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(D・カーネギー)(マンガで読み解く)人を動かす

2015年09月19日 | ★★☆☆☆
『 (D・カーネギー)(マンガで読み解く)人を動かす 』
D・カーネギー (原作), 歩川 友紀 (脚本), 青野 渚, 福丸 サクヤ (イラスト)

 
創元社 (発行)
B6判、ソフトカバー、216ページ
2015/09/10発行
ISBN-13 978-4-422-10115-6
NDC分類: 159

定価 :1,080円(税込み)


 内容(「TRC MARC」の商品解説より)
20歳の新人・村上莉奈が営業部イベント課に配属され、成長していく姿を描いたマンガ。D・カーネギーの「人を動かす」全30の原則を練り込んだオリジナル・ストーリーで、人間関係の原則が楽しく学べる。

 内容(下記出版社の紹介ページより)
あらゆる自己啓発本の原点となったD・カーネギーの不朽の名著『人を動かす』。日本版だけでも500万部の歴史的ベストセラーが、世界初の公認マンガ化として、満を持して登場。原著『人を動かす 新装版』(創元社)に収載された全30篇の人間関係の原則を、主舞台が現代日本、主人公が日本人となるオリジナル・ストーリーに、丹念に練り込んだ。マンガ全12話と要点解説で、実践することの難しさも含めて、やさしく楽しく学べる決定版。


目次 p.03
主な登場人物(相関図) p.05
プロローグ すべてはこの本から始まった p.06
コラム D・カーネギーはなぜ『人を動かす』を書いたのか p.22
第1話 町中にあふれる些細なトラブル p.23
 まとめ 人を動かす三原則(1) 「盗人にも五分の理を認める」 p38
第2話 企画はあなたでプレゼンはあたし p.41
 まとめ 人を動かす三原則(2) 「重要感を持たせる」「人の立場に身を置く」 p.56
第3話 同期入社がライバルになりうる頃 p.57
 まとめ 人に好かれる六原則(1) 「誠実な関心を寄せる」「心からほめる」「笑顔を忘れない」 p.72
第4話 聞き上手という才能 p.75
 まとめ 人に好かれる六原則(2) 「関心のありかを見抜く」「名前を覚える」「聞き手にまわる」 p.90
第5話 北風と太陽と、人それぞれの理由 p.91
 まとめ 人を説得する十二原則(1) 「美しい心情に呼びかける」「誤りを認める」「人の身になる」 p.104
第6話 古きものを残し、新しきものを拓く p.105
 まとめ 人を説得する十二原則(2) 「穏やかに話す」「しゃべらせる」「思いつかせる」 p.120
第7話 ピーターパンかトム・ソーヤーか p.121
 まとめ 人を説得する十二原則(3) 「対抗意識を刺激する」「同情を寄せる」「議論を避ける」「誤りを指摘しない」 p.138
第8話 番外編 父は忘れる、母も忘れる p.139
 まとめ 人を説得する十二原則(4) 「“イエス”と答えられる問題を選ぶ」「演出を考える」 p.154
第9話 応用編 PTAの会長になる p.155
 まとめ 人を変える九原則(1) 「激励する」「遠まわしに注意を与える」「命令をしない」「喜んで協力させる」 p.174
第10話 応用編 町内会の会長になる p.177
 まとめ 人を変える九原則(2) 「顔をつぶさない」「まずほめる」「自分の過ちを話す」「わずかなことでもほめる」「期待をかける」 p.198
エピローグ 新しい人生に踏みだそう p.199
巻末資料 『人を動かす』30原則一覧 p.213
奥付け p.215
既刊紹介 p.216


萌え本分類:コミック型。
ナビゲーター:コミック部分の登場人物。新入社員の莉奈、先輩の仲根、上司の係長、絵理子。同期入社の真と直哉、先輩社員の美和、係長の橘。営業部長の鈴木、その他。

