マスクで耳が痛くならないグッズの第二弾!!
前回のビジネス用の地味なゴムバンドに対して、今回はちょっとおしゃれな感じを目指しました。
材料は100円ショップで買った星型のフレームと元々あった紐を使います。
作り方は簡単!フレームを紐で繋ぐだけ。
ただし、結び目がかっこよくなるよう工夫しました。
写真のようにくるくると巻き付けて、最後に穴に紐を通したら、緩みのないよう強くきゅっと絞ります。
出っ張った紐の端はハサミでチョキン! 反対側も同じように結んだら完成。
フレーム間の紐の長さは約14㎝、ゴムバンド仕様は全長約18㎝です。
ちなみに私の頭の周囲は61㎝です。
マスクの付け方は、慣れがちょっと必要だけど、写真の要領でひっかけます。
装着するとこんな感じです。
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新型コロナウイルスの影響で、マスクを長時間装着していると、耳が痛くなる経験をお持ちの方が結構いらっしゃるのではないでしょうか。
私は顔がデカいため夕方には耳が痛くなり、炎症を起こしたこともありました。そこで、耳が痛くならないグッズを自作してみました。
クリップ止めは見た目がよろしくないので、なるべくシンプルデザインを考案しました。
材料は100円ショップで購入した2㎝幅のゴムバンドと、エクレアが入っていたケースの蓋のみです。
1. エクレアのプラの蓋から、2㎝×1.5㎝の板を2枚切り取ります。
2. プラ板をゴムバンドの端に乗せます。
3. プラ板を巻き取るようにゴムバンドの端を2回折り畳みます。
4. 巻き取った部分の端側半分をプラ板ごと縫い付けます。
5. 反対側も同じように縫い付けて出来上がり♪
装着感はなかなかいい感じで、耳への負担が減りました。
ただ、女子が着けるにはちょっと地味すぎるかなということで、次は星型のパーツを使って製作してみます。
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購入した時は固い蕾でした。
それから2週間経って花開いてきました!
葉っぱが変化した赤い花苞の内側から、ピンク色した可憐な3枚の花びらがニョキっと顔を出しています。
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2年ほど前から観葉植物を飾るようになったのですが、珍しい植物を見かけるとつい欲しくなり、今ではこんなに増えてしまいました。(^^;
最初のころは鉢植えの状態で買うことが多かったのですが、近頃は植物と鉢を別々に購入して遊ぶことも覚えてきました。
コレクションの中から4つをピックアップしてご紹介します。
砂漠のバラともいわれる「アデニウム・オベスム」
乾燥地帯に生え、冬場は葉が落ちて休眠するのですが、今年は暖冬のためか葉が残っています。
丸い樹幹に合わせた丸い鉢に、百円ショップで購入した水槽用の砂利を敷き詰めました。
虎の尾の仲間の「サンスベリア・バキュラス」
こちらは先に背の高い円筒形の鉢を購入し、あとからこの鉢に合うシュッとした植物を選びました。
あくまでも盆栽も生け花も知らない私の感覚ですが、植物の形状と鉢の形状を合わせるとバランスよくまとまるように思います。
エアープランツの一種「チランジア・コットンキャンディ」
土のない岩場に生えているイメージがあったので、岩石っぽい鉢をチョイスしました。鉢の中は空っぽです。
和名の付いたサボテン「テフロカクタス・武蔵野」
トゲがペラッペラの紙のような奇妙な形状をしています。
コーヒーカップの形状をしたガラス鉢に入れて、コーヒードリッパーとコーデしてみました。
赤茶けた砂漠のイメージで、素焼きを砕いた細礫を詰めています。土は皮の部分に隠れるよう中層にサンドしてあります。
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ペンタックスの最新標準レンズ「PENTAX-D FA★ 50mmF1.4 SDM AW」と旧標準レンズ「smc PENTAX-FA 50mmF1.4」の比較レビューです。
新レンズは、昨年、25年ぶりにリニューアルされて登場しました。
世界最高水準の高性能との触れ込みですが、価格も重量もおよそ4倍になり、少くともその点は旧レンズの圧勝です。
当時の名機LXと最新のK-1Ⅱに装着して並べると、とても同じフルフレーム&標準レンズの組み合わせとは思えません。
LXの方はまるでフォーサーズのようです。
はたして、これだけの大きさ・重さ・価格に違いのあるレンズに見合った価値があったのでしょうか?
