安くて美味しいワイン特集~ワインワールドの旅~

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0678安くて美味しいワイン特集~ワインワールドの旅Vol.12

2015-03-31 13:49:09 | 日記
0678安くて美味しいワイン特集~ワインワールドの旅Vol.12




278.シャトー・グロリア1994
279.フェウディ・シチーリア カリス ネーロ・ダヴォーラ2012
280.フェウディ・シチーリア リクサス シャルドネ・グリロ2013
281.アンデルーナ シャルドネ2012
282.コノスル ヴァラエタル ピノ・ノワール2013
283.サン・テステフ・ド・カロン ・ラ・シャペル1997
284.フェーグ・ド・ネナン2004
285.シャトー・モラック1994
286.シャトー・デュ・ルテュー1994
287.シャトー・トロワ・ムーラン1994
288.シャトー・プランティ・ド・リュージャン1994






278.シャトー・グロリア1994
Chateau Gloria


・生産者:シャトー・グロリア
・生産国:フランス ボルドー地方 メドック地区 サン・ジュリアン村
・輸入者:コルドンヴェール株式会社
・格付け:AOCサン・ジュリアン
・Alc度数12.5%
・容量:750ml
・価格:5100円

「AOCサン・ジュリアン」と村名AOC止まりで、ブルジョワ級ですらない。
だが、「間違いなく格付けものに匹敵」と言われているシャトーだ。
こういった、「格付け破壊ワイン」「格付けそっちのけワイン」を開けるのは、ワクワクする。


エッジにかなりガーネット色を持つ、やや透明感のある赤黒色。
このエッジのガーネット色でもう、熟成が進んでいることが伺える。

非常に滑らかで静かな液感。
これは、格付けものに匹敵している。

香り。
一発で「ボルドー」と言える香り。
豊かだ。
バナナのような甘い香り。
完熟チェリーも連想できる。
それと杉の木やヒノキといった、淡い色の木材の香り。
カシス。
そして、ポビドンヨード(うがい薬)の香り。
複雑だ。

これは、これは、もしや?
メドック地区サン・ジュリアン村の格付けシャトーに酷似!
「グリュオー・ラローズ」や「ベイシュベル」にかなり近い感じがする香りだ。

味わい。
非常に滑らかなアタック。
水のよう。
舌の上に乗せて、しばらくして飲み込む。
飲み込む直前。
味わいが広がる。

おお。
豊かで雄大なのは、渋味。
木材のニュアンスも強め。
甘味は控えめ。
甘味は、がっしりした渋味の中に溶け込んだ感じ。
バランスは、やや渋味骨格が強調。

果実味は、すっぽ抜けている。
おそらく、このヴィンテージの飲み頃を過ぎてしまっているのだ。
しかし、メドック地区の赤は元々、果実味を強調させるスタイルではない。
折り目正しい、端正な味わいが基調なのだ。


しかし、この味わい。
やはり、ボルドーだ。
グリュオー・ラローズやベイシュベルに近い感じがある。

余韻。
長い。
20秒は続く。
生ハムやロースハムのニュアンスを感じる。

このワイン。
3日目、4日目にして、本領を発揮する。
香る。
香る。
とにかく、香る。
華々しい香り、ではない。
「ボルドー・メドックの赤ワインの香り」を、とにかく顕著に表わす、といった意味での「香る」だ。

素晴らしい香り。
これって、2級のグリュオー・ラローズにソックリな香り。
1994年ものは、「当たり」だ!


ブログ「ろくでなしチャンのブログ」さん「シャトー・グロリア詳解」記事↓
http://ameblo.jp/rokudenashichan/entry-10804817338.html



279.フェウディ・シチーリア カリス ネーロ・ダヴォーラ2012
FEUDI SICILIA KALIS NERO D'AVOLA


・生産者:フェウディ・シチーリア(パスクア社)
・生産国:イタリア シチリア州
・輸入者:国分株式会社
・Alc度数:13%
・格付け:IGT
・容量:750ml
・価格:800円

CGCグループのスーパーに、面白そうなワインがやって来た。
ワイン名は「カリス」。
出身はイタリア、シチリア州。
シチリア州とは、イタリアというロングブーツのつま先、ではない。
イタリアというロングブーツが「蹴っている、三角形のボール」である。
つまり、シチリア島のこと。
品種は「ネーロ・ダーヴォラ100%」。
「カリス」は、古代ギリシャ語で「ピュア」「ピュアなワイン」の意味。
シチリアの土着品種ネーロ・ダーヴォラを100%使用していることに由来してのことだとか。


健全な、エッジに明るみを持つ、強い赤黒色。
紫色はほとんどいない。

香り。
しっとりとしていて、豊か。
ガス。
鉱物。
ピーマン。
パプリカ。
完熟トマト。
黒果実。
チリのカベルネによく似た香り。

味わい。
滑らかなアタック。
木の枝、木の葉のニュアンス。
マヨネーズの酸味。
酸味に包まれた、粒子がぎゅうぎゅうづめの、強い果実味。
甘味は、酸味のレイヤ-のすぐ下にある。
アルコールっぽさは強い。
まるでスペインのよう。
しかし、この、フランス・ボルドーに近い「端正」な感じは、やはりイタリア。
安いのだが、「安っぽい味」ではない。
お見事!

余韻はほどよく、10秒程度。
余韻に脂質っぽいものを感じる。
ああ、「オリーブオイルを使った料理全般」のイメージが浮かぶ。
よって、「オリーブオイルを使った料理全般」に、よく合いそうだ。

余談。
それにしても、「安くて美味しいワイン」の、美味しいを、定義し直さないといけないかもしれない。
日本は、安うまワインのブームが未だ続いているらしい。
ワインの市場は上昇を続けており。
あの「アサヒビール」が、輸入ワインの最大手「メルシャン」やそれに次ぐ「サントリー」を追撃するべく、高級ワイン商社「エノテカ」を買収するぐらい、ワイン市場は魅力にあふれているのだ。
チリやオーストラリア、ニュージーランド、その他の「ニューワールドワイン」の輸入量と消費量は、落ちることが無い。

しかし、ワインの本家本元「フランス」のワインが不味くなったわけではないし、人気は依然、不動のものとして存在している。
そう、つまり、「美味い」の定義が多様化した、のである。
どのように?
「端正」
「甘い」
「濃い」
「強い」
「料理に合う」
「飲み飽きない」
「自分にピッタリ」
「優雅な時間を演出できる」
「オシャレ」
「かっこいい」
などなどに。
つまり、「何をもって美味しいと言うか、その定義が、個人個人にゆだねられるようになってきた」、ということだ。


サイト「酒食庫 ~デイリーワインと食品・雑貨 3000円までのデイリーワインを中心に品揃え」さん「フェウディ・シチーリア  カリス ネーロ・ダヴォーラ」記事↓
http://shiraz-japan.com/SHOP/10421-1.html


280.フェウディ・シチーリア リクサス シャルドネ・グリロ2013
FEUDI SICILIA LIXUS CHARDONNAY GRILLO


・生産者:フェウディ・シチーリア(パスクア社)
・生産国:イタリア シチリア州
・輸入者:国分株式会社
・Alc度数:13%
・格付け:IGT
・容量:750ml
・価格:800円


シャルドネ70%、グリロ30%の白ワイン。

やや青みを帯びた、明るい黄色。
ディスク(液面の厚み)はハッキリしており、厚みがある。

香り。
しっとり。
蜂蜜。
スミレ。
チンゲンサイ。
レタス。
白い花。
青野菜。

味わい。
水のようなアタック。
だが、その後、「茹でトウモロコシ」のような甘味。
を感じたかと思うとそれは半透明となり。
すっきりしたシャープな酸味と同居した甘味が、静かに広がる。
白菜の白い部分。
大根の葉。
グレープフルーツ果汁。
甲州に近い感じもある。

余韻は長め。
15秒以上。
とにかく、柑橘系。
ほのかに、バニラやモナカの印象。
柑橘と言っても、「白」「青」「薄緑」を連想させる感じだ。

白ワインの真髄である、「キリッとした酸味」をしっかり持ち。
されど、寒さに鍛え上げられたことでまとう、「近寄りがたさ」を、あまり感じない。
近寄りやすい感じはある。
雪をかぶって越冬し、甘さを増した「白菜」。
そんなニュアンス。

これは、美味い。
バランスが良い。
「サントリー・プレミアム・モルツ」の印象によく似ている。
すなわち、「どっしり」でも「ガッツン」でもなく、どちらかと言えば上品で控えめなのだが。
深くゆったりとしっとりと印象が残り、「また飲みたくなる」のだ。


国分株式会社さん公式サイト「リクサス シャルドネ・グリロ 白」ページ↓
http://liquors.kokubu.co.jp/?/p/item/kcd/7555785/


281.アンデルーナ シャルドネ2012


・生産者:アンデルーナ セラーズ
・生産国:アルゼンチン
・輸入者:株式会社稲葉
・Alc度数:14%
・格付け:?
・容量:750ml
・価格:1500円

「樽シャル(シャルドネの樽熟成)」の典型。
フランス産オーク新樽100%使用で、6カ月熟成。

「新樽100%」というのは、珍しい。
新樽100%使用は、ボルドー・メドックの頂点に君臨する「5大シャトー」のオハコである。
が、それにはちゃんと、科学的理由がある。
「酒質が充分に強く、新樽でないと樽香が出せない」というものである。
要するに、新樽に張り合える酒質なのだ。
一方、2級~5級のものは、新樽を使わない。
5大シャトーが使った新樽の「お古」を買い受けて使うか、新樽を使ってもそれを古樽ものと混ぜて、「新樽率」を下げている。
その理由は明白で、「新樽だと、酒質が樽香に負けるから」

そう。
つまり。
樽の材質にもよるが、「新樽100%」というのは。
よほどの強い酒質でなければ採用され得ない醸造方法なのである。

しかし、このアンデルーナ・シャルドネは、新樽100%。
それだけ酒質が強い、ということがすでに伺える。
その味わいは、いかなるものか?

やや青みを帯びた、クリアな白金色。

香り。
とても豊か。
トウモロコシ。
パプリカ。
アスパラガス。
ガス臭。
花崗岩。
バター。
マーガリン。
サラダ油。
茹でもやし。
蜂蜜。
木材。
奈良漬。
ナッツ。
アーモンド。
バニラ。
モナカ。


味わい。
クリアなアタック。
甘味はほどほど。
酸味は少ない。
豊かな樽の香りをまとった、豆系の味わい。

余韻はほどほど、15秒以内。

うーん、ちょっと樽が強めで、豆のニュアンスが強過ぎで、酸味が弱め。
なので、3日間置いておく。

3日後。
おお!
香り、果実味は幾分収まったが。
樽香(豆のニュアンス)は穏やかになり。
酸味のレイヤ-が一ついや二つ上に上がってきた。

甘味と樽香をゆったり引きつれた、まろやかな酸味。
これは、美味い。
クリスピー(パリッとした)な酸味ではない。
しっとり、ゆったり、雄大な、なれどしっかりと存在する酸味。
これは、お見事だ。
ハッピー!


サイト「ハッピーワイン 年間発送1万件!ボトルにいっぱいの幸せを詰め込んであなたにお届けします!」さん「アンデルーナ シャルドネ2011/2012」ページ↓
http://www.happywine.com/html/wine/WineArg13_750.html


282.コノスル ヴァラエタル ピノ・ノワール2013
Cono Sur BICICLETA PINOT NOIR

・生産者:コノ・スル
・生産国:チリ
・輸入者:株式会社スマイル
・格付け:?
・Alc度数:13.5%
・容量:750ml
・価格:880円

自転車(バイシクル)のラベルでお馴染みの、コノスル・ヴァラエタル版。
(ヴァラエタルとは「品種」の意味)。
今回のそれは、「ピノ・ノワール」品種。
なで型ボトル。
スクリューキャップ。

透明度の高い、わずかに紫色を帯びた、フレッシュな赤色。
いはゆる「フランボワーズ(木イチゴ)色」というやつだ。

香り。
イチゴ。
チェリー。
プラム。
さくらんぼ。
とにかく、鮮烈な「明るい赤色系果実」のイメージ。

「わずかに紫色を帯びた透明度のあるフレッシュな赤色」とくれば、「サンジョヴェーゼ」か「ピノ・ノワール」。
そして香りで「イチゴ」をモロに感じたら、「ピノ・ノワール」ほぼ確定。

いやー、カベルネ・ソーヴィニョンやメルロとは、全然違うな。

味わい。
非常に滑らかなアタック。
小さな果実のイメージ。
酸味に包まれた、キュッとしまった果肉の中に、やんわりとした甘味が存在する、という感じ。
タンニンは弱い。
ボディはライトに近いミディアム。

ブルゴーニュのような「引き締まった」「辛口」という感じではなく。
「ゆったり穏やか」「ミネラル感がある」ところは、やはりチリらしい。

余韻は10秒ほど。
余韻に若干、木の枝やイチゴのへたの部分のニュアンスがある。
だが、最後に抜ける後味は、やっぱり「イチゴ」だ。

いやー、これは、飲みやすい。
薄いわけではないが、重くない。
可憐、優雅、清楚、そんな言葉が当てはまる。

ダラダラしたくなる。
ダラダラ過ごすのが、最も優雅。
なんて思えてくる。
お見事!


Yahoo!知恵袋「チリワイン、コノ・スルに詳しい方教えてください」記事↓
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q13103772048


283.サン・テステフ・ド・カロン・ラ・シャペル1997
SAINT-ESTEPHE-DE CALON LA CHAPELLE


・生産者:SCEAカロン・セギュール
・生産国:フランス ボルドー地方 メドック地区 サン・テステフ村
・輸入者:株式会社モトックス
・Alc度数:12.5%
・格付け:AOCサン・テステフ
・容量:375ml
・価格:1180円

シャトー・カロン・セギュールのセカンドワイン。
同シャトーのセカンドは2つ存在する。
ひとつは「マルキ・ド・カロン」
そしてもうひとつがこのワイン、「サン・テステフ・ド・カロン・ラ・シャペル」だ。
(「サン・テステフ・ド・カロン・ラ・シャペル」は現在、「シャペル・ド・カロン」と改名されているらしい)


向こうが透けて見える、健全な、やや暗みを持ったルビー色。
液縁は微弱にオレンジ色がかっている。

香り。
とても豊か。
一発で「ボルドーのメドック」と分かる香り。
カシス。
ヒマラヤ杉。
ヒノキ。
黒果実。
完熟バナナ。
落ち葉のニュアンスもある。
樽香。

味わい。
非常に滑らかなアタック。
甘味は穏やか。
尖りのない、ゆったりした渋味と酸味。
強めのタンニン。
杉やヒノキのような。
ボディはミディアム。
だが、タンニンだけが主張している感じだ。
しかし、おおらかな感じで、飲みやすい。
また、「枯れた感じ」は、まだない。

余韻はほどほど、15秒程度か。
やや熟成感があり、果実味が収まって、樽香の下に引っ込んでいる感じ。

一口で、「おお!美味い」とうなる程ではない。
これならば、プリウール・ド・メイネイ(メイネイのセカンド)の方が、正直美味い。
しかし。
やはりはボルドー・メドックの村名AOCワインだ。
ボルドー・メドックのワインらしさをちゃんと感じさせてくれる。
「端正」
「豊かで複雑な香り」
「ラブルスカ香がない」
「甘味は控えめ」
「突出しない、バランス」
「飲んだ後、飲み継ぎたくなる、深い印象」
それらをちゃんと持っている。

そして、サン・テステフ村らしい、「大らかな感じ」をちゃんと感じさせてくれる。
マルゴー村を一言で表すなら、「エレガンス」。
ポイヤック村を一言で表すなら、「サーロインステーキ」。
サン・ジュリアン村を一言で表すなら、「アート」。
サン・テステフ村を一言で表すなら、「雄大」。
また、サン・テステフ村の特徴である、「強いタンニン」分が、ちゃんと感じられる。
お見事だ。

これで、1100円台なら、充分お得。
1000円台前半で思いっきり「ボルドー・メドックの村名ワインらしさ」を堪能するのは難しいからだ。
しかしそれを、このワインは可能にしてくれている。
しかも1997年という、18年もの。
その点で言えば、正直、お得。


サイト「 Soft &Hard Liquorオンラインショップ  たかたや」さん「ラ・シャペル・ド・カロン1997旧サン・テステフ・ド・カロン・ラ・シャペル1997」記事↓
http://yaemon-liqueurshop.com/win-saint-6.htm



284.フェーグ・ド・ネナン2004
Fugue do Nenin


・生産者:シャトー・ネナン(ドゥロン家)
・生産国:フランス ボルドー地方 ポムロール地区 
・輸入者:コルドンヴェール株式会社
・格付け:AOCポムロール
・Alc度数13.5%
・容量:750ml
・価格:3600円


シャトー・ネナンのセカンド。

熟成が感じられる、ガーネット色を帯びた色合い。
透明度が高い。
液感は、割とゆるい。

香り。
しっとりしている。
柔らかい。
サンテミリオンを連想させる。
黒スグリ、まではいかない。

味わい。
非常に滑らかなアタック。
水のようだ。
口に含んだ後、じんわりと、ほのかに味わいが広がる。
完熟した、黒果実。
甘くはない。
タンニン的。
だが、タンニンのカドは取れていて、「丸み」を感じる。
飲みやすいな。

この後、デキャンタージュを行う。
オリは、結構少なめ。
ボトルに残したオリ液は、1cmほどだ。
そして、オリの粒子はかなり細かい。

デキャンタージュ後。
再びグラスに注いで、飲んでみる。
おお。
おおお。
この後が、すごい。
「主張しない味わい」が、消えかかった、それからだ。
「味の余韻が、ずっと、ずっと、ずーっと、続く」のである。
これは、すごい。
余韻はゆうに20秒を超えた。

ああ、これぞ、ポムロール。
①水のごときサラサラのアタック。
②主張しない、やんわり広がる柔らかい味わい。
③ところが、余韻で味わいが凝縮。
④とんでもなく強く、濃く、長い、余韻。
余韻になって初めて、豊かなアロマが噴出する。
そのアロマとは、「黒スグリ」「ヨード(うがい薬)」「干し柿」「腐葉土」である。

さらに。
「腐葉土の中に、百の果物のニュアンス」が、出てきた。
デキャンタ液をグラスに注いで15分後だ。
これは、すごい。
美味い。
飲み継がずにいる方が、ムリだ。

芳醇かつ、深遠な香りと、複雑な味わい。
その点では、ボルドー左岸、メドック地区と共通している。
しかし、やはりはメドックとは違う。

メドックなら、「三振を取りに行く、渾身の直球」。
もしくは、「お寺の鐘を撞く、丸太」。
もしくは、「子牛のミディアムステーキ」。
そんなニュアンスがある。

ボルドー右岸、特にポムロールは、それとは違う。
「後から来る」
「後から、特徴がハッキリしてくる」
「霧が晴れると、別世界」
「粘土のニュアンス」
「腐葉土豊かな、森」
しかも、フーガの旋律が聞こえる、森。
(フーガ:非常に簡単に言えば、「カエルの歌」のように、追いかけごっこをする構造の演奏のこと)

フーガ、と言ったが。
この穏やかな明るさ。
滑らかさ。
これは、「トッカータとフーガ二短調」ではなく、「小フーガト短調」でもない。
「平均律プレリュードとフーガNo.1」のようだ。


サイト「うきうきワインの玉手箱」さん「フューグ・ド・ネナン2004」ページ↓
http://www.ukiuki-wine.com/product/3988


youtube「バッハ平均律曲集1プレリュード1 」↓
https://www.youtube.com/watch?v=XEZXjW_s0Qs#t=14


youtube「人気名曲クラシック50曲(長時間作業用BGM)」↓
https://www.youtube.com/watch?v=hdbHSrtgWqE


285.シャトー・モラック1994
Chateau Mourac


・生産者:シャトー・モラック
・生産国:フランス ボルドー地方 オー・メドック地区 
・輸入者:コルドンヴェール株式会社
・格付け:AOCオー・メドック クリュ・ブルジョワ
・Alc度数12.5%
・容量:750ml
・価格:2500円

コルクは、割とあっさりと抜けた。
オリは少ない。
ガーネットを帯びた、健全な赤黒色。

香り。
おお、特徴的。
とにかく「蜂蜜」の香り。
果実や木材、鉱物、の香りはあまり連想しない。

味わい。
非常に滑らかなアタック。
その後、梅酒のような酸味がコンタクト。
梅酒というより、「漬け物」のよう。
甘味と酸味を融合した味わい。
蜂蜜のような骨格。
それだけが特徴だ。
味わいは皆融合して、丸くなっている。

タンニンは感じる。
複雑さは中程度。
半分以上は、水のよう。
乾燥わかめのニュアンスを、ほのかに帯びる。

余韻は、程よく10秒前後。
ああ、これは「元々ミディアムボディのワインだったのだ」と、はっきり感じられる。
成分が融合して、飴や蜂蜜の特徴的ニュアンスを残すだけとなっている。

しかし、飲みやすい。

ブログ「のんべー日記」さん「シャトー・モラック1994」記事↓
http://blogs.yahoo.co.jp/inashou2005/64090220.html


286.シャトー・デュ・ルトュー1994
CHATEAU DU RETOUT


・生産者:シャトー・デュ・ルトュー
・生産国:フランス ボルドー地方 オー・メドック地区 
・輸入者:コルドンヴェール株式会社
・格付け:AOCオー・メドック クリュ・ブルジョワ
・Alc度数12%
・容量:750ml
・価格:3500円

キャップシールをはがすと、コルクの頭がカビだらけ。
そして案の定、コルクを抜く際、ちぎれた。
コルクの下部が瓶に張り付いていたのだ。

こういうワインのコルクを見事に抜くには?

「古いワインのコルクを抜く方法」

①コルクスクリュー(ソムリエナイフのスクリュー)を「限界まで差し込む」。

②次に、プロング(二枚刃・二本足)のワインオープナーを全て差し込む。

③そして、プロングオープナーとソムリエナイフの柄を両方持って回しながら。

④静かに引き上げる。

⑤それでも、コルク片がボトルに落ちるので、グラスに注ぐ際には「茶漉し」を使用する。


古酒を飲むには、ソムリエナイフだけでは足りないのだ。
「プロング(二枚刃・二本足)式オープナー」、それよりも「茶漉し」が重要である。

そして、こういった「コルクがズタボロになる年代ものワイン」は、たいてい「眠っている」し「オリが多い」。
よって、「眠りを覚まさせる」及び「オリを取り除く」目的で、デキャンタージュするべきである。

「家庭で簡単にデキャンタージュする方法」
まずは、前提として、ワインを1日~3日立てておき「オリを沈降させる」。
デキャンターはそれからだ。

①デキャンターを用意する(と言っても、デキャンターを買う必要は必ずしもない。スクリューキャップの空のワインボトルを洗って逆さまに立てて乾燥させれば、それで代用できる)。

②ペンライトをマグカップに入れて目に向けて点灯する。

③右手でワインボトルのケツを包み込むように持ち。

③右手上腕の脇は、肋骨に密着させて。

④左手の指4本でデキャンター(もしくは前述の代用ボトル)の首を持つ。

⑤左手の親指を、ワインボトルの口横にあてがう。

⑥ライトの光が、ワインボトルの「肩口と首の付け根」に当たるように位置を調整する。

⑦「右手の手首の角度を変える」ことでワインボトルを傾け、デキャンターに注ぐ(ボトルが水平になるまではオリは入らないので、一気に注いで問題ない)。

⑧ワインボトルの角度が水平(90度)を超えたら、注ぐ勢いを弱めて慎重に注ぐ。

⑨ライトの中を「濁り」が通過し始めた瞬間、注ぐのを止める。

それで、デキャンタージュ成功。
ワインボトルにはたいてい、1cm前後の液が残る(ものによっては3cmの場合もある)。
それが、オリの液だ。

ところで何故、「スクリューキャップの空のワインボトル」をデキャンターに用いるのか?
実は、これには重大な理由があるのだ。
「デキャンタージュ」すなわち「ワインの眠りを覚まさせ」「オリを取り除く」という行為は、「ワインを急激に空気に触れさせる」行為に他ならないのだ。
ワインは、空気に触れると、酸化していく。
殊に、古酒などは空気に触れると「開いたはいいが、その後瞬く間に酸化し香味を失う」場合が少なくないのだ。

だから。
しっかり蓋をして空気を遮断できる「スクリューキャップのボトル」が重用なのである。
もちろん、「抜栓したら飲み切る」ならば、スクリューキャップボトルにデキャンタージュする必要は全くない。
だが、古酒は時間の経過によって味わいを変化させるものであり。
抜栓日に飲み切らずに、「2日目、3日目にも飲んでみたい」、と思うのが通常だろう。
だからこそ、しっかし抜栓できる「スクリューキャップのワインボトル」にデキャンタージュするのだ。

さて、ようやくコメントに入ろう。
デキャンタージュした液をグラスに注ぐ。
ボトルの肩に粒子の細かいオリがびっしり張り付いていた。

おお!
明らかに熟成が感じられる、ガーネットを帯びた色合い。
輝きがあり、しっとりとした液感。
この美しさは、格付けものに匹敵するぞ。

香り。
しっとりとしてはいるが、ボルドー・メドックらしい香りだ。
黒果実。
カシス。
ヒマラヤ杉。
香りが、グラスの中に溜まっている。

味わい。
非常に滑らかなアタック。
杉の木のニュアンスがコンタクト。
タンニンはまだ、しっかり。
甘味は少ない。
渋味はあるが、カドが取れていて、まろやか。
されど、全体的な印象は、「端正」そのもの。

余韻は、10秒~15秒。
しかし。
「ああ、いいワインを飲んだ」という感想が、出てくる。
そう、これぞフランスワインの真骨頂である。

味わいは、正直、分かりにくい。
一口で「美味い」とうめくようなものではない。
しかし、しかし、何が、ずっと、ずーっと、印象が残る。
飲んだ、という印象が、頭から離れない。
その印象が、銘柄の名前を、手繰り寄せずにはいられない。
ボルドーのワインとは、そういうものである。
基本的に、「端正」なのだ。

しかし、全体的に、とってもまろやか。
味のまろやかさに比例せず、香りは豊か。


そして、5日経過。
(スクリューキャップのワインボトルに移し替えて栓をし)
(保温アルミバッグに入れて押し入れで保管)
(エアコン暖房は一切かけていないので、室温は10~18℃)
(湿度は45~55%ぐらい)



おお、やはり、抜栓初日よりも、色が褐色に近付いている。
色も薄くなっている。

香り。
かなり穏やかになっている。
黒スグリ。

味わい。
ああ、とても穏やかだ。
果実味は、消えかかっている。
枯れ葉。
杉の林、杉の森だ。
というのも、土(枯れ葉)のニュアンスも感じられるようになっているからだ。

これはこれで、実に素晴らしい。


酒のやまやさんサイト「シャトー デュ ルトゥー 1994 750ml」↓
https://yamayagm10.jp/sendai/ygym/shyohinselect.php#%257B%2522act%2522%253A%2522list%2522%252C%2522cdclass%2522%253A%25220401%2522%252C%2522lvcons%2522%253A%25222%2522%252C%2522enc_keyword%2522%253A%2522%2522%252C%2522tab_kind%2522%253A%25222%2522%252C%2522top_pos%2522%253A0%252C%2522page%2522%253A1%252C%2522category%2522%253A%2522%2522%252C%2522price_start%2522%253A%2522%2522%252C%2522price_end%2522%253A%2522%2522%252C%2522capa_start%2522%253A%2522%2522%252C%2522capa_end%2522%253A%2522%2522%252C%2522sort_name%2522%253A%2522%2522%252C%2522sort_order%2522%253A%2522%2522%252C%2522class_div%2522%253A%2522%2522%257D


287.シャトー・トロワ・ムーラン1994
CHATEAU TROIS MOULINS


・生産者:S.C.E.A.CARRERE FILS
・生産国:フランス ボルドー地方 オー・メドック地区
・輸入者:コルドンヴェール株式会社
・格付け:AOCオー・メドック クリュ・ブルジョワ
・Alc度数:12.5%
・容量:750ml
・価格:2500円

オー・メドックのブルジョワ級。
1994年で20年物。

茶色がかった色合い。
かなり熟成されている色だ。

香り。
蜂蜜。
紅茶。
コーヒー。
濃い口しょうゆ。
ウリ。
スイカ。
キュウリ。
冬の杉林。
腐葉土。

味わい。
泉水の水のような、やや粘性を感じる滑らかなアタック。
甘味はほどんどない。
酸味が強め。
といっても、カドは立たない。
渋味も強め。
渋味も、カドが無い。
なんだろう、この感じ。
「たまり醤油」
「さしみ醤油」
のような感じだ。
果実味は、ほとんど消えている。

土のニュアンスもある。
といっても、日光が直接当たる表土、ではない。
枝打ち(途中の横枝を切り落とすこと)され、樹冠(木の頂上に、枝が光を求めて冠状に枝を立ち上らせた状態)となった杉の木。
そんな杉の木が乱立する、林。
その林の土、のような感じだ。
腐葉土が湿気を帯びてやや硬まっている、黒い土。

余韻は意外に長い。
15秒以上。
ただし、強い印象はない。
ほのかで、しかし雄大。

これは、「美味い」どうこうを超えて、ひとつの良い経験を提供してくれる一本だ。
「ワインは、熟成し、飲み頃を過ぎると、土に還る」
そんな感想を抱く経験を、提供してくれている。


楽天市場さん「シャトー・トロワ・ムーラン1994」ページ↓
http://item.rakuten.co.jp/wineuki/0101161002176/



288.シャトー・プランティ・ド・リュージャン1994
CHATEAU PLANTEY DE LIEUJAN


・生産者:シャトー・プランティ・ド・リュージャン
・生産国:フランス ボルドー地方 オー・メドック地区
・輸入者:コルドンヴェール株式会社
・格付け:AOCオー・メドック クリュ・ブルジョワ
・Alc度数:11.5%
・容量:750ml
・価格:2500円


コルクを抜くと。
おおお!
コルクの裏側に、氷砂糖を砕いたような、大きめの結晶がついていた。

これは、すごい。
こんなの見たことない。
これも、酒石酸の結晶なのだろうか?

