萌え本図書館

世界に広がる萌え本の輪

2013年06月の新刊萌え本情報

2013年06月30日 | 新刊刊行状況
2013年06月の新刊萌え本情報

 当「萌え本図書館」にて把握し得た、今月発行分の「萌え本」をリスト化。
レビュー済みの書籍は、題名にリンクがついています。
月末ごとに更新の予定。 情報は今後、随時追加更新されることがあります。


『 『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』とやり直す中学英語 』
明慶 徹 (著)
中経出版 (発行)
A5判、 定価 :1,470円(税込み)
2013/06/11発行
ISBN-13 978-4-8061-4761-9 
NDC分類: 835


体感する数学
竹内 薫 (著) , あらゐけいいち(イラスト)
エンターブレイン /角川グループパブリッシング(発行)
B6判、 定価 :1,260円(税込み)
2013/06/15発行
ISBN-13 978-4-04-728888-1 
NDC分類: 410.4


『きつねさんでもわかるLLVM(コンパイラを自作するためのガイドブック) 』
柏木 餅子, 風薬 (著)
インプレスジャパン (発行)
B5判、 定価:2,520円(税込み)
2013/06/21発行
ISBN-13 978-4-8443-3415-6
NDC分類: 007.64


『萌えロリータファッションの描き方(顔・からだ・服の美バリエーション) 』
(萌)表現探求サークル (著), 角丸つぶら (著)
ホビージャパン (発行)
B5判、 定価 :2,000円(税込み)
2013/06/28発行
ISBN-13 978-4-7986-0619-4
NDC分類: 726.5


『拘束少女絵巻 (学園編) 』
ポストメディア編集部 (編)
一迅社 (発行)
A5判、 定価 :1,500円(税込み)
2013/06/27発行
ISBN-13 978-4-7580-1324-6 
NDC分類: 598.2


(宇宙の正体は膜だった!?ホーキング博士の奇抜な発想!)最新科学_宇宙論

2013年06月19日 | ★★☆☆☆
『(宇宙の正体は膜だった!?ホーキング博士の奇抜な発想!)最新科学_宇宙論 』
菅乃 廣, (著)


アントレックス (発行)
新書版、ソフトカバー、176ページ
2009/11/07発行
ISBN-13 (なし) (JAN: 4_992831_975922 )
NDC分類: 443.9

定価 :580円(税込み)


 内容(下記製作プロの紹介ページより)
アインシュタインからホーキング博士まで、
偉大な物理学者の学説……
宇宙の構造やブラックホールの蒸発理論など、宇宙の不思議を
2次元美少女がやさしくナビゲート!!


目次 p.03
登場人物紹介 p.05
プロローグp.06
第1章 アインシュタインの相対性理論 p.10
 宇宙論ミニ知識 意外と身近な相対性理論 p.21
第2章 光と重力の親密な関係 p.22
第3章 車椅子の物理学者、ホーキング p.32
第4章 量子力学とは? p.42
第5章 素粒子の不思議 p.52
第6章 宇宙の始まりは、ビックバン? p.62
第7章 暗黒の宇宙 p.72
第8章 宇宙に終わりは来るの? p.78
第9章 ブラックホールの正体 p.88
 宇宙論ミニ知識 光より速く動く粒子とは? p.97
第10章 ブラックホールはやがて蒸発する? p.98
 宇宙論ミニ知識 循環する宇宙? p.107
第11章 4次元の世界とは? p.108
第12章 時間の矢という掟 p.122
 宇宙論ミニ知識 2次元で生物は生きられる? p.131
第13章 タイムマシーンは実現可能か? p.132
第14章 暗黒物質って何? p.144
第15章 大統一理論とは? ひも理論からM理論へ p.154
第16章 宇宙の正体は膜? ブレーンワールド p.166
エピローグ p.172
参考文献 p.175
奥付け p.176