私は、星景写真をメインで撮りますので、絞り解放での性能が何よりも重要です。
まずは周辺減光を青空でテスト。周辺減光の差が目立つようアンダーで、中心付近の明るさが揃うように現像しました。
smc PENTAX-FA 50mmF1.4 → f1.4
PENTAX-D FA★ 50mmF1.4 SDM AW → f1.4
ブログにアップすると画質が落ちるため分かりづらいですが、明らかに周辺減光が1EVほど改善されています。
次に逆光性能です。
今までシグマのズームレンズ(Artシリーズ)を多用してきましたが、ズーム全域で解放からとてもシャープな反面、月光写真のときに発生する盛大なゴーストに悩まされ続けてきました。
月光写真家としては、周辺減光以上に重要な問題です。
ゴーストを強調するために、明瞭度+30、かすみ除去+30で現像しています。
smc PENTAX-FA 50mmF1.4 → f8
PENTAX-D FA★ 50mmF1.4 SDM AW → f8
旧レンズの方は、はっきりとしたゴーストともやっとしたフレアが発生しています。
新レンズはレンズ数が倍以上に増えているにもかかわらず、最新のエアロブライトコーティングにより、強調処理しなければほとんど目立たないほどのゴーストしか発生していません。
さて、やはり一番気になるところは結像性能ではないでしょうか。
遠景を開放で撮り比べました。まずは全景から。
smc PENTAX-FA 50mmF1.4 → f1.4
PENTAX-D FA★ 50mmF1.4 SDM AW → f1.4
意外なことに、同メーカーの同スペックのレンズでありながら、新レンズの方が少し広角です。
旧レンズの方は、全体に靄がかかったようにコントラストが低いです。
次に、それぞれの画像の一部を等倍で切り出しました。
smc PENTAX-FA 50mmF1.4 → f1.4
PENTAX-D FA★ 50mmF1.4 SDM AW → f1.4
これはもう一目瞭然ですね。新レンズの方はほぼ1画素単位まで見事に解像しています。
旧レンズの方は色収差でしょうか、色がにじんだ感じも見受けられます。
今回はここまでですが、次は実際の星空を撮り比べて、4隅のコマ収差やフリンジなどをテストします。
念願の書斎を手に入れて早や7か月。
今頃になってふと気が付いた。書斎でお茶の一つも入れられないことに。
そこで、コーヒーが入れられるようにすることにした。
それも、折角ならコーヒーメーカーみたいなお手軽なものではなく、いっそのことハンドドリップにこだわってみよう。
上手にドリップするには、少しづつお湯を注ぐことのできる口の細いケトルがあった方がいい。
豆だって挽くところからやってみたい。となれば豆を保管しておくキャニスターも必要だよな。
夢がどんどん膨らんでいく。。。
ここで悩ましいのが、増える物の置き場。
日用品だから仕舞いこんでは使い勝手が悪い。
置く場所といえばチェストの上ぐらいだが、すでに観葉植物とBluetoothスピーカーが飾ってある。
物を置きすぎて雑然とするのは美しくない。
考えた末に行き着いたのが、ウォールシェルフを取り付けての壁収納。
そう、インテリアにして飾ってしまえという発想だ。
ついでにマガジンラックも取り付けて、お気に入りの雑誌も飾ってみよう♪
どうです? これが僕流の “魅せる収納” です!
その日の気分で雑誌を入れ替えてみたり・・・
かかった費用は以下の通り。(税込・送料別)
・キントー ブリューワースタンドセット:¥16,200
・APIX 電気カフェケトル 0.7L:¥3,605
・カリタ 手挽きコーヒーミル:¥2,990
・Redecker エスプレッソブラシ:¥1,419
・パール金属 ロック式キャニスター 600mml:¥900
・fiscu ウォールシェルフフェンス:¥3,980
・fiscu ウォールマガジンラック:¥2,698
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フィルムの現像やプリントをする工房のことを、写真用語でラボ(ラボラトリー)といい、プロ向けをプロラボと呼びます。デジカメが普及してから、現像はPCで、プリントはインクジェットプリンタで出力するのが一般化しました。つまりかつての工程が電子化されているわけですが、昨年11月に引っ越して書斎を手に入れたのを機に、プリントするために適した環境を構築しました。それを私は“電子ラボ”と呼んでいます。
世の中がデジタルに移行してもフィルムにこだわり続けていましたが、ダイレクトプリントがなくなり、銀プリントであってもレーザー露光でプリントするしかすべがなくなったことで、プロラボに依頼しても折角のフィルムの豊かな色彩表現ができなくなってしまいました。
“それなら自分で納得のいくプリントをするしかない。”
そういう思いを近年強く抱くようになり、実現に至ったわけです。
電子ラボの外観
では、「納得のいくプリント」とは何か?