色合い。
茶褐色を帯びた赤。
エッジ(液縁)は、かなり茶色寄りのオレンジ色に輝いている。
だが輝きは失われていない。

一見してマディラのよう。
しかし、液脚はわりとサラリとしていて、アルコール度数は高くないとわかる。

香り。
しっとり穏やかめ。
杉の木。
パプリカ。
完熟した黒果実。
メドックらしさがある。
若干キノコ、腐葉土。
使い古した皮。
微弱に、イカの塩辛。
もっと微弱に、エコーやわかばなどのタバコ。

味わい。
滑らかなアタック。
直後、発酵食品期限間近のような酸味。
これは、「かなり漬かった白菜キムチ」のよう。
酸味主体だが、カドはとれて丸くなっている。

渋味(タンニン)は、わりとしっかりある。
まるで、ブドウの皮と種だけを食べているかのような。

甘味は、主体である酸味の輪郭を形成するかのように、ボワーンと感じる。
甘味はあるが、完全に脇役。
(といっても、メドックものは元々甘味主張的ではないが)

ボディは薄め。
ミディアムか、ライトミディアム。
水で薄めたような感じ。

余韻は、わりとあっさり10秒程度。

いやー、しかし、これは面白い。
熟成による変化を、しっかり感じることができるワインだ。
「タンニンだけが未だしっかり活きていて、色素と果実味は分解して弱くなっている」感じなのだ。
先週飲んだシャトー・トロワ・ムーラン1994に比べると、「若さが失われていない」感じがする。
土のニュアンスは、まだまだ微弱にしか感じられないのだ。


飲んだワインを簡単に記録できる無料のスマホアプリ「Vinica」「シャトー プランテ ド リュージャン1994」↓
http://vinica.me/Ch-Plantey-de-Lieujean-w27638





0678安くて美味しいワイン特集~ワインワールドの旅Vol.12(完)


0069プライベート・メモ

2015-03-30 23:12:27 | 日記
0069プライベート・メモ



目次


1.「感性とは何か」
2.さみしさ
3.ごみ、ついてますよ。
4.バランス。
5.朝書き。
6.言えない思い。
7.エネルギー循環。
8.大人になっても宿題は、ある。
9.情報化社会。
10.努力の報酬。
11.大きな実力よりも、小さな実行。
12.癒し。
13.恋愛の記憶が最も強い。
14.女性の方がリッチ。
15.女性の方がリッチ2
16.女性の方がリッチ3
17.坊主は観音様。
18.心地よい揺らぎ。
19.時がたてば、分かる。
20.恐怖に勝つ。
21.依存の無い関係。
22.幸せな人生。
23.疲れたときは、カンが働く。
24.してやるのではない。させていただくのだ。
25.早く行くなら地下を行け。
26.マイペース。
27.未完成作品を完成させよう。
28.信号。
29.やるべきことを見定める。
30.すべての人が持つ権利。
31.行き方は、おのずと分かる。
おわりに~逆が真なり。




1.「感性とは何か」


今、人に感性が求められいると言う。
PCとネット端末が普及し、スカイプやメールやツイートで容易に情報のやり取りが出来るようになったからこそ。
フェイスtoフェイスや、洞察、機転、機微といった心の能力が重要な情報処理能力となってきているのだ。
つまり、心の能力だ。
感性とは何か?
それは、「物事の本質を見抜く力」と言えるだろう。
それともう一つ。
「感動のにおいをかぎ分ける力」だ。
感動がありそうなところを探り当てる力だ。
それらも、心の能力だ。


2.さみしさ。


楽しいことがあっても、うれしいことがあっても、充実した時を過ごしても。
一時的に姿を隠すだけであり、その「さみしさ」は、消えない。
川底の水のように、水面がどうであれ、ずっと流れているものだ。
どうやっても、さみしさを消すことはできない。
ならば、さみしさを受け止め、さみしさと共に在って、
しかしさみしさに影響を受けないでやっていく方法を一つでも見つけよう。
そして、次の人がくじけないように、参考までにアドバイスしてあげよう。


3.ごみ、ついてますよ。


後頭部や頭頂、背中、足の裏。
自分の体、自分のことなのに、自分自身では見えないところ。
そこを見てくれる人の言葉を、人はかなり信じやすいものだ。
だから、時としてだまされたりする。


4.バランス。


外交的な人は、内向反省をすることだ。
内向的な人は、外向行動を増やすことだ。
そうすることで、外に向かう力と内に向かう力、外からの圧力と内からの圧力のバランスが取れる。
内向的な人が内部に向かうと、精神障害や人間不信になりやすい。
外部との接触、コミュニケーションを欠くからだ。
外交的な人が外向をさらに広げると、収拾がつかない支離滅裂な事態になりやすい。


5.朝書き。


朝早くに考えるのと夜遅くに考えるのとでは、同じテーマについて考えるのでも姿勢が違う。
姿勢が違うから、考えた結論も違ってくる。
考えたことを書き出すと、それが実によく分かる。
例えば「これからの将来をどうするか」というテーマは、朝と夜でかなり違いが出るものだ。
夜考えると、やけに空想的、感情的、エゴまみれで自己中心的、そして否定的で悲観的。
ところが朝は、現実的、肯定的、楽観的で奉仕的、献身的である。
計画は朝立てて、夜は計画の反省をする、そのように使ったほうが効果的だ。


6.言えない思い。


すぐに言える思いよりも、言えなくて長い間ずっと心にためている思いの方が、印象に残る。
記憶に残る。
人生の財産が「記憶」だとしたら、言えない思いというのは人生の財産なのだ。
言えない思いは「言う」ことによって成仏するのではなく、「言わずじまい」で財産に昇華することで成仏するのだ。
言えない思いは、言わないでおこう。
大丈夫。
その、言えない思いを悔やんで、泣いて泣いて泣きじゃくった日々は。
時が経って良い思い出になるから。


7.エネルギー循環。


文章を書くとき、相手を特定すると手紙になる。
手紙になると、思いがこもる。
問題を特定すると、企画書になる。
企画書になると、責任と情熱がこもる。
文章をどう書くかではなく「誰に向かって書くか」によって、
思いや情熱が自分の中から引っ張り出せるのだ。
そして、引っ張り出された思いや情熱は、自分の今後の行動に宿る。
そして、今後の文章に宿る。
こうしてエネルギーが循環するのだ。


8.大人になっても宿題は、ある。


小学6年生や中学2年生の頃。
山のような宿題に泣かされる日があった。
特に、夏休みが終わる8月25日頃からは、本当に泣いていた。
せみの鳴き声が静かになるこの頃、ガキの泣き声は大きくなるのだ。
「大人になると、宿題をしなくていい。早く大人になりたいな」
そう思ったものだ。
ところが、大人になってみて、わかった。
大人になっても宿題は、ある。
ただ、先生がいないだけ。
「ここからここまで、明日までにやってきなさいね。ちゃあ~んと採点してあげますからね」と意地悪げにメガネを光らす先生がいないだけだ。
大人になるというのは、生徒でなくなる、ということではない。
生徒と先生の両方の役割をする、ということだ。
大人になってからの宿題は、自分で見つけて自分に課すものだ。


9.情報化社会。


情報化社会では、あらゆる情報がたやすく、幅広く、安く、深く、そして早く手に入る。
例えば、遠方の企業を定年した人々の暮らしなどがTVで紹介される。
すると、自分の定年後の暮らしはどうだろうと考える。
「自分の未来の予測がついてしまう」時代でもある、それが情報化社会だ。
こんな時代で大事なことは、情報に流されない、活力を失わないことだが、
そのためには情報をシャットアウトすることではなく、自分が情報源になることだ。


10.努力の報酬。


努力の報酬は、お金や成功だけではない。
それらは報酬のごく一部でしかない。
努力の報酬の中で最も大きなものは、「可能性の扉」である。
可能性の扉、つまり「さらに努力できる方向、道筋を明らかに出来る目を手に入れられる」ということだ。
人一倍努力したら、人一倍認められるのではない。
人一倍努力したら、人一倍可能性が増える、道が見えてくるのだ。
「努力を認めてもらえない」と愚痴るのは、努力の報酬を見間違えているのだ。


11.大きな実力よりも、小さな実行。


自分には大きな実力がある。
そう思い込むのは悪いことじゃない。
チャンスを目の前にしてそれを掴んでいく勇気と覚悟のベースとなる「内なる自信(自尊心)」がつくからだ。
でも、もっと大事なのは「実行」だ。
「実力あるから。いざとなればすごいんだぜ」と言って何もしないよりも、
雑用だろうとささいな事だろうと、実行している人の方が、実力はつくのだ。


12.癒し。


癒しを求める人は多い。
ここ数年で、街中にできた新店でマッサージ・テラピー・サロンなどの「癒し提供店」が占める割合はかなりになる。
それだけ、ストレスの多い社会でもある、ということだ。
ストレスと言えば、例えば。
給料が少ない。
仕事はキツイ。
税金は上がる。
メディアが発達し、世界中のいろんな情報を手に入れることで、「やりたい、行きたい」が増える。
「やるべきだ、やらなければおさまらない」という事が増える。
だが、お金がついてこない。
で、疲れる、今の自分に嫌気がさす。
それで、たちまちはと、癒しを求める。
そんなサイクルだ。
だが、人が心底癒されるのはきっと、「誰かの癒しになっている時」だ。


13.恋愛の記憶が最も強い。


印象が強い記憶。
長く強く残り続ける記憶。
それらは、「感情が大きく動いていた時」の出来事の記憶だ。
感情が大きく動いていた時の出来事。
それが一番記憶に残る。
例えば。
驚いた:海外旅行の事。
怒られた:先生と喧嘩。
恥ずかしかった:児童会長に立候補して演説して回って落選。
ドキドキした:石鎚山の絶壁を鎖で登る。
焦った:寝坊して仕事に3時間遅刻。
笑った:友人と過ごした日々。
楽しかった:サークルやバイト仲間で共同作業。
嬉しかった:病気の時、看病してもらった事。
それらがまとめて体験できるのが、「恋愛」だ。
だから、恋愛の記憶は最も強い。


14.女性の方がリッチ。


記憶こそ、人の人生において唯一の「不滅の財産」だ。
そして、恋愛の記憶が最も強い。
ということは、恋愛経験を持っている人が、「不滅の財産持ち」、ということだ。
深く、長く、熱い恋愛経験。
それらを持つ事は、不滅の財産を手に入れることに他ならない。
すなわち、恋愛が人生の中でかなりのウェイトを占める女性の方が、たくさん財を持てるということだ。
女性の方がリッチなのだ。


15.女性の方がリッチ2


記憶こそ不滅の財産。
記憶に残りやすいのは、感情が大きく動いた出来事。
感情が大きく動いた出来事で最も大きいのは、恋愛。
女性は、人生の大半を恋愛が占める(男性は仕事のウェイトが大きい)。
ということは、女性の方が記憶という不滅の財産をたくさん持っているということ。
女性の方が男性に比べ、よほど人生を深く味わえるということ。


16.女性の方がリッチ3


それに加え女性は、「目の前の状況に臨機応変」というしなやかさを持つ(男性は過去が捨てられない)。
ゆえに、生き延びやすい。
そして、感受性が鋭い。
ゆえに、記憶作りには事欠かない。
目の前の生活が刺激的でなくともたくさんの記憶を持っているから、心豊かでいられることが出来る。
だから、女性は男性よりも長生きなのか?
長生きの秘訣は、心のあり方にかかっているのかもしれない。


17.坊主は観音様。


坊さんと言えば「説教する人」だと考えがちだが、実は逆なのだ。
坊さんは、聞き上手だ。
人の話にきちんと相槌を入れ、話をどんどん引き出すように進めていかれる。
人は、説教された後で救われるのではなく、話を聞いてもらう事で救われるのだ、
ということを坊さんは暗黙に私達に教えてくれているのだ。
坊さんは、やっぱりすごい。
だてにスキンヘッドしてるわけじゃない。


18.心地よい揺らぎ。


安定というのは、「揺れがない」ということでもないようだ。
心地よい揺らぎを感じる時、心は安定するものなのだ。
川土手。
草の上を、チャリンコで走る。
舗装した道よりも、揺れる。
でも、その揺れが、心地よい。
その時、はたと気づく。
求めていたのは、安定(舗装された道を颯爽と走る)ことでも、
揺らぎ(舗装されていない草の上を走る)ことでもなく、その両方を自分の意思で行き来できることだったのだと。
つまり、本当に求めていたのは、「自由選択」だったのだ。
自由選択における紆余曲折、緩急軟硬、栄枯盛衰、それこそが、心地よい揺らぎなのだ。


19.時がたてば、分かる。


何故あの人は、自分を冷たくあしらったのか?
一生懸命に奉仕する自分を冷たくあしらったのか?
当時はわからなくても、時がたてば分かるものだ。
今、自分がその人と同じ事を、別の人にしている。
つまり、自分に好意を持って奉仕的に接してきている人を、冷たくあしらっている。
それは何故か?
「自分を見つめて欲しいから」だ。
だから、好意を受けても好意を返さない。
それと、自分と相手の魅力を比較して、自分の方が上だという見解もあるのだ。
だから、奉仕されることを特別なここと考えていないのだ。
そうか、気づけば、あの人と同じ所に立っていた。
すなわち、かつて奉仕的に接した自分を冷たくあしらった人の所に。


20.恐怖に勝つ。


「死への恐怖より、選ばれた悦びの方が大きかった」
特攻隊生還者の言葉だ。
太平洋戦争末期、戦闘機も燃料も爆薬もほとんどなかった日本軍が採った、苦肉の策。
それが、「片道燃料で戦闘機ごと体当たりをする、それによって皇軍に神風を吹かせる」という特別攻撃。
神風特別攻撃隊(特攻隊)だった。
初めは士官(大尉、中尉、少尉)が特攻に出ていたが、末期には、操縦を習ったばかりの学徒が選抜されていった。
「皇国に選ばれし栄えある者」として。
そして、当時は皇国に選ばれることが、この上ない名誉だったのだ。
かくて、甲子園球児のようなあどけない表情の青年たちは、精悍極まりない「男」の顔となって、空へ飛び立っていった。
文字通り、かの地へ飛び立って行ったのである。
死への恐怖。
それに打ち勝つには、“選ばれる”ことに大きな価値を与え、そして選ばれることだ。
その方法は、企業内にもまだ残っている。
役職やプロジェクトリーダーに選ばれることで、「身を犠牲にしてもいとわず」という心の構えが生まれるのである。


21.依存の無い関係。


依存心が人を不自由にする。
依存するというのは、「離れられなくなる」ということではない。
「離れたいのに離れることができなくなる」ということだ。
依存のない関係は、くっついたり離れたりすることが自由にできる。
何の連絡をもらわなくても相手に対して怒らないし、こちらが連絡しないからといって、相手に迷惑をかけているとも思わないのだ。
本当の意味での「親からの自立」とは、親への心理的依存心をなくすことであって、「一人暮らしを始める」ことや「助けを一切求めない」ことではない。

「助けを求める」のは、依存ではない。
「何も言わなくても助けられて当然」と考えるのが依存だ。
依存すると、今を自分を生きれなくなる。
それは自分の意識に関係なく、他者を不快にする。
その典型が、ラーメン専門店に入って、ヴィトンのバッグから取り出したスマホを湯気が上がるラーメンに見向きもせずにはじいている客だ。

ヴィトンとスマホ、つまりブランドと流行に依存することで、ラーメン店の人から嫌われ、ラーメンの味を台無しにする。
ラーメン店の人はこう思う。
「うちはラーメン1本でやっている専門店。
ここで出てきたラーメンに手をつけないでスマホをいじっている客なんて、ハッキリ言って、来て欲しくない。
「すみません、食べる気がないなら出て行ってもらえませんか?待っている方に迷惑ですので」
って言ってやろうか。
正直、あんたにヴィトンは“豚に真珠”だよ」

実際、その客はその故事に出てくるような外見だった。
つまり、「食べすぎ」であり、炭水化物またはスナック菓子依存症だったのだ。
そんな人に限って、「バターよりもマーガリンを多く摂っている。マーガリンの方がカロリーが低いし健康的だから」なんて言っている。
完全な「一般観念依存症」である。
体に悪いのは、実はマーガリンの方なのだ。

バターは生乳と食塩のみで作られる自然食品。
一方マーガリンは100%植物油。植物油は常温で液体なのが自然なのであるが、マーガリンは固体である。
それは、植物油に水素を混ぜて無理やり固体にしてあるからだ。
つまりマーガリンは「自然界の法則を破っている」無理がある食品=人造食品なのである。
当然、これが体という自然物質に良いわけが無く、水素を混ぜた「常温で固体の植物油=マーガリン」はトランス脂肪酸の塊なのである。

トランス脂肪酸とは、いはゆる悪玉コレステロールである。
つまり、血管を詰まらせたり、血液をドロドロにして心臓病を誘発する元凶となる脂肪のことだ。
アメリカやオランダをはじめ欧州では、マーガリンやショートニング(人造固体植物油で主に業務用、マーガリンと同類)の使用量を規制されている。
日本は、「健康に害しない使用の仕方をしている」として、規制はかけられていない。

しかし、日本のパン特に菓子パンでは、原材料表示のところに「小麦粉・マーガリン・…」とある。
原材料の表示の仕方は、「成分の多い順」と法律で決められている。
ということは、小麦粉の次にマーガリンという表示があるということは、マーガリンが非常に多く含まれているということなのだ。
1日3食菓子パン、もしくは1日1食で菓子パン、なんて暮らしを続けていたら、トランス脂肪酸を大量に摂取することになる。
にもかかわらず、日本人の「朝飯・昼飯におけるパンの摂取量は増加傾向にある」のだ。

で、菓子パンばかり食べる人に、「なんでその菓子パンばかり食べるの?」と訊くと、返答はたいていこうである。
「TVで宣伝してたから」。
日本人はそうとうTV依存症である。


22.幸せな人生。


どんな日も、どんな出来事も、無駄なことは一切ない。
と、思えるように工夫することだ。
実はそれが「幸せな人生」の正体。
例えば、日々学んだことを、本にする。
日々の感情を、音楽にする。
問題を、自分や会社の改善アイデアに使う。
無駄にしない人生こそ、幸せな人生だ。
リビングに、50インチの大型TVを置く必要は一切ない。
正直、TVは一切観なくてもいい。
かっこいい車も、服も資格も、全く必要ない。
そういうものを持っていることを主張する人は、幸せを感じていない日々を過ごしている人だ。
幸せな人生は、所有物ではなく、すごし方から生まれてくるものなのだ。
日々、出来事や自分の感情の変化を観察しよう。


23.疲れたときは、カンが働く。


理性による思考力が低下すると、今度は自分の内に普段は眠っている「カン=潜在力」が表に出てくるようになる。
普段、元気な時には理性による(経験知や損得勘定などの)思考によって、カンは妨げられている。
夏祭り。
ヘトヘトに疲れていて、それでも参加した時。
眠気を堪えながら人ごみを歩いていた時。
何故か、気になるオバチャンがいた。
思わずハッとして、目が覚めた。
そのオバチャンは、1時間後、夏祭りのクライマックスイベント「参加者全員でビンゴゲーム大会」で1等賞を出した。
一等賞は、「ハワイ旅行」だった。


24.してやるのではない。させていただくのだ。


帰り道で財布を拾った。
横川の交番に届けた。
おかげで17時を過ぎてしまい、予定通りの行動が取れなくなった。
が、財布を拾って交番に届ける行為は、落とした人のために「してやる」のではない。
いいことを「させていただく」のだ。
させていただいたのだ。
帰り道に財布が落ちている確率を考えると、奇跡のようなことだったのだ。
その財布を見つけられたということは、神様が「君にいいことをするきっかけをあげよう」と言って、取り計らってくださったのだ。


25.早く行くなら地下を行け。


早く進みたいなら、できるだけ地下を通ろう。
これは「信号にかからない」ことだけではなく、「待つことで気分を害す」「前を歩いている人に邪魔される」ことも避けられるのだ。
人生も、これに似ている。
周りが見えるところや大通りで早く進もうとすると、信号や前の人にイライラしてしまう。
地下を進めば信号がないし、周りが見えない状態だから、まわりのことがあまり気にならない。
マイペースを保てやすいのだ。


26.マイペース。


マイペースと言うと、自分の歩く速さで進むことのように思われるが、自分の速度で歩くことだけがマイペースではない。
「自分の意思で行動すること」それが全て、マイペースだ。
ダッシュして、休む。歩いて、寄り道して立ち止まって、走る。
そのような不規則な行動でも、自分の意思で行っているならそれは「マイペース」の歩みだ。


27.未完成作品を完成させよう。


未完成作品を完成させるというのは、「未完成で停まっている作品を完成まで仕上げる」ということではない。
「未完成状態で完成」という作品を作り上げることだ。
独立する目的は、成功ではない。
成功はもちろん望んではいるが、それは結果であって必ずしも手に入るものとは限らない。
独立する目的は、自分のアイデアを仕事にして、そのアイデアを完成させるため、でもない。
独立する目的は、「未完成作品を完成させること」だ。
自分で独自に始めた仕事。
これには終わりがない。
「これが完成図だ」と自分で決めない限りは無限に改良の余地があるのだ。
一生やっても完成しない。
そんな仕事をするために、独立するのだ。


28.信号。


信号は、青は「進んでよし」、黄は「注意して進め」、赤は「止まれ」だ。
信号があるから、交差する道を行き交う車や人が衝突しなくて済む。
信号は必要なものだ。
だが、車や人が全くいない状態での信号は、むしろ邪魔になる。
ソフトがないハードウェアがただの箱であるのと同じようにだ。
例えば夜中、郊外の道。
横断歩道手前の信号が赤になっている。
それで、停まって青になるのを待つ。
青になるまでに、その横断歩道を通った人は、一人もいなかった。
こんな時、信号が無意味に感じる。


29.やるべきことを見定める。


傲慢になってはいけない。
世の中には、自分の力ではどうにもできないことがある。
自分が全力で当たっても、びくともしないことがある。
だが、悲観することもない。
自分の力で、どうにかなることがある。
自分がやればやるほどに改善されていくことがあるのだ。
やればやるほど自分のレベルが上がり、より上手にスピーディにできるようになって、仕上がりの質も上がる。
そういった物事もある。
そこだけは、やってみようか 人生で。


30.すべての人が持つ権利


全ての人は、2つの権利を持っている。
①「旅立つ」権利と。
②「温める」権利だ。
つまり、「ここを離れて別のところへ旅立つ」権利と、「ここにとどまり、ここを温める」権利だ。
それは、義務ではない。
誰も本人を止めることはできず、誰も本人に強制することはできないのだ。
本人も、いやいや旅立つものではなく、いやいやここにいなければならないというものではない。
全ては自分の意志次第だ。


31.行き方は、おのずと分かる。


海が見たいなら、海に向かって走ればいい。
星空が見たいなら、どこか高い山の上に上がって、夜を待てばいい。
では、自分の幸せな人生を見たいなら?
「自分の幸せな人生」を描けばいい。
頭の中で、ハッキリと描くのだ。
すると、そこへの行き方は、海や星空を見るのと同じで、おのずと分かってくる。
そうなのだ。
行き方を探るよりも、見たいものをハッキリさせることだ。


おわりに~逆が真なり。


ほとんどの人がこう考えている。
①仕事は、しんどいものである。
②収入は、うれしいものである。
③買物は、後で使うためである。
④投資は、ワクワクものである。

だが、毎日を幸せに生きている、心豊かな人たち(人生の成功者)は、全く逆に考えている。
①仕事は、超楽しいものである。
②収入は、しんどいものである。
③買物は、全て今のためである。
④投資は、しんどいものである。

つまりこういうことだ。
①仕事は、しんどいものである。→仕事というものは、つまらなくて苦しくて当然のものだ。
②収入は、うれしいものである。→給料日が一番楽しい。給料日には、何を買うか考える。
③買物は、後で使うためである。→夏に「春物全品半額」と聞いてすぐに飛びつく。
④投資は、ワクワクものである。→金欲に突き動かされる。宝くじも投資と考えている。

だが、毎日を幸せに生きている、心豊かな人たち(人生の成功者)は、全く逆に考えている。
①仕事は、超楽しいものである。→行動は、快を伴うものでなければならない。
②収入は、しんどいものである。→経費を全て支払う日である。
③買物は、全て今のためである。→今使わないものは一切買わない。
④投資は、しんどいものである。→欲を無視して一定のパターンを買い続けねばならないのでしんどい。
全く逆なのだ。
人生の成功者は言う。

「お金を得ることには多大な才能を要するが、お金を使うことには、全く才能は必要ない」

つまり、才能を磨かない人ほどお金を使う行為「収入・買物・投資」に快を見出す。
逆に言えば、「収入・買物・投資」に快を見出す人ほど、才能を磨かない人である。

才能を磨く人は、「収入・買物・投資」に快を見出しておらず、逆にしんどいこと、苦しいものと考えている。

そして、億万長者は言う。
「人生で最も大切なものは、全てタダで手に入る。お金は“同意”だけで動く」と。
逆に、お金持ちになれない人は必ずこう言う。
「お金さえあれば、何でも手に入る。お金が一番大事」と。

だから、本当はタダで手に入るものに多大な出費をして、いつまでもお金が残らないのだ。



0069プライベート・メモ(完)


0068取るのは記録だけ 残すのは足跡だけ

2015-03-29 23:11:34 | 日記
0068取るのは記録だけ 残すのは足跡だけ~日々の暮らしに幸せを見出す39のヒント~


はじめに~人生で、手に入るのは記録だけ。残せるのは足跡だけ。


人生で、結局手に入るのは、思い出などの記憶。
そして、日記や写真や録画ムービーなど、形のある記憶。
まとめて「記録」、それだけです。
お金や命、物質はもちろん、手に入っても、出ていくのです。
失われるのです。
唯一、失われないのが記録だけです。

そして、人生で、結局残せるものは、足跡だけです。
足跡とは、「他の人の記憶に残る」という意味と、「歩いた跡(実績の跡)」という意味です。

手に入るのは記録だけ、残せるものは足跡だけ。
そう考えると、人生は空しいものだな。
シンプルで、はかないものだな。
そう思えてきます。

だからこそ、今日この一日一日を、大切にしたい。
よい記録となるように、よい足跡が残せるように。



取るのは記録だけ 残すのは足跡だけ~日々の暮らしに幸せを見出す39のヒント~


目次


はじめに~人生で、手に入るのは記録だけ。残せるのは足跡だけ。
1.夏の終わりのセミの声は、はかなくて美しい。
2.人は、失う時になって、ようやくありがたみに気づくもの。
3.書けなくなったら、書けない今の自分について書こう。
4.目標は、「○○さんのために」が加わると、達成力がUPする。
5.苦があるからこそ喜びを感じられる。
6.心に余裕があるから、のんびりできる。
7.石畳の道をそれて、土の上を歩こう。
8.都会のハトは、都会に適応している。
9.ムダな事をしても、ムダな事にはならない。
10.「わからない、Not」「できない、Not」
11.右手に強さを、左手に優しさを。
12.使わないものは、手放そう。
13.不良少年に欠けているものは、優しさではない。
14.仏様は、「センサー式水洗便器」の出現を、知っていた。
15.本音という音色。
16.差しのべられた手をとる前に、手を洗おう。
17.「ここに来て、よかった」。そんな瞬間が、幸せ。
18.手段は意志ある所に役立つ。
19.長続きするコツは、「持ち味を特化していく」ことだ。
20.勝たなくてもいい。負けなければ、成功だ。
21.人間味という味。
22.「精一杯やる」それ自体が「良い結果」なのだ。
23.人生は、自分を表現するステージ。
24.「正しい」と思いこみ過ぎないようにしよう。
25.自分自身の頼みごとに応えることから始めよう。
26.書き言葉は、ゆっくり効く。
27.昔やっていた仕事を再びやってみると、道楽のように感じる。
28.年に1つ、新しい事にチャレンジしよう。
29.向上や成長は、権利だ。
30.ユーストレス。ある程度、不足感や不満があっていいのだ。
31.人生ナビがこう言った。「目的地を、入力して下さい」。
32.夢日記が面白い。
33.幸せな気持ちの材料は、ガラクタだ。
34.観たい番組を待っている間に観る番組が、やけに面白い。
35.夢があるから、ここを出ていくんだ。
36.欲を投げ捨てたら、夢も飛んで行ってしまった。
37.透明な風になる。
38.遅れて来た人を、歓迎しよう。
39.丸一日かけて、部屋の掃除をしよう。
おわりに~喜びも、悲しみも、胸にしまって、飛び立つ。


本分


1.夏の終わりのセミの声は、はかなくて美しい。


夏の終わり。

まだ強い日差しの下。
しかし風はやや冷たさを帯びていて、秋の到来を感じさせている。
遠くの方で、セミが鳴いている。
夏とはどこか違う。
そう、声が小さくなっているのです。
小さくて、はかなげになっている。
残っているセミたちが、先に逝ったセミたちの分まで、精一杯鳴いている。
そんな感じがあります。
セミは、土の中で幼虫として4~6年も過ごします。
なのに、地上に出て成虫になってからは、一週間~1ヶ月の命しかありません。
とても、はなかい。