萌え本分類:解説本型。
ナビゲーター:女子高生のカナと、3次元有機ホログラフ少女「PQ」の2名。

カバー表紙:タイトルは縦書き。タイトルの字色は赤、水色、白、赤~黄色系のグラデュエーション。赤色背景の宇宙をバックに、ナビゲーター2名のイラスト。
中表紙:メインタイトルとナビゲーターイラストの一部。
折込ポスター:なし
本文:縦書き。本文は一段組み、ナビゲーターの会話部分は二段組みが基本。
構成・設定:   偶然“次元の狭間”に落ち込んでしまった女子高生のカナ。そのまま放置すると彼女の意識と身体が分解し、次元全体が崩壊するので、カナの分解を遅らすためにホログラフ少女のPQが派遣される。
憧れの悟先輩が入れ込んでいる「宇宙論」を講義することがPQの使命。はたして彼女の意識を保ち次元修復の時間をかせぐための3日間、今様ギャルのカナを手なずけておけるのかどうかPQの苦闘がはじまる。というストーリーを軸に全体が進行。
 プロローグは2頁のコマ漫画とアイコンつき会話体の導入部。以後の各章は、巻頭に3コマの漫画と会話体のプロローグで始まり、その後に本文という構成が一般的。巻末のエピローグは3頁のコマ漫画でストーリーが完結。巻末の居参考文献は題名と出版社のみ表示で、索引は付属していない



評価:
萌え絵度:  ナビキャラ、イラスト担当は藤色さん。ちびキャラを含めて漫画絵としての萌え度はまあまあ。
テーマ萌え度: アインシュタインの相対性理論から量子力学的宇宙論、ひも理論からM理論、プレーンワールドに至る、20世紀から21世紀初頭までの宇宙論を概説。フツーの女子高生の興味を途切れさせないように概念図やたとえなども多用し、やさしい内容で各々の宇宙論が解説される。各論のさわり紹介がメインで内容的には目新しいものはない。

萌え本的意義:
アントレックス発行としては、初の萌え本で、同シリーズでは『(物理科学が解き明かす)『時間』の秘密 』(10/08)が続刊。
宇宙論をテーマとした類書としては、『(まんがと図解でわかる)宇宙論(この世界の始まりは? 最新の宇宙の「謎」に迫る!)(別冊宝島1935) 』(宝島社刊、13/01)が、また天文関係の萌え書籍としては、
『 マンガでわかる宇宙 』(オーム社刊、/08/12)、
現代萌衛星図鑑(Orbital pretty) 』(三才ブックス刊、09/06)、
(ASTRO GIRLS)星座・天文 萌えて覚える宇宙の基本 』(PHP研究所刊、09/06)、
(宙のまにまに)天体観察「超」入門(機材ゼロでも大丈夫!) 』(講談社刊、09/08)、
『スペースガールズ 少女宇宙開発全集 』(イカロス出版刊、12/04)などがあげられる。
本書の一番の特徴は、通常の書籍ではないので一般書店での扱いがなくISBNコードも存在しないという点にある。
コンビニの棚に置かれる「雑貨」であり、流通上は「萌えホン」ですらない。


総合萌え度 :★★☆☆☆


株式会社アントレックス の紹介ページ:
>事業部紹介>ホールセール事業部>SWAT事業部
サプライズBOOKS。
 新刊8冊分の紹介。本書の紹介分はなし。

企画・製作担当の、ユニバーサルパブリシング
ユニ・パブの書籍
リスト中に本書の項目あり。


本書はいわゆる「書籍」ではないので、一般書店には流通していない。

Amazon.co.jp         の紹介頁 (中古品のみ、2013年06月現在)
honto(旧bk1)         の紹介頁(なし)
楽天ブックス         の紹介頁(なし)
セブンネットショッピング   の紹介頁(なし)
紀伊国屋書店        の紹介頁(なし)


付記:
上記出版元の紹介頁によると、
『目を惹き!手にとりやすく!情報満載!』ひたすら楽しくハッピーになれる。そんなエンターテイメント性を兼ね備えた情報雑貨「サプライズBOOK」。毎月様々なジャンルのお宝BOOKが続々と登場します。
とのこと。

(オールカラー)世界の魔術・魔法大全

2013年06月15日 | ★★☆☆☆
『(オールカラー)世界の魔術・魔法大全 』
魔法研究会 (著)、笠倉出版社 (発行)


笠倉出版社 (発行)
B6版、ソフトカバー、240ページ
2013/03/25出版
ISBN-13 978-4-7730-8652-2
NDC分類: 147.1

定価 :890円(税込み)


 内容(「BOOK」データベースより)
「未来予知」「不老不死」「悪魔召喚」超常の力を得るためのメソッド。古今東西、世界の魔術体系のリアルを網羅したイラスト&図表を多数収録。
(この文言は、カバー裏面のアオリ文と同一である。)


