千葉県市川市の消防設備点検"㈱宮川防災"ブログ「平たい話」

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大阪・駐車場での消火器破裂事故について

2009年09月28日 | 消防法関連・ニュース
今月15日、腐食した消火器が破裂したことによって
10歳のお子さんが意識不明の重体になられた事故が起こりました。

1989年製の消火器という事で製造から20年が経過しています。
更には駐車場に放置され雨ざらしになっていたとのことです。
消火器も記事から察するに通常売られている10型消火器ではなく、
工場などで置かれている20型消火器サイズと思われます。


さて、この事件でまず説明すべき点は「加圧式消火器」とは?です。

消火器は一般的に「加圧式」「蓄圧式」が存在します。
違いは見た目でも分かりますが、構造が異なります。

「蓄圧式」の消火器ですが、名前の通り圧が蓄えられている、
つまり容器内部に既に圧が掛かっている状態を指します。



そのため上記画像のように外観からは内圧の判断できるゲージが
ハンドル部分中央についているのがお分かりでしょうか。
一般的には家庭用の消火器にはこの蓄圧式が採用されています。
価格はやや高く、その場で詰め替えられないのが難点でしょうか。
(※家庭用消火器は基本的に使い捨てで詰め替え不可能が多いです)



次に「加圧式」ですが、一般的にオフィスや工場など防火対象物で設置されている
消火器のほとんどが加圧式の消火器になります。



上の画像と見比べるとゲージがないですよね。
これは容器自体に圧を掛けていないためです。
ではどのように圧を掛けるのか?と申しますと内部には圧の入った
ボンベが入っています。

レバーを握った際にそのボンベに穴が空く仕組みになっていまして、
穴が空けば容器内に圧が掛かり粉末や粉が放射されます。

今回の事故はお子さんがレバーを握ってしまい容器が圧に耐えきれず
破損してしまい残念な事に怪我をされてしまったのでは、と推測します。
お子さんの無事を祈るのみです。

また、この事件を見て心配になって触った方が同様に怪我をされています。


取り違えないで頂きたいのは消火器が危ない訳ではありません。
以前触れましたが消火器は容器の耐用年数を8年としております。
PL法によって各メーカーさんが指定されているのです。
(※詳しくはこちらをご参照ください。)


8年を過ぎた消火器については詰め替えではなく新規交換をお願いします。
尚、消火器はゴミでは処分されません。当社も取引メーカーさん指定の
業者さんにお金を払って引き取ってもらっているのが現状です。


しかしこの事件も簡単には消火器を廃棄が難しくなった
リサイクル法による影響もあるのではないでしょうか。。。




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自動火災報知設備の発信機について

2009年09月16日 | 消防設備について
現在、遡及工事に追われています。。
無事に終わってくれることを祈る毎日です。

更新が遅くなり申し訳ありませんでした。
さて、今日は誤作動・誤報についてです。

先日「火災報知機が鳴ってる!」と墨田区のお客様よりご連絡が。
発報した階を確認したものの火災ではないとの事。

現地に到着し受信機をチェックすると「発信機が押されてます」と。

誤作動した階の感知器を確認しましたが、
感知器の脇にある確認灯に異常はありません。

お客様に聞いてみますとこんな事を仰られてました。

「ベルが鳴った場所を見たら強く押す、と書いてあったから押した」


これを見て押した、との事です。
結局誤作動の原因は分からず仕舞いでした・・・。

この発信機は火災を発見した際に押します。
確かにそう言われてみればベルが鳴動して驚いている時に
そう書いてあれば慌てて押しかねませんね。

使用方法を現場の方に御説明する良い機会でした。

何度も申し上げますがベルが鳴ると動揺してしまいますが、
必ず受信機にて発報階を確認し現場に異常がないかをチェックして下さい。
これを怠ると大変な事になりますので・・・。




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避難ハッチ改修工事 ―はしご部のみ―

2009年09月07日 | 消防設備点検・工事
現在は自動火災報知設備の遡及工事をしていますが…
先日、避難ハッチの改修工事を行いました。



向かって左が既設、右が新たに設置します梯子です。
避難ハッチとは上蓋を開けると自然と下蓋も開き内部には
はしごが設置されている避難設備です。

この内部にあるはしごは以前ご説明したつり下げ式避難はしご同様、
床面から一番下の梯子までが50cm以内という規定があります。
しかしこの建物ではどういう訳か70cm程ありました。

オーナー様にその旨を伝え今回、取り換えとなった次第です。
元々付いていたはしごより一段多いモノに取り換えるのです。



このように内部のみ取り替えました。
外枠についてはステンレスのしっかりとしたものが設置済みなので
外枠についてはそのままという事でお話させて頂きました。



画像をご覧のとおり約41cmになりましたので問題ありません。

避難ハッチの改修工事につきましては結構難題も多いです。
ベランダの構造によって様々なのが厄介なのです。

またトラブルのお話も結構な確率で耳にしております。
安いからと言って頼んだら枠だけ変えて逃げてった業者もいるとか。。
もっと凄いのは値段も高いのに枠だけなんてケースも…。
(※実際お客様からがご相談があり、この目で確認しております。。)

打ち合わせ、そして下見が非常に重要ですのでご協力願います。
値段に騙されず信用出来る業者に確認の上でご発注下さい。

マンションや共同住宅、更には事務所ビル・オフィスビルなどの
ベランダ部分に設置されていて実際に避難の際には有効な手段ですので
是非とも交換などが必要な場合は前向きにご検討下さい。




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