 天武天皇の死後 ようやく心(?)身共に夫を独占できるようになり
朽ちていく夫 ( 天武天皇 ) の亡骸に寄り添い喪に服した皇后 ( 後の持統天皇・鸕野讃良皇女 うののさららのひめみこ ) の
どろどろした胸の内を想像すると 鳥肌が立つ思いがした。
天武天皇と 火葬を希望した持統天皇は 彼岸で誰に邪魔立てされることなく 永遠にふたりの世界を築けたのだろうか。

天武天皇・持統天皇陵をあとに 橘寺に向かう途中で 謎の石造物亀石に寄る。

      

確かに 甲羅からちょこんと頭を出しているように見えるが 造られた目的は???
他にも 明日香村には 猿石・鬼の雪隠・鬼の俎板等 数多くの謎の石造物が残されているが 次に向かったのは↓


     

不思議な模様を彫りこんだ酒船石である。
以前 テレビで何の番組だったか忘れたが 酒船石を観て以来 その不思議な石造物に心を囚われていたのがつれあい。
いったい何の目的で??? どう利用されていたのか??? 想像するだけでもわくわくしてくる。
酒船石は丘の上にあるのだが そのすぐ下には コレ↓

     

亀の甲羅の部分が水を貯められるように窪みになっている 精巧に作られた亀形石造物がある。
上の酒船石と続いているようにも見えるが??? 不思議がいっぱい♪

さて 予定ではこれでニンジン完食になる予定だったのだが 未消化どころか食べ残しが気になって仕方ない。
休暇が まだ一日残っていることだし・・・・・・ひとりでお留守番しているブッちゃん ごめんよぉ~
そうと決まったら 奈良での宿泊場所を速攻で確保!!

昼食は 以前にも行ったことのある石舞台古墳そばの夢市・夢市茶屋で古代米の定食を・・・・・と思ったら
物凄い人 人 人・・・・・いったいこれだけの人たちが 明日香のどこにいたのやら。
満席で階下まで長い行列 おまけに ギャアギャア ギャハハハ 大口開けて食べながらしゃべくる品のなさ
ガックリ 行列に並ぶのをやめて他を探すことにした。
結果 これが幸いして カフェランチを出す古民家風の小さな洒落たお店を見つけることができた♪
更にそこは 自家焙煎の珈琲を出すカフェだったので お勧めのエチオピアを初めていただいた。
口に含むとフルーティな香りが広がり 胃に重さを感じない美味しい珈琲だった。

お腹が満たされ 時間もたっぷりできたところで 再び万葉の世界に遊ぶことにした。

聖徳太子誕生の地とされる橘寺



大和路と云えば 風探しが気になるところだが 今回の旅は 少し違っていた。

話が少し前後するが 今回のニンジン旅には 実家の母も誘いホテルの予約等も整っていたのだが 直前に母が大腸がんの検診でひっかかり
その再検査の日が ニンジンの初日と重なってしまい迷ったが 母の強い勧めもあり予定通り出かけてきたのだ。
母が検査を受けているであろう頃に めったにやらない占いで 「旅行・止めるべし 健康・重し 信心せよ」 と出たのだから気にならないわけがない。
ふんっ! なにさ たかが占い そんなもの と 内容を否定しながらも 薬師如来に出逢えば祈り
身代わり仏様がおいでになれば その腹部を撫でながら念じ 更に今まで興味を持ったことのない写経につれあいとふたりして筆を取り・・・・・
クソババアと陰で呼ばわり 殺しても死ぬようなババアなんかじゃない! と 勝手に思い込んでいたので 
再検査になっただけで こんなに動揺するとは・・・・・・ 
自分自身思ってもみなかった心の揺れに 行く先々の仏様にご加護を・・・と信心するのだった。

話を元へ・・・・・橘寺の東門に立つと 向かいの丘の中腹に綺麗な塔が見えたので 次にそちらに向かった。
そこは 日本最初の厄除け霊場とされる岡寺であり 別の名を龍蓋寺と云われる。
本尊は 日本最大の如意輪観音座像で 物事を自分の意の如くかなえていただけるとのこと。
勿論 ここでも 信心深く(?)頭を垂れたのは云うまでもない。

     

本堂の前には その昔近くに田畑を荒らす悪龍がいたそうで それを法力によって小池に封じ込め大石で蓋をしたと云い伝えられる龍蓋池が今もある。 
思わず 胸の中で末吉も閉じ込めたぞ! と安堵する気持ちが起きたのが正直なところ。
ふっと 気が緩んだところで・・・・・そういえば娘が辰年なのに思い至り 善き龍は解き放たれていなくては・・・・・・
娘には 善き龍のお守りを買って帰ることにした。

一か所に何時間も費やし じっくりとっくりしているうちに 陽が傾き始め 慌てて資料館で 予習復習。



先の 『 朱鳥の陵 』 に出てくる持統天皇の母方の祖父にあたる蘇我倉山田石川麻呂の発案で創建され 
また仏前で一族が自害されたと伝わる寺の跡は 今ではただの草っぱら そこに山田寺が建っていたことを示す碑が建っているだけである。
柔らかな夕日が射すその草原で リフティングの練習に励む少年たちの姿が印象的だった。

ホテルにチェックイン後は やはり美味しいものを求めて街へ。
好みの梅酒を三種類選べる利き酒(?)セットなるものがあり 端から三種類ずつオーダーし 最終的には全種を味見。
その中に こんな↓銘柄の梅酒があったので・・・・・笑っちゃうでしょ♪ 

     

美味しいものをたらふくいただいた後は 酔い覚ましに猿沢の池の畔を散策♪
足下ふ~らふら怪しく 池に落ちやしないか ダレかさんはヒヤヒヤしたそうな。

     

満月には 少し早かったが 神々しい光を放つ月夜の散歩は至福のひとときであった♪

     

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ニンジン四日目 ようやく東に向かって走り始める。
・・・・が せっかくなので 一か所だけ寄り道 源氏物語の世界を垣間見る大津の石山寺へ。



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途中立ち寄った 名神高速道上りの多賀SAで見かけた 幼児専用のトイレコーナー↓

     

近頃 SAの洋式トイレに チャイルドホルダーが設置されているのは当たり前になり 
幼児用の小さな便座を備え付けられたトイレも増えてきたけれど 保育園にあるような幼児用のちっちゃな便器と洗面台。
おむつ交換用ベッドの上には おむつ交換中の子どもの気を惹くように玩具があり 他人の視線を遮蔽するカーテンも下がっている。
ようやくここまで来たか・・・・・こんな気遣いがされた幼児用トイレに感激して 思わずパチリッ! 

さあ あとは 東に向かってひたすら走るのみ ブッちゃん 待ってってねぇ~!

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その後 母の検査の結果は 小さなポリープがひとつ確認されただけで 心配ないでしょうとドクターから説明があったとのこと。
本人は ストーマの処置を受けなければならないだろうと最悪の覚悟をしていたらしく ほっとしたのか気の抜けた声だった。
それは 当方も同じ つい最悪の状況を想像してしまい 勝手に不必要なストレスを抱え込んで・・・・・
後日 一泊の入院でポリープを取ることになったので その話は何れまた・・・・・。

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