認知症一期一会 http://blog.goo.ne.jp/mizukiosamu/

毎朝8時30分
ケイタイのアラームが鳴ると、私はアリセプト5mgを飲み食卓を離れます。


忘れるということ

2006年04月30日 | クリスティーンさんの本から
《シチュー鍋、やかんを忘れる………… 火にかけたままにしてしまうかもしれない。(略) 今の私は一度に一つのことだけをするようにして、 混乱しないように心がけている。 というのも、 グリルでディナーの料理をしている時、 もし同時に何かを火にかけて煮ていたり、 誰かと話したりしていると、 そのグリルのことが、 特に意識せずとも 心に残っているというわけにはいかないからだ。》 とクリスティーンさんは . . . 本文を読む

孫たちの代休

2006年04月29日 | 5mgの日記
先週の土曜日小学校では授業とPTA総会がありましたので、月曜日が代休になりました。そこで1年と3年の孫たちを預かりました。「今家を出ましたから」という電話を受けて私は家を出て堤防沿いの道に行きました。京都の「哲学の道」のような風情はありません。左岸が田圃、右岸が住宅地です。その日は、左岸を歩いてきました。なんだかへんな格好をして歩いていたので「どうした?」と聞くと「ゲーム機を入れた袋が破れて・・・ . . . 本文を読む

名前を忘れる

2006年04月28日 | クリスティーンさんの本から
《友人や家族の名前を忘れたり、 家族の一人を他人の一人と間違える。 あなたという人は知っているけれども、 あなたの名前は考えないと自動的には出てこない。(略) しかし、私にはもう、 あなたに名前があるということは重要ではなく、 あなたという人を 知っているということが重要なのだ。》 とクリスティーンさんは言われます。 『私はだれになっていくの?』(クリエイツかもがわ)P173-174世間的には . . . 本文を読む

飛び方を忘れた小さな鳥

2006年04月27日 | 5mgの日記
「のどじまん」「とびカタをわすれたトリ」とメモに書いてありました。私は気に言った言葉や覚えておきたいと思った言葉はすぐにメモするようにしています。しかし、テレビの言葉は早いですから、漢字はほとんど書けませんから………ひらがなだったり、カタカナだったりのメモです。観ていた番組が終われば何を見ていたのか思い出せないことが多いですから………メモすることは難しいのです。何時も机の上にメモ帳を置いてテレ . . . 本文を読む

途方にくれる

2006年04月26日 | クリスティーンさんの本から
《よく知らない環境では、 すぐに途方にくれてしまう。(略) 自分がどの道から来たのかというような、 自分のいる場所についての見当識を持つためには、 一連の出来事を覚えていなければならないからだ。 それに、 どうしたものか前に進んでいる時と、 振り返って見る時とでは、 すべてがひどく違って見える。》 とクリスティーンさんは言われます。  『私はだれになっていくの?』(クリエイツかもがわ)P173 . . . 本文を読む

掲示板を作っていただきました。

2006年04月25日 | 5mgの日記
「掲示板」を作っていただきました。タイトルは「天気の日には外に出て」です。「認知症」患者やその関係者の思いを気楽に、「掲示板」に書き込むことで、胸のつかえをほっとするものに変える言葉が生まれるのでは思います。私のブログの右下「ブックマーク」の下段の「天気の日には外に出て」をクリックしていただければご覧いただけます。アナタ様の思いを歌や俳句や川柳、そして散文に託して読んでいただきましょう。始めの一歩 . . . 本文を読む

時と場所

2006年04月24日 | クリスティーンさんの本から
《一日のうちの時間について混乱する……… 夜に買物に出かけるかもしれない。 私は、今日が何年、何月、何曜日、 かを思い出すために、一日に何回も日記を見る。(略) 今では、 日常の記憶を保っておく場所がなくなっていて、 これらを心に留めておくにはとても努力がいる。》 とクリスティーンさんは言われます。 『私はだれになっていくの?』(クリエイツかもがわ)P173一つの事をするのにも努力がいるように . . . 本文を読む