はじめに p.02
目次 p.03
第1章 魔法・魔術の源流 p.09
 魔法とは何か p.10
 呪術は世界各地で生まれた 人類共通の魔法だ!! P.14
 神の言葉を受け取るシャーマンは 現代日本にもいた!! P.16
(中略)
 東洋と西洋の魔術は 宗教観によって発達が異なった p.46
Column 魔法は役に立たない p.48
第2章 東洋の魔術 p.49
 健康になるだけじゃない! ヨーガは東洋の魔術の源流だ!! P.50
 中国魔術の原動力! 古代から続く道教の思想!! P.54
 不死の体で楽しく生きる 憧れの仙人ライフ! P.56
(中略)
 日本の魔術史は アジアの神秘の宝石箱だ! P.92
Column 魔法は存在する p.94
第3章 西洋の魔術 p.95
 森の民、ケルトの神官ドルイドは キリスト教が広まる前の信仰だった p.96
 ゲルマン人が使った文字、ルーンは 神の英知を秘めている!! P.102
 北欧神話の巫女ヴォルヴァの 使ったセイズ魔術とガンド魔術! P.108
(中略)
 ハイチで信仰されるヴードゥー! 生ける屍、ゾンビの正体とは!? P.134
Column オカルトの危険性 p.136
第4章 魔術から錬金術へ p.137
 天使の知恵と悪魔の能力を 召喚魔術で手に入れる p.138
 ソロモン王が召喚・使役した 七十二柱の悪魔とは!? P.142
 秘教カバラと 世界の設計図セフィロト!! P.146
(中略)
 奇跡の医師カリオストロ伯爵は ただの詐欺師に過ぎなかったのか? P.190
Column 科学的に否定された仮説 p.192
第5章 近代の魔術思想 p.193
 さまざまな系統の魔法を ひとつの理論にまとめられる!? P.194
 魔術を研究、継承する秘密結社! 意外と子供っぽかった!? P.196
 霊との交信に学者まで興味をもった! 死人が語る降霊会の不思議!! P.198
(中略)
 現代にも魔法は健在だった! 二十世紀、二十一世紀の魔術!! P.214
Column 「自分探し」は魔法だ p.218
第6章 魔法コンテンツガイド p.219
 ミンキーモモ p.220
 マッドメン p.221
 悪魔くん p.222
(中略)
 魔法半将軍 十四歳の魔王 p.238
 黒魔女さんが通る!! P.239
イラストレーター紹介、参考文献、奥付け p.240


萌え本分類:解説書型。
ナビゲーター:なし。

カバー表紙:タイトルは横書き、変形配置。タイトルの字色は白、青~紫系のグラデュエーション。様々なタイプの魔法使い少女5名の集合イラスト。
中表紙:(サブのアオリ文を省略した)カバーと同一柄のメインタイトル+イラスト。
折込ポスター:なし
本文:縦書き、二段組み。
構成・設定:  全ページカラー印刷。西洋・東洋の魔術・魔法を総覧的に解説する。全体を6章に分け、各章は見開き単位で2~4頁の項目に分割される。基本的に見開きの右側(偶数)は文書解説、左側(奇数)頁にはイラストもしくは図解を配する。第1章は魔法総論と呪術、シャーマン、精霊、護符、呪文、など12個のキーワードなどの解説。第2~5章は各々「日本を含めた東洋の魔術」、「中世以前の西欧魔術」、「近世までの西欧魔術」、「近世以降の西欧魔術」を解説。5章までの章末には1ページ分(実際は1/3頁程度)の関連コラムが附属する。第6章はアニメ、コミック、映画、小説などの魔術・魔法関連作品20作を、単行本などの表紙つきで簡易レビュー。
巻末のイラストレーター紹介は公式頁へのリンクつき。奥付けページに参考文献集があるが、索引は附属しない。