それは、ライトボックスで映し出されるポジフィルム原板の色彩をプリントに再現することです。そのためのポイントは、以下の6つになります。
- ポジ原板・モニター・プリントの色を正確に見るための光環境
- ポジ原板をデジタイズする高性能スキャナー
- 画像処理に適したPC
- 色再現性の高い高性能モニター
- 高度な画像処理ソフトとカラーマッチングソフト
- カラーマネージメント対応の高性能プリンタ
それでは、実際にどう構築したかをご紹介します。
≫1.光環境 ≪
まず大事なことは、外光をなるべくシャットアウトすることです。そのために1級遮光カーテンにしました。それでも少し透過しますので、透過光に色がつかないようモノトーン柄を選択しました。真っ黒なカーテンにして暗室化するのがベストですが、それはさすがに気が滅入るので・・・。
フローリングの床には、傷防止のフローリング調マットを敷こうと思っていたところ、たまたまホームセンターにグレーがあったので、迷わずこれにしました。そこまでするなら机をまず黒にしろということになりますが、実はモロ影響があったのは、白いキーボードがモニターに映り込むことです。そこで、実際に色味を見比べるときは、プリンタカバーに使用している黒い布でキーボードごと机を覆います。
照明は、印刷の基準色温度5000Kの高演色LED「Z-80pro2-EIZO」を導入。ライトボックスには、元から持っていたハクバの「ライトビュアー5700」(色温度5000K)を使用。
高演色LED「Z-80pro2-EIZO」
≫2.スキャナー ≪
スキャナーは、長年愛用しているEPSONのハイエンドスキャナー「GT-X970」です。
このスキャナーは、透過光ユニットを備えていますので、フィルムをスキャニングできます。しかも、付属のフォルダで、8×10の大判フィルムまでスキャニングできます。ただし、このフィルムフォルダがすこぶる使い勝手が悪いうえにフィルムの平面性が保てないため、新型「GT-X980」のフォルダと交換しています。詳しくは、フォルダのレポートをご覧ください。
EPSONスキャナー「GT-X970」
≫3.PC ≪
PCは、NECダイレクトで「LAVIE GD346Z/B」を購入しました。黒に統一したかったのですが、NECダイレクトがダントツで安かったのでこれにしました。
CPUはIntel Core i5ですが、ちょっと前のi7並みに早いです。大きなサイズの画像を扱いますので、RAMは32GBを実装。起動ドライブはSSDなので、何をするにしてもサクサクです。
それまでは、モニター一体型の普及機を妻とシェアしていて、6年前のPCのため遅いし使える時間も限られていましたが、占有できるようになって快適そのものです。
≫4.モニター ≪
カラーマネージメントする上でもっとも肝となるのがモニターです。
そこで、正確な色再現と滑らかな諧調表現が可能なEIZO製カラーマネージメントモニター「ColorEdge CS2730」を導入しました。
一般的なモニターは、sRGBで各色8ビット(16,777,216色)しかなく、階調も8ビットで256階調のため、正確な色表現ができないだけでなく、グラデーションにムラができます。
一方、このモニターは、各色10ビット(1,073,741,824色)でAdobe RGBを99%カバーし、階調も10ビットで1024階調あります。
本当はモニターキャリブレーションセンサー内蔵の「CG2730」にしたかったのですが、予算の都合であきらめました。
モニターには、外光や照明が映り込まないように、純正の遮光フードを追加しています。
ご参考までに、「高解像度モニターの落とし穴」も合わせてご覧ください。
EIZOカラーマネージメントモニター「ColorEdge CS2730」と遮光フード
≫5.ソフトウエア ≪
レタッチ用にPhotoshop CS5を使用してきましたが、この際ですので、最新のPhotoshopとLightroomが使いたい放題のadobeフォトプランを契約しました。
カラーマネージメントは、モニター付属のソフト「Quick Color Match」を使えば、紙質とプリンタ機種に合わせて自動で調整してくれるので、とっても簡単です。
≫6.プリンタ ≪
そして最後の総仕上げは、カラーマネージメント対応の顔料インクプリンタによる出力です。
顔料インクプリンタ Canon「PIXUS PRO-10S」
これで念願の電子ラボの完成です!