はかないからこそ、美しいと、夏の終り頃に気づくのです。


2.人は、失う時になって、ようやくありがたみに気づくもの。


セミの声。
夏真っ盛りの頃は、むしろうるさく感じていたのに。
その声がはかなげになった、夏の終わり頃。
その頃になって初めて、そのセミたちの命のはかなさに思いをはせ、
その尊さに、気づかされる。

人は失う時になって、ようやくその対象のありがたさや本質に気づくものです。
また、必要になって初めて、「準備してこなかった自分」が見えてきて、苛立ったりするもの。
街を歩いている時。
ふと浮かんだ、重要かつ画期的なアイデア。
ところが、そんな時に限って手帳を持ち出しておらず、焦ります。
それでアイデアを忘れそうになって、初めて手帳の大切さが身にしみるのです。


3.書けなくなったら、書けない今の自分について書こう。


病気になったり怪我をしたときは、健康時と同じようには活動できません。
それなのに、同じように活動しようとする、いや「しなければならない」からこそ、
心まで体力を失ってしまうのです。

書くことをライフワークにしている人も、ある時、全く書けなくなることもあるそうです。
スランプもしくは、ある意味で病気になったようなものです。
「書かねば」と思うと、ますます焦ります。

病気になったら、体を休ませておくことが体にふさわしいように、
書けなくなったら、書くペースを落として、書くネタも、
書けない今の自分について書けばいいのです。


4.目標は、「○○さんのために」が加わると、達成力がUPする。


日々の生活に、いい意味での「緊張感」を持たせるためには、
やはり目標を持つことです。

しかし目標は、「今の自分とかけ離れている内容」であると、
意味がありません。

例えば、仕事で忙しい毎日なのに、
「英語の勉強でもしよう。ジオスに入校するために20万円貯めよう」
と計画しても、実現は難しい。
何故なら、仕事で毎日忙しく、動機のパワーが弱まるからです。

日々行っている物事に上乗せする形で目標を立てると、
達成し易いです。
例えば、今絵本を描いているとしたら、
「4日後にはできあがりそうだが、3日後にしよう」とか。
「○○さんに読んでもらうために」と考えると、
動機のパワーが強まります。

目標は、動機(なぜそれを達成するのか)が具体的であるほど、
達成力がUPします。


5.苦があるからこそ喜びを感じられる。


広島城の堀を見渡す、木陰の下のベンチ。
そこに、座っていた時でした。

堀の水面は穏やかで、そこから吹いてくる風が、
堀の外縁に沿って植えられている桜の木々をサラサラと揺らしていました。

その風が、とても涼しく、気持ちの良いものに思えました。
今日は、日差しが強くて、暑かった。
そこで気づいたのです。
「暑い中を歩いて来て、汗をかいているからこそ、
 この風を涼しく感じるのだ」と。
昨日のように、雨だったり曇っていたりしたら、
この風を涼しくて気持ち良いと、感じなかったでしょう。
日差しが強いからこそ、風が涼しく感じられて、気持ちいいのです。

苦があってこそ、喜びに気づけるのです。

何でもかんでも「快適」にしてしまうと、
いつの間にか「快」がどこかへ行ってしまうのです。


6.心に余裕があるから、のんびりできる。


川に面した公園。
この頃の季節は、緑に覆われます。
草の成長が速い。
晴れ上がると、草や木の若葉が鮮やかに照らし出され、
生命の力強さ、美しさを感じる事が出来ます。

賑やかな街の雑踏を離れてここへ来ると、不思議な静けさを感じます。
心が、ふっと穏やかになる。

川に近いところに立っている木。
その下に、ぽつりと座っている人がいた。
さみしそうではない。
その人の背中には、のんびりとした感じがあった。
木光浴(木漏れ陽を浴びること)でもしているのか。

そんな人を見ると、はたと思うのです。
「こういう人に、悪い人はいないな」と。
もしかしたら、そこへ座って反省されているのかもしれませんが、
いえ、そもそも、悪い事をする人というのは、
心に余裕がありません。
いつも顔や頭の中が熱く、そわそわと動き回っています。
だから、景色の中にゆっくりと身を浸すことはできないでしょう。

心に余裕があるから、のんびりできるのです。
のんびりするから、心に余裕が生まれるのではないのです。


7.石畳の道をそれて、土の上を歩こう。


公園といっても、川に沿った土手の上の公園です。
遊歩道と合体している公園。
石畳が敷かれている所もあります。
中区大手町の川沿いのそれは、
幅20mほどの土手に、幅2mほどの石畳の道が、
北へ南へずううっつと伸びています。

でも、そこへ足を踏み入れたなら、
せっかくです、石畳の上をそれて、
土の上を歩いてみましょう。

とても気持ちの良いものです。
土の感触が、足の裏に伝わってきます。

土の温もりを感じるだけでなく、
土の上を歩くハトや、小さな草花、その中をせわしなく動き回るスズメを見ることができます。

鳥たちの愛苦しいしぐさにふっと笑みをこぼし、ふと思うのです。
「土に、還りたい」と。
どうせ地球から借りた元素のこの体、どうせなら、土に還して、彼らの糧になってやりたいと。


8.都会のハトは、都会に適応している。


市内のハトは、人なつっこいというか、人に対して警戒心があまりありません。
さすがに追いかければさっと逃げますが、
人が平和公園の川沿いのベンチに腰掛けていると、
近くまでやってきて、靴先のほんの10cmぐらいのところまでやってきて、首をかしげるのです。
歩道をてくてく歩いているハトは、人がやって来ても、
さっと身をかわすだけで、この時のお互いの距離は30cmほどです。

都会のハトは、人の手でエサをもらうこともあるという理由もあってか、人に慣れている。
恐怖心があまりない。

エサを見つけにくい都会。
そこで生きるハトにとって、最も環境適応する術が、
実は「人間慣れすること」、なのかも知れません。
環境適応の第一歩は、「恐怖の克服」なのです。
人類が宇宙に出た時のように。


9.ムダな事をしても、ムダな事にはならない。


「ムダな事をしたな」
と思う時が、日常のいたる所にあるものです。
「しまった、こうしておけばよかったな」
そう思って後日行動を改めた、という経験を、思い出して下さい。

改める前の行動、つまり「しまったと思った行動」は、ムダだったでしょうか?
いいえ、その行動をしたことで、気付き、改めることができたのですから、
その行動は、ムダではなかったのです。

失敗=ムダ。
では、決してない。

高校野球の花園、甲子園でも、「グッドエラー」(素晴らしい流れを作る失敗)というものがあります。

8回表、2点差を死守すべく、ホームランと見まごう程のセンターフライを、全力で取りに行く。
だが失敗して、3点取られて逆転されてしまう。
その後、そのセンターは手首を骨折して退場、病院に運ばれるのですが、ここから流れが変わる。
チームが何か1つの生き物のようになって、8回裏に3点取り返して勝利する。
そんなことが、実際にあるのです。

数値的に、客観的に、結果的に見れば、ムダなことかもしれない。
だが、心理的に、普遍的に、循環的に見れば、ムダなことではなかったのです。


10.「わからない、Not」「できない、Not」


公園を散歩していると、特にGWのような外来者の多い日には、道を聞かれることもしばしばあります。
「韓国料理のチャンジャーって、知りませんか?」
全く分かりません。
最近できた店かもしれない。
全く分からないとしても、「分かりません」とだけ答えるのは、たしかに正直なことですが、
何か、サービスマンとしては今一つです。
「分からない」→「分からないと言う」
のではなく、
「分からない」Not「分かる所まで言う」ことです。
正確でなくてもいいのです。
何らかの情報を、手掛かりを、伝えてあげることです。

道を聞いている人は、不安です。
何らかの情報を手に入れることで、とりあえずアクションすることができ、
少しでも不安を消すことができるのです。

「わからない」の後には、Not。
「できない」の後には、Not、と続けましょう。


11.右手に強さを、左手に優しさを。


生きるためには、「強さ」が必要です。
したたかさです。
それがないと、周りに流され、奪われ、あるいはいいように利用されてしまいます。
犠牲になるだけです。
社会は、理性と道徳といった、人間の正しい心で成り立っているわけではありません。
弱者を肉と見るようなエゴ、地球の資源を数字だけで扱うようなサイバーワールド(金融市場)に危惧しながらも、自分がお金持ちになりたいから参加するようなエゴ、どす黒い感情でヒト・モノ・カネが大きく動く、といった面も多分にあるのです。
ただ、それが巧みに理性で包装されているために、見えないだけです。
長年社会人をやってきた50代の人にも見えないのですから、社会出て間もない若者には、見えるはずもないでしょう。

そんな実社会です。
心が優しい人は、「強さ」を持たないと、弱い人になってしまうのです。

しかし、いくら強さがあっても、そこに他人への配慮、優しさが伴わなければ、
「暴力」と思われるようになるでしょう。

上手に生きるためには、「強さと優しさ」この両方が、バランス良く必要なのです。


12.使わないものは、手放そう。


公園の木々の間。
一陣の強い風が吹き抜けていきました。
風が過ぎ去った頃。
ひらひらと、ゆっくり地に落ちる木の葉が、いくつもありました。
そのほとんどが、茶褐色の枯れた葉でした。
枯れた葉は、酵素の働きで枝との結合力が弱くなり、少しの風でカンタンに枝から離れるのです。
地に落ちた、その葉を見て、ふと思いました。

「もはや枯れた能力や物質を、執着心で頑固に抱えていることは、自然の理にそぐわないことだ」と。
もう使わない技能、使わなくなった物質。
それらをしかし、執着心から、愛着心から、未だ抱え持っているのが人です。
しかし、それらを抱き続けることで、
新しいものを得る機会を自ら消失させていないだろうか?
結果的に、新しきを排他していなだろうか?


13.不良少年に欠けているものは、優しさではない。


公園に、不良がタムロしていました。
不良、と言う時、どんな人物を想像しますか?

例えば、「茶髪、金髪で、チャラチャラしていて、タバコを吸う未成年」とか。
「落書きやポイ捨てなどのマナー違反を平気で犯す、腐った連中」とか。
そんなイメージかもしれません。

しかし、彼らの心はねじ曲がっているのではない。
そういうイメージがあるだけです。

公園に居たその不良たち。
彼らは、近づいてきたハトに、自分が食べていたものをちぎって与えていたのです。

ハトがたくさん集まった頃。
彼らの手にあったものは、彼らの口に入ることなく、ハトに分け与えられたのでした。
彼らは、ハトに食べ物を与える事を、とても楽しそうに行っていました。

その時の瞳は、とても優しかった。

そう、彼らに欠けているものがあるとすれば、それは「優しい心」、ではない。
優しさを発揮する環境だったのです。
実は、彼らは、素直な心を持つ、優しい子たちだったのです。


14.仏様は、「センサー式水洗便器」の出現を、知っていた。


街でトイレに行きたくなったら、
日本ではいろんな所に公衆トイレがありますから困る事はありませんが、
大型のパーラー(パチンコ店)などおススメです。

何故なら、トイレが広くて清潔で、最新式のものが多いからです。
ウオッシュレット、便座ウォーマーはもちろん、便器のふたがセンサー開閉式、
水洗が赤外線センサー式なんてのもあります。

カベのセンサー部に、手のひらをかざすと、水が流れるのです。
その、手をかざしている自分の姿を上から見ると、まるで仏さまの手の形と同じなのです。
仏様は、いつも片手のひらをこちらにかざしておられます。

仏様は、センサー式便器の出現を、5000年前から知っておられたのです。
「手をかざすと洗浄される」という仕組みを、知っておられたのです。
たぶんね。


15.本音という音色。


「救う」行為に「救う価値がかるのかどうか?」という判断を入れると、
人生が空しくなってしまいます。
大切なのは、「救いたい」という思いであって、
救うものに価値があるかどうかを見定め、あれば救うがなければ見殺しにするということではないのです。
いえ、そのような価値判断をしていたとしても、
見殺しにすることに何ら感情的動揺を覚えない人はいないのではないでしょうか?

困っている存在がいたら、「救ってやりたい」というのが、本音です。
本音で生きることが、幸せな生き方の一つです。
「後で害をもたらすかもしれないから、救うかどうかためらわれる」
というのは、弱さの表れではないでしょうか。

本音という音色は、とてもシンプルで、どこまでも響く、調和のとれた音です。


16.差しのべられた手をとる前に、手を洗おう。


人生には、苦しい時がある。
夢の実現には犠牲が伴うことを知っている人なら、
「夢の実現に向かう道は、常に苦しみを味わねばならない」ことも知っている。

苦し過ぎる時、「もう歩むのをやめようか」とか、
「誰かに助けてもらいたい」と思うものだ。

助けの手を差し伸べられる事を望んでいる人は、
一つだけ、あることを先にしておかねばならない。
それは助けの手を手にする条件とでも言うべきものだ。

それは、「まず自分の手を洗う事」。
自分の手が汚れていると、助けの手を汚してしまう。


17.「ここに来て、よかった」。そんな瞬間が、幸せ。


「もっとはやくにここへ来て、この気持ちよさを感じれることを、知ればよかった」


「もっとはやくにこの暮らし方を始めればよかった」

穏やかな笑顔で、そう思う。

そんな瞬間がある暮らし。
それこそ、幸せな生活です。

そして、その「もっとはやくにここへ来ればよかった」という後悔は、
感情を汚すマイナスなものではないのです。
とても充実していて、あり得ない宝を見つけたから、思わず宝箱のふたを閉めた時のような感覚です。

一度に幸せが多く手に入ると、つい目をそらしたり、ネガティブなことを考える。
それは、自然な感情なのかもしれません。


18.手段は意志ある所に役立つ。


「豊かになるための」とか。
「お金持ちになるための」といったタイトルの講演会やセミナーに参加したことがあるでしょうか?

実に面白い事に、そのような講演会やセミナーに参加されている人というのは、
「すでにかなり豊かで」「お金もあり」「人間的にも立派な」人が多いのです。

お金持ちになるためのセミナーに、お金がある人ばかりが参加していて、
お金に困っていて一番そのセミナーに出た方がいいという人がほとんどいない。
なんとも不思議な現象です。

ここから、ある結論が導き出されます。
「手段は、意志ある人にとっては大いに役立つものであり、
 意志のない人にとってはムダになる」ということです。

つまり、「お金持ちになるためのセミナー」という手段は、
「お金持ちになる」という意志がある人にとっては、「大いに役立つもの」と思えるから、
参加せずにはおれないのです。
逆に、意志のない人にとっては、そのセミナーが大いに役立つとは思えない。
だから、参加しないのです。
参加しないから貧乏なのではなくて、意志がないから貧乏のままなのです。
いつも「お金が欲しい」「お金持ちになりたい」と言いながらも、
実際にお金持ちになる手段を実践せず、セミナーにも参加しないのは、
実は意志がないからです。

手段は意志ある所に役立つ。
意志がなければ、どんな手段も役に立たない。
どんなに方法論を学んだってムダになる。
まずは意志を持つことです。
そして、意志を持てば、どんなことでも手段になるのです。


19.長続きするコツは、「持ち味を特化していく」ことだ。


シンプルさが売りならば、
ますますシンプルにすることが強みを特化することであり、
長い目で見れば、強みの特化こそが社会で個性を光らせ、
人々に愛される方法ではないでしょうか?

いろいろ選べる、いろんなことができるなら、
選択肢を増やし、いろいろな経験をしていくことが強みの特化でしょう。

だから、まずは「自分の特性を知る」ことが大事なのです。
シンプルな道で強さを発揮する人がアウェイに行けば、
落ちこぼれのように思われて当然です。
逆に、いろいろできる人が1つことにこだわって選択肢を減らしていくと、
何か、「何をしても今一つの感がある」のも当然です。

ブームに乗って成功した人は、ブームによって衰退します。
自分の特性を知って、持ち味で勝負に出た人は、
成功しようとしまいと、長く続けることができるのです。


20.勝たなくてもいい。負けなければ、成功だ。


人生は、勝ち負けの勝負ではありません。
人生は、他人と競争するレースではないのです。
しかし、そうは言っても、
企業や選手間、賞を狙う研究者、当選を狙う議員間においては、
競争原理が働き、競争せざるをえなくなります。

しかし。
そのレースに勝ったところで、幸せになれるでしょうか?
ある次元のレースに勝てば、次はもっと厳しい次元のレースに駆り立てられるのです。
また、勝利してトロフィーを取った瞬間から、
「勝ちを他の有力者に奪われる不安に、さいなまれる」ことになるのです。
かといって、負ければみじめな気持ちになるだけです。

レースはゲームとして楽しむとして、人生全てを投じないことです。
人生は、勝たなくてもいいのです。
負けて絶望しなければ、それで十分成功なのですから。

勝たなくてもいい。
負けなければ、成功者なのです。

大失敗をしても、腑に落ちない排他をしても、自分の思いや信念を変えない事。
例え、自分の命を奪われる運びとなっても。

それが成功者。

西郷隆盛や坂本竜馬、天草史郎や織田信長、
孔子、イエス・キリスト、ジャンヌダルク、
ガリレオ、ソクラテス、聖ペテロなど、

己の信念を貫くことで、他者に命を奪われた人々は、

みんな成功者だったと、今になって思うのです。


21.人間味という味。


「能力主義」「成果主義」と言われて久しい現代。
「結果がものを言う」という評価主義。
それらはまるで、テストの点数だけでその人物を評価しようというもので、
本当の評価とは言えません。

例えば、何もかも犠牲にして精一杯にやって、それでも良い結果が出せなかった人。
その「予定調和の未来よりも、命を燃やして可能性に賭けた人」を、
「評価が悪かった」というだけで低評価のレッテルを貼ってしまうと、
その人がやる気を失うか、レースから逃げてしまう。
それだけではなく、「人類全体の、可能性の開拓」に蓋をすることになるのです。

成果は出せなかった。
だが、精一杯やったという現実に、拍手をしてあげる。
そんな、人間味が大事なのです。

精一杯やれば、しかし、人の評価がどうであれ、あまり気にならなくなります。

そう、「人間味」という味があるならば、
それは自分の味覚で感覚するものではなく、
自分の人生で醸し出す味なのです。


22.「精一杯やる」それ自体が「良い結果」なのだ。



精一杯やる。
そこにメリットはあるでしょうか?
時給や月給が固定なんだから、どうせやるなら疲れないように、楽にやった方がいい。
たいていの人はそう考えています。

時給や月給、そして人事考課が同じであっても、
「精一杯やる」と、やはり「作用反作用の法則」が働くもので、
楽にやった時よりも、報酬は大きくなります。
報酬といっても、貨幣ではありません。

まず、「結果を気にならなくなる」という心が得られます。
何故ならば、「精一杯やること自体に大きな充実感があり、それ自体が報酬になる」からです。
結果を気にせずに、とにかく持てる力を十分に出し切る。
するとしかし、結果はおのずと良くなるものです。

結果を気にせずに精一杯やる。
すると、結果はおのずと良いものになる。
しかし、その結果を評価されても、有頂天にならない。
良い結果に対する評価は「ご褒美」程度に思えてくる。

だって、「精一杯やる」それ自体が、一番自分にとって報酬なんだもの。

人生を満喫するコツは、「何でも精一杯やる」、ただそれだけです。
そこに条件は要らないし、費用も要りません。
かの億万長者もこう言っています。
「人生で一番大事なものたちは、みんなタダで手に入る」と。
愛、勇敢さ、友情、思いやり、意欲、知恵、同意、友人、夢、そして情熱。
それらはみんな、タダで手に入るものです。


23.人生は、自分を表現するステージ。


「人生は、自分を表現するステージだ」と考えてみたらどうでしょう?
人生は自分を表現する唯一の場所、時間なのだと。
仕事は、自己表現なのです。
仕事でなくとも、人付き合いや趣味に興じることも、自己表現なのです。
自分の思いを偽ると何を達成してもむなしいのは、
自己表現できていないからです。

極端な話、命を犠牲にしてもそれをしたいという時は、
うまくできなくても、命を失っても、最期まで心は充足を得るのです。

やりたいことをしましょう。
そのためには、やりたくないことを退ける強さも必要です。


24.「正しい」と思いこみ過ぎないようにしよう。


「善い行い」であっても、環境や状況によっては、
必ずしも善い行いにはならない、というのが人生の妙な所です。

例えば「どこのチェーン店でも同じ商品、同じ価格、同じ品質」という、
チェーンストアのスタンダーディゼーション(標準化)を破って、
ある1店だけが特別なサービスをすると、
その店の人は「お客様の要望に切に応えた」と主張しても、
全体からするとバランスを壊すことになり、社会には認められません。

「自分は正しい」と信じることは大事ですが、
信念が強過ぎると、「状況と置かれた環境を鑑みると、
正しいとは言えない」という意見を受け入れられないので、
逆に悪者にされてしまうのです。


25.自分自身の頼みごとに応えることから始めよう。


自分にとって役立つことをしましょう。
それが「仕事」の第一歩です。
仕事と言うのは、会社に与えられ教わって行うもの、学卒の人はそう考えがちですが、
仕事とは本来「仕える事」であり、
つまりは「頼みを聞いて動くこと」が仕事なのです。

よって、会社に与えられ(頼まれて)行う事ももちろん仕事ですが、
それ以外の、例えば親や友人、後輩の頼みごとを聞いて動く事であっても、
仕事なのです。

そして、自分自身の頼みを叶えてあげるために、自分が動く事こそ、仕事なのです。

人に仕える事ばかり、報酬に目を奪われるばかりで、
自分の頼みごとをほったらかしにしてきたから、心が疲れたままなのです。


26.書き言葉は、ゆっくり効く。


人に何か伝えたいことがあって、それが重要なことであるのなら、
電話や面談という「話し言葉(パロール)」よりも、
文章つまり「書き言葉(エクリチュール)」の方が効果的です。

といっても、短期的には、即効性の「電話」それ以上に「面談」の方が効果は高いでしょう。
直接面と向かって感情的に訴える、あるいは相手の感情を揺さぶれば、
開かずの扉も開くことはあります。
ただし、相手が「理性的に納得しないままに感情的になって扉を開けた」のであれば、
後々わだかまりが生じる可能性は大きいです。

書き言葉は、実は、すぐには効きません。
ある程度時間が経ってから、じわじわと効いてくるのです。

時を経た書き言葉というのは、読み手が感情的にならないので、
内容が理性的に受け取られるのです。

話し言葉は「強く、短期的に残る」もの。
書き言葉は「長く、穏やかに残り続ける」もの。


27.昔やっていた仕事を再びやってみると、道楽のように感じる。


昔、猛烈にハマってやりこんでいたものを、年を経てから、再びやってみる。
すると、何か「道楽」のように感じます。
心に余裕があるのです。
昔のように、呑まれることが少ないのです。
その仕事をやって、勝った負けたという結果が出てきますが、
かつてのようにその結果に対して一喜一憂しなくなるのです。

「最強の仕事術は、仕事を道楽にしてしまうことだ」
と言われていますが、仕事を道楽にするには、
「昔ハマっていた仕事を、再びやること」でもあるのです。
昔ハマっていた仕事を再びやると、道楽感覚が出てくるのです。


28.年に1つ、新しい事にチャレンジしよう。


意識して、新しい事をやる。
全く新しいことでなくても、
今やっていることの「やり方を少し変えてみる」など。

新しい事は、年を取るほどに、やりにくくなってきます。
それは、人だけでなく、企業であってもそうです。
年を取ってくると、新しい職業への転換や、
新しい手法の導入が、難しくなります。
それは、今までやって来たことをやるのが最もリスクとストレスが少ないからです。
今までやって来た事は、自分なりのコツと技術と哲学をもっているので、
人に教えてあげられるという優位性があるし、
もう頭で考えなくても体が勝手に動いて仕事をしているという状態ですから、
頭が楽なのです。

でもだから、年に1つくらいは、新しいことをやりたいもの。
それをすることによって、今やっていることを再び意識することができるからです。
今やっていることを止めて新しいことをやるのではなく、
今やっていることを続けながら、新しいことを1つやってみるのです。
それは、とてもよい刺激になります。


29.向上や成長は、権利だ。


「向上しなければならない」
「成長しなければならない」
ということは決してありません。
向上や成長は権利であり、本来義務ではないのです。
したい人だけが、主体的にすればよいことです。

成長したい人は、成長したくない人に、
「成長しなければならない」などと強要してはならないし、
逆に、成長したくない人が、成長したい人に、
「そんなに頑張ったって、ムダだよ」などと言って、
足を引っ張ってもいけません。

社会では、「常に成長しなければならない。現状維持は後退である」
とはっぱをかけられますが、実際に成長を図っている人はごく一部です。
全体の2割にも満たないでしょう。
しかも、その2割の人の内で、「主体的に成長を図っている人」は、半分以下でしょう。
残りの半分の人は、「しなければならないから」つまり義務として、
成長を図っているので、ストレスをためています。

成長は、権利です。
権利であるから、ストレスを感じるようなら、しなくていいのです。
成長を義務的に考えて、ストレスを感じながら頑張るぐらいなら、
成長なんか求めないで、好きな事をした方がましです。
ストレスが無い方がいい。


30.ユーストレス。ある程度、不足感や不満があっていいのだ。


向上心は、やはり「上手くいかない状況下」の方が大きい。
居心地が悪いぐらいの方が、向上心が大きくなります。
不足感、不満がある方が、向上しようという気持ちは強くなります。

何もかも上手くいくのが幸福である、とは言えないのです。
不足、不満がなければ「退屈」となり、
「退屈」は、日々の暮らしを意識的に捉える眼や、
自分を磨く心を失わせていきます。

日々、成長していくことこそ、人生の成功。
それこそが幸せな生き方であるならば、
「成長しよう」という気持ちを自ら養い、維持していく必要があります。

そして、「成長しよう」「向上しよう」という気持ちを維持するためには、
やはりある程度の「不足感・不満・不安」があった方がよいのです。


31.人生ナビがこう言った。「目的地を、入力して下さい」。


目的が自然の理にかなったものであれば、
今現在は認められていなくても、いずれ受け入れられるようになります。
受け入れられることを「勝つ」と表現するなら、
「手段ではなく、目的で勝つ」ということです。

手段で勝つ時代では、大企業が有利でした。
政府が有利でした。
資源の豊富な大国が有利でした。
自然の理にそぐわずとも、圧倒的な力で多くの人を従わせることができたのです。

しかし、今や個人の方が、例えばIT技術にしろ優れた手段を持つようになりました。
手段では、差がつかなくなりました。
今は、ソフトウェアつまり「目的」で勝負する時代になって来ているのです。
政治家も、世襲力以上にソフトの部分で選ばれるようになってきています。

仕事の手段(技術)や資格よりも、
仕事の目的(その仕事の先に何を見ているか)を明確にしましょう。
人生の目的を明確に決めましょう。

もし仮に、「超スーパー人生ナビ」というナビがあるとしましょう。
16つの衛星に同時アクセスし、16のCPUと30ペタBのSSDを持ち、
100カ国以上の言語に対応する人工知能を搭載した、夢のマシンです。
そして、どんな人生も最適な道を教えてくれるという夢のナビです。

で、「その超スーパー人生ナビ」の電源を入れると、ナビがこう言います。
「目的地を、入力してください」。


32.夢日記が面白い。


夢は、大事な事を教えてくれます。
夢と言っても、ここで言うのは「寝ている時に見る夢」です。

例えば、仲良くしていた大事な人が、退職しました。
その夜、さみしさが全身に沁みわたり、いてもたってもいられない心境でした。
その夜、夢を見ました。
学生時代の友人たち、小中学時代の友人たち。
それら友人たちが、驚くほどたくさん登場したのです。
教室のシーンから、グラウンドでのシーン。
山登りや、夜どこかの街を歩いているシーンなど。

なぜなのでしょうか?
さみしさの補完だったのでしょうか?
それとも、「今、会わねばならない人がいるよ」
ということだったのでしょうか?
「友人を、大切にしていこうね」
ということだったのでしょうか?

答えはわからずとも、
このタイミングでそんな夢を見た事が、
とても不思議でした。


33.幸せな気持ちの材料は、ガラクタだ。


日々の暮らしを幸せなものにする一つの方法は、
「幸せな気持ちを生み出すサイクルを回す」ことです。
「幸せな気持ち」という料理を作って食べているような感覚です。
ですが、その料理の材料は、実は「ガラクタ」です。

里芋のぬめり成分は、「ガラクタン」です。
ガラクタンは、ガラクタではありません。
ですが、幸せな気持ちの材料は、「ガラクタ」です。
つまり、「嫌な気持ち、グチ、トラブル、つまらないこと」です。
それをどうやって、幸せな気持ちに料理するか?

