~美の国 日本へ~
(日本の原風景、少なくなりましたが、田舎にはまだまだ数多くこうした日本の素晴らしい原風景が残っています。こうした素晴らしい環境を残して行くことこそが、新しい精神の価値を多くの方々に提供していく事が出来るようです・・・・・・・。)
新生日本が、今誕生しようとしているのでしょうか。産みの苦しみを今味わっているところかも知れません・・・・・・・。
かつて日本は、幾度も大きく舵を切り、時代の変化に即応して、日本の首都を変えて発展をしてきました・・・・・。 ご存じの通り、今日本の国は、トップリーダーを始めあらゆる体制が、機能不全に陥って、合わせて、世界経済の大波乱の影響も受け空中分解寸前の様相を呈してきています・・・・・。そうした、先の全く見えない状況下の中の日本国の行く末に、大きく活路を開いてくれそうな、日本再生論が、事細かに書かれている、書籍に巡り合う事が出来たのです!!
それは、川勝平太氏の『日本の底力 文化力』という著書です。
そこにはこのように書かれています。
『日本列島は全部で六八五二の島から出来ています。それらの島々に日本人が住み着き、心と手を加えてきて今の日本国が有ります。これを「文化的景観」という観点からながめかえし、その理想形を一言で表すとすれば、「ガーデンアイランズ(庭園の島々)」と名付けれるのではないでしょうか。』と、日本列島は全体として水・緑・土が多様に活かされたガーデンからなるガーデンアイランズ(庭園の島々)だと言うのです。 そして、その列島風土の多様性を活かすために四つに分割をするというのです・・・・・!!・・…すごい発想です!!
(日本の田舎の海や山や森や平野にはいろんな素晴らしい文化的景観が数多く残っています・・・・・。)
その理由の一つは、経済力の面では世界トップのアメリカに次ぐ世界第二位のところまで日本は行きましたが、経済力の競争が終焉を迎えた今、アメリカとは違ったアメリカに勝る環境を最優先とする文化的景観に価値を置き、新鮮な眼を持って日本列島を評価する時を迎えていると言うのです。
(季節によって、大きく環境を変えた素晴らしい景色を現してくれます・・・・・。)
日本国は、狭い『平野』を有効利用して、国土の大半が『山』で覆われ、『海』に囲まれそして、「魚付林」「森は海の恋人」と言われる豊かな漁場をもたらす『森』を大切にしてこられ、現在の日本が出来上がっていると云うのです。つまり、野、山、海、森の四つの自然景観が文化的景観の基礎だと言う原点に帰れと言うのです。
二つ目の理由は、分けるのは地域が元気になるためで、分ける事によって地域の経済力が弱体化するようでは、元も子もなくなります。細かく分けすぎると地域力は弱体化します。先進国(アメリカ、日本、ドイツ、イギリス、フランス、イタリア、カナダの7カ国)並みのGDP(国内総生産)を保持する事が、経済力から地域力へと繋がり元気になって行くと言うのです。
三つ目には、一九九八年に策定された全国総合開発計画「二十一世紀の国土のグランドデザインの提言では、国土を北東、西日本、日本海、太平洋新国土軸の四つに分けていますが、それぞれの地域が重なっていて各地域の特徴が明確ではありません。
そこで、『美の国日本』を作る為に、日本の近代化の舞台となった「大東京」は、関東平野の中心ですが、関東平野は日本最大の平野で、そこに日本人の四分の一が居住していて、その関東地方の文化的景観は『平野』と云う事が出来ると言うのです。
中部地方は、標高3000メートル級の北アルプス・中央アルプス・南アルプス・富士山・箱根など、その文化的景観の基礎は『山』です。近畿以西は瀬戸内海を取り囲む津々浦々の『海』でしょう。
(日本の各地の美しさは、世界でも群を抜いているようです・・・・・。四季によっても違い、時刻によっても違う美しさを演出してくれます。日本人の心と行動の積み重ねが、素晴らしい環境を創り上げているのです・・・・・・。)
東北北海道は、白神山地や標高の低い緑なす『森』と云うべき文化的景観を持っているというのです・・・・・・・・。
それぞれの四地域を『洲(くに)』と呼べば、『野の洲(関東)』は、ヨーロッパの中心部に有るフランスのごとくであり、『山の洲(中部地方)』はロッキー山脈を持つカナダのごときで、『海の洲(西日本)』は、島国であるイギリス、『森の洲(北海道・東北)』は、自然林豊かなカナダとみなせます。
(日本の本来の美しさを、大きく4つに分けて新しい価値観による新しい国づくりを始めようと言うのです!!旧態依然のワンパターンではなく、こうした新しい発想が、必要なのです!!)