評価:
萌え絵度:  イラストレーターの総数は5名で変更なく、カバーイラスト担当も前書と同じ山中虎鉄さん。各々の絵柄はリアル系から萌え風、マンガ調まで様々であまり統一されてない。イラストのカラー化は単純な彩色の追加だけにとどまらず、CG彩色による陰影や背景の追加、解説ページにも陰影の追加や写真の加彩が行われており、ビジュアル的にはかなり向上した印象をうけた。
テーマ萌え度: 内容は前書と同一で特に加筆や訂正はない。一般的な魔術・魔法解説書の範囲を超えず特筆すべきこともないが、あまりイラストに頼らず参考図譜や資料の表などがわりと多いのは好感がもてる。
萌え本的意義:  アバンタイトルの通り、既刊の『(見てわかる!)世界の魔術・魔法大全 』(11/01)を全面カラー化した改訂版。
カラー化により価格が500円台から800円台に上昇しているが、カバーがついたりして全体の雰囲気はお値段以上に良くなった。
 笠倉出版社発行の萌え本としては上記の他、
萌える恋愛心理まにゅある (SAKURA・MOOK 98) 』(09/08)、
『幻想世界のハローワーク(職業事典) 』(12/11)についでの4冊目。
ビジュアル系の関連書籍(なんちゃって萌え本を含む)としては、
『見てわかる! 世界のドラゴン&モンスター案内 』(08/11)、
『見てわかる! 世界の幻想武器&防具案内 』(09/03)、
『(オールカラー)本当に恐ろしいクトゥルフ神話 』(10/06)、
『(幻想世界)11ヶ国語ネーミング辞典 』(11/05)、
『(幻想世界)幻獣事典 』(11/10)、
『(幻想世界)武器事典 』(11/10)、
『 「マフィアの世界」完全バイブル 』(12/03)、
『(恐怖と混沌の)クトゥルフ神話ビジュアルガイド 』(12/07)、
『(声に出して叫びたい)必殺技事典 』(12/12)、
『 幻想世界和風ネーミングナビゲーション 』(13/04)
などが同社から発行されている。
 同分野の類書としては、『禁じられた魔術大全(魔導書目録) 』(コアマガジン刊、11/06)などが、
 魔術・魔法関連の類書としては、
萌え萌え魔法辞典 』(イーグルパブリシング刊、08/08)、
漫画/イラストで使える 西洋魔術事典 』(秀和システム刊、12/08)などがあげられる。
 萌え本ではないものでは、『魔法辞典 』(新紀元社刊、98/09)、および同社刊行の「Truth in Fantasy 」シリーズ、「F‐Files No.- 」シリーズなどが代表的。


総合萌え度 :★★☆☆☆


紹介ブログ記事:
(前書の書評記事、)
Mr.Ouchのブログ  2011年07月02日づけ記事。
『見てわかる世界の魔法・魔術大全』
http://ooutitakasi.blog14.fc2.com/blog-entry-219.html
「 本の参考図版に萌え絵が無駄に多用されていてたり、最後のコンテンツ案内とか「なんだかなあ」と思えるような、いささか編集方針に難があると思われる本ですが、記述自体はごくまっとうなもので、500円の暇つぶし本にはちょうどよいと思われます。
私は理科好きおじさんとか理科充とか名乗っているくらいですから、基本的には唯物論者です。
問:「じゃあ超唯物論者のはずのオマエが、なんで今さら魔法なんだよw」
仰る通りです。これには二つの理由があります。 」
 ひとつめは単純に面白いから。もうひとつは、
オカルトの歴史や内容について正しく知ることにより、より深い科学的思考ができるのではないかと思うから。


編集担当:Telescope, ltd (有限会社 テレスコープ)さんのサイト:
WOLKS
書籍
編集・ライティングを担当との事。イラストレーターのリンク集あり。

笠倉出版社紹介ページ
 ほぼ基礎情報のみ。


Amazon.co.jp         の紹介頁
honto(旧bk1)         の紹介頁
楽天ブックス         の紹介頁
セブンネットショッピング   の紹介頁
紀伊国屋書店        の紹介頁


付記:
上記出版社サイト上の発売日は3月12日。hontoの取り扱い開始日は3月6日。紀伊国屋の発売日は25日。
2013年3月14日には、市街地コンビニの店頭に並んでいた。
アバンタイトルの「オールカラー」は上記の各サイト間で、前についたり後ろについたりとさまざま。

ビブリオバトル(本を知り人を知る書評ゲーム)

2013年06月12日 | ★★☆☆☆
『ビブリオバトル(本を知り人を知る書評ゲーム) 』
谷口 忠大 (著)

 
文芸春秋 (発行)
新書判、ソフトカバー、264ページ
2008/04/20発行
ISBN-13 978-4-16-660901-7 
NDC分類: 019

定価 :809円(税込み)


 内容(「BOOK」データベースより)
おすすめの一冊を持ち寄り、本の魅力を紹介し合う書評ゲーム「ビブリオバトル」。たった4つのルール、5分間の熱いプレゼン。ネット時代の新しい本と人との出会いを生む“つながる読書”の全貌を、ゲーム発案者が描く。

 内容(下記出版社の紹介ページより)
ビブリオバトルの歴史に始まり、その有用性、今後発展していく姿などを
フィクションを交えてビブリオバトル発案者である著者が描き、
ビブリオバトルの理解に役立つ1冊となっています。