・良いところを見出す。
・笑い話にもっていく。
・それを発信する。

こうすることで、周りの人が、
「そうだね、よし、自分もガンバろ」と、
勇気づけられる可能性が高まります。
また、そういう人から「こんないいことがあったよ」
という情報をもらえたら、とても幸せな気持ちになります。

幸せな気持ちは、自分の中で自転しながら、
人々の輪を公転しているのです。


34.観たい番組を待っている間に観る番組が、やけに面白い。


観たいTV番組がありました。
番組の最初から見逃すまいと、
その番組が始まる15分前にTVの前に陣取りました。
他の番組がやっていました。
特に見る気は無く、どうでもよかったものですが、
ところがその番組が結構面白いのです。
「観たい番組を待っている間に観ている番組が、やけに面白い」という不思議。

これはおそらく、その番組に何ら期待していないので、
楽に観ることができ、
面白くなくても別に気にならないが、
面白ければ儲けもの「+α」になるからではないでしょうか?
つまり、評価が「ゼロ」か「プラス」かしかないわけです。

目当ての番組は、「準備して期待して、実際待った」がために、
つい評価が厳しくなることもあります。


35.夢があるから、ここを出ていくんだ。


夢がなければ、ずっとここで暮らしているでしょう。
人が、ここにいられず移っていくのは、夢があるからです。
夢がなければ、ずっとここで暮らしていたかもしれません。
その方が楽ではありますが、何か心が空しいでしょう。

夢があると、ここに落ち着くことができず、
それが苦しいのだけれども、
どこへ移ってもワクワク感があり、
情熱的に生きることができるのです。

「夢」というのは、別の言い方をすれば「大欲」です。
夢と大欲は、同じもの。
コインの表と裏のようなものです。

夢を持つということは、大欲を持つということです。
夢だけ持って、大欲は持たない、ということはできないのです。
欲だけ持って、夢を持たない人は大勢いますけど。

でもその欲も、純度を高めていけば、夢のようなものです。


36.欲を投げ捨てたら、夢も飛んで行ってしまった。


夢と欲はつながっているのです。
夢を実現する人生は素晴らしいでしょう。
でもそれは、欲を実現するということです。
欲を悪いものと考えるから、夢が実現しないのです。
欲を投げ捨てたら、夢も飛んで行ってしまう。

「欲を無くした方が、よりよく生きられる」と言われています。
たしかに、そのマタタビを吸ったネコみたいに所構わず暴れまくる欲を
削り落していけば、心は安定してきます。
ところが、同時に心が空しくなるのは、
欲と一緒に夢が削り落されたからなのです。

夢と欲は、コインの表と裏のようなもの。
ジキルとハイドのようなものです。
欲を捨てるのではなく、
欲を上質に改善していくのです。

「世界一周したい」という夢。
それは、「お金と時間と自由をたくさん手に入れたい」と欲すること同じことです。
その欲を上質に改善するとは?
「必要量の明確化」=質量=m。
「いつまでに手に入れるかという締切り期日の確定」=closing date=c。
「必要に応じて上手に使いこなす自律心を養う」=control=c。

E=mc^2 

Eとは、夢の実現エネルギーであり、欲のエネルギーでもあります。


37.透明な風になる。


夢と欲は一体のもの。

しかし、夢の実現は、一度欲を捨てることから始まります。
①欲を捨てる(望まないという状態)=夢も捨てることになる。
②欲の正体を発見する(自分がそれを欲していたのは、このためだったのかと)
③欲(夢)を追う自分を、自分で動かしていく。

欲は、一度自分と切り離さないと、
自分でコントロールできないもののままです。
「欲に動かされる」ままです。

よく、「セルフ・コントロールが大事だぞ」と言われますが、
セルフ・コントロールとは、「欲のコントロール」ではないのです。
「それをしたい」と言うのを「してはダメ」ということではないのです。
「欲を追う自分をコントロールする」ことなのです。
つまり、「夢を追う自分をコントロールする」ことなのです。

これは、「欲に動かされる」ということとは違います。
自分が「実現のためのエネルギーになる」ということです。
風になるということです。
「夢(欲)を育む者として動く」ということです。


38.遅れて来た人を、歓迎しよう。


遅れて来て、申し訳なさそうに座る人に、
ビールを注ぎましょう。
テーブルでは、すでに雑談が盛り上がっている。
遅れてきた人は、焦りを感じています。
いや、焦りというか、
自分の登場に気づかれていないような雰囲気に、困惑しているのです。

だからこそ、遅れてきた人に、注目しましょう。
歓迎しましょう。
ビールを注いで、箸とおしぼりを渡してあげましょう。
たったそれだけで、その人は、場に入る事ができるのです。

パーティや、テーブルを囲んでの会食は、
仲間外れを作らないことが、マナーです。
心理的に離れ孤島になっている人を、大陸につなげるのがマナーです。


もう、そう遠くないうちに、この世を去るだろう自分。
だからなのか、遅れてやって来た人に、
やけに親切にしてあげたくなる。
何かを残したくなる。


39.丸一日かけて、部屋の掃除をしよう。


部屋を掃除し終わると、気持ちが良くなります。
「いやー、きれいになった」と言います。
実際は、ゴミを取り除き、モノを整理しただけであって、
以前よりも「きれいになる」ことはないのですが(笑)

そんな汚げなつっこみはさておき。
例えば台風が接近して、大雨と強風で外が大荒れ。
洗濯物をうっかり干しておくと、
Tシャツが大暴れして、どこかへ飛んで行ったりもします。
が、次の日、カラリと晴れ上げると、
おとついよりも空気がきれいになったような気がして、
気持ちがよくなるものです。

そして、部屋の掃除をすることは、
部屋をきれいにするだけでなく、実は心もきれいにします。
部屋を大掃除すると、いろんな「記憶から忘れ去っていたもの」が出てくるのです。

ちょっとケンカになって、会うのが嫌になっていた友人。
その友人に5年前にもらった、写真つき年賀状が、出てくる。
赤ちゃんの写真の横に、手書きの文字が。
「パパとして、ガンバリますっ!」と。
思わず、心がほころんできます。
そうか、つまらんことで、ケンカしていたな。

他界した祖母の写真が出てくる。
ニコニコ笑っている。
そちらは、どうですか?
元気でやっていますか?
写真を見た瞬間頭に響いた言葉を、
そっくりそのまま祖母に話しかけている、自分がいる。

甥っ子や近所の子にあげようと思って集めていた、
ジョージア缶コーヒーのおまけが出てくる。
そうか、自分は意外と良いヤツだったな。
なんて思ったり。

心が優しくなってきます。
心が、洗われて整理整頓されていきます。


おわりに~喜びも、悲しみも、胸にしまって、飛び立つ。


自分の心。
心という、カバン一つ。
その中に、喜びも、悲しみも、全部しまって、飛び立つ。

人生は、たったそれだけのこと、なのかもしれません。

思えば、これまでに、いろんなものを手に入れてきた。
いろんなものを取得してきた。
しかし、今この手に残っているのは、
結局「記憶」だけです。

思えば、これまでに、いろんなものを与えてきた。
いろんなものを奉仕してきた。
しかし、今この心が意識していることは、
与えた結果どうなったかということよりも、
それをしたという「足跡の記憶」だけです。

いろんな喜びがあった。
いろんな悲しみがあった。

しかし、時が経てば、やがてそれらは全部、
同じカバンに入る。
喜びだとか、悲しみだとか、分別されないで、
全部同じところに収まるのです。

心に。

幸せとは、この心というカバンを、持つことだった。
カバンを持って、出かけること、だったのです。

人生という旅に、出かけたこと、それ自体だったのです。

人生という、大いなる旅。
その旅は、
「取るのは記録だけ、残すのは足跡だけ」
という、シンプルではかない旅、なのかもしれない。

しかし、だからこそ、人生は美しい。


0068取るのは記録だけ 残すのは足跡だけ~日々の暮らしに幸せを見出す39のヒント~(完)




0060豊かな心になる39のヒント

2015-03-21 20:51:35 | 日記
0060豊かな心になる39のヒント



はじめに~大きな夢でなくてもいいのだ。日課を決めて毎日動こう。



人生を有意義なものにしたい。
それでまずやるのが「大きな夢を描く」です。
しかし、大きな夢を描いても、実現しない場合、
「なんだ、オレの人生、不完全燃焼で終わっちまったよオイ!」
とか言って、自己嫌悪するかも知れません。

はたして、大きな夢は実現しないのか?
描いた夢が大き過ぎるからいけないのか?
本当は、夢が無くても充実した人生を送れるのではないだろうか?

1つ言える確かな事は、
「あれこれ考えているうちに、人生が終わってしまう」ということです。

小さく決めて、小さな歩みをスタートさせましょう。


0060豊かな心になる39のヒント



目次



はじめに~はじめに~大きな夢でなくてもいいのだ。日課を決めて毎日動こう。
1.自分の夢を「成功者のアドバイスに決めてもらう」のはやめよう。
2.自分で決めるのだ。
3.「いい人を選ぶ」よりも、「選んだ人を信じる」。
4.「瞳を開けたら、2分で決断!」
5.ポジティブな目標ばっかり立てよう。
6.潜在意識に富裕感を持たせる。
7.今日決める、明日も決める、明後日も決める。
8.手段は無限にある。
9.どうせ達成するんだ、楽しく達成しよう。
10.時には、「達成が目的ではない目標」も出てくる。
11.自分を「パブロフの犬」にする。
12.成功しても、失敗しても、反省する。
13.地球と一緒に、1日1回転。
14.「○○が欲しい」を「○○は私にふさわしい」と考える。
15.種をまいたら、自然に任せる。
16.目標を定めなくても、育つものは育つ。
17.最大の敵は「己の恐怖心」。
18.チャレンジが剣と楯になる。
19.自分が人生で一番読みたい本は、自分で書くのだ。
20.システムを利用するか、システムを創るか。
21.成功した人は、デビュー前から成功感を持っていた。
22.肩書きが先か、作品が先か。
23.目標は、やり始めてからでも生まれてくる。
24.仕事ができる人とは、仕事が「速い」人。
25.才能を確認するために、30年やり通すのだ。
26.前提で勝って臨む。
27.「手垢」で価値が高まる。
28.エゴを見つめよう。
29.敗因は、自分で作っていた。
30.中心感覚を保つ。
31.目標を立てることの目的とは。
32.繰り返しアプローチすると、インプットが強くなる。
33.「心の都合」に従おう。
34.「人を呪わば穴3つ」?
35.ニコニコするのに条件は要らない。
36.「ヒラメき」は生もの。
37.チャンスは足元にある。
38.軽いフットワーク。
39.パッケージがゴージャスでも仕方がない。
おわりに~新しいプレゼントを、心の中に抱いていこう。



本文



1.自分の夢を「成功者のアドバイスに決めてもらう」のはやめよう。


成功本や成功者、そして上司や先達のアドバイスや名言を、うのみにすべきではありません。
それらはあくまで「参考」であって、それらを自分にどう使っていくかは、慎重に自分で考えて自分で決めなければならないものです。

それは何故か?
一つには、「成功本や成功者や上司や先達の言葉は、私たちに向けて語られた言葉ばかりではなく、その時の本人自身に向けて語られているものがある」からです。

つまり、その言葉をうのみにすると、「まだ卵から孵っていない私たちに、すでに成熟した親鳥がやるべきことをやらせるような」ちぐはぐなことになる恐れがあるからです。

二つ目には、どんな名言であれ、良いアドバイスであれ、いや、良いものであるからこそ、依存してしまいやすいからです。


2.自分で決めるのだ。


一番つらいことは、「決めた事の達成が、難しいこと」ではなく、
「人が決めた事に縛られ続けること」です。

決めた事が、いざ始めてみると、思っていたよりも大変で、どうやら達成はムリみたいだ。
そういう時であっても、自分で決めて始めたものならば、
さらにやってみようと思うか、潔く止めるかは、自分で決められます。

それよりも心的にしんどいのは、
人が決めた事をやり、しかも止めれないことです。
「止めたい」と言えないことです。

まずは、自分で決めることが大事です。
就職であれ、結婚であれ。
自分で決めるのは、覚悟が要ります。
しかし、実は、覚悟して決めることよりも、
覚悟の要らない「人の決断に縛られ続ける方」が、ずっとしんどいことなのです。


3.「いい人を選ぶ」よりも、「選んだ人を信じる」。


「いい人を選ぶ」それ以上に大事なのは、「自分が選んだ人を、信じる」ことです。
それはつまり、自分自身を信じるということです。

「本当に、彼でよかったのかな。少し、不安になるよ」
そのような不安を話されることがあります。
たしかに、いい人を選びたいものですね。
後で後悔するような事には、なりたくない。
でも、もっと大事なのは、
選んだ後、信じることです。
相手を信じることです。
そして、その決断をした自分自身を信じることです。

「選んだ相手に不安になるということは、自分の選択を決断を、疑う」ということです。
自分を信じれなくなったら、神さまだって、手助けのしようがありません。


4.「瞳を開けたら、2分で決断!」


以前「玄関開けたら2分でご飯」とうたっているCMがありました。
「サトウ(株)のレトルトご飯」のCMです。
これにヒントを得て、
朝起きて、昨日の夜に書いた「やりたいことリスト」を見ると、
2分で決断が下せました。
そう、「瞳を開けたら2分で決断」です(笑)。

夜に決断するよりは、朝起きて決断する方が、幾分メリットがあります。
まず、朝は夜のように様々な思考や損得勘定や人情感情が心にうずまいていないので、
あれこれ考えない、という点です。
それと、理性が活発でない「起き抜け2分以内」は、潜在意識が働いて決断する場合が多く、
その結果良好になる場合が多いからです。


5.ポジティブな目標ばっかり立てよう。


大きな夢を実現するにも、小さな一歩を踏み出すことが大事です。
その一歩がスタートです。
そして、次の一歩、また次の一歩、その繰り返しで、やがて遠くへたどり着けるのです。

その、一歩とは、具体的に言えば、「日課をこなす」ことでもあります。
自分で目標を決めて、日課を決めて、それをこなすのです。
今日完結する小さな日課を完遂するのです。

そして日課には、ポジティブな内容ばかりを書き出しましょう。
でっち上げでいいのです。
あり得ないということでいいのです。
虫が良過ぎて小躍りするぐらいでいいのです。
それが、潜在意識に富裕感を持たせることになるのです。


6.潜在意識に富裕感を持たせる。


例えば今日の日課を10個書くとして、10個ともポジティブな内容にする。
例えば
「○○を買う」
「○○へ行く」
「1万円勝つ」
「趣味の物事を、今日仕上げる」
であれば、
「○○が、今日は割引価格で買える」
「○○に行ったら、いい出会いがある」
「3分で1万円勝てる」
「趣味を仕上げると、気分が良くなるし、新たな課題が見つかる」
などと書くのです。

全て外れであってもいい。
なぜポジティブな内容にするのか?
それは、潜在的な自己像に富裕感を持たせるためです。
「私は、価値のある素晴らしい人間だ」と。
潜在的な自己つまり潜在意識が富裕感を持つと、
しかし実際にうれしいことがたくさん起こります。


7.今日決める、明日も決める、明後日も決める。


マーフィー博士の、潜在意識についての著書。
その全てに、「強く願ったことは必ず実現する」という、
潜在意識の黄金法則が書かれています。

強く願うとは、どういうことか?
それは、全身に力を入れて、心の中で大きな叫び声を上げ、
その声を強くしていくというよりは、
「毎日願う」ということではないでしょうか。

つまり、昨日も、今日も、明日も、明後日も、
同じ内容の願いを願う、ということではないでしょうか。

昨日、失敗しても、今日願う。
今日失敗しても、明日も願う。
こうすることで、過去にとらわれることなく、願い続けることができます。
すると、昨日の結果が、今日の自分の自信低下にはつながらないのです。


8.手段は無限にある。


何か目標を決めて、実行する時。
手段を決め過ぎると、反って達成の妨げや遅延の原因になることがあります。
「手段はこうである」と決めていると、他の手段を模索せず、見つかっても捨ててしまう。
実は潜在意識が働いて、「こっちの手段の方が最適だよ」と言って、
直感やひらめきという言語を通じて教えてくれている場合があるのですが、それを捨ててしまうのです。

きっちり決めるべきは、目標です。
そして手段は無限にあるのですから、ある程度自由度を持たせましょう。


9.どうせ達成するんだ、楽しく達成しよう。


世界のHONDAの創業者、故本田宗一郎氏は、著書「やりたいことをやれ」の中でこう言われています。
「個性の入っていないものは価値が無い」と。

作品に、個性つまり作り手の味が入っていないと、つまらないものになりやすい、ということです。

「目標」も、一つの作品です。
目標を達成するということは、1つの作品を作り上げるということです。
これを、付き人が終始ハンディカムで録画していれば、一つのドラマ作品になるわけです。

「目標を達成するまで」が、ドラマとして1つの作品になるわけです。

だから、楽しく達成しましょう。
自分らしく達成しましょう。
「今現在の自分が最も最適だと思う手段」を使うと、楽しくなります。


10.時には、「達成が目的ではない目標」も出てくる。


「○○をやる」
という目標を決めたら、
次は行動あるのみですが、
その目標を達成する前に、
「達成後の気分」を目標にしてみましょう。
「気分が良くなって、あー、やっぱ人生サイコーと叫ぶ」
これを目標にするのです。

すると、目標達成前に、次の目標が見えてきます。
「気分がよくなって、人生サイコーになった所で、何をやるか」です。

時には、達成することをゴールとしない目標も出てくるでしょう。
例えば、「アイデアを出すために旅行をする」などです。
これは、アイデアを出すのが目的ですから、旅行の達成がゴールにはならないのです。


11.自分を「パブロフの犬」にする。


目標を決めて、達成するように行動する。
その前に、「達成したら自分にご褒美を与える」ということも、目標に組み入れておきましょう。
そうすると、目標を達成するのが楽しくなります。
ご褒美は、もちろん自分の好むものを与えることです。
例えばワインが好きなら、
「飲んでみたいけど高いな」というワインを奮発してご褒美にしてやるのです。
すると、脳が「ワインが飲めた→楽しい、うれしい」
から、
「目標達成に向けて頑張る事→楽しい、うれしい」と錯覚するのです。

ベルを鳴らして食事を与え続けた「パブロフの犬」は、
やがてベルを鳴らしただけで「食事だ」と考えてよだれを出すようになったと言います。

目標達成後にご褒美で美味しいワインを飲み続けた「犬化した人」は、
美味しそうなワインを見ただけで、「目標を作って勝手に頑張る」ようになります。


12.成功しても、失敗しても、反省する。


成功しても、そこで気がゆるんでしまうと、後が続きません。
失敗して、そこで気落ちして止めてしまっても、後が続きません。
後が続かなければ、人生は衰退するのみです。

人生は、目標を達成した後も、続くのです。
成功したがゆえに、つまり大きな目標を達成したがゆえに、
その後の人生で目標を掲げてがんばることをしなくなるならば、
その後はゆっくりと衰退するだけで、その成功は失敗だったかもしれないのです。

成功しても、気をゆるめない。
失敗しても、気を落とさない。
そのためには、成功しても、失敗しても、反省をすることです。
反省すると、自分を客観的に見ることができ、冷静でいられます。


13.地球と一緒に、1日1回転。


物事には、長続きするリズムがあります。
リズムがよいと、調子を崩さずその状態を長く続けることができます。

自分のリズムは、やはり自分の体が一番よく知っているので、
人と比べたり、人が「こうすべき」と言うからと間に受けるべきではありません。
今日達成する目標である「日課」は、3拍子です。
「プラン・ドゥ・チェック」の3テンポです。
フランス語の「アン・ドゥ・トロヮ」に似てますね。
つまり、朝計画・日中実行・夜反省です。
このサイクルを、地球と一緒に1日1回転させるのです。


14.「○○が欲しい」を「○○は私にふさわしい」と考える。


「ナットク」すると動けるものです。
ナットクがいかないと、どんなに「お得です」と言われようと、
「チャンスは1回きり、今しかないですよ」と言われようと、
それを手に入れようとは思いません。

「○○したい」そう思うことが、日常のいたる所にあります。
例えば「海外旅行したい」「ギャンブルで大勝ちしたい」「たまには贅沢な食事をしたい」とか。
「○○したい」と思う段階では、○○は自分の外にあるのです。
○○を、心の中で「すでに自分のもの」と考えることです。
つまり、○○を手に入れることを自分でナットクすることです。
「○○は、私にとってふさわしいものだ」と。
そう思っていると、不思議と体が自然にそれを得るための行動を始めます。


15.種をまいたら、自然に任せる。


「潜在意識には、万能の実現力があり、潜在意識にインプットされた願望は必ず実現する」
という、潜在意識の働きの話は、よく「種まき」に例えられます。

「種を植えたら、自分が何もしなくても、芽が出てきます。
種は願望で、潜在意識が大地なのです」という具合にです。

種をまいておきさえすれば、
もうその事を意識しなくても自然に実現するということですが、
しかしこれは、畑に種をまくこととは少し違うのです。

心の中の場合は、「種が土の深くにちゃんと着床するまでは、まき続けなければならない」のです。
なぜなら、土の表面が常に流動しているからです。
心の表面が常に移ろっているからです。


16.目標を定めなくても、育つものは育つ。


自分の能力を向上させるに当たり、
目標を定めることは十分条件ではあるけれども、
必要条件ではないのです。

つまり、目標を定めれば「より育つ」可能性があるということであり、
目標がないと育たないということはないのです。

目標を定めなくても、自分の中の能力と養分で、
育つものは育っていきます。
「育っている」とも「育てている」とも意識していないのに、
育っているものがあるのです。

「君は、意見をまとめるのが上手いね」
そう言われて初めて、「人が言葉に出来ずにいる言いたい事を上手く表現する能力が育っていた」
と気づいたりするのです。


17.最大の敵は「己の恐怖心」。


成功や幸福を妨げているもの。
これは、他でもない自分の心です。
「成功しても、自分は富をろくな事に使わないのではないか?」
「幸せになっても、私は自分のエゴを強化するだけかもしれない」

その「恐れ」が妨げです。
恐怖心こそが、成功・幸福への道のりで出会う最大にして最強のモンスターなのです。

なぜ、最大・最強なのか?
まず、自分の持ち前の能力を発揮させなくするからです。
心を萎縮させるのです。
これは、「武器を奪い取られる」ようなものです。
次に、自信をなくさせる。
自信とは、鎧、盾のようなものです。
実は、武器と防具を持って闘えば、恐怖心というモンスターはさほど強くない。
が、丸裸にされてしまうから、さほど強くないそのモンスターに負けるのです。


18.チャレンジが剣と楯になる。


「恐怖心」という恐るべきモンスターに出会うと、
武器と防具を一切奪われてしまうわけですから、
丸裸になります。
当然、勝つ自信をなくします。

そして、恐怖してしまいます。
これで、恐怖心の思うつぼになるのです。

恐怖心は、相手の恐怖する心を見つけると、スッと入っていくのです。
つまり、とりつかれる(憑依)わけです。
主導権を奪われてしまうのです。

恐怖を克服する方法は、ただ一つです。
「どんな状況であれ、チャレンジする事」です。
条件や装備は一切鑑みないことです。
条件や装備を鑑みてひるめば、そこに恐怖心が生まれ、
恐怖心が生まれると、恐怖にとりつかれて負けるからです。

実は、チャレンジスピリッツこそが、恐怖というモンスターと闘う剣であり、盾なのです。


19.自分が人生で一番読みたい本は、自分で書くのだ。


人は個性それぞれですが、
潜在意識は人類全員が繋がっていると言われています(集合意識)。

いわば、私たち一人一人は海面の一つの波。
1つの島。
潜在意識は海水、あるいは大陸。
だから、深いところでみんな繋がっているのです。

私が強く欲しているものは、世界のどこかで、他の誰かも強く欲している。
そして、私が強く欲しているものを、売りたがっている人も、どこかに存在する。

まるで波が立ち上がれば水面に谷ができるように、バランスがとれるのです。

ということは。
私がどうしても売りたいと思っているものは、
世界のどこかで、誰かが欲しがっているもの、ということです。


20.システムを利用するか、システムを創るか。


つらい仕事をしてお金を手に入れる。
そのお金で楽しい時間を買う。
それはそれで1つの生き方です。
が、もっといいのは、
「楽しく働いて、その結果必要なだけお金が入る」という生き方です。
楽しさをお金で買う必要がないので、お金は余り、なおかつ能力が向上していきます。

そんな生き方をするには?
会社で働く?
それは、楽しい仕事をするのが難しく、
収入額を自分で決めれない生き方です。

FC加入や既存のビジネスの傘下に入れば、
自分の裁量で収入額は変わりますが、
システムという制約をうけるので、
楽しいかどうかは不確定です。

自分でビジネスシステムを創ると、
ノウハウが手に入り、システムを改良していくことができます。
求める額のお金を儲けるまでには時間がかかるかも知れませんが、
楽しく仕事をすることができます。

システムを利用するか、システムを創るか?

中長期的な視野に立って結論を言えば、「システムを創る」方が、
楽しさも収入も手に入れられます。


21.成功した人は、デビュー前から成功感を持っていた。


夢を実現した人は、デビューしてから一気に右肩上がりで成功したわけではないのです。

デビューする以前から、ずっとそのことをやり続け、成功感を持っていたのです。
周りの、多くの人の目に留まるはるか以前から、すでにスタートしていたのです。

地上からアコンカグアの山頂に登っていった姿しか、周りの人は見ません。
しかし、実は「マリアナ海溝から出発して」いたのです。
マリアナ海溝からアコンカグアまで歩んだのです。

水面下で実力を磨き、自信をつけて来たからこそ、
デビューして紆余曲折があろうとも、コンスタントに続けていくことができるのです。


22.肩書きが先か、作品が先か。


「デビューしよう」
「成功しよう」
「作家になろう」
「アーティストになろう」
と考えて、行動する。
オーディションを受けたり、現在活躍している有名な人の所を尋ねる。
そして言う。
「あなたのような作家になりたいのですが」と。
「あなたのようなアーティストになりたいのですが」と。

すると、驚くような返事を頂けます。

「そう。がんばってね」と。
「自分は自分をアーティストと思っちゃいないんだけど」と。
それだけです。

なるほどつまり。
偉大な作家やアーティストは、肩書きでモノを言う人ではなく、
「作品でモノを言う人」なのです。
肩書きなんて、どーでもいいのです。
どーでもいいと言ってもブランド戦略のために肩書きは十分に利用されますが、
本質はその肩書きではなく、作品と作品作りにある、ということです。

なんか、逆にめちゃくちゃカッコいいですね。
めちゃくちゃカッコいい曲を作る人が、
「オレは自分をアーティストだと思っちゃいない」なんて言われるところが。

今一番カッコいいアーティストと言えば、
素顔を見せず、全員ボーカル、トリプルギターで世界レベルのロックを放つ、
“FACT”かな。


23.目標は、やり始めてからでも生まれてくる。


「目標が無いから、何もすることが無い」
のではなく、何もしないから、目標が生まれないのです。

別にしたいことがないから、目標を立てなくてもいいという人であれば、
それはそれでいいでしょう。
何か目標を立てたい、目標を立ててそれに取り組んでいきたい、でもやりたいことがわからない、
それで困っている、という場合は、
「目標を立てることを気にしないで、まずは何でもやってみる」ことです。
何かやっていると、目標は出てくるのです。
そして、目標に向かって取り組んでいると、
より自分らしい、自分を活かせるような、純度の高い目標が生まれてくるのです。


24.仕事ができる人とは、仕事が「速い」人。


「仕事ができる人」と周りの人に言われるような人は、
やはり、仕事が速いです。
速いし、次々と次の仕事に取り掛かっておられます。
人が1時間で1つの仕事を仕上げているところを、
できる人は40分で仕上げる。
それだけでも速いのですが、
できる人は、残りの20分を休憩に当てるのではなく、
次の仕事をスタートさせることに使われているのです。

そうやってつなげていくことで、
一日が終わった時、できる人は膨大な仕事を仕上げているのです。

さらに。
一日が終わった後、できる人は、もう次の日の仕事をリストUPしているのです。
だから、次の日というより、もう今日の夜からスタートしてしまえるのです。


25.才能を確認するために、30年やり通すのだ。


「プロとしてデビューしたい」
「独立して社長になりたい」
「自営業したい」
「自分の店を開きたい」
そんな願いを持っている人は多い。
「このまま一生サラリーマンをしていたいね」
という人を見つける方が難しいです。

しかし、そんな願いを願いのまま埋もれさせてしまう人が多い。
そう、「NOT」という蓋をしてしまうのです。
「プロとしてデビューしたい」NOT「才能ないしなぁ」
「独立して社長になりたい」NOT「勇気がない」
「自営業したい」NOT「資金がない」
「自分の店を開きたい」NOT「ノウハウがない」

才能があるかどうかを確認する良い方法があります。
それは、「ちょっと30年ほどやってみる」ことです。
30年やってみて、それから才能の有無を確認すればいいのです。

勇気は、作品をつくる作業を延々と繰り返すことでついてきます。
資金やノウハウは、その気になればいくらでも調達できますし、
とくにノウハウは、自分が持たなくても人を恃むことができます。


26.前提で勝って臨む。


「儲かっている感」があると、
心の状態が良いものです。
そしてこの「心の状態が良い」ことが、
さらなる儲けを生み出してくれるのです。

「儲かっている人は、もう勝っている」

これはシャレでもなく、文字入力の変換間違いでもなく、
真理です。

勝っている人は、前提で勝っているのです。
すでに勝っているような豊かな心で臨むから、成功するのです。
すでに勝っているような余裕の心で臨むから、
ビジネスを始めても、成功するのです。

逆に。
儲かっていない。
心の状態は悪い。
それを上向かせるために、儲けたい。
儲けて初めて楽になるし、豊かな心になれるのだ。
だから、楽や豊かな心を手に入れるために、
とビジネスを始めると、皮肉な事に、
一番求めている心の豊かさを、失っていくのです。

もう勝った気で、始めましょう。
もう勝った気になれる分野で、始めましょう。
場を呑んで、登場しましょう。
呑める場に、登場しましょう。


27.「手垢」で価値が高まる。


手垢がつくほど使いこむことで、何であれ、価値が高まっていきます。
ふだん、私たちは、例えば105円のコップと、2900円のコップなら、
どう見ても後者の方が価値が高いと考えるような思考をしています。

しかし、モノの価値は、「自分に益を与える度合い、快を与える回数」で決まるのです。
どんな高級品でも、使いづらくて使う回数が少なければ、価値は上がらないのです。
逆に、廉価品でも毎日使っていて、良さも悪さも分っていて、
自分の生活スタイルの一部を担っているようなモノは、買った時よりも価値が上がっているのです。

例えば定価1000円の本。
自分で線引きをしたり書き込みをしたりしながら何年も読んでいるものは、
例えそれと同じ本がブックオフで300円で売っていたとしても、
「1000円以上の価値がある」と思うものです。

「この品物。この値段の価値があるかどうか」
と考えるよりも、
「自分が使いこんでいくことで、価値が上がるかどうか」
を考えましょう。
それは、「ダンナさん」でも同じです。