経済力においても、『森の洲』と『山の洲』は、カナダなみで、『野の洲』はフランスなみで、『海の洲』はイギリスなみのGDPを備えているというのです。これらの四洲に、東京に集中している権限・財政・人材を委譲すれば、地域分権の国の形になり、日本は四つの文化的景観からなる連邦に一変すると言うのです・・・・!!
かつて、日本は国の形を変えるとき、権力の所在地(奈良→平安→鎌倉→室町→江戸)を変えてきました。 一九九〇年の衆参両院の決議を受けて、九九年に国会等移設審議会が、那須を新首都の筆頭候補地として答申していますが、妥当な選択で、那須が新首都となった場合には、どのようになるのでしょうか・・・・・・。
川勝氏は、「那須は、『森の洲』と『野の洲』との境界に有り、古来日本人は、そのような土地に、森を大切にする鎮守の気持ちを込めて、社(やしろ)を建立しました。「鎮守の森の都 那須」と呼ばれ、富国強兵的であった東京時代と決別を象徴するだけでなく、「森の都」が日本のシンボルとなり、環境重視を新たな次元で、世界に発信できる事となる」と言うのです・・・・・・・。
川勝氏はこうも言っています。「森・野・山・海の四洲(こく)からなる新生日本は『美の国』の再生です。この大変革を平和裏に行なう事が、『和』を重視する日本人の底力の見せどころです。 一滴の血も流さずに地域分権を実現する事で、日本が社会変革のモデルになりうる」というのです!!
最後にこのように結んでいます。「それは、富国強兵の国家が軍事力・経済力を行使する「敵をつくる文化」に立脚した「力の文明」の時代への深い反省の上に立ち、富国有徳の国民が文化力を行使する「和をなす文化」の伝統に立って、国富を美しい国づくりに活用する『美の文明』の新時代に向けた創造的転生だ」と言いきっているのです・・・・・・・。
それは、アジア各地の人材を引き付けるに違いありません・・・・。経済発展に目を奪われ、海、森、山、野の風土や文化の伝統を活かしかねているアジア諸国にとっても、格好のモデルになるに違いないというのです・・・・・!!
鳥肌が立つような衝撃的な深い感動を受けた、川勝氏の日本四分割論は、まさに今後の日本が進むべき道を明確に示している・・・、いや、これこそ日本が世界に誇れる日本人の心の底流にある誇れる生き方だと、私も目からうろこで、大賛同です・・・・・・。私共が今進めている古民家ときめき再生事業も、結局は日本の各地に数多く点在している民家の再生によって、その地その地の文化力を強め地域の活性化への大きな力として行こうというもので、『美の国日本』を作り、日本文化を輝かせていく事に全くと言っていいほど繋がって行くのです・・・・・・・・。
(日本の古い建物にも多くの文化的景観や、多くの人間に癒しの温かい心にさせる優しいパワーを備えているのです・・・・・。大きな文化力と成りえるのです・・・・。)
皆さんいかがでしょうか・・・・・・。今世界が軍事力から経済力へ、そしてそれ以上にもっともっと大切な『何か』を模索しはじめているのです・・・・・・。地球規模で、時代が大きく変わろうとする今この時こそ、変わるチャンスの時です!!
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