目次 p.04
はじめに ビブリオバトルって何? p.07
プロローグ そんな日常の「ビブリオバトル」 p.19
第1章 ビブリオバトルの遊び方 p.75
 事前準備 p.78
 発表と質疑応答 p.83
 相互投票 p.88
 ビブリオバトルの機能 p.95
 ビブリオバトルをやってみよう! P.98
第2章 ビブリオバトルはどうして生まれたのか? P.103
 ビブリオバトル誕生前夜 p.104
 ビブリオバトル誕生 p.111
開催レポート(1) 妖怪ビブリオバトル@KISSCAFE p.127
第3章 本と出会い人を知るためのテクノロジー p.133
 「意外な本」だけど「いい本」との出会い p. 134
 本を通した「人となり」との出会い p.152
開催レポート(2) 妖怪ビブリオバトル@Scienthrough p.161
第4章 広がるビブリオバトル p.167
 初めての広がり p.168
 ビブリオバトル街に出る—大阪大学から紀伊國屋書店へ p.173
 ビブリオバトル首都決戦 p.176
(中略)
 これからのビブリオバトル p.208
開催レポート(3) 古民家×ビブリオバトル p.213
エピローグ いつか会えたら「ビブリオバトル」の話をしようp.221
あとがき p.257
ビブリオバトル公式ルール p.262
奥付け p.263
既刊紹介 p.264


萌え本分類:解説書型。
ナビゲーター:大学院一回生の隈谷アヤカをはじめ、三帝大学右戸教室の面々。

カバー表紙:タイトルは横書き。文春新書の共通カバー柄。3/5幅の大き目の帯に、研究室内の背景に文春文庫を持つナビゲーターのイラスト。
中表紙:タイトルと著者名などを配する。
折込ポスター:なし。
本文:縦書き、一段組み。
構成・設定:  全ページモノクロ印刷。プロローグ、エピローグを除いた本文の4章で「知的書評合戦」、「本の魅力を紹介しあう書評ゲーム」と呼ばれる書評会「ビブリオバトル」を解説・紹介する。各章にはタイトルのみの章扉があり、各章では「実施の手順とルール解説」、「その歴史」、「その機能と効果」、「発達の様子」が語られる。章間には実際に開催された大会のレポ3編が付属。巻末にはゲームとしてのビブリオバトル公式ルールが掲載されている。索引・参考文献は特にない。
 プロローグの55頁、エピローグの35頁は本文と直接関係しない「大学院の研究室で開催されるビブリオバトル」と「その後日譚」というノベル。帯と同一イラストレーターの手になるイラスト5枚もこの部分に掲載されている(本文中には挿絵やイラストの類はない)。


評価:
萌え絵度:  カバー帯を含め、本文ラノベ部分のイラストは漫画家・イラストレーターの もりちかさんが担当。10年代当世風のイラスト。
テーマ萌え度: 考案者自身が語る新しい知的書評ゲーム「ビブリオバトル」の解説書。簡単なルールで開催でき、多方面の効果が期待できる点を豊富な実例を伴い説明する。教室内での発案から実際にルールが策定されていく様子、学外への広がりや反響など、当事者ならではの興味深い話題を多く掲載。当然萌え度は高い。
 ノベル部分についてはあとがきで、「編集さんに相談もなしに勢いで書いてしまったラノベ部分に 」との記載があり、本書の表題となっている「ビブリオバトル」命名ともあわせ、筆者である谷口先生のヲタ度が推し量れる。ノベル自体は本書の1/3を占める割にはさほど重要な筋立てではなく、内容的に本文中の「開催レポート」と重複する部分が多い。もうちょっとビブリオバトルを介して主人公が成長していく筋立てでもよかったのではなかろうか。
萌え本的意義: 文芸春秋発行としては初の萌え書籍。正確には「萌え帯本」である。
萌え帯のついた新書としては、確認される限り『 「ヤミツキ」の力 』(光文社刊、11/12)についで2冊目。「ラノベに挟まれた実用書」は、他に例をみない。本文中にイラストカットを入れるとか、ラノベ部分とのからみを持たせるとして、更に萌え度を高めてほしかった。


総合萌え度 :★★☆☆☆


紹介ブログ記事:
分かち合う しくみを つくろう  2013年4月14日づけ記事、
「ビブリオバトル ~本を知り人を知る書評ゲーム~」は、スゴイ本だ!
http://www.p-cd.org/2013/04/blog-post_14.html
 発売前に読む機会を得た、とのことで。
ビブリオバトル風に書評してみた記事。
「 全く興味のない人にも、ラノベ本としておススメできるのが、スゴイ
新書なのに、ライトノベルです。ライトノベルの合間に新書っぽいことが書いてあるとも(時と場合によっては)言えます。ラノベっぽいイラストも沢山使われています。帯の幅をこんなに広くして女の子のイラストをデカデカと載せているところからすると、著者はホントはラノベが書きたかったのかもしれません。 」