28.エゴを見つめよう。


自分の中を、まるで他人の目で見る。

例えばパチンコやパチスロで、リーチ目が出現した時。
自分の中で、感情が大きく動くのが分かります。
「ドキッとした」感じです。
そして、しかし外れた時。
ドキドキの中に、しかし何かダークな感情が生まれているのが、分かります。
感情を言葉にすると、「ちっ、外れかよ、期待して損した」です。

これこそ、エゴの正体です。
エゴはとことん利己的ですから、
リーチ目が入ると現れてきて、外れるとショックを受けて悪態をつくのです。
このエゴと自分が、どのくらい同化しているか。
つまり、エゴにどのくらい自分が占拠されているか。
自分を見つめることによって、それが見えてきます。
エゴを暴走させない方法は、エゴの動きを見つめることです。
「あ、今エゴのやつが動いたな」と客観することです。


29.敗因は、自分で作っていた。


勝負で負けることがあります。
たしかに、負けました。
しかし、よく反省してみると、それは「負けた」のではないのです。
「思い通りに事を実現させた」のです。
つまりこういうことです。

・潜在意識に勝つことをインプットしていたのに、潜在意識を働かせなかった。

・潜在意識に勝つことをインプットしていなかったのに、潜在意識を働かせた。

・潜在意識に勝つことをインプットしていたのに、途中で別のことを上書きした。

・潜在意識に「どうせ負ける」とインプットして、潜在意識を働かせた。

まとめると、こういうことです。
「勝つ」というイメージを潜在意識にインプットされていなかったか、
もしくは潜在意識を妨害した。


30.中心感覚を保つ。


目標を達成するには、時・モノ・金・労力の消費が必要になります。
そして達成することによって、有形無形の何かが生産されます。
前者をマイナス(損失)後者をプラス(利益)と見て、バランスシートを作ります。

これが、「マイナス49対プラス51」ぐらいになれば、その目標は達成されます。
中心感覚が保たれるからです。

ここで、「20対80」ぐらいと考えると、実際にそうなっても、次は必ず大きな損失を出します。
中心感覚が保たれるからです。

ここで、「80対20」ぐらいと考えるような目標を立てる人は、いません。
中心感覚が働くからです。

つまり、人は「大損」を考えない。
そして「大勝ち」は考えるのですが、実際にそうなっても、
やがては大損して、ほどほどのところに落ち着くのです。
つまり、ほどほどの勝ち、ほんの少しの勝ちを望めば、
それは潜在意識にしっかりとインプットされるので、
早くに、そして確実に実現するということです。

宇宙は、この中心感覚で成り立っているのです。
宇宙は、常にバランスを取る方向に動くのです。

この、中心感覚から未来を案じると。
自然から生まれた人間が、60億余りに増えた人間が、
この先どれだけストック型社会(地球から資源をもぎ取って貯蓄し、欲のままに利用する社会)を発展させ、
経済が安定し、少子化が底打ちして人口増加に向かったとしても、
地球自身が地球環境を中心に戻すために、環境以上要因を排除するだろうということです。

批判を恐れず率直に言えば、科学者有識者の言う「地球に生息できる人間の数は1億、最大でも10億」というところまで淘汰される、ということです。
つまり、地球が地球自身の意志で活動して、人間を今の60億から、10億まで、最大で1億まで減らすだろう、ということです。
つまりは、天変地異や大災害によって、少なくとも50億人の人が死滅する、それが地球の今後の方向、ということです。
それが地球の中心感覚。
「バランスを取る」これが、中心感覚。
自然界の法則なのです。
緩氷期が終わりつつある現在。
また、太陽活動が史上例のない活発化を見せている現在。
それは、宇宙が中心感覚を取っている兆しなのかもしれません。


宇宙は、この中心感覚で成り立っているのです。
宇宙は、常にバランスを取る方向に動くのです。


31.目標を立てることの目的とは。


目標を立てることの目的とは何でしょうか?
つまり、なぜにその目標を立てて達成しようとするのかです。

そりゃあ、達成したら利益が得られるから。
利益を得るためでしょう。
また、達成したら、成長の証となるから。
成長したいからでしょう。

しかし、では、失敗したら?
失敗して損したら?
失敗して、達成時に獲得できる利益よりも、現時点で損失が上回ったら?
やめた方がいいということになります。

やめないために、諦めないための「粘り」を生むために、
目標達成の目的を、もうひとつ持ちましょう。
それは、「繰り返しアプローチするため」という目的です。

つまり、目標を立てて達成することの目的は、
利益と成長だけでなく、「達成しようと何度も繰り返しアプローチする」ことにある、
ということです。
何度もアプローチすると、その物事が好きになる、という大きなメリットもあります。


32.繰り返しアプローチすると、インプットが強くなる。


やるのが好きになると、それを行うことを目標にしやすいです。
それをやることを目標にすると、
心的態度が前向きで良好なので、潜在意識が働きやすい。
潜在意識に「勝つ」をインプットすると、勝てます。

繰り返しアプローチすることによって、現時点での結果はどうあれ、
潜在意識へのインプットが強まっていきます。
潜在意識を使えるようになると、
もはやその目標は達成されますが、
達成如何に関わらず、大きなメリットが生じます。

それは、「潜在意識の力を使えるようになった」ことです。


33.「心の都合」に従おう。


豊かな気持ちでいつもニコニコしている人は、
時として自分勝手な行動をとることがあります。
そういう人は、わがままで、何でも自分の思い通りになると思っているから、
いつもニコニコしている、していられるのでしょうか?

どうやら、そうではありません。
そういう人は、「心の都合を優先している」のです。
会社の都合、仕事の都合、お金の都合、スケジュール(時間)の都合、
それよりも、「あ、今これしたい」という心の都合に従っているのです。

例えば、JRの中でよい案が浮かんだのか?
列車の乗降口が開いて、皆一斉に改札口へと流れていくのに、
その人は突然ベンチに座り、スマホに何か書いていたりします。
その横顔は、ニコニコしています。


34.「人を呪わば穴3つ」?


やはり、自分が豊かな気持ちでいないと、
周りの人を豊かにしようと考えられないものです。
人が豊かになっていくのを支援できないばかりか、
嫉妬して引きずりおろしてしまうものです。
「人を呪わば穴2つ」
と昔から言われていますが、
人を呪う「あいつなんか失敗してダメになってしまえ」
「ざまみろ」「なんであいつがちくしょう」という気持ちは、
自分の豊かな気持ちも奪い去ってしまいます。

人を呪ったら、自分も呪われる、というより、
人を呪うことで、その呪いと同じレベルに自分が落ちる、
結局自分も不幸感にさいなまれる、ということです。

しかもその不幸感は、自分の身近にいる自分より弱い存在、
妻とか子供とかペットとかに「虐待」という行為で現れ、
彼らをも不幸にしてしまいます。

人を呪わば穴3つなのです。


35.ニコニコするのに条件は要らない。


心を豊かにすると、
人を助けたり、支援することがすんなりできます。
すると、そんな行為をしている自分を、自分でますます好ましいものに感じ、
ますます心が豊かになります。
それで、いつも穏やかな笑顔でいられるのです。
好循環です。

心を豊かにするのに、条件はいらない。
「条件がそろわないとできない」という考えかたが、
いつまでたってもその好循環に入れない原因だったのです。

「お金がたくさんあれば、豊かになれる」と考えるものですが、
お金によって得た豊かさは、お金を失うことによって失われます。
「仕事で実績を上げて成功すれば」とも考えますが、
実績も成功も相対的なもので、誰かに記録を塗り替えられます。


36.「ヒラメき」は生もの。


「ヒラメき」、は生ものです。
すぐに食べるか、すぐに調理(火を通す)しておかないと、
食べられなくなります。
食べるというのは、理解や実行のことです。
調理とは、メモをとって記録を残しておき、後で使えるようにする、ということです。

ヒラメき(閃き)とは、何でしょうか?
それはどこからやって来るのでしょうか?
それは、海の中からやって来た魚ではありません。
それは、自分の意識の下にある、万人とつながっていると言われる潜在意識。
その潜在意識の「声」なのです。
それは、必要な時に、必要な内容だけ送られて来るのです。
今忙しいから後にしてとそっぽを向いていると、
後になったら来ないのです。
そして、受け取ってすぐに実行すると、
難しいと思っていた要件が何かうまい具合に運んであっという間に解決した、
ということもあるものです。


37.チャンスは足元にある。


「潜在意識の働き」と言われても、やはり実体験しないと信じられないものです。
現代の社会人は、そうとうハイレベルな科学文明人であり、知性人です。
ですから、証拠がなければ信じてもらえないでしょう。
(かつてのシャーマニズム時代(縄文時代)では、目に見えないものの方が信じられていたのですが)

「実体験しないと信じられないよ」と言う人には、
宇宙が、実体験するチャンスを何度でも、いつでも与えてくれます。
「そのような力があるのなら、信じたい」と言う人には、
信じるに値する体験をもたらしてくれるのです。
そして、気づくことができるのです。


38.軽いフットワーク。


ひらめきは、静かにしている時に起こりやすいと言われていますが、
どんな時に起こりやすいかは、人によって微妙に違います。
移動中の時の方が、アイデアやひらめきがよく浮かぶと言われる方も多いです。

自分は、どんな状態の時がひらめきやすいか?
それを知れば、ひらめきを活用し易くなるでしょう。
ペンと手帳を携行して、何かひらめいたらすぐに書きとってみましょう。
いつが最も多いでしょうか?

私の場合は、外で座っている時と、立った瞬間です。
座ってプランを考えたのに、立った瞬間浮かんだひらめきによって、
プランを全壊して別のことをやる、ということが多いです。


39.パッケージがゴージャスでも仕方がない。


「物質が満ちれば、心も豊かになる」
そう思われていたのは、物質が少なかった時代です。
その予見に反して、物質的に豊かになった現在、
収納場所に困るほどにさえなったというのに、
心が豊かになっている気がしない。
明らかに働いていた頃よりも心的に豊かになっているという人が、
高年の方にも見当たりにくい。

物質的に豊かになってはじめて気づくことは、
「物質的豊かさとは、プレゼントの箱の包装を、ゴージャスにするようなものだ」です。
プレゼントのパッケージが、とんでもなくゴージャスなのです。
それで、そのプレゼントの中身を見てみると。
何と!!
目もくらむような輝く宝石が、一つも入っていません。
中に何も入っていないのです。
空っぽなのです。
服・車・家・建物・食器・家具・カバン・靴。

考えてみれば、それらは皆、「容れるもの」ですね。
つまり容器です。
容器は、中身が無かったら、見た目分の価値しかありません。
そして見た目分の価値を高めても、
中身の価値が上がらなかったら、いや下がったら、
容器の価値も上がらない。

物質的豊かさは、その結果から
「見た目分の価値を求めて」突っ走ってきた、と言えるのです。
つまり、容器の価値を求めたということです。


おわりに~新しいプレゼントを、心の中に抱いていこう。


「これからは心の時代、ソフトの時代」と言われます。
かといって、物質的豊かさを否定する必要はありません。
物質的豊かさつまりプレゼントの箱や包装がゴージャスなことは、
それはそれでうれしいことです。
ただ、中身を入れようということです。
中身に、価値あるものを入れようということです。
「これからは、心も外見も豊かで行こうというノリの時代」
そう考えた方が楽しくなります。
プレゼントの中身とは?

それは、人それぞれ違うでしょう。
なぜなら、「何を持って豊かな気持ちになれるか」が、
人によって違うからです。



0060豊かな心になる39のヒント(完)



0057休日は、小旅行に出かけよう。 2/2

2015-03-18 20:47:21 | 日記
0057休日は、小旅行に出かけよう。





21.旅行に発つ前から、旅行記を書き始める。
22.心のカバンに「好きな人」を入れて行こう。
23.ツアーでは、ショッピングする日を決めておこう。
24.「歴史の形」を見る。
25.初めての旅行先で、飲食店選びに失敗しないための3つのポイント。
26.タイムトラベルしよう。
27.ツアー選びは、まず自分の中の「したいこと選び」から。
28.アンケートに、「めちゃくちゃ真剣に」回答する。
29.旅行先で、「今までに出会ったことのないタイプの人」に出会う。
30.LCCとは何なのか?
31.帰りの「寄り道」が、楽しい。
32.旅行の達人は、カバンが小さい。
33.旅行に行くと、一日が長く感じられる。
34.「知らない街を歩く」と、自分の街が怖くなくなる。
35.平日に、ちゃんと寝ておこう。
36.あえてガイドブックを一切読まない、「行き当たりばっ旅」。
37.旅行好きのシルバー(高年の方)は、「ゴールド」のように輝いていた。
38.旅行に出るのに理由はいらない。
39.ナビにまかせると、道が覚えられない。自分がナビになろう。
おわりに~実は、人生自体が「旅行」みたいなもの。







21.旅行に発つ前から、旅行記を書き始める。


「えーっ!?
 旅行記って、旅行が終わってから書くものでしょう?
 だって、行く前に書けないじゃん。書いたらそれはウソになるでしょ(笑)」


そう、旅行記は、普通は旅行に発ってから、あるいは旅行が終わってから書くものです。
旅行に発つ前に書き始めると、それはでっち上げの空想になります。

しかし、だからこそ、発つ前に書き始めることで、面白い事になるのです。

旅行での観察力や、記憶力が信じられないほどUPするのです。
何故かというと。

「ネタを探すことに意識的になれるから」。
「書いたものをできるだけ現実に近付けねばという意識が、
 書いた内容と現実を比較検証させ、現実がより強く記憶に残るから」です。

旅行記のタイトルも、旅行に発つ前から決めておけばいい。
面白い事に、実際、そのタイトル通りの旅行になります。


22.心のカバンに「好きな人」を入れて行こう。


風水では、「旅行に好きな人の写真を持って行ってはいけない」と言われているそうですが、
旅行を楽しく、味わい深くするための大事なアイテムが、「好きな人を思う気持ち」です。
おそらく、旅行前夜の「持って行くものリスト」には挙げられていないでしょう。
そして、カバンにも入っていない。
でも、だからこそ、忘れないように気をつけねば。

好きな人への気持ちを旅行先に持って行く。
すると。
そこで見るものや、味わうものや、
ショッピングやイベントや体験が、
一段と味わい深くなり、記憶にも強く残るのです。

何故なら、帰ってからその好きな人に「ねえ、こんな事があったんだよ」と話すために、
一生懸命覚えておこうとするからです。

お土産を探すのも、楽しくなります。
ウケそうなお土産を手に入れると、帰り道もワクワクします。

「好きな人の存在が、旅行をとてつもなく楽しいものにさせてくれる」

旅行に一番大事なアイテム、それは「好きな人を思う気持ち」なのですね。


23.ツアーでは、ショッピングする日を決めておこう。


小旅行の話から少しそれますが、
例えば3泊4日や6泊8日の海外旅行ツアー。
そういった旅行でショッピングを楽しもうと思うなら、
「ショッピングする日を決めておく」
すると、ショッピングが楽に、そして楽しくなります。

というのも、「買い物を持ったまま観光するとかさばる」からです。
買い物を持ったまま街を歩き回ると疲れるからです。

重くて体が疲れるというのと、
スリや引ったくりに遭わないようにと注意して歩くために気疲れする、
という疲れが生じます。

では、いつをショッピングする日にするか?

それは、「午後からフリーや終日フリーで、その晩は移動がなくホテルに連泊する日」
その日がもっともお勧めです。

そういう日に例えばブランド街巡りをしても、
荷物はホテルに置いているからフットワークも軽くなり、
何より、「自分の空のバッグを持ち歩いて買ったものを入れていくことができる」からです。

空のバッグを持ち歩いて、買ったものを入れておく。
これが一番肝心なことです。

その理由は2つ。
①ブランドのロゴが入った紙袋をそのまま持ち歩いていると、
スリや引ったくりの対象になりやすいから、という防犯目的。

②ブランド店への配慮。

特に②について。
私がフィレンツェの有名なブランド街であるトルナヴォーニ通りで実際聞いた話。

「ブランド店で、世界で一番嫌われている人種は、日本人の若い女性」
なのだそうです。

これは驚きです。
なんせ、日本人の若い女性といえば、
ブランドに目がなく、
「日本で20万円するヴィトンのバッグが現地で15万円で買えて、空港のTAXバックで2万円返ってきて結局13万円で買えちゃうなんてシンジラレナ~イ!!とクレジットカード限度額そっちのけで衝動買いしまくってくれる上得意様」ではないですか!(笑)

いえ、実は嫌われる理由は、買う買わないの問題ではないのです。

世界有数のブランド街で、日本人女性が最も嫌われる理由はただ一つ。

「グッチのロゴが入った紙袋を持ったまま、ヴィトンに入って来るから」です。
「シャネルのロゴが入った紙袋をもったまま、ブルガリに入って来るから」です。
よそのブランドの袋を持って入って来られた瞬間、店員さんはガッカリするそうです。

もちろん、「よそのブランドを持ちこむんじゃないよテメエ」そんなルールはないし、店員さんもそんなことは、一切言いません。
しかし、よそのブランドの袋を持ち込んだ時点で、もう「アウト」になるのです。

要するに、品格の問題です。
一流ブランドのお客様は、一流の品格を求められる、ということですね。

自分をアウトにしないためにも、買ったものを自分のバックに入れていくのです。
お店の人をガッカリさせないためにも、買ったブランドは「見せない」ことです。
見せびらかしたい気持ちも、わかりますがね。


24.「歴史の形」を見る。


古代建築物は、歴史の結晶体です。
数百年の歴史を経て、存在し続けています。
だから「歴史の形」と言ってもいい。
当時の人々の生活、文化、趣向をうかがい知る事ができます。

イタリアの都市、ローマやフィレンツェ、ミラノには、
近代化した街並みの中に、超巨大な古代建築物があります。
「古い伝統を重んずる」という、イタリア人、ヨーロッパ人の精神が、
そっくり表れています。

ミラノのドゥオモ(寺院)などは、着工から完成まで500年かけて建てられたものもあります。
15世紀の建物もあります。

私が国王だったとしても、やはりそのような歴史的建築物を壊して近代化都市構想を押し進めることはできません。
最優先で保護するでしょう。

何故なら、それらの古代建築物は、「1つの芸術の形」を超越して、
「何百年と、人々の営みを見て来た存在」、つまり歴史そのものと言えるからです。
その建物は、歴史の結晶体なのです。
その建物から、幾万の人々の喜怒哀楽、栄枯盛衰が見えるからです。


25.初めての旅行先で、飲食店選びに失敗しないための3つのポイント。


初めて来た街。
昼どきになって、お腹が空いてきます。
ワクワクドキドキのランチタイム。
旅行の醍醐味の一つですね。

ただ、知らない土地で知らない飲食店に入るには、少し勇気が要ります。
店選びに慎重になります。
高すぎたり、美味しくなかったりしたら、いい思い出にならないからです。
安くて美味しくて、何がしか印象に残るような店を探し当てたいものです。

初めての旅行先で失敗しない飲食店選びの3つのポイント。

①メニューもしくはサンプルが、店頭に表示されていること。
②外から、店内の様子がうかがい知れること。
③地元の客で賑わっていること。

観光客ではなく地元の人で賑わっている店は、
味もサービスも並み以上である指標となり得ます。

例えば、広島市の中心部に観光に来た人は「広島といえばお好み焼きでしょう!」
と言ってお好み焼き店を探して回るのですが、
地元の人達はもうとっくにお好み焼きを食べ飽きていて、
行くとしたら知り合いの店か本当に「美味しい店」にしか、行かないからです。

あ!もう一つ。

④美味しそうなにおいがすること。

「美味しそうなにおい」って、結構大事なポイントです。
鶏のから揚げのにおいとか、
オリーブオイルでニンニクと玉ねぎを炒めるにおいとか、たまらんです。
においだけでお店を決めてしまいそうです。


26.タイムトラベルしよう。


旅行といえば、時間旅行(タイムトラベル)も旅行です。
タイムマシーンに乗らなくても、飛行機で海外へ行けば、
ちょっとした「タイムトラベル」をすることができます。

例えば、ヨーロッパは、日本との時差が-8時間あります。
日本が朝の8時なら、向こうは夜中の0時です。

例えば関空を14時に発って、飛行する事13時間。
本当なら14時+13時間=27時つまり深夜3時になるはずなのに、
イタリア・ミラノに着いたのは夜20時なのです。
6時間しか経過していないのです。

肉体は確かに、13時間飛行機の中に居た。
13時間分、新陳代謝を行い、13時間分、細胞分裂し、
13時間分、テロメア(寿命の長さを決める染色体末端部)が短くなった、はず。
ところが、時間は6時間しか経っていない。
面白いことです。

それでも、現地の昼と夜に一日で適応できる。
なぜか、朝5時前に体が目覚める。
面白いことですね。

このことから、
バイオリズムは「時間(時計)」ではなく「太陽のリズム」と同期していると言えます。
心臓の電源は、太陽なのでしょうか?


27.ツアー選びは、まず自分の中の「したいこと選び」から。


ツアーを選ぶ。
結構迷ってしまいます。

飛行機はLCCで安上がりにしたいけど、
現地では美味しいものを食べて、快適なホテルに泊まりたい。

ショッピングを楽しみたいなら、
自由時間を多くとりたいけど、
初めて行く地だから、個人旅行はちょっと怖いな…。

ツアー選びは「プランを見比べる」よりも前の段階で、
自分の中の「したいこと」を整理することから始めましょう。

自分の「したいこと」を全部挙げて、優先順位をつけていくのです。
例えば、

・安く行きたい→LCC利用。

・10日休み→旅行日程最大8日。

・個人だと怖い→添乗員同行ツアー。

・快適に寝たい→ホテルの質重視。

・味を満喫したい→名物メニューの豊富さ重視。

・国をぐるっと回りたい→観光ポイントの多さ。

したいことをハッキリさせると、ツアー選びも決めやすくなります。

P.S.

・テキトー、なんかブラブラ買物したぁ~い→築地でいいじゃないか。

・何かぁ異文化とかにふれたいんだけどさぁ→「韓流」DVDを全巻借りて一気に観ろ。

・日常にないコト、してみたいじゃ~ん→ようし、海水浴場から隣の県の海水浴場まで泳ぎ切れ。

(笑)


28.アンケートに、「めちゃくちゃ真剣に」回答する。


旅行会社主催のツアーなどでは、最終日の帰路中に「アンケート」が配られることがあります。

疲れているから、テキトーに書くのは、しかしもったいない。
この、最後に行う「アンケート」は、「記憶整理」として非常に有効な行為なのです。

まだ現実の日常に戻りたくないから、まじめに書かない、というのももったいない。
このアンケートは、旅行会社の、今後のツアープランの改善に貢献することでもあるのです。
もしかしたら、自分の意見や自分の意見と同じような意見によって、
より自分好みのプランが出てくるかもしれないのです。

だから、アンケートには、めちゃくちゃ真剣に回答しましょう。

・出発までの担当者の対応。
・旅行の日程。
・ホテルの質、立地。
・食事内容。
・現地ガイドの対応。
・添乗員の対応。
・総合評価。


29.旅行先で、「今までに出会ったことのないタイプの人」に出会う。


「今までに出会ったことのないタイプの人」に出会う。

これは刺激的なことです。
旅行では、それができる可能性が高い。
異なる土地柄、文化、言語を持つ人と出会うこと。
同じ日本人でも、小・中・高・大・社にはいなかったタイプの人に出会えること。
これは、旅行の最大のメリットの一つです。

例えば人それぞれ「好みのタイプ」というものを持っています。
考えてみるとそれは、「今までに出会った人の中から選んでいる」ものです。
そして、初めての人に出うと、
たいていは自分が持っている「タイプに当てはめて相手を見る」ものです。
「あ、この人、中学校の時の○○さんに感じが似ているな」と。

しかし、今までに出会ったことのない人に出会うと、
自分の持っている「タイプ」のどれにも当てはまらない。
だからこそ、自分の持つ「タイプ」のレパートリーが増えるのです。

例え好ましいタイプでなかったとしても、
「やっぱり、自分はこういうタイプが好きだな」と、
再確認することができます。


30.LCCとは何なのか?


この夏、話題のLCCで賢く旅をしよう。

昨今、航空業界を賑わしているLCC。
LCCとは「ローコストキャリアー」の略で、「格安航空会社」の意味。
運賃が既存の大手航空会社の「半額程度」というのが最大の売りであり、
2007年に「ジェットスター(豪州、成田ーゴールドコーストなど)」
http://www.jetstar.com/jp/ja/home
が就航して以来、韓国、中国、シンガポール、マレーシアなど、アジアでも、
LCCが次々と参入してきた。

韓国では「チェジュ(中部ー仁川など)」
http://jp.jejuair.net/
「エアプサン(福岡ー釜山など)」
http://www.airbusan.com/AB/airbusan/japan/main.jsp
「ジンエアー(新千歳ー仁川など)」。
http://www.skyscanner.jp/airline/airline-jin-air-lj.html

中国では「春秋(茨城ー上海など)」
http://www.china-sss.com/JP/JP_Index
その他アジアでは、フィリピンの「セブ・パシフィック(関西ーマニラなど)」
http://www.ena.travel/airline/cebu-pacific-air/?gclid=COe0t9qRqLACFQ4rpAod0HgmaA
シンガポールの「ジェットスター・アジア(関西ー台北ーシンガポールなど)」
http://www.ena.travel/airline/jetstar-asia-airways/
マレーシアの「エアアジアX(羽田ークアラルンプールなど)」
http://www.airasia.com/jp/ja/home.page

日本では、全日空系列の「ピーチ・アビエーション(関西ー新千歳など)」
http://www.flypeach.com/jp/Home.aspx
があるが、
今夏に「エアアジア・ジャパン(成田ー新千歳など)」
http://www.airasia-japan.com/
そして
日航系列の「ジェットスター・ジャパン(成田ー新千歳など)」
http://www.jetstar.com/jp/ja/japan-announcement
が就航予定だそう。

さて、そんなLCCだが、利用にあたり、2つの疑問が湧いてきます。
「なぜ、そんなに安いのか?」そして
「そんなに安くして、安全性に問題がないのか?」。

「なぜ、そんなに安いのか?」

LCCは既存の大手航空会社と比較して、航空運賃が半額と安い。
なぜそんなに安くできるのでしょう?
まず、LCCは徹底的なコスト管理を行っているのです。
使用する機体の機種を一種のみとし、整備や管理を単純化、
これは乗務員の訓練費を抑えることにもつながっています。
また、中距離を短時間に折り返す運航方法を行うことによって、
機体の稼働率を高めているのです。
さらに、航空券を主としてネット販売とし人件費も抑えています。
そして、機内サービスの有料化。
大手では無料の「ドリンク・映画鑑賞・手荷物持込」が有料です。
機内は座席スペースをせまくしています。
また、欠航時の配慮もない所が多い。
こういった徹底したコスト削減と効率化によって、
航空運賃を格安にすることができているのです。

「そんなに安くて、安全性に問題はないのか?」

LCCの航空運賃の安さはコスト削減と効率化によって実現しているものであり、
飛行機の質を落としているのではないとされています。
安全性は大手と変わらないと言われています。
また、大手であれLCCであれ、例えばスーパーセルによって、
極短時間に極局地的に発生したハリケーンやサイクロン等が脅威となるのは変わりないのです。
LCCが就航したことで、「大手のほうが安心」と感じるようになるかもしれませんが、
実際はそうともいえないのではないでしょうか。

結論として、ローコストで利用するならLCC。
仕事や特定の目的があって現地に行く場合などです。

逆に、時間もお金も余裕を持って海外旅行をする際、
空の旅もゆったり快適にするなら、大手の方がよいと言えるでしょう。
要は使い分けです。

LCC、ローコストキャリアー(格安航空会社)を上手に使って、
LCCC、ローコストクレヴァーコンシューマー(ローコストで旅する賢い消費者)になりましょう。


31.帰りの「寄り道」が、楽しい。


旅行の帰り。
つい、寄り道したくなったりしませんか?
温泉やお店で出会った人に聞いた情報から、
その観光地や街でのイベントを訪れてみたりと。

帰り道は、時間にも、心理的にも余裕があります。
しかし、例えば新幹線の「往復券」を買っていたりすると、
帰り方は行く時と同じになりますから、ちょっともったいないですね。
帰りは「寄り道」が楽しいのです。

小学校の通学も、下校時の寄り道、道草は楽しかったでしょう。

例えば関空から広島市まで帰るには、
バスで「なんば」か、特急はるかで「新大阪」まで一旦帰りますから、
そこで遊んで帰るのもまた、楽しいです。

旅行の帰り道は、コース料理の「デザート」みたいなものですね。
実はデザートが一番お楽しみだったりして。
(笑)


32.旅行の達人は、カバンが小さい。


旅行に何度も出かけていると、
行き先が近場であれ海外であれ、
以前よりも荷物が小さくなります。

特にかつて行ったことのある外国へ再び行くのであれば、
「必要な荷物がわかっている」から、それを揃える事で、
荷物は増えるようで、実は減ります。

「現地で手に入るものは持っていかなくなる」からです。
現地調達の仕方もわかっているし、
現地調達することを楽しむようにもなります。

また、初めの頃は、旅先での「素敵な出会い」を期待して、
「気合を入れる服」とか「キメる服」を持って行ったりするものですが、
実は「キメないで自然体でいるほうが楽しめる」と分かってくると、
持って行く服の量が減ります。

なんにせよ、荷物が小さいと、
「たくさん歩ける」し、
なにより「荷物整理に時間がかからない」のです。


33.旅行に行くと、一日が長く感じられる。


仕事をしても3日。
旅行に行っても3日。
同じ3日なのに、時間の長さが違うように思えてくるものです。
旅行の時間は、長くて濃密だったように感じられるのです。
仕事の3日は、速すぎます。
仕事での1週間は、かなり速い。
でも、1週間海外旅行に行って帰ると、1週間が長かったように感じられます。

「充実した時間ほど、速く過ぎる」ものですが、
「充実した時間に好奇心、驚き、初めての出会い、緊張感」が加わると、
逆に長く感じられるから不思議です。


休日を家でゴロゴロ過ごすよりは、
近場でも旅行に行ってみると、やはり休日を充実させた気分になるものです。


34.「知らない街を歩く」と、自分の街が怖くなくなる。


旅行で、例えば大都市や海外の都市を歩くと、自分の中に変化が起こります。
内面の変化です。
自分の街に戻って来た時。
例えば今まで嫌っていたヤンキー風の連中が、気にならなくなる。
ちょっと怖いと思っていた通りが、怖くなくなったりするのです。

なぜなら、それよりももっと怖い、怖そうな人々を、
大都市や海外の都市で見てきたからです。
歩いて、肌で感じてきたからです。
匂いやムードや音を実際に感じてきたからです。

外国の大きなお祭りに行くと、
まるで世界中の人種が来ているのかと思うほど、いろんな国の人を見ることができます。
その中を歩き回るのは、結構怖い、緊張します。

しかし、だからこそそれを経験すると、
日本の街がずっと穏やかで安全に感じれるのです。


35.平日に、ちゃんと寝ておこう。


休日というものは、意識して過ごさないと、あっという間に終わってしまいます。
「せっかくの休みなんだから、ゆっくり寝たいよ」と言って昼まで寝ていると、
休日は半日になります。
いや、夕方からの数時間になるでしょう。
昼過ぎまで寝ていると、頭がボーっとして、
また、予定を立てられなくなるので、
起きてからの時間を有効に使えなくなるからです。
「でも、休みの日は休むのが仕事なんだし」
たしかにその通りであり、休日の使い方は人それぞれです。

が、休日に小旅行などして有益に過ごすには、
やはり、平日にちゃんと寝ておくことです。
ちゃんと、というのは「寝だめ」ということではなく、
定時に寝て定時に起きる、リズム良く睡眠をとって、
疲れをためないようにしようということです。
でないと、疲れがたまって、
休みの日を一日使って休養しなければならなくなるからです。

仕事の疲れは、その日のうちに癒す。

そんな生活をしていれば、休日は充実させることができます。


36.あえてガイドブックを一切読まない、「行き当たりばっ旅」。


例えば、知名度の高い観光地に旅行に出かける時は、事前にガイドブックを読むでしょう。
ガイドブックは書店にたくさんありますし、ネットでも、延々と情報を仕入れることができます。

でも、旅行を楽しむために、「あえてガイドブックを一切読まない」という手もあります。
予備知識や情報を一切仕入れずに現地に行くわけですね。

名付けるとすれば、「行き当たりばっ旅」。

するとどうでしょう?