さて、その実力はいかほど?というわけで、Quick Color Matchを使って出力したプリントと、ポジフィルム原板とPhotoshopで表示した画像を比較しました。
モニター上の画像は以前のPCで原板に近づけるようレタッチしたものなので、色合いが違っていますが、大事なのはモニター上の画像とプリントがほぼ同じ色調であることです。いままではいくら調整しても合わなかった色合いが、微妙な違いはあるものの、一発でこのレベルまで合うのですから、大満足です!
上:Photoshop CC 2018で表示したEIZOモニター上の画像
左下:光沢紙(プラチナグレード)で出力した六切プリント
右下:ライトボックス上のポジフィルム原板(6×7サイズ)
前回のカラーマッチングの記事にもあるとおり、新しいPCの購入に際し、モニターはEIZO社製の27型カラーマネージメント液晶「ColorEdge CS2730」をチョイスした。
このモニターの解像度は2560×1440ドットで、Full HD(1920×1080ドット)と4K(3840×2160ドット)の中間にあたる。
ところが、実際に繋いでみると最大で1920×1200ドットまでしかならないことが判明!
もしや、オンボードグラッフィクスがFull HDまでしか対応していないPCを購入するチョンボをしてしまったか!? (;゚Д゚)
折角の高解像度を生かすには、4K対応のグラフィックボードを追加するしかないのだろうか…
そんな思いが交錯していた。
購入したのはNEC LAVIE Direct DTのPC-GD346ZZDBというモデル。
http://nec-lavie.jp/navigate/products/pc/173q/07/lavie/dt/spec/index.html
仕様を確認すると、4Kには対応している。ならばなぜ?
2560×1440ドットという選択肢がないからか??
しかし、よくよく見ると添付品にDisplayPort-DVI-D(シングルリンク)変換アダプタと書いてある。
むむ!デュアルリンクではないのか?シングルリンクならFull HDまでしか対応していないからそれが原因か!?
実は、モニター添付のDisplayPortケーブルは片側がMini DisplayPortだったため、Mini DisplayPortを持たないPC本体と直接繋ぐことができず、そのためPCに付属していたDisplayPort-DVI-D変換アダプタを介してDVI-Dでモニターに接続していた。
変換アダプタの方も穴の数からてっきりデュアルリンクのDVIケーブルだと思い込んでいたが、なるほど穴の中を覗き見ると中央2列に配線されていない。
これが原因なら、DisplayPortケーブルで直接繋げば解決できるはず。ということで、MiniでないDisplayPortケーブルを購入し、繋いでみた。
すると、無事2560×1440ドットが選べるようになった。(^^)v
Full HDを超える高解像度のモニターの性能をちゃんと引き出すためには、まずPCのオンボードグラフィックスが対応しているかどうか、そして接続するケーブルがDisplayPortケーブルもしくはデュアルリンクDVIケーブルかを確認しましょう!