Blogで本を紹介しちゃいます。  2013年04月26日づけ記事、
いつやるの?今でしょ!本の格闘技「ビブリオバトル 本を知り人を知る書評ゲーム 」 74点(100点満点中)
http://blog.livedoor.jp/tkfire85/archives/55562359.html
「 本を紹介する事、そして共感を得る事は何者にも代え難い喜びがある。他人が薦めていた本を手にとって自分の世界が広がったりもする。ビブリオバトルはまさに、読書を1.0から2.0に進化させた。
読書2.0の到来なのかもしれない。
あと一つ言えば、間に挟まれているノベル的な部分ですが、正直に言うと後半は「ビブリオバトル」には関係ない「おまけ」です。読んでも良いし、読まなくてもいいと思います。 」


イラスト担当、もりちかさんの公式サイト:
まるたぁ小屋
http://www.marutar.com/

>Twitter
まるたぁ小屋(もりちか) @marutar
https://twitter.com/marutar

PIXIV  2013年4月24日 09:34 の更新
http://www.pixiv.net/member.php?id=20174
「文藝春秋新書「ビブリオバトル 本を知り人を知る書評ゲーム」著:谷口忠大 の帯と中身の小説部分の挿画を描かせていただきました。」


 ビブリオバトル公式サイト:
知的書評合戦ビブリオバトル公式サイト
http://www.bibliobattle.jp/
ニュース
>2013年04月11日、0:54の更新、
『ビブリオバトル -本を知り人を知る書評ゲーム』出版のお知らせ
http://www.bibliobattle.jp/whatsnew/%E3%80%8Ebiburiobatoru-benwozhirirenwozhirushupinggemu%E3%80%8Fchubannoozhirase

文芸春秋社紹介ページ
http://www.bunshun.co.jp/cgi-bin/book_db/book_detail.cgi?isbn=9784166609017
「 いま読みたいのはどんな本? どうすれば自分にぴったりの1冊と出会えるのだろう? と途方に暮れる人も多いはず。そんな時代に生まれたのが、おすすめの1冊を持ち寄り、本の魅力を紹介しあう書評ゲーム「ビブリオバトル」。「意外な本」との出会いはもちろん、本を通して人との出会いも演出してくれるゲームの全貌を発案者がフィクションをまじえて描きます。」
 内容見本(巻頭から18頁分)へのリンクあり。


Amazon.co.jp         の紹介頁
honto(旧bk1)         の紹介頁
楽天ブックス         の紹介頁
セブンネットショッピング   の紹介頁
紀伊国屋書店        の紹介頁


付記:
Amazon、公式サイト上の発売日は04月19日、hontoの取り扱い開始日は17日。楽天Booksの発売日は20日

萌える戦艦(MOE-SEN)

2013年06月08日 | ★★★☆☆
『萌える戦艦(MOE-SEN) 』
ポストメディア編集部 (編)


一迅社 (発行)
A5判、ソフトカバー、186ページ
2007/08/01発行
ISBN-13 978-4-7580-1078-8
NDC分類: 556.91

定価 :1,890円(税込み)


 内容(「BOOK」データベースより)
大艦巨萌主義!戦艦コスプレ娘たちの祭典だ。

 内容(下記出版社の公式ページより)
世に「萌え」本は数多くあれど、やはり男心をくすぐるのはミリタリーとの組み合わせ。そこで一迅社からお送りするのは「美少女」と「戦艦」を融合させた新機軸たる『萌える戦艦』。どのあたりが融合かというと、なんと可愛い女の子たちが世界各国の戦艦のコスプレをしてしまうのです!