てんぷら

2006年04月23日 | 5mgの日記
庭の隅に2坪ばかり畑があります。タラアシタバクサナが芽を出しています。私はことのほか野菜のてんぷら好、だから笙子さんは、大皿いっぱいのてんぷらを揚げてくれます。緑色の芽が出かかると、私はそわそわして………早く大きくなれを私は畑を見つめます。タラたちの芽は懸命になって春を待ちそしてどんどん肥料を吸い取っていきます。私がその芽たちをてんぷらにして、パクパク食べてもタラさんたちは逃げてはいきません。私に . . . 本文を読む

最近の出来事

2006年04月22日 | クリスティーンさんの本から
《最近の出来事をとても忘れやすい……… 遠い過去の記憶は概してよいが、 細かい点は忘れられたり、 混乱したりするかも知れない。 新しい記憶を覚えておくことは難しいが、 古い記憶はまだかなりはまだ残っており、 自分のまわりのさまざまなことをきっかけにして、 過去の記憶を生活に呼び起こすことができる。 こういう過去のことを話す方が、 現在のことを話すよりずっと楽で、 現在起こっていることを理解する . . . 本文を読む

空腹

2006年04月21日 | 5mgの日記
定期検査の日のことです。雨と風でいやな日でした。さらに悪いことに、笙子さんが朝起きてきませんでした。しかたなく私はお茶を入れて………新聞を読みながら梅干を口に入れました。しばらく待っても起きてきません。「まあ、いいや」と私はあきらめてパソコンに向かいました。窓の外は雨と風の音ばかりです。ついつい時の経つのを忘れてしまいました。昼過ぎになって、ようやく笙子さんが起きてきました。「何か食べたか?」と聞 . . . 本文を読む

援助と監督を

2006年04月20日 | クリスティーンさんの本から
《仕事には援助と監督が必要。 私たちはすぐに混乱してしまい、 今までよく知っていたものでも、 思い出せないことがしばしばある。》 とクリスティーンさんは言われます。   『私はだれになっていくの?』(クリエイツかもがわ)P173私の最近の出来事でこんなことがありました。235と書くべきところを253と書いてありました。私自身は見直しても235と読み返し、オーライと自分では思い、自信たっぷりに、 . . . 本文を読む

太ったウグイス

2006年04月19日 | 5mgの日記
天気のいい日はウグイスが元気よく囀ります。その囀りを聞きながらの朝食の時のことです。笙子さんが「ウグイス色のエプロン」をしていました。台所で動いている時には気がつきませんでしたが、居間に坐った笙子さんがばかに太って見えました。普段見慣れた姿とは違う笙子さんが…………どっしりと坐っているのでした。私がじっと見つめているので、「なんだ………」と男言葉で言い、私の顔を見ました。「なんでもない……」と . . . 本文を読む

第2段階では

2006年04月18日 | クリスティーンさんの本から
《第2段階=中度(2-10年続くといわれる) 私たちはさらに多くの忍耐と同時に 微妙な援助も必要としているが、 どうかできることまで全部 とりあげてしまうようなことはしないでほしい。 私が疲れている時や、 タクリンを飲むのを忘れてしまった時には、 この段階になることが多い。》 とクリスティーンさんは言われます。  『私はだれになっていくの?』(クリエイツかもがわ)P172私は、この段階には至っ . . . 本文を読む

5本指の靴下 2

2006年04月17日 | 5mgの日記
今年の1月18日に「5本指の靴下」をはいていることを書きました。その話の後日譚です。笙子さんの弟とその妻とが雨の日に尋ねてきました。定年して3年………畑仕事に精出しているようです。山川草木全てが芽吹く季節ですから、ミカン畑の周りに沢山の「ワラビ」が芽を出していたとのことで「初物」だからと持ってきてくれました。私の「大好物」ということを覚えていたから・・・とのこと。その「覚えていた………」という . . . 本文を読む

よく知っているもの

2006年04月16日 | クリスティーンさんの本から
《よく知っているものを求め、 見知らぬものを避ける。 新しい仕事はどんなものであれ 多くの努力を要するもので、 精神的にすぐに疲れてしまう。 そして 何か新しいことを試みるように頼まれると、 わからなくなったり、 失敗するのではないかと心配する。》 とクリスティーンさんは言われます。  『私はだれになっていくの?』(クリエイツかもがわ)P172私は電車に乗って隣町に行きますが………電車の乗り降 . . . 本文を読む