PCの新調に合わせて、EIZOのモニターを初導入しました。
キャリブレーションセンサー内蔵のCGシリーズにしたかったけど、予算の都合で Coloredge CS2730 をチョイス。
このモニターを導入した理由は、Adobe RGB を99%カバーし、カラーマッチング機能によりモニターに映し出されたとおりの色合いでプリントアウト可能なことです。
どうしても思い通りのプリントができずに失敗プリントの山となった過去とは、これでもうさらばです。
※このモニターは2560×1440ドットの高解像度ですが、当初1920×1200ドットまでしか表示できませんでした。その解決編は後日ブログにて公開します。
カラーマッチングには、このモニターに付属しているソフトウエア「Quick Color Match」を使用します。
このソフトは、モニターとプリンタが通信しあって色合わせ設定を行います。モニターとPCはモニターケーブルに加えてUSBケーブルも繋ぎます。
おそらくこのUSBケーブルによって通信しており、ソフト自体は無償ダウンロード可能ですが、EIZOの対応モニターでないと使用できないと思われます。
とにかくこのソフトが優れモノで、プリンタ機種と用紙を選んだら、プリントしたい画像ファイルをドロップするだけ。
自動でプラグインソフトの Print Studio Pro(Canonの場合)が起動し、設定は用紙に対するレイアウトのみ。超簡単!(最初の導入がちゃんとできていればですけどね…)
使用したプリンタは、顔料インク使用のハイエンド機「Canon PRO-10S」。用紙は純正の写真用紙・光沢プロ[プラチナグレード]を使用。
比較のため染料インク使用の普及機「Canon MG7530」でもプリントしました。
Quick Color Matchがサポートしているのはハイエンド機だけなので、Photoshopで普通にプリントしました。
ただし、この一連のソフトはちゃんとした手順を踏んでインストールしないと連携がとれず、動いてくれません。
その手順は下記の通りです。
① プリンタのドライバーをインストールし、プリンタをスタンバイ状態にしておく。
② Quick Color Match をインストール
③ Photoshop のインストール(既にインストールしていたため起動せず。再インストールで無事起動)
④ プラグイン Canon Print Studio Pro のインストール
実は Print Studio Pro が最新版の Photoshop CC 2018 に対応していなかったため、ここでも起動せず。そこでもうワンステップ。
⑤ Photoshop CC 2018 と Canon Print Studio Pro の連携
詳しくは下記サイトを参照。
http://www.eizo.co.jp/products/ce/qcm/PhotoshopCC2018_PSP_cooperation.pdf
さてさて、かくしてようやく漕ぎ着けたプリントがこれです。
向かって右下がPRO-10S、左下がMG7530です。
照明は、正しく色を評価できるよう高演色LEDスタンドの「Z-80pro2-EIZO」を使用しています。モニターには専用遮光フードを取り付け、照明が当たらないようにしています。
Quick Color Matchによるプリントは、Photoshop上の画像と比較するとややマゼンタが強くなってましたが、OKとしてよい仕上がりでした。(写真に撮るとモニターとけっこう違って見えますが、実物は大差ない仕上がりです。)
一方そうでない方は、染色インク特有の彩度の高い仕上がりも相まって、よりマゼンタが強くモニターと異なっています。
後者の方が見栄えがしてきれいに見えるかもしれませんが、大事なのはモニター通りにプリントされることです。
とはいえ、モニターも経年変化で徐々に色がくるってきます。それを補正するのがキャリブレーションセンサーなのですが、センサーがなくてもマニュアルで調整できます。
その手順を引き続きご紹介します。
① プリントする用紙を準備
② 高演色LEDスタンド以外の環境光をすべてシャットアウト
③ Quick Color Matchを起動
④ ギアの形をした設定マークをクリックし、環境設定「オプション機能」→「手動調整」と進む
⑤ 対象用紙から準備した用紙の種類を選び、「次へ」をクリック
⑥ ワードなどで白紙を表示し、手元の用紙と色を見比べる
(画像上ではむしろ画面の方が赤く見えるかもしれないが、実際は用紙が赤く見える)
⑦ 手動調整の色座標を動かして、画面の白紙が用紙と同じような色合いになるように調整
ようするにキャリブレーションセンサーのかわりに目視で調整するやり方です。
この調整を行った後に再び Photoshop 上の画像とプリントを見比べると、ほぼ同じような感じになりました。(^^)v
ここからは本題から逸れますが、ついでに染料インク(左)と顔料インク(右)の違いを比較してみたいと思います。
プリンタ自体の性能に差があるので単純比較はできませんが、双方の特徴を列挙します。
<染色インク>
・彩度が高く発色が派手
・マゼンタが強め
・プリント速度が速い
・光沢紙の光沢を損なわない
※わざと写りこませたLED照明に注目!同じ用紙なのに光沢感がまるで違います。染料インクの方が透明感を感じるのは、この違いによるものと思われます。
<顔料インク>
・ナチュラルな発色
・黒が締まってコントラストが高く高精細
・プリント速度が遅い
・光沢感がなくマット調になる
※顔料インクは紙に染み込まず、用紙表面をインクが覆ってしまうため、光沢感を失ってしまうと考えられる。
染色インクは色再現性がよくありませんでしたが、それはカラーマッチングを行っていないからで、サポートされているハイエンド機の染色プリンタ PRO-100S を使用すれば、良好な色再現になると思われます。
ただし、Canonのショールームで10Sと100Sによる同じ画像のプリント見本を見比べたところ、やはり10Sの方が高精細で、100Sの方がわずかに赤みがかっていました。
以上のことから、人肌が柔らかく暖かみを帯びてプリントされる染色インクは人物向き、コントラストが高くて高精細の顔料インクは風景向きと言えそうです。
2016年11月23日に宣言された「長野県は宇宙県」という取り組みをご存知でしょうか?