(プロローグ) p.03
目次 p.08
第1章 日本の戦艦 p.09
日本戦艦 概説 p.10
 金剛(Kongou) p.12
 比叡(Hiei) p.14
 榛名(Haruna) p.16
(中略)
 武蔵(Musashi) p.34
コラム ワシントン軍縮会議 p.36
第2章 アメリカの戦艦 p.37
(章頭マンガ) p.38
アメリカ戦艦 概説 p.40
 ニューヨーク級 p.42
 ネバダ級 p.44
 ペンシルベニア級 p.46
(中略)
 アイオワ級 p.62
コラム 連装砲塔 p.66
第3章 イギリスの戦艦 p.67
(章頭マンガ) p.68
イギリス戦艦 概説 p.70
 クィーン・エリザベス級 p.72
コラム 大砲の口径について p.77
 ロイヤル・サブリン級 p.78
コラム 舵取りについて p.83
(中略)
 フッド p.94
 ヴァンガード p.95
コラム 1ノット=?km/h p.96
第4章 ドイツの戦艦 p.97
(章頭マンガ) p.98
ドイツ戦艦 概説 p.100
 ドイッチュラント級 p.102
コラム 装甲鋼について p.105
 シャルンホルスト級 p.106
 ビスマルク級 p.108
コラム 艦内の様子 p.110
第5章 イタリアの戦艦 p.111
イタリア戦艦 概説 p.112
 コンテ・デ・カブール級 p.114
コラム 旧日本海軍の艦内食 p.117
(中略)
 リットリオ級 p.120
コラム 幻の艦隊計画 p.124
第6章 フランスの戦艦 p.125
(章頭マンガ) p.126
フランス戦艦 概説 p.128
 クールベ級 p.130
 ブルターニュ級 p.134
(中略)
 リシュリュー級 p.138
戦艦探訪 -記念館「三笠」 -尾道の1/10大和 p.141/142
第7章 その他の戦艦 p.143
(章頭マンガ) p.144
ロシア戦艦 概説 p.146
その他の戦艦 概説 p.147
 マラート級(ロシア/ソビエト連邦) p.148
 ミナス・ジェライス級(ブラジル) p.152
 リバダビア(アルゼンチン) p.154
(中略)
 ヤウズ・スルタン・セリム(トルコ) p.158
コラム 最強の戦艦とは? p.160
第8章 戦艦の模型 p.161
「戦艦大和を作る」を作ってみよう! P.162
 戦艦大和を集めよう&作ろう p.180
(エピローグ) p.182
奥付け p.186


萌え本分類:解説書型。
ナビゲーター:三笠女学院高等部の模型同好会所属の女学生3名(大和いずみ、安中はるな、長門ゆう)、顧問の三笠よう子先生。先生の伯父(?)である三笠理事長。

カバー表紙:タイトルは縦・横書き混合。タイトルの字色は黒縁つきの緑、黄色、白黒の縁つき赤、黒。無地の背景に戦艦コスプレしたナビゲーターたちの集合イラスト。
中表紙:コスプレ製作中のナビゲーターのイラストにメインタイトルを配する。
折込ポスター:なし。
本文:縦書き、三段組み。
構成・設定:  巻頭から9頁まではカラー、以後はモノクロ印刷。 ある日突然、部室からの立ち退きを迫られた三笠女学院模型部の部員3名は部室確保の実績を作るため、顧問の先生のアイデアで「軍艦コスプレ世界大会」に出場し優勝を目指すことに。秋葉原で開催された大会当日、部員たちが世界中から集まった各国代表の戦艦コスプレを眺めつつ、よう子先生の戦艦ウンチクに耳を傾ける、というストーリーがメイン。巻頭から各章のコミック部分、本文の解説、エピローグまでこのストーリー構成で一貫している。
最終章、コラムを除く本文全体は全てナビゲーター5名のアイコンつき会話体で、登場戦艦の解説を行うスタイルで進行する。
第一章の日本戦艦は「金剛」から「武蔵」まで建造順に12隻、二章以降は各国について主要クラスごともしくは単艦ごとに一項をあて、米英独伊仏露ほか計11か国の27級+6艦を解説。章頭は1~2頁の戦艦史概説(+発達チャート)、以後の各項は1~4頁構成で、最初の1頁は艦名と側面図、一段分の解説。2頁目以降は三段の解説もしくは二段分の戦艦コスプレイラストと残り一段の解説文または囲み記事で構成され、艦名の由来、建造設計の意図と性能、主な戦績から最後までをコスプレへの突っ込みなどギャグも交えて解説。
全14回のコラムは各1頁で、「戦艦の構造や機能」「旧日本海軍の戦艦よもやま話」などを掲載。
 最終章は、ディアゴスティーニ社より05年09月から07年06月に発売されていた週刊分冊形式の、『戦艦大和を作る』の1/250大和製作記事と、その他の大和模型の紹介記事である。
索引、参考文献、イラストレーター紹介などは附属しない。