怖い(笑)

見どころスポットをすっかり見逃していると思うと、やばい(笑)

もったいない。

驚きも大きい。

新鮮です。

それがいいのです。
その「非日常性」がいい。
いや、旅行とはそもそも「非日常的なもの」なのですが、予備知識を一切持たずに旅行に出かけることで、余計にハラハラドキドキして、旅行の持つ「非日常性力」がUPするのです。

Mの人にはおススメです。

そして、旅行から帰って来てから、ガイドブックを読む。
すると、見逃していたスポットがいくつもあったと気づいて、「また行きたくなる」のです。


37.旅行好きのシルバー(高年の方)は、「ゴールド」のように輝いていた。


今朝は雨が降っていなかった。
TT-Raidのライダーと別れ、南下する。
峠に入る。
小雨や霧に見舞われた。
が、日高あたりでは急に晴れた。
日差しが強くてとても気持ちがよかった。

門別から一気に襟裳岬へ向かう。
途中、様似(さまに)町の海がきれいだった。
あまりに晴天で気持ちがよかった。
それで、トイレ休憩がてらに海岸の公園に停車した。
海岸から100m程の沖に、奇岩がポンポンと立っていた。
面白い光景だった。

再び国道に乗り、襟裳岬へ向かう。
そして、突如として、巨大バイク軍団との、
カーチェイスならぬ「モーターチェイス」が始まったのだ。

背後からバイクの影。
大きい。
かなり大型のバイクだ。
すさまじいスピードで追い上げてくる!
それらが「HONDAゴールドウィング」4台だと認識できた瞬間。
高速で走っていた自分を軽く追い越して行った。
滑るように、すごい安定感で走っていく。

どのバイクも車体から何本もアンテナを立てていた。
みんなHONDAの赤黒のジャケットを着ていた。
しかも奴ら、追い越し禁止区間に入ると、
前の車を左の路側帯からスイスイ抜いて行くのだ。
あんなでかい車体のくせに。
なんて軽やかな取り回しだ!
ものすごいライディングテクニックだ!
面白い!
ワクワクして、自分もついて行くことにした。
追い越してやる!

アクセルを開けた。
車を次から次へと抜いて行く。
が、奴らは異常に速い。
必死になってついて行ったが、最後のロングストレート。
奴らはさらに吠えた。
「金色の翼」(ゴールドウィング)が羽ばたいた。
飛んで行くかのようだ。

車体は銀色のくせに(笑)

負けるかよ!
行くぞ「海雄の翼」(オニイトマキエイ)RF400!ちょっとカッコ悪い。
(しかも、サイフの中はすでにレッドゾーンだった)
渾身の力でアクセルを開けた。
奥歯がきしむほど加速した。
景色が吹っ飛んでいく。
白い点線のセンターラインは、もはや直線だ。
彼らとの距離が縮まった。
しかし彼らは、そんな自分を鼻であしらう。
一瞬で突き放された。
こりゃだめだ。
降参だ。
アクセルを戻した。
彼らはミサイルと化して、はるか彼方へ消えていった。

襟裳岬。
あっという間に着いてしまったな(笑)
納沙布岬同様、かなり風が強かった。
海の色は、北の海よりも青い。
波も穏やかだった。
岬って、景色が綺麗だ。
空気も良い。
でも、何かさみしいよな。

ふと見ると、なんとさっきのゴールドウィング軍団が居るではないか。
すぐに近づいて行って、話しかけた。
驚いた!
ライダーは、何と、初老の方ばかりだったのだ。

白髪まじりで、日焼けした浅黒い顔に、深いしわが刻まれている。
おじちゃん、じゃなくておじいちゃん、と言ってもいい年代だった。
でも、皆さん、冒険に出た少年のように、輝いていて楽しげだった。

バイクは何と1500ccだとか。
なるほど、それであの加速力と安定感か。
車体に無線やラジオも付いているそうだ。
いろいろと話をした。
程なくして軍団は去っていったが、
とても心に残る言葉を聞いた。



「世間じゃ、わしらの年代は、”シルバー”。
 でも人生を謳歌できる今こそ”ゴールド”だ」



その言葉が、ずどんと心に沁みた。

晩年こそ、人生を謳歌できる「黄金の時代」、ということだったのだ。

手を振ってくれたライダー軍団。
目じりの笑いじわが、とても印象に残った。

ゴールド。
それは、「自らの内から輝くもの」であると同時に。
「近づくもの触れるものを皆、輝かせるもの」なのだ。

晩年まで、生きなければと思った。
あの人達のようになりたいと、思った。


P.S.晩年まで生きるために、とりあえずスピード違反は金輪際やめよう。


38.旅行に出るのに理由はいらない。


19世紀後半。
様々な探検隊が、自国の栄誉をかけて、南極点・北極点に挑むようになりました。
中でも、大英帝国(イギリス)は、特に熱心でした。
海軍大佐ロバート・スコット隊の南極点到達失敗(先にノルウェーのアムンゼン隊が立った)に発奮し、最後の極点である「エベレスト頂上」へ、何度も探検隊を送りこみました。
二度の頂上アタック失敗。
三度目に挑む「ミスター・エベレスト」ことジョージ・マロリー氏が、インタビュアーに「なぜ、そうまでして登ろうとするのですか?」と聞かれて答えた言葉は、とても純粋無垢な響きを持っています。

「そこに山があるからさ」。


山があるから、登ってみたい。
その先に広がる風景を、この目で見たい。
ただそれだけのこと。

人が探検に出かけるのに、かっこいい理由などいらないのです。
好奇心と到達時の喜びへの期待、それらに身をゆだねることに、
頭ではなく体が奥底で快を感じている、そんな感じです。


39.ナビにまかせると、道が覚えられない。自分がナビになろう。


はっきりした目的地へ行く際に、カーナビは非常に便利です。
道に迷わなくてすむし、道の混雑状況なども事前に把握できます。
が、ナビに任せきりになると、道が覚えられません。
それに、道の周りの風景に意識が行きにくくなります。

時間に余裕がある小旅行なら、ナビを消して、
自力でたどり着く方が面白いです。
道が覚えやすいし、
何より、「自分の頭の中に地図が描ける」ことで、
その場所がここからどの方向でどのくらいの距離、何時間くらいで行けるかという「空間把握」が出来るからです。
その場所を、ナビの画面のような二次元ではなく、三次元で立体的に把握できるからです。

また、時間に余裕がある小旅行なら、ナビを消して、
「自分がナビになる」方が面白いです。

「ポーン!次の信号で、空を飛びまーす」
「ええっ!?」

「ポーン!500m先、右折すると見せかけて左折しまーす」
「ええっ!?アブナイじゃない!」

「対向車を、片輪走行でかわしまーす」
「いやムリだから!」

「ポーン!インターチェンジ手前の交差点で、インターチェンジに乗りまーす」
「いや乗らなくていいから!目的地は2km先だから」

「ポーン!次の信号で、トランクが開きまーす」
「いや開けなくていいから!あぶないでしょ!」
「次の信号で、オナラをしまーす」
「だったら窓全部開けろ!」

「ポーン!この先500mで、川を渡りまーす」
「いやまともに橋渡れよ!」

「次の信号が青になったら、鼻をかみまーす」
「いや、まともに発進して下さい!」

「ポーン!電池が切れました」
「電池で動いてたの!?」

「ポーン!目的地100m手前で、ガス欠します」
「もうやだ、このナビ!」


おわりに~実は、人生自体が「旅行」みたいなもの。


人生は、いろいろなものに例えられます。
「人生は山登り」とか。
「人生は大航海」とか。
「人生は旅路だ」とか。

旅行について、思い出してみましょう。
自分がした旅行を振り返ってみましょう。

「行きたい所」へ、向かいました。
疲れたら、途中で休憩をしました。
必要な荷物を持って行きました。
「美味しいもの」を、食べに行きました。
気に入った場所では、しばらく滞在しました。
お金が必要でした。
お金に余裕があれば、「食」「泊」「遊」が豪華になりました。
途中で体調を崩して苦労しました。
病気で動けなくなると、近くではしゃいでいる連中をうらやましく思いました。
雨にぬれて、つらい思いをしました。
でも、晴れ上がると気持ちのいいものでした。
出会いがありました。
意気投合して一緒に行動して、楽しかった。
しかしそれもつかの間、みんなそれぞれの帰る所へ散っていきました。
友人ができました。
困っている時、助けてくれる人がいました。
困っている人に助けの手を差し伸べて、相手も自分も喜んだということもありました。
孤独でさびしい時もありました。
仲間が1人いるだけで、心強いものでした。
行きたかったけど断念した所もありました。
行く予定はなかったのに着いてしまった、という所もありました。
道に迷って途方に暮れたこともありました。
道に迷ってウロウロしていたら、ビックリするような出会いや素敵な景色に会えたという、ラッキーもありました。
モノやお金を失くしてショックを受けました。
「生きるには、したたかでなくちゃ」と思い知らされる事がありました。
たくさんの感動がありました。
忘れたくない思い出ができました。
お土産を渡したい人達がいる、それが嬉しいことだと思いました。
旅行先でも、大事な人を、いつも想っていました。

旅行。
それはまさに、「人生」そのもの。
人生の縮小版のようなものです。
時間や空間の規模が違うだけで、特徴や出入りするものが、同じなのです。

ということは、「旅行上手になる」ことは、
「人生上手になる」ことでもある、と言ってもいい。

休みの日の小旅行でもスムーズに運んでしっかり味わえる「旅行上手」な人は、
きっと、人生全体も楽しめる人です。



今度の休みの日。
ちょっと早起きして、小旅行にでも出かけましょうか!



0057休日は、小旅行に出かけよう。(完)

0057休日は、小旅行に出かけよう。 1/2

2015-03-18 20:44:38 | 日記
0057休日は、小旅行に出かけよう。


はじめに~1日なら1日旅行。2連休なら2泊3日旅行。3連休なら大旅行。



休みの日に何をするか。
休みの日に何をするかは、重要なことです。
なぜなら、休みの日を充実できたなら、その満足感が平日にも影響を及ぼすからです。
「来週の休みも楽しむために、今日も仕事を頑張るぞ」と、心が元気になって、好循環します。

旅行はいいですね。
旅行したい。
でも、1日だけの休みでは、大きな事はできません。
だから、旅行はやめとこうと思うもの。
でも、1日しかないなら、1日分の小旅行をすればいいのです。
「ちょっと出かけてのんびりする」だけでも。
とにかく、時間をフルに楽しむことです。
連休が取れたら、思いっきり出かけましょう。

1日を1日旅行で満喫できる人は、3連休があったら大旅行できます。




0057休日は、小旅行に出かけよう。



目次



はじめに~1日なら1日旅行。2連休なら2泊3日旅行。3連休なら大旅行。
1.ムリっぽくても行った方が後悔しない。
2.ケチるところはケチる。使うところは惜しまない。
3.旅行で心を刺激しよう。
4.旅行は「新しい体験」と「自分を振り返る経験」。
5.荷物は軽い方がいい。
6.旅行できるなんて、ありがたいことだ。
7.「旅先のマナー」は、人間としての生活マナーだ。
8.団体旅行の必需品、「マナー」。
9.運賃が高いなら、それだけ充実させよう。
10.海外旅行を決めてから、パスポートを申請しに行く。
11.「もう着いたの!?」と言う人は、着いた先でも楽しめる。
12.「まだ着かないの!?」と言う人は、着いた先でも不満をもらす。
13.出会いが、楽しい。
14.「レアもの」を求めて、旅に出よう。
15.「買えないもの」を求めて、旅行に出かけよう。
16.「その場を楽しむ」習慣をつけよう。
17.久々に、故郷を歩くと、縮んでる。
18.観光地を早朝に歩くと、犬と優しいおばちゃんに出会う。
19.突発的旅行症候群。
20.飲食店のお客さんは、「旅人」のようなもの。
21.旅行に発つ前から、旅行記を書き始める。
22.心のカバンに「好きな人」を入れて行こう。
23.ツアーでは、ショッピングする日を決めておこう。
24.「歴史の形」を見る。
25.初めての旅行先で、飲食店選びに失敗しないための3つのポイント。
26.タイムトラベルしよう。
27.ツアー選びは、まず自分の中の「したいこと選び」から。
28.アンケートに、「めちゃくちゃ真剣に」回答する。
29.旅行先で、「今までに出会ったことのないタイプの人」に出会う。
30.LCCとは何なのか?
31.帰りの「寄り道」が、楽しい。
32.旅行の達人は、カバンが小さい。
33.旅行に行くと、一日が長く感じられる。
34.「知らない街を歩く」と、自分の街が怖くなくなる。
35.平日に、ちゃんと寝ておこう。
36.あえてガイドブックを一切読まない、「行き当たりばっ旅」。
37.旅行好きのシルバー(高年の方)は、「ゴールド」のように輝いていた。
38.旅行に出るのに理由はいらない。
39.ナビにまかせると、道が覚えられない。自分がナビになろう。
おわりに~実は、人生自体が「旅行」みたいなもの。



本分



1.ムリっぽくても行った方が後悔しない。


旅行の楽しさは、旅行に出てみないと実際のところはわからないものです。

家に居て、「楽しいかも、でもつまらないかも」とあれこれ考えてみても、わからないものです。

「行こうかどうしようか」と考える時は、「行った方が得」です。

2連休だけど用事で1日しか使えない、1日じゃたいしたこと出来ないというなら、「日帰りで行けるところへ、行った方がまし」です。

「スケジュール的にムリがある旅行」でも、もう行ったことあるとか、あんまり興味ないという、「心的にムリがある旅行」でも、行った方が得です。

なぜなら。
「どこがどのくらいムリだったか」わかるから。
すると、「次はもっとこうしようか」と、改善できるからです。
そうして、1日旅行が上達していくのです。


2.ケチるところはケチる。使うところは惜しまない。


旅行を楽しむためには、お金が要ります。
もう一つ要るのが、「金銭感覚」です。
「旅行という形の無いものを買う」つまり「お金を“楽しみ”に換金できる」感覚です。
これがないと、「お金があるけど旅行を楽しめない」のです。
お金を楽しみに換金できる金銭感覚があると、旅行にお金を使って楽しめます。
しかし、メリハリが大事ですね。
すなわち、一番の楽しみに、惜しまず使うことです。
そして、それ以外のところにはできるだけケチることです。


3.旅行で心を刺激しよう。


「衣食住」と安全が確保された時から、「退屈」が始まります。
休みの日に、退屈する。
現代の日本の若者の多くが、休みの日に退屈しています。
なぜ、「若者」がと言えるのか?

高度成長期が始まった戦後から80年代まで、私たちの親の親、つまり祖の世代は、衣食住と安全が今のように満ちていない社会に住んでいました。
ゆえに、退屈などなかった。
「生きる」そのことで毎日を精一杯過ごしてこられたのです。
ところが今の私たち若い世代は、生きることについて、心配することがありません。

「生きれる、でも何をして生きようかと迷っている」状態です。

衣食住が不安定になる経験と言ったら?
そう、「旅行」です。
特に、「行き当たりばったりの単独旅行」なんて、素晴らしい(笑)
旅行で、心を刺激しましょう。


4.旅行は「新しい体験」と「自分を振り返る経験」。


旅行は、私たちに2つのものを与えてくれます。
①「新しい体験」
②「自分を見つめ直す経験」

新しい場所を知ったり、新しい人と出会ったり、新しいものを見たり味わったりという体験。

自分の、まだ知らなかった点に気付いたり、まだ知らなかった自分自身に出会ったり、自分の趣向(何がどのくらい好きで、どんな見方をしているか)を知ったりするという経験。

旅行は、それらを与えてくれます。

旅行で、自分を見つめ直すことができるのです。
旅行で、遠い地に赴いて、そこで見つけるのは「自分自身」だったりするのです。
旅行は、「自分を自分自身を知る良い手段」でもあったのですね。

P.S.駅のベンチに置き忘れられた雑誌「女性自身」も、たまに見つけます。


5.荷物は軽い方がいい。


大きな旅行ならもちろんですが、
日帰りで隣の県の温泉に行くなどのちょっとした旅行でも、
何がしかの荷物が必要になります。

荷物はしかし、できるだけ少ない方がいい。
実は用意周到準備万端で大きな荷物を抱えていくより、
最低限の小さな荷物の方が、旅行を楽しめるのです。

荷物が大きいと、
「遠くまで行くと疲れるからこの辺までにしておこう」
「狭い所は通れないよ」
「荷物の整理に時間を取られる」
からです。

日本国内なら、そうそう辺境でもない限り、
たいていの日用品は現地調達できます。

温泉なら、「お風呂キット」も800円ぐらいで全部そろうぐらいです。


6.旅行できるなんて、ありがたいことだ。


ちょっと考えてみれば、旅行できるなんて、ありがたいことです。
恵まれていることです。
いろんな物事が調整されて、初めて実現できることだからです。
例えば、

「自分の健康」

「休日」

「交通機関」

「日本が平和で治安が良いこと」

「観光客をもてなしてくれる店があること」

「誰もが利用できる公共施設が整備されていること」

などです。


7.「旅先のマナー」は、人間としての生活マナーだ。


団体旅行を楽しめる人は、一人旅行も楽しめます。
「旅のマナー」が身についているからです。

「旅のマナー」と言っても、特別なものでも何でもなく、
「あいさつ、敬語、礼儀、ゴミの管理」など、
それは生活上の人間マナーと同じです。

マナーが身についている人は、団体旅行でも、
いや一人旅行をも楽しく過ごすことが出来ます。
何故なら、一人旅行と言っても、必ず他の人と直接・間接的に関わるからです。
「一人なら、別に気を使わなくていい」と思っていても、
旅行は、必ず人に関わるものなのです。

自分の車で出かけるとしても、「交通マナー」で人と関わります。

公共の交通機関なら、「乗車マナー」。

公園や温泉に入るとしても、マナーを守らないと、
他の利用者や管理者とのトラブルになるでしょう。

「一人旅が好き。団体はイヤ」
という人でも、マナーが身についていれば、実は団体旅行でも楽しめます。

逆に、団体はマナーに縛られてめんどくさいから一人で好き勝手にやりたいと思ってマナーを守らない人は、一人旅行でもめんどくさい事態になるのです。


8.団体旅行の必需品、「マナー」。


「団体旅行がイヤだ」という人は、
マイペースな人か、一緒に行く連中が気に入らないか、ではないでしょうか。

例えば、会社の連中が好きでない人は、「社員旅行」に、率先して「行きたがりません」。

でも、そんな人でも、中学校の頃の仲間同士だけの団体旅行なら、
きっと楽しく過ごせるでしょう。
しかし、そこでもやはりマナーは大事です。
マナーを外し過ぎては、トラブルのもとになります。
ケンカになってしまったら、「旅行行って失敗だった」なんて思う事になります。

逆に、会社の連中が気に入らないからこそ、
社員旅行に参加して、「仲直りする」ということも出来ます。
そうするにもマナーが大事ですが、うまくいけば「社員旅行、行ってよかった」となるでしょう。


団体旅行の必需品、「マナー」。

旅行に出かける時は、心のバッグに、「マナー」を入れておきましょう。


9.運賃が高いなら、それだけ充実させよう。


「高いから、使わない」というのでなく、
「高い」なら、それなりに充実させればいいわけです。

実は、「高い」のは、お金の面だけです。

高い乗り物は、
「疲労度が少ない」
「時間が節約できる」
「プライベートが確保できる」
「本を読んだり、ものを書いたりできる」
「食事ができる」
「ゆっくり眠る事ができる」

などなどのメリットがあり、それらを買っているのだと考えると、
決して高いとは思えなくなります。

例えば、広島から北海道まで行くとして。
陸走で行くのと、
京都舞鶴からフェリーに乗って小樽まで行くのと、
飛行機で半日もかからず札幌に行くのを比べると、
飛行機が最も高くつきますが、
その他の諸経費(食事・宿・衝動買い)を考えると、
実はトータルそんなに大差はないのです。

P.S.運賃よりも、途中の衝動買いの方が問題です(笑)


10.海外旅行を決めてから、パスポートを申請しに行く。


「機会があれば、パスポートを取っておきたいんだけどね」
と言って、なかなか取る機会がないという人。
そんな時は、言葉通り、先に機会を作ってしまえばいい。
先に海外旅行を決めてしまえばいいのです。

すると、パスポートは「取っておきたいもの」ではなく
「絶対取らなきゃいけないもの」になります。
それで、思っていたよりもはるかに簡単にスマートに取れるのです。

このような事は、人生のいろいろな場面にも適用できます。
「やるかどうしようか迷うなら、やらなきゃならない状況を先に作ってしまう」です。

やらなきゃならない状況を作らずに、ずっと「やるか、どうしようか」と迷っていたら、
そのやろうとしていることが「どんどん難しい事に思えてやりにくくなる」ということも、
よくあることです。


11.「もう着いたの!?」と言う人は、着いた先でも楽しめる。


旅行先に移動中。
楽しく会話したり、会話する相手がいなければ読んだり書いたりすることに集中して、
移動時間をそれなりに充実させている人は、
目的地に着いた時、「もう着いたの!?」と言います。
夢中になっていたのです。
文字通り、夢の中に居た人も、そう言うでしょう。
移動時間を充実させたからこそ、「もう着いたんだ」そう思うのです。

こういう人は、心が常に「今現在」にある人です。
だから、着いたら着いたで、現地を楽しもうとするでしょう。
夢の中に居た人もリフレッシュしていますから、
「さあ、楽しむぞぉーっ!」と、気合いが入るでしょう。


12.「まだ着かないの!?」と言う人は、着いた先でも不満をもらす。


「まだ着かないの!?」
移動中にそう言っている人は、
「はやく目的地に着いて楽しくしたい!待ちきれない!」
と思っているのかというと、実はそうでもなく、
いざ現地に着いてみると、楽しむのは最初だけで、
すぐに楽しまなくなります。

なぜなら、心が常に「先のこと、ここでなはいどこかへ」行っているからです。

だから、移動中に「まだかまだか」と言う。
いざ現地に着いたら、「食事はまだか」と言う。

その食事が出てきたら、「明日は天気になるかなあ」と言いだす。
「帰りは何時だったっけ?」
「あれ、もう1時間しかないじゃん」
「やべえ、お金無いじゃん」etc…。


13.出会いが、楽しい。


旅行の楽しみ方は、人それぞれでいろいろあるでしょう。
一人で小旅行の楽しみ方にしてもそうですが、
一人で小旅行の最大の楽しみの一つと言えば、
「人との出会い」が挙げられるでしょう。

たまたま現地で隣にいた人と話したり、
道を尋ねたら案内してもらったり、
お店の人と話して仲良くなったり。

帰ってから便りを出すというところまで行かなくても、
旅行先で出会って一時楽しい時間を共にした人は、
旅行から帰って来ても、心に残るものです。

しかも、相手の素性をほとんど知らないのに、
すっかり「味方」「いい人」であったように思えてくるから、不思議です。

しかも、そのお店を後でネットで調べてみたら、
その旅行で出会ったその相手が載っていて、実はすごい人だったとかなると、
「なんだ、自分はすごい強運の持ち主だった!」と、有頂天になります。


14.「レアもの」を求めて、旅に出よう。


海外にブランド品を買いに行った人が言うには、
「海外の方が日本より20~30%割安」なのだそうです。

また、「日本に入荷されていないモデルや本国にしかないレアモデル・限定モデルが手に入るところがメリット」なのだそうです。

「モノ」を求めて旅行出かける。
それも、旅行の一つの楽しみ方でしょう。


15.「買えないもの」を求めて、旅行に出かけよう。


「レアモノ」ならばともかくとして、
どこへ行っても同じものが売っている日本国内では、
「モノ(商品)」よりも売っていないものを求めるほうが楽しいかもしれません。
例えば「人」や「場所」です。


今日、ここに来なければ、出会うことはなかったとか。


今日ここに来なければ、こんな光景は見られなかったとか。


そういうレア体験は、思い出として深く残るものです。
今や東京駅でなくても、大都市の駅ビルに行けば、
全国各地の名産品を売っています。

だから、旅行に行って産地のモノを買うこと以上に、
産地の「人」に会う方が貴重でしょう。

一番の名産品は「人」、かもしれません。


16.「その場を楽しむ」習慣をつけよう。


どんなに短い移動や、ちょっとした用事で赴くことであっても、
「旅行」にしてしまえば楽しいものです。

例えば、パスポート申請のために、戸籍謄本を取りに実家に帰る。
そんな用事でも、「旅行」のように楽しむことができます。
旅行のように楽しむには、
「常にその場を楽しむ姿勢」を持つことです。
今現在に意識的になることです。

例えば観察日記を書くために、取材に来たかのような気持ちで、市役所に行く。
仕事の日の昼食、週に3日は外食をするなら、「グルメ探索旅記」を書いてみるとか。
なんでもない平日の昼食が、グルメ紀行になります。


17.久々に、故郷を歩くと、縮んでる。


生まれてから10年ほど住んでいた街。
その生まれ故郷の土を、5年、いや8年ぶりに踏んでみる。

何か、違和感があります。

建物の配置などではなく、
建物の高さが、低くなったような、道幅が狭まったような…。

まるで、「街全体が、一回り縮んだ」かのように見えるのです。

それは、自分が大きくなったからですね。

背も伸びて、歩幅も大きくなった。

小さな頃、街を見つめていた視点は、今ではもう、自分の腰のあたりなのです。

息を切らして上った、あの山の塔も、今ではこんなに近い。

出迎えてくれた母が、今では小さく見える。

ふっとせつなく、そして静かに温かくなります。
「私は、ここから出発したんだな」、と。


18.観光地を早朝に歩くと、犬と優しいおばちゃんに出会う。


観光地でも、早朝、まだ街が眠っているころに起き出して散歩してみると、
自分が遠くから来た客ではなく「地元の人」であると感じられるような、
不思議で心地よい感覚になることがあります。

白々と明けてくる、空の下。

音のない街並みを歩いていると、
向こうから、犬を連れたおばちゃんが歩いてくる。

すれ違いざま、
「おはようございます!行ってらっしゃい!」
と、声をかけられました。

「出勤する地元のお兄さん」とでも思われたのでしょう。
それとも、こうして誰にでもあいさつして歩くおばちゃんなのか?