カバー表紙:タイトルは横書き。タイトルの字色は黄色、白。星空の背景に登場人物3名の集合イラスト。
中表紙:タイトルとカバーイラスト、著者名のモノクロ縮小版を掲載。
折込ポスター:なし。
本文:縦書き、二段組み。目次、巻末資料、既刊紹介などは一段組み。
構成・設定:  全頁モノクロ印刷。プロローグとエピローグおよび本文10話は全て、10~20頁のコミックとその後1~3頁の「コラム」「まとめ」からなる。
コミック部分は「新人研修を経て営業部に配属となった3名、イベント課の莉奈とメディア課の真、直哉が、新人社員として仕事をこなしていく内に、入社式で配布された社長の座右の書「人を動かす」の内容に気付き、共感・反発しながらそれぞれに成長してゆく」というストーリーに沿って進行。入社式のプロローグに続いてメディア課のストーリーとイベント課のストーリーが交互に配置され、一年間の成長物語と4年後のエピローグでまとめられる。原著「人を動かす」への言及はストーリー内での台詞で間接的に語られ、背景の四角枠で原著の言葉が引用される場合が多い。プロローグ後のコラムは「D.カーネギーの経歴と「人を動かす」自体の紹介」で、英語版原著初版(1936年刊)と邦訳初版(1937年、創元社刊)の写真を掲載。また各話後のまとめでは、「人を動かす 30原則」の部分が、各話と原著をつないで紹介されている。エピローグは4年後のストーリーまとめと最終ページに「ストーリー最初のコマを背景とする、四角枠の原著の言葉の引用」でしめくくり。巻末資料に「30原則の邦訳リスト」を置く。奥付け後には創元社のカーネギー関連書籍リストを掲載。参考文献・索引などは附属しない。


評価:
萌え絵度:  イラストレーターは、青野渚さん、福丸サクヤさんの2名。カバーイラストは2人のキャラを掲載。2人ともどちらかというと劇画調の絵柄で萌え度は低い。またお遊びもあまりみられない。作画が2名体制で、それぞれが交互に「イベント課の莉奈」と「営業課の真、直哉」の作画を担当する(全員が関係するプロローグ・エピローグは2名の合作)形式をとっているのが特徴。画風は似通っているので合作部分を含めて違和感はさほど感じられない。
テーマ萌え度: デール・カーネギー著の古典的自己啓発書「人を動かす」の解説書。邦訳の新装版(創元社刊、1999/ )は350ページ近くある大著で内容は非常に入り組んでおり読み通すのが苦痛と感じる人が多い(と、まとめの出だしで語られている)ので、現代社会を生きる新人写真の物語にテーマをとって具体的なエピソードをストーリー漫画形式で紹介。形式・内容とも一般的なビジネス漫画として平均的な水準作。版元の創元社が「D.カーネギー」の著作出版の大元なので、カバーの構図が原著と似通ったものになっており、類書と違ってカバーの地色が深緑なのも特徴といえる。
 

萌え本的意義:  創元社の発行としては、確認できる範囲で初の萌え書籍。
D.カーネギーについての類書としては、
(マンガでわかる)新訳 道は開ける 』(KADOKAWA刊、15/01)、
(まんがでわかる)D・カーネギーの「人を動かす」「道は開ける」 』(宝島社刊、15/04)、
(コミックと図解でわかる)道は開ける 』(KADOKAWA/中経出版刊、15/07)に続く4冊目。
更に同月には宝島社から「(まんがでわかる)-」シリーズのカーネギー本第2弾として、
-D・カーネギーの「人を動かす」「道は開ける」2 』が発行予定。


総合萌え度 :★★☆☆☆


紹介記事:

大阪芸術大学短期大学部 ブログ  2015年09月09日づけ記事、
マンガで読み解く
http://geitan-blog.jp/2015/09/post_1366.html
「 卒業生の活躍をお伝えします!
本学デザイン美術学科キャラクター造形コース1期生の
青野渚さんが作画を担当した、
『マンガで読み解く 人を動かす』(定価/税込1080円)が
今月8日に創元社から発売されました。 」
 また福丸サクヤさんも、キャラクター造形学科の1期生、
奥付け頁に記載の脚本協力、終夜テンさんは同・3期生出身、との記載あり。


創元社紹介ページ
 項目目次を掲載。


Amazon.co.jp         の紹介頁
honto               の紹介頁
楽天ブックス          の紹介頁
セブンネットショッピング   の紹介頁
紀伊国屋書店         の紹介頁


付記:
Amazon、honto、楽天、セブンネットの発売日は09月10日、公式サイトの発売日は09月08日。
本書の発行とほぼ同時に、電子書籍版の配信が開始されている。
09月11日、駅前書店の店頭で購入。


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