日本星景写真協会内でも、関係者から巡回写真展を後援イベントに申請してはどうかという提案が昨年ありました。
その憲章には、「長野県の地域振興、人材育成、観光、天体観測環境維持に寄与することを目的とする。」とあります。
つまり、①地域振興、②人材育成、③観光、④天体観測環境維持の4つを柱とした取り組みであると理解できます。
実際この宣言以来、多くの天文研究施設や公共施設が主体となって講演会やイベントを開催し、②人材育成の面で、大変有意義な活動になっていると思います。
しかしながら、オフィシャルサイトの冒頭にも「宇宙を観光・教育資産として活かしていく活動を推進します。」と書かれているように、
①地域振興と③観光の活性化で地域経済を潤すことが本当の狙いとみて間違いないでしょう。
「感動の星体験」・「日本一の星空」と銘打って売り出し、観光客の大量誘致に成功した「阿智村」の例が、“長野県は星を売りにしてたくさんの人を呼べる”という宇宙県の発想につながったのではないでしょうか。
もちろん地域にとって経済が潤うことはいいことに違いないでしょうが、今の阿智村の星体験イベントがどうなっているかというと、
星空を純粋に楽しむところから逸脱したショー的要素が年々過激さを増し、レーザーポインタ飛び交う星空解説から野外ライブ、
そしてついにはプロジェクションマッピングまで駆使した光の祭典と化してしまいました。
そう、星空の美しさを売りにしていながら、星空を明るく照らすという本末転倒な状況となっているのです。
きっとこれからも宇宙県を推進すればするほど夜空は明るくなっていき、掲げている④天体観測環境維持とは相反する矛盾した取り組みになるのではと危惧しています。
(夜空を暗くすることだけが天体観測環境維持ではありませんが、一番大事な要素のはずです。)
同じような現象は他県でも起きており、こういった宣言に伴ってメインで企画されているのが星空ツアーやイベントの類です。「星の郷・美星町」、「いしがき島星空宣言」、「鳥取県は星取県」などがそれです。
先駆者である美星町(現井原市美星町)は、日本初の「光害防止条例」を制定し、年々星のよく見える環境を取り戻す取り組みを本気で行っており、これこそが本物の星空宣言都市の姿という手本となっています。
しかしながら、石垣島は高潔な宣言とは裏腹に、11年も経ってやっと光害対策に取り組みました(「国際ダークスカイ協会」認定の「星空保護区」に昨年申請)。いや、正確には取り組むと決めただけで対策はこれからです。
鳥取県も宣言と観光事業が先行し、「星空保全条例」が制定されるのは今年の4月となっています。
もっともその中身は投光器等の禁止のみで、それ以外は「星空保全地域」の指定を受けようとする市町村がもしあったなら、その市町村の裁量で規制を決めなさいという丸投げする内容となっています。
鳥取県といえば光のタワー構想をぶち上げて炎上した記憶に新しいですが、やはり観光誘致が目的で、星空保全は形だけのもののようです。
話は戻って「長野県は宇宙県」ですが、今のところこの宣言に伴った光害対策や星空保全に関する条例の制定などの動きは聞こえてきていません。
よって残念ながら星空を破壊するだけの観光客目当ての宣言と言わざるを得ず、冒頭の協会内であった後援イベントへの申請に対しては、
“手を貸すのはまっぴらごめん”と意見し、その件はそれっきりとなりました。
もちろん、今後美星町のような条例が制定されて真の宇宙県となった暁には、喜んで協力したいと思っています。