どちらにせよ、何だか温かい気持ちになりました。


19.突発的旅行症候群。


「突発的旅行症候群」

休日、朝目覚めると、
突然旅行に出かけたくてたまらなくなる病気。

そんな病気はないかもしれませんが、そんな病名つけてもいいぐらい、
旅行に出かけたくなる休日の朝がありませんか?(笑)

「そうだ 京都 行こう」というコピーのごとく、
「え!?思いつきで今からそんなとこ行くの?」と驚かれるような所へ、
思いつきで出かける。

そして玄関で、「しまった!」と気づく。
現金がなかったのです。

ATMへ行く足が、なんだかもったいない。
コンビニにATMがあるのですが、
コンビにまでは100mぐらい距離があるのです。

「何で100m先のコンビニに行くのがめんどくさいのに、
日帰りで京都行くんだよ!?」

とツッコまれるでしょうが、
それこそが「突発的旅行症候群」の真骨頂なのです。

休日の前夜には、ATMでお金をおろして、現金を持っておきましょう。


20.飲食店のお客さんは、「旅人」のようなもの。


特に飲食店に来られるお客様は、まるで「旅人」のようなものです。

もちろん、旅をしている人も来られますが、街の住人であっても、旅人のようなものです。

お客様は、
「いろんな店へ行ってみたい」し、
「一度行ってみてよかった店へは、また行ってみたい」のです。
逆に「いやな思いをした店へはもう二度と行きたくない」でしょう。

店は、まるで旅行先の観光地と同じような感覚でとらえられています。
また行きたくなる店は、観光名所と同じなのです。

「良い出会いがあった」
「美味しかった」
「感動した」
「お店の人が良かった」

そんな感想を抱いた旅人は、そのスポットを再び訪れるのです。



0056あなたの心に勇気を取り戻す28のヒント ~バンジージャンプに学ぶ~

2015-03-17 20:43:13 | 日記
0056あなたの心に勇気を取り戻す28のヒント~バンジージャンプに学ぶ~


1.勇気を取り戻す方法。


勇気を取り戻す方法。
それはズバリ、「勇気を出すこと」です。
勇気を出して行動すること、です。
つまり、「勇気が必要な行動」をすることです。


2.バンジージャンプをしましょう。


「勇気が必要な行動」
その典型と言えば。
「バンジージャンプ」です。
バンジージャンプをしに行きましょう。


3.バンジージャンプも目標も、下から見上げているうちは、「別に、たいしたことないさ」と思うものです。


バンジージャンプも目標も、下から見上げているうちは、「別に、たいしたことないさ」と思うものです。
しかし、いざ自分が行う時になって、初めて耐え難い恐怖に襲われるものなのです。
バンジージャンプは、思っている以上に怖いです。
これは、下に居る時には想像できないものです。


4.上に上がっていくほど、怖さが増してくる。


岡山の鷲羽山(わしゅうざん)ハイランド。
海抜170mの小山の頂。
そこに、バンジージャンプ台があります。
瀬戸大橋を眺めながら、地上へダイブするのですが、
あたりが「見晴らしのいい高台にいることがわかる景色」だからこそ、余計に怖くなります。


5.バンジージャンプ台に上がる前。


バンジージャンプ台に上がる前。
両肩と両足太ももに、ハーネスを取り付けます。
そして、ジャンプ台のはしごを登っていくのです。
登れば登るほど、怖くなっていく。
手が汗ばみ、体温が上がり、体の芯から徐々に震えが来る。
「まだ上がるの、まだ上がるのかよ!…もういいよ」
その繰り返し。
「もう登りたくない」
そんな気持ちになるのです。
まるで、別の世界に向かっているような感覚にとらわれます。


6.飛ぶ瞬間が一番怖い。

「もう、どうにでもなれ」
心をすべて解放するような感覚。

ジェットコースターで最初の急坂を一気に降りる、あの時の「体が意識から離れる」感覚です。

しかも、バンジージャンプの怖いところは、
「自分の合図で飛ぶ」
「自分の足でジャンプ台から離れる」ところです。


7.飛ぶといっても、ジャンプ台からジャンプするわけではありません。


飛ぶといっても、ジャンプ台からジャンプするわけではありません。
ジャンプは厳禁です。
というのは、腰や頭をジャンプ台の端で強打する危険があるからです。
バンジージャンプ台の端に立ったら、
両手を頭の後ろでがっちり組んで、
そのまま前へ倒れていくのです。

その動作は「思いっ切り」という感じではなく、
「ゆっくり自然に」という感じなのですが、
心の方は思い切りが必要というところが、
思いっきり怖いところです。

なんせ、ゴムに引っ張られるまでは、
飛び降り自殺となんら変わりないのですから。


8.鷲羽山ハイランドはブラジルチックです。


鷲羽山ハイランドはブラジルチックです。
スタッフの方々は皆、ブラジルサッカーチームのユニフォームを着ています。
場内の装飾も、黄色や緑の色が多いです。
飲み物も食べ物も、ブラジルのものが多くあります。
外国に来ているかのようです。
それで心が解放的になって、普段できないような大胆な行動もできるのかもしれません。
http://www.w-highland.co.jp/map/


9.INCAコーラ。


INCAコーラ。
これはまるで、FANTAパイン味のようでした。
このコーラは、黄色をしています。
アメリカでも人気なのだとか。
インカ帝国の黄金文明にちなんで作られたそうです。

普段見ることのない外国の飲み物。
それを買って飲んでみるには、多少勇気が要ります。
が、勇気より、好奇心があれば、飲んでみるでしょう。


10.「手を組むのが遅いっ!!」


「手を組むのが遅いっ!!」
これは、バンジー台の下から、スタッフのオネーサンが怒鳴った言葉です。
ジャンプして、意識が一瞬飛んだ。
それで、組んでいたはずの両手が外れていた。
そして宙でブラブラしていた私に、本気で怒って言われた言葉です。

(いやそんなに怒鳴らなくても)と思いましたが、何故本気で怒っておられたのか、分かります。

バンジージャンプは、命を危険にさらすゲームです。
とんでもない大事故につながる可能性が大いにある遊びなのです。
だから、スタッフの方も、本気なのです。
遊ぶ方も、半端な気持ちで行ってはいけないのです。


11.危険な事、恐い事は、悪い事ばかりではありません。


危険な事、恐い事は、悪い事ばかりではありません。
それらは、「仲間意識を強める」きっかけになります。
共に危険な事をしたとか、自分が危険な事をする時そばにいてくれたとか、
そんな時、仲間意識は強くなります。
より仲良くなるのです。
心の絆が強まるのです。
もちろん、「他人に迷惑をかけないこと」である必要はありますが。


12.恐怖を味わうと、「生きねば」「生きよう」という気持ちが強くなります。


恐怖に耐えた経験。
恐怖を乗りこえた経験。

それらが、心の中で大きな財産となります。
この経験を無駄にしたくない、だから、この先も生きたい、生きていかねば、そう思うのです。

恐怖を味わった後は、生きようという気持ちが強くなるのです。


13.大人になるにつれ、人は危険な事をしなくなります。


大人になるにつれ、人は危険な事をしなくなります。
危険な事を避けるようになります。
しかし、だからこそ、大人になってジェットコースターやフリーフォール、バンジージャンプなど、
恐い事にチャレンジしてみる価値はあります。
子供の頃に乗った時よりも、ずっと恐い思いをします。
だからこそ、刺激になるのです。


14.この恐怖は、「カベ」。


大人になって恐い乗り物に乗る。
その時の恐怖は、カベです。
人生のあらゆる場面で自分の前に立ちはだかる「カベ」と似ています。

乗りこえると低くなり。
諦めたり逃げたりすると、高くなるのです。

何度かアプローチして、そこで止めても高くなります。
すなわち、「再チャレンジ」には、今よりもっと多くの勇気を必要とするのです。


15.子供の頃は、ジェットコースターがさほど恐くなかった。


子供の頃は、ジェットコースターがさほど恐くありませんでした。
むしろ、ワクワクして乗り込んでいました。

しかし、乗り終えた後、
「ドキドキした、恐かった、でも楽しかった」という感情が心を支配していて、
理性的に何も学ぶものがありませんでした。

大人になってから、ジェットコースターに乗ると、恐いです。
自分のコントロール力を超えた力に体を振り回される、それが恐いです。

しかし、大人は学べます。
理性的に学びを得ることができるのです。

例えば、「恐かったが、勇気を得た。
それに“いつのまにか安全圏で小さく縮こまっていた自分”を見ることができた。
私はこのままでは終わらない。この力を次の商談に活かそう」などと思えるのです。


16.立って乗るジェットコースター。


「ジェットコースターは恐い。恐い怖い」
そう言っていても、アプローチの仕方が違ったら、
とたんに「何か面白そう」と思ってしまったりするものです。

恐さを消さなくても、恐さと共に好奇心があって、
好奇心が大きくなるようならば、その恐さは避けるべきマイナスのものではないのです。

私は、ジェットコースターが苦手です。
しかし、立って乗る「スタンディングコースター」や、
後ろ向きで乗る「バックナンジャー」には、
かなり興味をそそられました。

でも、後ろ向きで乗るって…。
むちうちにナルンジャー?


17.TVや雑誌に出ている人だけが、すごい人なのではありません。


「すごい人」
と言うと、たいていはTVや雑誌を賑わしている人と考えます。
しかし、TVや雑誌で取り上げられた人だけが、すごい人とも言えません。
TVや雑誌、ネットやFMで紹介されなくても、すごい人はたくさんいます。
その例が、ここ鷲羽山ハイランドにありました。

「バックナンジャー(後ろ向きで乗るジェットコースター)1050周乗りっぱなし」


これを達成した池上さん(男性)と、出口さん(女性)。

なんと、そのコースターに乗り続けること「35時間」。

眠らず、食べす、トイレにも行かず、ゲロを吐いてもいけない。

本当に凄い。
そんな凄い事が、人間にはできるのですね。

どんな人ナンジャー。


18.常識を破るのも、大人。


後ろ向きで乗るジェットコースター。
それに35時間、飲まず食わず吐かず排泄せずで乗りっぱなす。
こんなすごい事が、人にはできる。
大人の常識では、考えられません。

しかし、それをやり遂げるのは、大人なのです。
大人になると、恐い事をしなくなりますが、
逆に「恐いと思っていてもやり続ける意志の力を持つことができる」のも、
やはり精神を鍛えた大人、なのです。

大人にナルンジャー。


19.恐怖は、ラスト一歩のところに集中しています。


恐怖は、カベの頂上に上がるラスト一歩、
バンジージャンプでは台から落下する瞬間の一歩、
そこにほとんど全てが集中しています。
踏んだ先にはないのです。

グラフにすると、「J」曲線になります。
横軸を「状況の進行具合」、縦軸を「恐怖度合」としてグラフを描くと、
ラスト一歩のところで恐怖度合いが急激に上昇する「J」の字になるのです。


20.真の恐怖は、一瞬。


真の恐怖は、一瞬。
つまり、本当に恐い瞬間は、一瞬なのです。
この恐怖のメカニズムを知ってしまえば、
「一瞬で勇気を取り戻す」ことが可能なのです。

恐怖は、ラスト一歩の瞬間に、ほとんど全て集中している。
実は、恐怖は「その一歩」にしかないとも言えます。

その手前の恐怖は、実は実体のない幻想なのです。

つまり、勇気を出す所は、たった一歩、ほんの一瞬でいいのです。


21.理性的に生き過ぎると、ある日突然衝動的行動に走る。


理性的に生きようとし過ぎると、
理性そのものが理性を失わせるように働きかける時が来るものです。
体内の機能は本当によくできていて、偏り過ぎると中庸に戻ろうとします。

痛みや苦しみが強過ぎると、和らげるように働く。
逆に、幸せや快が強過ぎると、飽きさせたり不安になるように働く。

衝動的に動いてしまえるのは、理性で生き過ぎていたからです。


22.実は、勇気なんていらない。


人との付き合いで、自分の幅が広がっていきます。
自分が努力しなくても、人が教えてくれたり、人がもたらしてくれたりして、
自分を大きくすることができるのです。

例えば小さな話では、最近のアーティストの曲を、レンタルしたりCDを買って聴くことがなかった。
ところが、友人の車に乗ったことで、友人が作った「最近のアーティストの有名曲ベスト」CDが聴けたり。

大きな話では、自分で家を買おうとコツコツ貯金して何年も頑張っていたところ。
お世話になっていた先生から、ある日「家をもらってくれないか?」と言われる。
資産価値数千万円のものをタダで手に入れることだってあるのです。

「お金を貯めて自分で何とかしよう」という並々ならぬ努力が、
ある日ポンと「全く別の方法で」実現してしまい、逆にあっけにとられる。

「お金ではなく、人脈と同意こそが真の価値を持つ」と気付く。

「人生で最も大切なものは、実はタダで手に入る」と気付く。

そう、勇気の掛けどころが違っていたのです。
というより、大きなことをするのに、勇気なんて全く必要ない事だってあるのです。


23.大声で叫んで恐さを超えよう。


大声で叫ぶのは、「恐いから」でもありますが、
実は「恐さを超えているから」でもあります。

恐さが自分の中に溜まる。
大声で叫んでそれを通過することで、
恐さをほんの一歩超える自分をつくることができるのです。

大声で叫んで恐さが消えた後、
力みも消えているのは、心の外壁がひと回り拡大したからです。


24.勇気は、「自分を縛っていたものが何であるか」を見定めるために使うのだ。


「自分は何かに縛られている」
そう考えてみても、確かにそんな気がするけれども、
では何に縛られているのかは、見えてこない。

こういう時は、勇気を出して、ジェットコースターに乗りましょう。
自分を縛っていたものが何であったか、見えてきます。
それは無論、「安全バー」ではない。
「恐い事を全て避け、安全圏にしかいなかった自分の弱さとそれを正当化した習慣」だったりします。


25.狭き門には、本気の者だけが集まる。


岡山の鷲羽山(わしゅうざん)ハイランド。
バンジージャンプの代金は、私が行ったときは大人1500円でした。
これはレジャーランドにおける一つのアトラクション利用料金としては、高めです。
しかし、終わってみると、実は安かったと実感できます。

というのも、飛んだ後。
①記念Tシャツがもらえます。
②「命知らず証明書」がもらえます。
③飛び降り自殺のバーチャル体験が、後生半永久的に記憶に残ります。
かなり安いと感じます。

これが10万円だったらどうか?
1500円だったら、興味本位でジャンプ台に立ったけど「恐いからやっぱりやめる」という人が出てくるでしょう。
実際、少なくないそうですが。

しかし、10万円だったら、途中でやめる人はほとんどいないでしょう。
チャレンジする人も少なくなるでしょうが、チャレンジした人はきっと、全員飛びます。

つまり、門を狭く高く設定することで、「本気の人」だけが集まる、ということです。
これはセミナーやカウンセリングにも言えることです。


26.恐さを乗り越えた経験は、残る。


バンジージャンプを見事やり遂げると、スタッフの方から「命知らず証明書」がもらえます。
生きていく上で、「君は命知らずだね」と第三者に証明されるのは、何か嬉しいです。
「あなたは勇敢でした証明」のようにも思えます。
で、記念Tシャツももらえます。
Tシャツを持って、ハイランド場内を歩くと、勝ち誇った気でいられます。
とっても気分がいい。

しかし、バンジージャンプをやり遂げた人は、知っています。
証明書や、Tシャツが欲しくて飛んだのではないと。
「恐さを乗り越える経験」が欲しかったのだと。
そして、その経験は、ずっと後々まで残ります。


27.次代のことを思うなら、突破して見せよう。


人は、他人の事にあまり関心を持ってはいないものです。
自分のことでいっぱい、という人がほとんどです。
バンジージャンプ記念Tシャツをこれ見よがしに持って歩いても、
それを見て「すげー」と言う人は、10人中9.5人までが「自分自身」なのです。

しかし、だからこそ、自分に関心があるからこそ。
「自分にはできなかったこと」「やるのが恐くて避けた事」を「やった人」を見つけると、
「その先へ行った自分」「突破した自分」をその人に重ねて見るようになり、
憧れ、興味を持ち、尊敬の念を抱くのです。

つまり人は、「時間的将来の人」に憧れるのではなく、
「願望的将来の人」に憧れるのです。

何歳になっても、悟りを開いて心安らぎたい人は、お釈迦さまに憧れるのです。
将棋界の大家、米長邦雄永世棋士が、自分の子息ほどの年代である羽生善治氏に頭を下げて教えを乞うたのも、
そういった理由からでしょう。

人はいつの時も、「この先の世界」が見たいのです。


28.勇者とは、「自分の勇気を試す者」。


尊敬される人になることは大事。
でも、もっと大事なのは、「自分で自分を尊敬できる事」です。
演技力と時運と人脈で、栄光を手にすることはできます。
しかし、「自分はこの栄光を与れるに足る人物かどうか」は、
自分が一番よく知っています。
どのくらい努力をしたかは、自分が一番よく知っています。

その自分が、その栄光を実直に受けれるかどうか、ということです。
そうなるためにはどうすればよいか?
一つは、誰にも勝る不断の努力をすることです。
しかし、それだけでは足りません。
もう一つは、「自分の勇気を試す」ことです。
つまり、恐い事にあえて挑戦していくことです。
さらなる領域に、踏み込んでいくことです。


おわりに~バンジージャンプ台の下のマットには、勇気が詰まっている。


バンジージャンプ台の下には、マットが敷いてあります。
マット、と言っても、中学校の体育で使うようなものではなく、
縦横5m、高さ3mぐらいの、超巨大なクッションです。
そのマットの中には、空気がぎっしり詰まっています。

しかし、実際にバンジージャンプをした人は、新しい発見をすることができます。
「マットの中には、勇気が詰まっている」と。

要するに、バンジージャンプとは、
「勇気に向かって自由落下していく行為」なのです。

勇気があって、ジャンプするのではないのです。
一気にジャンプしたその先に、巨大な勇気が待っているのです。
ジャンプする勇気が3としたら、その先のマットに待っている勇気は7なのです。


今の自分の勇気より大きな勇気は、一歩先にあるのです。

それを手に入れに行きましょう。



0056あなたの心に勇気を取り戻す28のヒント
~バンジージャンプに学ぶ~(完)

0048感動する物語を作ろう。

2015-03-09 20:22:08 | 日記
0048感動する物語を作ろう。




1.感動作品を作ろう。


感動作品を作ろう。
感動作品を観るのもいいが、作るのはもっといい。
思いっきり、心に残るからだ。
しかも、ノウハウも手に入る。
さらに、感動作品は、その作品を作っていた生活状況を思い出させてくれる。
つまり、「あのころの時間」が丸ごと記憶に残るのだ。
そしてそれは、時が経つほどに、かけがえのない財産となる。


2.普遍性。


感動作品が、なぜ大きく感動するのか?
1つは、たてよこの普遍性があるからだ。
たての普遍性とは、時代が移り変わっても、その時代の人々に感動を与えられるということだ。
そういう作品は、「人の心」や「昔からある作品」がテーマになっていることが多い。


3.すべての人に伝わるもの。


普遍性のもう一面、よこの普遍性とは?
今この時代に生きているすべての人々に伝わるものがある、ということだ。
すなわち、人の心だ。
例えば「人を思う気持ち」を描いた作品などだ。
現代は、啓発本やビジネスノウハウ本があふれ、「○○の方法」や「○○のテクニック」というタイトルの作品があふれている。
しかし、それは知りたい人にとっては重要だが、興味のない人には伝わらない。
よこの普遍性が少ないのだ。
「人を思う気持ち」は、伝わる。
感情移入できる。
作品の主人公やヒロインを、自分に置き換えて観ることができる。
そういう作品を作ろう。


4.起承転結を組む。


物語を描くなら、起承転結を組むことが大事だ。
この基本構成ができていないと、「結局何が言いたかったのかわからない」作品になる。

感動は、1つの場面だけで生まれるものではない。
それは「ストーリー」から生まれるものなのだ。
起でストーリーが始まって、
承で盛り上がる。
しかし、転。
ここでとんでもないことになって、
そして結。
「やった…」とか、「すげぇ」とか、「泣ける」とか、感動が生まれるのだ。


5.オープニングはセリフを減らす。


オープニングでしっかり説明する作品も少なくない。
たしかに、舞台背景が理解できるので、分かりやすい。
しかし、オープニングはセリフが少ない方が、面白い。
これからどうなるのか、ドキドキしながら、少しずつ分かっていく楽しみがある。


6.優しい人がキレる。


主人公のキャラクターが大事。
これが物語全体のムードを作るし、調整する要素となるからだ。
魅力的な主人公であって欲しい。
すごく美しいとか、めちゃ強いとか、思いがストレートで超行動派とか、天才的博識とか。

しかし、平凡な人でも面白い。
平凡な人が、突然ブチキレて、大逆転を起こす。
このギャップも面白い。
平凡から一気に非凡に変わる、このギャップも魅力の一つだ。


7.自らの命と引き換えに、何かを守る姿。


主人公は、かっこよくなくてもいい。
平凡でいいのだ。

平凡で、かっこわるくて弱虫のくせに、
「ここぞという時、自らの命と引き換えに何かを守ろうとする」
その姿。
その勇敢さ。

これに、めちゃくちゃ心を打たれるからだ。
これがめちゃくちゃかっこいいのだ。


8.あらすじは、「荒すぎ」でいい。


あらすじや、新作紹介のPV。
これを見ると、なにかすごそうだ、と期待する。
ところが、いざ本編をみると、拍子抜けした、ということが少なからずある。
あらすじがかっこ良過ぎたのだ。

あらすじは、「荒すぎ」でいい。
なんじゃこりゃ、と思わせるぐらいでいい。
あらすじがかっこ良過ぎると、本編の方が退屈になる。


9.タイトルで差を付ける。


タイトルで「おっ!」と思われたらしめたものだ。
タイトルそのもので想像力をかきたてられるものがいい。

そんなタイトルをつけるには?

①身近にあって、イメージ可能なもの。
②想像上のもので、ファンタスティックなもの。
③①と②の組み合わせ。

例えば、
「②魔女 の ①宅急便」
「②ラスト ①サムライ」
「①猫の ②恩返し」
「①サマー ②ウォーズ」


10.ノンフィクションとフィクションの合体。


ノンフィクションやドキュメンタリー作品。
これはたしかに感動する作品も多い。
しかし、ワクワクよりも悲壮感の方が大きかったりする。
逆に。
完全にフィクションだと、ワクワクして楽しめる。
エンターテイメントとして楽しめる。
しかし、現実の生活に活かせない。
つまり、「身になる学び」がほとんどないのだ。
だから、フィクションとノンフィクションの合体がいい。
現実では描けない点をフィクション化したノンフィクション作品だ。


11.ありふれた言葉を使う。


作品がリアルなのは、登場人物が「ありふれた言葉を使う」からだ。
登場人物が、現実社会のありふれた言葉を使うと、まるで現実にそういう人がいるような気になる。
逆に言えば、現実の自分がその作品に入りこみ易くなる、ということだ。
会話で使う単語を使おう。


12.ベースは身近な出来事。


壮大なファンタジーは、それはそれで面白い。
だが、印象に残るのはむしろ、身近な出来事の物語の方だ。
自分の生活環境や職場事情にそっくりな作品だと、感情移入しやすい。
それに、ストーリーもよく理解できる。


13.現実からスタート。


現実、そこから生まれる疑問。
それをストーリーフレームにする。
そして空想仮説をゴールにする。

例えば、職場に「休憩時間にいつも自転車で街中を走りまくる人」が、実際にいる。
「あの人、どうしていつも自転車で走り回ってンだろう?」という疑問がある。
それを、「たぶん、天使の羽がついてんだよ」と空想する。
「天使の仕事を代行してるんだろう」という仮説を立てる。
では?なぜ天使の仕事を代行しているのか?
どんないきさつでそうなったのか?
天使と、どこで出会ったのか?

それらを考えれば、作品になる。


14.ファンタジー。


現実的な事を、現実的な結果に終着させても、ワクワクしない。
どこかで「ありえねー!!」があるから面白いのだ。

例えば、自転車で時速1万2000Km/h出す。

実は主人公は、地球人ではなかった。

片手で車を持ち上げる。

ありえねーが、面白い。


15.喜怒哀楽を描く。


面白い作品は、主人公や登場人物の喜怒哀楽が如実に描かれている。
「起承転結」が、「楽哀怒喜」や「楽怒哀喜」になっている。
なるほど、すると起承転結もハッキリして、わかりやすい。
哀と怒だけだとか、逆に楽と喜だけだと、深みが無い。
高級ワインでも、「酸味・渋み・甘み・辛み」で構成されている。
作品も、最低4つの要素で構成するのだ。


16.復活。


主人公が終始強い。
そんな作品は、いまひとつだ。

というのも、人は人生が常勝ではないと知っているからだ。
へこんだり、敗北したりすることがあるものだと知っているからだ。

だから、作品も、主人公が負けてへこんで、そこから復活するストーリーがいい。
復活ものは、人を元気づける。


17.全体幸福。


素晴らしい作品は、
恋愛について描かれているもの、あるいは恋愛が絡んでいるものが、圧倒的に多い。

中には、2人の恋愛のために世界を巻き込む作品もある。

本当にいいのは、2人の愛が幸せが、世界全体を明るくしていくストーリーの作品だ。


18.オープニングとエンディングをつなげる。


オープニングから始まって、エンディングで終わる。
それは当たり前なのだが、
オープニングとエンディングが全く別の話になっている作品もある。
これだと、生活感が無い。

生活感とは、
今日ハプニングが起きてトラブってへこんでつらい夜を過ごしても、
必ず新しい朝が来るという一連の流れの事。
つまり、「やり直せる」ということだ。

オープニングとエンディングがつながっていると、生活感が出る。
エンディングとオープニングが同じシーンだと、なお良しだ。


19.嫌われ者の主人公。


主人公は、善人であった方が魅力的だ。
誰だって、悪者嫌われ者の主人公が活躍していくストーリーなんか見たくないし、
善を征服していく話なんて、共感できない。

しかし、だからこそ、嫌われ者の主人公。
その誤解が解けたシーンは感動する。

その主人公が、最期の最期に善に目覚め、
命をかけるシーンに、心を打たれるのだ。


20.名脇役。


作品のつくる世界は、主人公と脇役で成り立っている。
そして、名脇役がいてこそ、作品全体に味わいが出てくる。

映画「キングダム・オブ・ヘブン」では、
サラディン軍の副将軍が、主人公の敵ながら、とても魅力的だった。

彼は一度、エルサレム軍の騎士である主人公に命を取られそうになるが、助けられる。
そして主人公の人徳に感銘を受ける。
そして後日、戦場で再会するのだ。

サラディン軍の大編隊が、エルサレム領カラク城を襲撃する。
その時、カラク城下の民を守るため、主人公はたった数十騎で盾になる。

結果、敗北して主人公は捕えられるのだが。
編隊を指揮していた副将軍は、主人公の命を取らなかったのだ。

彼は、主人公の敵ながら、主人公の人徳に敬服していたのだ。


21.人の気持ちを素直に描く。


「こんな時は、こう思うよな」
そんな自分の生の体験を元にして、
登場人物の感情を描くからこそ、共感が得られる。

例えば、飛行機に乗って上昇している時、雲が翼を横切る。
そんな時、「雲に手が届きそう」と思うものだ。
それを、作品で、「雲が近づいた時、雲を触ろうとするシーン」として描くのだ。


22.理性と感情。


大人っぽさと子供っぽさの混在。

つまり、理性・理屈・理性で描く部分と、
感情・感覚・感性で描く部分を織り混ぜにする。

これで作品に複雑味が出てきて、深くなる。

終始理性では疲れる。
終始感情では幼稚になる。


23.根底に流れるテーマ。


作品にテーマを持たせること。
そうすることによって、起承転結でどんなシーンに飛んでも、一貫性が保てる。
一つの物語に仕上がるのだ。
根底にテーマを流すことだ。
例えば、小説「チャリンコに乗った天使」の根底テーマは、
ジョンレノンの「イマジン」だ。

想像してみてごらん。
全ての人々が、平和の中で暮らす姿を。
きっとそうなる。
今は夢想家と言われても。
そんな夢を見る人は、一人じゃない。
やがてはみんな集まって。
そして、世界は、一つになる。


24.潜在像を描く。


男ならヒーロー願望がある。
女性に優しい、モテる、いざとなったら超強い、決してくじけないなど。

女性なら、ヒロイン願望がある。
人に好かれる、実は男より強い、かっこいい人が迎えに来る、守られる、選ばれるなど。

そういった、願望、潜在ニーズがある。
それを描くのだ。
潜在像を描くのだ。
それで、作品を見る人が、「主人公に憧れる」し「私もやれそう」と勇気づけられる。
それで、観終わった後、妙に元気が出る。


25.ラストシーンは笑顔で締める。


どんな作品でも、ラストシーンは印象に残る。
ラストにクライマックスをもってくるとか。
ラストで全ての謎が解ける、という作品が印象に残る。
ラストは良い印象であった方が、心に深く残るものだ。
ラストは「笑顔」で飾ろう。

ジャッキー・チェン監督の映画「ベスト・キッド」。
ラストが最高だった。
かよわい生意気キッドは、最後の最後で、師匠を超えた「究極のキッド」になる。
そして、会場を大感動の渦に巻き込み、愛してくれたまわりの人達を、満面の笑顔にしたのだった。


26.映像で描けない所を描く。


映像によって伝えるなら、本やマンガは、映画・動画にかなわない。
だが、本やマンガは、映像では伝えにくい所が描けるのだ。
内面の葛藤や、しぐさの理由、そして心の声だ。
そこを盛り込めば、本やマンガも、映画や動画に負けない深い作品になる。


27.ブームに「乗る」というより「使う」。


「里見八犬伝」は、江戸時代の大ベストセラーだ。
その物語には、当時流行していた物や場所や慣習がふんだんに盛り込まれている。
今つまり「旬」を盛り込む事によって、より味わいが出てくる。
新鮮な感じがするのだ。

ブームに乗っかるというより、ブームをアイテムとして使おう。


28.誰もが頭の中に持っている言葉を使う。


その作品の登場人物のセリフにハマるのは、
初めて聞いた素晴らしい言葉だったからではない。
すでに自分の中にあった言葉と観念が、
その登場人物の言葉によって「新しい結びつき」を起こしたからだ。
そういう時、「はっ」とする。
そうか!
なるほど!
そういう見方があったのか!
そういう表現の仕方があったのか!
と感動するのだ。
そのよう感動をもたらすセリフ。
それは、誰もがすでに頭の中に持っている言葉が使われている。
だから、イメージしやすいし、意味が良く分かる。
だから、自分の中にスッと入ってくるのだ。


