MOONの似顔絵エッセイ

似顔絵師MOONです。
似顔絵よもやま話をぼちぼちと書いていきます。

改装なった「20世紀の館」

2005年12月31日 | 映画
2000年10月、「20世紀の館」というホームページを立ち上げた。
開設してから丁度5年を経過したことになる。
このサイトは1940年から2000年までの60年間の、
いわば巷の文化史のデータをまとめたてあるので、20世紀に生まれた人
には是非一度遊びにきていただきたい。

20世紀から21世紀に移行する前に、私が生きてきた20世紀の記録を
私なりに残しておこうという想いをこめて作った。
出来事、流行語、音楽、日本映画、外国映画、出版、ラジオ(TV)番組、
人気漫画、手塚治虫、アニメ、物故者、誕生者のデータを2年の歳月を
費やして、60年間分のデータを集め、その断片をまとめたものだ。
特に手塚治虫とマンガに関するデータには力を注いだ。
マンガの神様、手塚治虫は昭和3年に生まれ、平成元年に亡くなった。
手塚治虫が生きてきた時代をたどると、昭和が見えてくる。

学校では歴史という科目があるが、大切ば戦後の日本の歴史については
おしなべて、素通りに近いように思えてしょうがない。
つまり、学校では昭和時代は、期末になって、時間が足りなくなるのだ。
マンガの専門学校の講師をしていた私は、漫画家ではないので
マンガは教えられないが、年配者として教えられることがあるだろう。
そこで、マンガを通して昭和の歴史を学習しよう、という大胆な企てを立て
データをワープロでまとめて、学生のために副読本を作った。
題して「巷の文化史・のぞき窓」。

ホームページ「20世紀の館」を立ち上げた動機は
このデータをインターネットで公開しようという気持ちになったことだ。
まず、ワープロでまとめた膨大なデータをパソコンに取り込むことから始めた。
HTML語という呪文のような言語と格闘しながら、次第にHTML語が
なんとなく理解できるようになり、作業が加速していった。
手作業で60年間のデータをなんとかカタチにし、四苦八苦しながら
私がはじめてホームページというものを作ったのは
私が勤めてきた専門学校を定年退職をする一年前だった。
開設して5年、多くの方々から来観していただいた。
現在のアクセス数は36700となっている。

2005年も暮れようとしている。最近の社会の出来事をみていると
暗澹たる思いになる。一体日本はどうなってしまったんだろう。
耐震強度偽装事件は、効率・利益を求めるあまり、社会のモラル、
生命の大切さを忘れた企業の体質が露呈してしまった事件である。
女児殺害事件が連続して発生したが、
凶悪犯罪が私たちの身の回りに日常化していることを意味している。
救いようのない事件が続出した。日本は何かが壊れている。

日本人のアイディンティティはどこにいってしまったんだろう。
平成に入って、モノは豊かになったが、心は貧しくなってしまった。
昭和時代はモノはなかったが、心は豊かだった。気概・覇気があった。
あなたが生まれた20世紀には、すばらしい宝物があった。
失ってしまった大切な宝物を是非探しにきていただきたい。
自分史を作ろうとしている人には、多いに役に立つことと自負している。
戦後を支え、来年から定年退職を迎えようとしている
心から「団塊の世代にエールを」贈りたい。
          
             改装なった「20世紀の館」の館主より


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23 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (emam)
2006-01-01 18:16:15
新年あけましておめでとうございます。また、TBありがとうございます。

最近いまさらながら、子供の頃に読んだ「火の鳥」を読み返しています。手塚治虫氏の情熱が伝わり、ほんと面白いです。

ところで、「20世紀の館」の自分の生まれた年を拝見しました。改めて新鮮でした。

では、今後ともよろしくお願いします。
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Unknown (ayaka)
2006-01-01 21:11:03
あけましておめでとうございます

手塚治虫さんのマンガはだいすきです。

ブラックジャック、火の鳥、七色いんこ、ミッドナイトなどなど好きです。

今後、よろしくお願いします。



ayakaでした
返信する
リンク要請 (お茶の水博士)
2006-01-01 22:10:21
トラックバック、ありがとうございます。



しかし、トラックバックする際の、最低限のエチケットとして、

相手へのリンクを、本文中に入れる事は、インターネットの

常識だと思いますが・・・



ギブ&テイクで行きましょう。

貰うばかりでは、続きません。
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はじめまして (くてくて)
2006-01-01 22:22:45
トラックバックありがとうございます。

粘土細工も絵も素敵ですね~。

また寄らせていただきます。よろしくおねがいします。
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はじめまして (Ojja)
2006-01-02 01:32:49
明けましておめでとうございます。

トラックバックありがとうございます。

サイト、大変楽しく見させていただきました。

手塚ファンの私にとっては、面白い情報ばかりでした。

これからもよろしくお願いします☆
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あけましておめでとうございます (Aqui管理人)
2006-01-02 15:27:56
TBいただきありがとうございます。

私はMOONさんよりも後の手塚治虫世代です。

東大紛争後の、漫画が社会的地位を確立してから本格的漫画読みになったので、その前の漫画=低俗・頭が悪い人が読むものという時代にまで考察が及びません。

MOONさんの考察を楽しく読ませていただく予定です。
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はじめまして (mkmk)
2006-01-03 20:34:51
あけましておめでとうございます。

堤幸彦監督が手掛けたドラマ「ブラックジャック」の記事にTBして頂きました

mkmkと申します。TBありがとうございました。こちらからもTBさせて頂きまし

たので、よろしくお願いします。



「20世紀の館」を拝見したのですが、自分の生まれ年の出来事が非常におもしろ

かったです!こんなものやあんなもの、そんなに古いと思っていなかったものが

実は古かったり。今度他の年もゆっくり拝見したいと思います。
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明けましておめでとうございます。 (higedebu)
2006-01-03 23:25:54
TBありがとうございます。

私も手塚治虫世代です。

前に長谷川町子が国民栄誉賞をもらったときに、国会議員のジジイどもは少しもわかっていねえなと思った。

戦後世代の倫理観とか正義感とか世界観は決して学校の先生が教えたのではないです。

すべて手塚先生をはじめとするあの当時の漫画から私たちは教わりました。

戦後の日本をつくった手塚先生こそ国民栄誉賞にふさわしいのではないでしょうか。
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はじめまして (genkidayon)
2006-01-04 11:47:37
初めまして。TBありがとうございます。

Moonさんはいろいろと技術をもっていていいですね。

似顔絵師が楽しいですね。粘土細工も面白いですね。

私も粘土を少しやっています。

良かったらみにきてください。

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06年はどんな色に (毎日亭主)
2006-01-04 12:32:20
あけましておめでとうございます。戦後61年を迎えた2006年、今年はどんな色になるのか。マスコミ人の端くれとして、微力ながらウォッチしていきたいと思っています。最後になりましたがTBありがとうございました。
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