MOONLIT STORY ~月夜の物語~

月明かりに照らされた惑星地球をテーマに星空の写真を撮り続けています。

PENTAX-D FA★ 50mmF1.4 SDM AW Vs smc PENTAX-FA 50mmF1.4

2019-03-17 13:05:26 | 天体望遠鏡・撮影機材・グッズ

ペンタックスの最新標準レンズ「PENTAX-D FA★ 50mmF1.4 SDM AW」と旧標準レンズ「smc PENTAX-FA 50mmF1.4」の比較レビューです。

新レンズは、昨年、25年ぶりにリニューアルされて登場しました。

世界最高水準の高性能との触れ込みですが、価格も重量もおよそ4倍になり、少くともその点は旧レンズの圧勝です。

 

当時の名機LXと最新のK-1Ⅱに装着して並べると、とても同じフルフレーム&標準レンズの組み合わせとは思えません。

LXの方はまるでフォーサーズのようです。

 

はたして、これだけの大きさ・重さ・価格に違いのあるレンズに見合った価値があったのでしょうか?

私は、星景写真をメインで撮りますので、絞り解放での性能が何よりも重要です。

まずは周辺減光を青空でテスト。周辺減光の差が目立つようアンダーで、中心付近の明るさが揃うように現像しました。

 

smc PENTAX-FA 50mmF1.4 → f1.4

 

PENTAX-D FA★ 50mmF1.4 SDM AW → f1.4

 

ブログにアップすると画質が落ちるため分かりづらいですが、明らかに周辺減光が1EVほど改善されています。

 

次に逆光性能です。

今までシグマのズームレンズ(Artシリーズ)を多用してきましたが、ズーム全域で解放からとてもシャープな反面、月光写真のときに発生する盛大なゴーストに悩まされ続けてきました。

月光写真家としては、周辺減光以上に重要な問題です。

ゴーストを強調するために、明瞭度+30、かすみ除去+30で現像しています。

 

smc PENTAX-FA 50mmF1.4 → f8

 

PENTAX-D FA★ 50mmF1.4 SDM AW → f8

 

旧レンズの方は、はっきりとしたゴーストともやっとしたフレアが発生しています。

新レンズはレンズ数が倍以上に増えているにもかかわらず、最新のエアロブライトコーティングにより、強調処理しなければほとんど目立たないほどのゴーストしか発生していません。

 

さて、やはり一番気になるところは結像性能ではないでしょうか。

遠景を開放で撮り比べました。まずは全景から。

 

smc PENTAX-FA 50mmF1.4 → f1.4

 

PENTAX-D FA★ 50mmF1.4 SDM AW → f1.4

 

意外なことに、同メーカーの同スペックのレンズでありながら、新レンズの方が少し広角です。

旧レンズの方は、全体に靄がかかったようにコントラストが低いです。

次に、それぞれの画像の一部を等倍で切り出しました。

 

smc PENTAX-FA 50mmF1.4 → f1.4

 

PENTAX-D FA★ 50mmF1.4 SDM AW → f1.4

 

これはもう一目瞭然ですね。新レンズの方はほぼ1画素単位まで見事に解像しています。

旧レンズの方は色収差でしょうか、色がにじんだ感じも見受けられます。

 

今回はここまでですが、次は実際の星空を撮り比べて、4隅のコマ収差やフリンジなどをテストします。

 

 

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