評価:
萌え絵度:  イラストレーターの総数は7名。カバーイラストはナビゲーター担当のこしがやたつみさんが描く。第1~第7章まで国別の戦艦コスプレを7名で分担しているのは個性がはっきりしてよいものの、萌え絵の水準、コスプレの水準ともかなりばらつきが大きく書籍としての統一感はあまりない。.
テーマ萌え度: 20世紀初頭から第二次世界大戦終了時までの列強戦艦の歴史を平易に解説。顧問の先生による部員への薀蓄話の態で進行するので表現自体はきゃっきゃうふふな状態であるが、その内容はかなり本格的である。章頭マンガと本文のつながりも良好。ただしエピローグの終わり方はかなり投げ出しっぽくて頂けない。
萌え本的意義:
一迅社の発行としてはおそらく初の萌え本で、続刊は『オンナノコになりたい! 』(07/08)、『 同- コスプレ編 』(08/04)と続く。
類書としては、旧日本海軍の解説書『はつ恋連合艦隊 』(イカロス出版刊、07/05)があげられるくらい。軍艦の擬人化イラスト自体はメカ娘系列の萌え系、完全擬人化&BL方面の腐女子系とも一定の需要があるジャンルなのだが、成書に至る例は意外とみられない。
コミックのストーリーをメインとした構成はかなり高水準。それに比べてイラストの方は「戦艦のコスプレ大会」というコンセプトがメインメンバー以外に充分浸透しておらず、純粋なコスプレ風からどうみても実現不可能な純粋メカ擬人化までごちゃまぜ。スペックの反映もほぼ皆無とみるべきものは少ない。あと、戦艦の事典としてはかなり貴重な艦艇もふくまれているので、できれば側面図だけでなく平面図も附属して欲しかった(側面図だけでは、砲塔配置の特徴や連装砲門数がわかりにくいので)。


総合萌え度 :★★★☆☆


紹介ブログ記事:
アキバBlog  2007年07月07日づけ記事、
美少女と戦艦を融合 戦艦コスプレ本「萌える戦艦」発売
http://www.akibablog.net/archives/2007/07/moe-battleship-070707.html
「 イカロス出版の萌えよシリーズの後追いみたいだけど、一迅社から萌える戦艦【AA】が6日に発売になった。日本・アメリカ・イギリス・ドイツなどの第2次世界大戦の戦艦を解説する本。『美少女と戦艦を融合』だそうで、戦艦のイラストと一緒に戦艦コスプレのイラストを掲載、オビでは『巨艦巨萌主義!戦艦コスプレたちの祭典だ!』を謳っていた。 」
 内容見本6頁分、イラストレーター一覧を掲載。


k-takahashi’s 雑記  2007年07月22日づけ記事、
萌える戦艦
http://d.hatena.ne.jp/k-takahashi/20070722/1185114978
「 ロシアや南米三国(ブラジル、アルゼンチン、チリ)まで含んでいるところは面白い。ただ、文章はまともなものの、イラストはわりとどうでもいいかんじ。各国の特徴の違いをデフォルメして女の子のイラストにするのであれば、なにがしか基準が見える必要がある(この際、「主砲の口径」=「バストサイズ」とか、「全幅」=「ウェスト」とか「速力」=「脚の長さ」とかの安直なものでよい。超弩級/ポストジュットランド/条約型/無条約とかの時代の流れをコスチュームの種類に託してもよい。)のだが、どうもそういうのは分からなかった。
 記述は用兵思想、開発思想、背景からの制限などにも触れたもので短いながらも悪くない。 」
と、要を得た指摘が。


メインイラストレーター、こしがやたつみさんの公式サイト:
電脳こしがや新聞
http://www31.ocn.ne.jp/~kosigaya/
トップページ に本書の記載あり。

PIXIV  2009年12月6日の更新
例の三人娘
「 表紙に使われたイラストの原版です。初めての事で右も左もわからず色々とご迷惑お掛けしましたが、よい経験になりました・・・(滝汗 」
 カバーイラスト(見開き版)を転載。

一迅社紹介ページ
「 戦艦の基礎知識や、思わず「へえ」と言ってしまうような豆知識までを掲載。初心者から「ちょっと俺はうるさいぜ」という方まで納得の一冊になっています。気になるイラスト陣は、こしがやたつみ、松田大秀、黒鷲、浜島重雄、R-Ex、水兵きき、速水螺旋人、と豪華な顔ぶれ。男なら戦艦、男なら美少女。 」


Amazon.co.jp         の紹介頁
honto(旧bk1)         の紹介頁
楽天ブックス         の紹介頁
セブンネットショッピング   の紹介頁
紀伊国屋書店        の紹介頁


付記:
Amazonの発売日は07月06日、公式サイト上の発売日は同月10日。
サブタイトルの「MOE-SEN」は、公式を含めたほとんどの上記サイトでは記載されていない。