おわりに~読者は、作者のとなりに座っている。


作者は知っている。
「観客は知らないだろう。だから、この作品で教えてやろう」というスタンスでは求心しないということを。
むしろ作者自身が苦しみ、ボロボロになって、知らないからみんなで一緒にこれを観て学ぼうよ、というスタンスで描かれた作品が面白い。

作者と読者は、作品をやり取りする間柄ではなく、隣に座っている間柄なのだ。


0048感動する物語を作ろう。(完)

0047「女はめんどくさい」と言う男 VS 「男なんてみんな同じ」と言う女。

2015-03-08 20:20:37 | 日記

0047「女はめんどくさい」と言う男 VS 「男なんてみんな同じ」と言う女。



1.男は、自分の助力が相手に肯定的影響を何も与えていないと感じると、そのカンケイを続けられなくなる。


2.男にとって、自分が必要とされないことは、ゆっくりしたペースで死んでいくようなものだ。


3.女は自分が孤独な存在ではないと確信する必要がある。


4.女は、同情・理解・慰め・是認・肯定を満たされると立ち直っていける。


5. 男には、女がただ同情を示してくれればいいだけという心理を持っていることを理解しにくい。


6. 成長していくにつれ、女は、他人を満足させるために生きていくことがいかに自分をないがしろにするかに気づくようになる。


7. 成長していくにつれ、男は、他人に尽くすことが自分を高めて満足感を与えてくれるということに気づくようになる。


8. 男は本来、相手に必要とされて心を動かされる。女の不信感や絶望感は、男に「あなたは支えてくれない」というメッセージを送ってしまう。


9. 女がその男に与える度合いを少なくすればするほど、その男は返って大切に扱ってくれるようになるもの。


10. 女がパートナーに多く与えなくなるということは、彼女自身の内面に、「私は愛されるに足る人間」という自信ができた証拠だ。


11. 一方が前向きに変わっていけば、パートナーもそれを受けて同じように変わっていく。このシンクロニシティは、しばしば人生に不思議な力をもたらす。


12. 男の自信は、女の一言でどうにでもなる。


13. 女が「受け入れられること」に臆病になるように、男も「与えること」に臆病になる。


14. 男は不安定になると、自分以外に注意を向けないことで自己防衛する。「オレにはカンケーないことだ」。


15. 男に対して、頼まれもしないのに勝手に忠告するということは、「あなたは非力よ」というメッセージになる。


16. 男が問題に関して話す時は、アドバイスを求めている時である。


17. 女にとっては、近代的な道路やビルができるより、協力し合って仲良く暮らすことの方が大切である。


18. 女にとっては、アドバイスや意見を与えるということは、愛情表現のサインなのだ。何事も進向・進歩させたいと欲するのが女の本性である。


19. おしゃべりは、女の何よりの清涼剤。


20. たとえ女が男を責めたり批判したりしているように見えても、一時的なのだ。黙って聞いてあげればよい。


21. 本当の問題は、「話を聞いてもらえない」ことではない。「自分は愛されていないと感じる」点である。


22. 男は、女のひと言をストレートに解釈し、本心をつかみ損ねてしまう。


23. 女は、精神的にぐらついても、直接的な言葉で助けを求めたりしない。


24. 沈黙は、女がいちばん誤った解釈をしてしまう男の態度だ。


25. 女は、男の採点をするとき、どんな大小であれ1つに1点をつける。


26. 女は、男の採点をするとき、どんな大小であれ1つに1点をつける。


27. だからマメな男の方が点数が高いのだ。リッチな放置生活より、ささいな気配りの連続こそが、女を幸せにする。


28. 女は、金やプレゼントよりも、自分だけに注ぎ込まれてくるエネルギー・努力・思いやり・気遣いの方を手に入れたがる。


29. 女は、体内に愛情タンクを備えている。車と同じように、愛情ガソリンで走る。


30. 女は、愛情タンク残量と自信が比例関係にある。女は自信がある時(愛情タンクが満タンの時)、より大きな愛情を相手に返し、信頼感や尊敬を相手に払う。



0049「女はめんどくさい」と言う男 VS 「男なんてみんな同じ」と言う女。(完)

0633BIO PHOTON14

2015-03-07 14:25:15 | 日記
0633BIO PHOTON14


414 依存症に立ち向かうことは、魂を癒すことである。


415 あなたは、進化する。


416 あなたは、進化せずにはいられないのである。


417 この宇宙の万物か、進化する。


418 問題は、どの道を通って進化するか、だけである。


419 それを選択するのはあなたであり、どんな選択のなかにも常に知恵が存在している。


420 この世界を離れたあなたは、再び、あなたという存在のすべてのなかに進入する。


421 そのとき、終えたばかりの人生を構成する体験の数々を、不愉快なものも含めて、愛と思いやりに満ちて「ふり返る」ことになる。


422 数々の体験、それらが、「自分の進歩にどのように役に立ったか」を、あなたはすぐに理解するだろう。


423 そして、「その人生の中で自分が何を学んだのか」をつぶさに把握し、それらを次の人生に持ち込んでいく。


424 ゆえに、あなたにとって、「自分の依存症と共存し続けることを選択する」ということは、「ネガティブなカルマを体験することを選択する」、ということである。


425 自分の依存症に恐れを感じながら、それに立ち向かうパワーを疑って生きる。


426 すると、「恐れ」と「疑い」を次の人生に持ち込む。


427 「恐れ」と「疑い」は、ネガティブなカルマであり、癒される必要のある、新たな課題となる。


428 あなたが依存症を克服したとしたら、そのカルマ負債はここで終わり、魂は癒される。


429 自分の依存症に立ち向かっているとき、それは「魂を癒す作業に直接たずさわっている」ということだ。


430 それは、自分の人生の重要な課題である。


431 もっとも厳しい課題であり、同時にもっとも価値のある達成目標である。


432 あなたは、エネルギーの浄化装置である。


433 自分の内側のもっとも深いところを流れるネガティブなエネルギーの流れ。


434 その流れを、明るみに出す。


435 そして、癒す。


436 癒したエネルギーを、放出する。


437 このとき、あなたは、自分の魂がこの地球上で行いたがっていること(愛と思いやりの放出・調和・癒し)を自由に行えるよう、取り計らったことになる。


438 それが「進化を果たす」ということであり、あなたはそれを行うために、ここに生まれてきた。


0633BIO PHOTON14(完)


0632BIO PHOTON13

2015-03-06 14:23:50 | 日記
0632BIO PHOTON13


387 あなたは、あなたの「劣った自己」と「完全な自己」という、二つの世界の間に立っている。


388 「劣った自己」は、大きなパワーを持っていて、誘惑されるのが好きで、責任感も情け深さも自制心も、充分ではない。


389 「完全な自己」は、責任感も情け深さも自制心も、充分であり、パワーに満ちてはいるが、常にあなたに「意識的な人生を歩むように」要求している。


390 あなたは、劣った自己と完全な自己のあいだに立っている。


391 あなたは、どちらを選択するのだろう?


392 知恵とともに選択することだ。


393 それによって、パワーがあなたのものになる。


394 意識の力を過小評価してはいけない。


395 来る日も来る日も意識的な選択をすることで、やがてあなたは強さで満ち溢れる。


396 やがてあなたは強さで満ち溢れ、劣った自己は崩壊する。


397 依存症に立ち向かうには、その誘惑にさらされるそのつどそのつど、意識的な選択をすることである。


398 何度もやって来る誘惑を、「欠点を排除しパワーを獲得するためのチャンス」として眺めたとしたら、あなたは「知恵とともに」選択したことになる。


399 誘惑は、何度もやって来る。


400 いくら立ち向かっても、またやって来る。


401 しかし、忘れないことだ。


402 「真のパワーを獲得することが、そんなにたやすいことであるはずがない」と。


403 自分の意図にしがみつく。


404 しがみつき続ける。


405 意識的な選択をする。


406 繰り返し。


407 繰り返し。


408 繰り返し。


409 選択し続けることだ。


410 やがてあなたはパワーを蓄積する。


411 当初は「到底できない」と思われた依存症もいつしか、あなたを支配する力を完全に失う。


412 あなたの依存症を癒すのは、こうした「あなたの内側に蓄積されたパワー」なのだ。


413 人間が今体験していることは、一言で言えば、「調和のとれた存在になるための旅」である。


0632BIO PHOTON13(完)


0631BIO PHOTON12

2015-03-05 14:23:20 | 日記
0631BIO PHOTON12


359 畏敬の念のないセックスは、畏敬の念のないビジネス、畏敬の念のない政治、および畏敬の念なしに行われるあらゆる活動と同様、「自分よりも弱い魂を餌食にしようとする魂の存在」を明示している。


360 「自分より弱い」と認識する者に依存しているのだ。


361 だから、いくら取り入れても満たされることはない。抜け出すこともできない。


362 「自分より弱い」と認識する者に依存しているのだ、どうして無力感を脱することができよう。


363 あなたがセックス依存症から抜け出す方法。


364 それは、その衝動を感じたとき、「自分は無力感を感じていて」「自分よりも弱い魂を餌食にしたがっている」と自分に言い聞かせることだ。


365 「自分は今、自分の内側に、他の人々を不当に扱おうとする願望を発生させている」と考えることだ。


366 その願望の発生源が何であるか、見えてくるだろう。


367 それは性衝動、のようであるが、そうではない。


368 その性衝動の下に存在し、性衝動を発生させている本当の発生源。


369 それは、「無力感」だったのである。


370 あなたがその人に衝動的に感じた性的魅力は、あなたの「弱さ感知装置」の反応に過ぎない。


371 「弱さ感知装置」あなたが周りの人々の弱さを感知するために用いてきたセンサーである。


372 あなたの内に備わった「弱さ感知装置」は、「あなたの誘惑に乗ってしまうほどに弱い人間」を感知するや、あなたの内側に「性衝動を起こさせる」ようにできている。


373 あなたが関わっている力学を、注意深く観察することだ。


374 「ひとつの魂が、自身よりも弱い魂を食い物にしようとして近づき」「それに対して、その弱そうな魂が順応したとしたら」「それらはどちらも、弱い魂である」ということを知るだろう。


375 誰が誰を食い物にしているのだろう?


376 自分の体験を創造しているのは自分なのだ、ということを忘れないことだ。


377 あなたの依存症は、決してあなた以上には強くない。


378 依存症が勝利できるのは、あなたがそれを許したときだけなのだ。


379 「依存症を癒そう」とする願望、あなたの魂の願い。これが強ければ強いほど、依存症を維持することで支払う代償はどんどん大きくなる。


380 しかしこれは、「癒されたい」「調和のとれた存在になりたい」という、あなたの願望に対する、宇宙からの思いやりに満ちた反応なのである。


381 あなたは、責任ある選択をするたびに、自分の依存症のパワーを低下させ、個人的なパワーを強化することになる。


382 「もし私が、この衝動に従ったとしたら」


383 「私の理解レベルは上昇するのか?」


384 「真のパワーを手にできるのだろうか?」


385 「より情け深い人間になれるのだろうか?」


386 「より調和のとれた人間になれるのだろうか?」


0631BIO PHOTON12(完)


0630BIO PHOTON11

2015-03-04 14:22:48 | 日記
0630BIO PHOTON11


328 誘惑は、罠ではない。


329 あらゆる誘惑が、「好機」であり、それを通じて魂は、ネガティブなカルマを創造することなく学ぶことができる。


330 誘惑のエネルギーは、「ルシファー(堕天使)原理」として知られる力だと考えられているが、それにはパワーの進化を支援する働きがある。


331 ルシファーには元来、「光をもたらすもの」という意味がある。


332 誘惑のエネルギー(ルシファー原理)はそれを通じて、魂に、「魂自身の光に抵抗するさまざまな部分に立ち向かう機会」を、慈悲深く提供している。


333 あなたは、意識的に成長を目指し始めたとき、あるいは意識的に知恵を求めたとき、「自分の不完全な部分が人生の表舞台に浮上するように意識的に求めた」ことになる。


334 以後あなたは、怒りや嫉妬、恐れなどがあらわれてくるたびに、それらに「立ち向かうか」「言うがままになるか」の選択を迫られる。


335 そして、あなたが立ち向かうたびに、それら(怒りや嫉妬、恐れ)はパワーを失い、あなたはパワーを獲得する。


336 「怒れ」「妬め」「恐れよ」と誘惑され、その感情に立ち向かうたびに、あなたは自分にパワーを与えることになる。


337 「誘惑に打ち勝つことができない」と結論づけることは、「無責任に生きる許可を自分自身に与える」ことに他ならない。


338 あなたの依存症は、魂のエネルギーに抵抗するあなたのパーソナリティの一部が持つ、強い欲望である。


339 あなたの依存症は、あなたのパーソナリティの一部が持つ、強い欲望である。


340 あらゆる依存症のなかに、「パワーとは外側のものであり、環境や人々を支配し、利用する能力である」という認識が存在している。


341 あらゆる依存症のなかに、パワーの問題が潜んでいる。


342 依存症は、「恐れのあらわれ」である。


343 外側の状況に自分が支配されていることに、しっかりと目を向ける必要がある。


344 自分が依存症であると認める、ということは、「自分の一部が制御不能状態であると認める」ということである。


345 パーソナリティは、これを認めたがらない。


346 なぜなら、もしも「自分の一部が制御不能状態である」と認めた場合、その部分を排除するか、何らかの対処をすることを選択しなければならなくなるからだ。


347 依存症は、関心とは別物である。


348 依存症は、関心という「自然に惹かれる」それ以上のものである。


349 そして依存症には、それに惹かれるという関心以上のものに加えて、その状況と釣り合わない破壊的エネルギーが存在する。


350 例えば、セックス依存症。


351 セックス依存症は、セックスによって満たされることは、決してない。


352 セックス依存症の力学は、セックスの力学とは別物であるからだ。


353 依存症は、癒されない限り、パーソナリティが「不安な状態におちいったとき」や何かに「ひどく脅えているとき」に、突如として浮上する。


354 セックス依存症の背後にある力とは?


355 「無力感」と「飢え」である。


356 依存症は、「無力感」と「飢え」を示すシグナルである。


357 自分が無力感を持っていて、自分よりも弱い魂を餌食にしようという願望を表すものである。


358 そしてこの願望は、私たちの種が内側に抱く「ネガティブ性質」の「中心」をなすものである。


0630BIO PHOTON11(完)


0629BIO PHOTON10

2015-03-03 14:22:13 | 日記
0629BIO PHOTON10


300 あなたの選択によって、カルマは決まる。


301 進化のプロセスの中心は、「選択」である。


302 選択は、私たちの進化を動かすエンジンである。


303 あなたが行う選択はすべて、本質的には「意図」の選択である。


304 意図とは、行為の背後にあるものであり、自分の行動や思考に持ち込む特定の意識である。


305 あなたが選択する行為や思考、その背後には、常にあなたの「意図」がある。


306 例えばあなたの「慈悲深い側面」は、あなたの家に押し入って捕まった強盗に、もう一度チャンスを与えたいと考えるかもしれない。


307 しかし、その側面よりも「執念深い側面」の方が強力だったとしたら、おそらくあなたは複雑な思いを胸に、その強盗を警察に突き出すだろう。


308 あなたは、自分の異なった側面のそれぞれに気づくまでは、自分の意図を「意識的に選択」することができない。


309 自分の、ある部分を満足させると、別のある部分が不満になってしまう。


310 一つの部分の満足が、別のひとつあるいは複数の部分に苦痛を与える。


311 その結果、あなたは内的に引き裂かれることになる。


312 自分のパーソナリティのさまざまな部分、側面。これを認識することだ。


313 それらを認識するようになると、それらの力を意識的に体験できるようになる。


314 それら部分、側面の力は、あなたの現実を形づくるあなたの意図として「採用」されることを目指して、常に競い合っている。


315 採用されようとして、常に競い合っている。


316 そのような力学が、あなたの中にある。


317 その力学のなかに意識的に進入することで、あなたは自分の内側の特定の力を「意識的に選択」する能力を獲得する。


318 また、「自分のエネルギーを、どこにどのようにして集中するかを選択する」能力を身につけることになる。


319 「責任ある選択」とは?


320 責任ある選択とは、それが導くことになる結果に気を配った選択である。


321 自分の現実を、「愛や許し、謙虚さ、明晰さなどと共に創造する」ことを選択したとき、真のパワーを獲得する。


322 自分の現実を、疑いや恐れを通じてではなく、「知恵を通じて学ぶ」ことを選択したとき、真のパワーを獲得する。


323 逆に、怒りや嫉妬、恐れといった、「パーソナリティのエネルギーによる創造」を選択したとき、あなたは真のパワーを喪失する。


324 パーソナリティは、パワーを「外側のもの」と理解している。


325 パーソナリティの理解は、競争、脅威、損得の「大きさ」などの観点から、物事を見る。


326 あなたは、自分のパーソナリティと同調しているとき、五感の領域、すなわち、外側の状況や物事に、パワーを明け渡している。


327 そのときあなたは、自分自身からパワーを奪っている。


0629BIO PHOTON10(完)


0664安くて美味しいワイン特集~ワインワールドの旅Vol.11

2015-03-02 17:25:22 | 日記
0664安くて美味しいワイン特集~ワインワールドの旅Vol.11


267.モエ・エ・シャンドン ネクター・インペリアル
268.コノスル コセチャ ノーブレ レイト リースリング2012
269.カープーカー ソーヴィニョン・ブラン2013
270.オノロ ベラ2013
271.マクギガン トラミナー・リースリング2013
272.カベルネ・バイ・エニーラ2011
273.コンチャ・イ・トロ カッシェロ・デル・ディアブロ デビルス・コレクション レッド2013
274.コノスル ヴァラエタル ソーヴィニョン・ブラン2014
275.コンチャ・イ・トロ カッシェロ・デル・ディアブロ デビルス・コレクション ホワイト2013
276.エスピリトゥ・デ・チリ グラン レゼルヴァ2011 カベルネ/メルロ/シラー/カルメネール 
277.ウルフ・ブラス イーグル・ホーク シャルドネ2013




267.モエ・エ・シャンドン ネクター・インペリアル

・生産者:モエ&シャンドン社
・生産国:フランス シャンパーニュ地方 エルベネ村
・輸入者:MHD(モエ ヘネシー ディアジオ株式会社)
・Alc度数:12%
・格付け:AOCシャンパーニュ
・容量:750ml
・価格:6300円

「安くて美味しいワイン特集~ワインワールドの旅」
それは、「1000円~3000円未満の美味しいワインを紹介する」という企画だ。
この企画は、一人の人の言葉から始まった。
「今度、安くて美味しいワインを教えてよ」
旅行好きで、ワインに興味がある、一人の人。
その人の、一つの言葉から始まったのだ。

そして、今回で、いつのまにか、あらあら、Vol.11を迎える。
紹介したワインは300に近付いている。
書いたもんだな。
しかーし。
私は、こうも提案したい。
「年に数回は、元旦とか、誕生日とか、記念日とかにはね、ふんぱつして、とびっきりのワインを飲もうよ」と。
そう、「たまには、とびっきりゴージャスな体験をする」というのも、旅の醍醐味だからだ。
人生という旅のね。

外では缶コーヒー。
職場で一息入れる時には、インスタントコーヒー。
でも、お客さんを迎えた特別な日の食後には、「レギュラーコーヒー」を入れたくなるものだ。
その、「たまにはゴージャス」。
これこそが、これまでの日常をねぎらい、そして、新たな出発の熱量となる。

たまにゴージャスな体験をする。
すると、よい思い出になる。
と同時に、「日常の、ありきたりの営みが、いかに大事だったか」を、確認することができるのだ。
そして、その確認によって、旅のレベルが高まっていくのだ。


「年に数回は、元旦とか、誕生日とか、記念日とかには、ふんぱつして、とびっきりのワインを飲もう!」

2015年元旦。
2015年元旦の乾杯ワインが、これ。
「モエシャン黒ラベル」こと、「モエ&シャンドン ネクター インペリアル 6300円」。
「ネクター」は、やや甘口のことで、ゴージャスな果実味が特徴。
ゆえに、エレガンスなブリュット(辛口)とは違って、この1本で食前酒、オードブル、メインディッシュ、デザートにまで合わせられるものだ。



明るい白金色。

豊かな泡立ち。
きめ細かい泡が、グラスの内壁下部から、延々と出続ける。
これぞ、まさに「シャンパーニュ」。
瓶内二次発酵方式で造られたスパークリングの特徴だ。


フルートグラスに注ぐ。
そのグラスの脚を右手で持って。
目よりやや上、おでこの辺りまで持ち上げる。
そして、グラスを左に45度以上傾ける。
すると、液面を下から眺めることができる。




その液面に映るのは。
わあ~。
「真珠で作った星座たち」
そして、液面の縁には、「真珠のみで作られた、エレガンスな首飾り」
それが、見えてくる。
なんと、綺麗なんだろう。

「真珠の星座」
「真珠の首飾り」
女性なら、それを眺めるだけで、ウットリするだろう。
しかし、男性でも、ウットリするのだ。
「彼女の胸元に、この首飾りをつけてあげるシーン」を描いて。
なんだこのエロオヤジは。

とりあえず、エロオヤジはひっこめろ。
今回、オヤジの出番はない。
このグラスを満たすのは、「極上の時間」だ。
まさしく、「エレガンス」。

すっきりした香り。
フルーティ。
白ブドウの皮のニュアンス。
しかし、スパークリングにしては、香りは豊かな方だ。
ただ、キリッと引き締まった感じがある。
なので、南国のものではないとハッキリ分かる。


味わい。
ややインパクトのあるアタック。
舌の上で、柔らかい泡の刺激の中に、ハッキリとした果実味。
これは、「リンゴ」「グレープフルーツ」「レモン」だ。
リンゴの甘味。

それより強い、レモンの酸味。
グレープフルーツのような味わいが、その甘味と酸味を仲介しているような感じ。
だから、トータルではやや酸味が強い。
「豊かな果実味のアンサンブルを持ちつつも、引き締まった味わい」
なんというバランスだ。

しかし、「バランスが良い」という表現をした時点で印象が消される「しっかりした味わい」を、このワインは持っているのだ。
バランスしつつも、非常にしっかりした味わい。
余韻は、長い。
驚くほど長い。
30秒を超えた。

実に美味しい。
飲んでも飲んでも、飲み継ぎたくなる。
基本、泡モノ(発泡ワイン)は、ぼんやりした味わいの方が良い。
泡が際立つからだ。

味わいが強いと、泡の良さが薄れやすい。
(だから、味の強い赤ワインのスパークリングなどはあまり人気が出ない)
しかし、このワインは、「泡」と「味わい」を両立させている。
「そこらの泡ものよりも、泡ものらしく」
なおかつ「そこらの白ワインよりも、果実味が豊か」

特別な時間、を超えて、「特別な一日」。
それを満喫できる1本だ。
特別な一日を満喫するための、最良のお伴。
それがこの、モエシャンネクターである。

このワインを一言で言えば。
「午前中降雪し、午後はカラリと晴れ上がった、清涼感あふれる元旦」
まさに、新春にふさわしい味わいだ。
たくさんの要素が集まりながらも、清涼感と上品さで包まれているのだ。


余談。
「モエ&シャンドン社」
フランス、シャンパーニュ地方エルベネ村に1743年創業。
今では、シャンパーニュの最大手であり、世界で最も有名なシャンパーニュとなっている。
世界で最も有名なシャンパーニュと言えば「ドン・ペリニョン」だが、これはモエ&シャンドン社のもの。
モエ&シャンドン社はオーストラリアにも進出し、オーストラリアのブドウで「シャンドン」という果実味豊かな秀逸な発泡ワインを造っている。

「ドン・ペリニョン」は、もともとは人物の名前。
修道士ドン・ペリニョン氏は、二つの偉業を成した。
一つは、「発泡ワインにコルク栓をする」という大発明をしたこと。
もう一つは、「品種をブレンドすることによって、毎年味が大きく変わるのを防いだ」こと。
現在、シャンパーニュが世界中で広く飲まれているのは、修道士ドン・ペリニョン氏の功績である。


MHD(モエ ヘネシー ディアジオ株式会社)さん公式サイト↓
http://www.mhdkk.com/pricelist/product/champagnes/moet_chandon/


余談2
発泡ワインの泡立ちを良くするには?

発泡ワインの泡立ちを良くするコツは4つ。
①グラスの内部が乾燥していること。
②グラスは、胴長で小口径のものを用いること。
③Y字型のクーペグラスは、特別な乾杯の時に限る。
④クリスタル製のグラスを用いること。

「①グラスの内部が乾燥していること」

発泡ワインが、グラス内部のあちこちから泡の糸を立ち上げる現象。
これは、液に溶け込んだ炭酸が、グラス内壁の凸凹に当たって泡化することで生じている。
だから、この泡の糸を最大限発現させるためには、液がグラス内部に直接触れることが必要となる。

従って、グラス内部が濡れていたり、油膜がついていたり、他のワインを注いだ後で発泡ワインを注いだ時などは、泡の糸が美しく現れにくくなる。
だからグラスの内部が乾燥していることが大事なのだ。

「②グラスは、胴長で小口径のものを用いること」

胴長のグラスならば、泡の糸が長くなる。
美しい泡の糸を見ることができる。
そして小口径(グラスの口の直径が小さい)の方が、炭酸が抜けるのが遅くなる。
だから、発泡ワインを飲むにはU字型の「フルートグラス」を用いるのが理想的なのだ。

「③Y字型のクーペグラスは、特別な乾杯の時に限る」

普段お酒を飲まない人でも、発泡ワインを飲む機会はある。
例えば、「結婚式の乾杯」。
または会社の創立記念式典の「懇親会」。
あるいは「立食パーティー」「婚活パーティー」などだ。

その時、たいてい発泡ワインは、Y字型のグラス「クーペグラス」に注がれていただろう。
逆三角形のグラスに脚がついている、胴が短くて大口径のグラスだ。
だが実はこのY字型のクーペグラス、「発泡ワインに最も適さない形状」なのだ。

何故なら?
「泡の糸が極端に短くなる」
「グラスの口が広いので、炭酸が高速で抜けてしまう」からだ。
要するに、Y字型のクーペグラスは、発泡ワインの命である「泡」を、最も台無しにしてしまうグラスなのだ。

ではなぜ、「結婚式の乾杯」「懇親会」「立食パーティー」では、クーペグラスが使われるのか?
それは、昔からの礼儀作法の慣習から来ているそうだ。

だから、そのような儀式の時はクーペグラスで仕方がないとして。
自宅で泡を堪能するならば、まずもってクーペグラスは論外。
胴長で小口径のフルートグラスを用いるべきだ。
もしも、自宅で発泡ワインを飲む時、かつての経験から「クーペグラスに注いで」飲んでいる人がいるならば。
きっと、その発泡ワインは「アワワワワ」と泡を吹いてぶっ倒れることだろう。

「④クリスタル製のグラスを用いること」

グラスの材質はガラスだが、そのガラスでもクリスタル製のガラスの方が良い。
クリスタル製のガラスは、硬度が高く透明度も高い。
しかし、実は表面を顕微鏡で見ると、「キメが荒い」のだ。
キメが荒い、つまり、表面の凸凹が多いということ。
前述の通り、発泡ワインの泡は、「液に溶け込んだ炭酸がグラス内壁の凸凹に当たって泡化することで生じている」
ということは、「グラス内壁の凸凹が多い=キメが荒いグラス」が最適、ということなのだ。


268.コノスル コセチャ ノーブレ レイト リースリング2012
Cono Sur COSECHA NOBLE Late Riesling


・生産者:コノ・スル
・生産国:チリ
・輸入者:株式会社スマイル
・格付け:?
・Alc度数:12%
・容量:375ml
・価格:1000円

コノ・スルの甘口。
品種はリースリング100%
遅摘みブドウと貴腐ブドウから造られる。
「コセチャ ノーブレ」とは、「高貴な収穫」という意味。
つまり、収穫を遅らせて貴腐化させたブドウを摘んだ、といった意味を表わすものなのだ。

輝きのある、レモンイエローから淡い金色。
デスク(液面を真横から眺めた時の、液面の厚み)は、けっこう厚め。

香り。
おおお!
一発で「チリ」。
モロにチリ。
鉱物系。
岩石。
ゴム。
なめし皮。
ゆでモヤシ。
茹でた茄子。
茹でた青ピーマン。
これって、赤ワインの香りだ。

味わい。
ややとろみのあるアタック。
直後。
ドーンと味わいが広がる。
ガス。
ゴム。
鉱物系。
完熟リンゴ。
蜂蜜の甘味。
酸味もあるが、これは梅酒の梅肉のような、甘さとアルコールに包まれた甘味。

余韻は、割とあっさり。
10秒ほど。

ううむ。
面白い。
糖分凝縮の遅摘みブドウを仕込んだ甘口。
といっても、ソーテルヌとは全く異なる。

「より、チリらしさが出ている」といった感想が正直、全てだ。
味そのものは強いのだが、それを上回る香りが、鉱物系と、ゴム。
まさに、チリ。
「チリらしさ、全開」といった感じだ。

というわけで、5日置いてから続きを飲むことにする。

5日後。
「あまり変わらす」(笑)。
やっぱり、チリらしい「強い果実味」と「鉱物系のニュアンス」だった。

このワインに合う料理はこちらをどうぞ↓
サイト「ワインサーチ/株式会社スマイル」さん
http://www.smilecorp.co.jp/wine/detail.php?wineId=481


269.カープーカー ソーヴィニョン・ブラン2013
Kapuka Sauvignon Blanc


・生産者:ファイン・ワイン・パートナーズ
・生産国:ニュージーランド南島マールボロ地方
・輸入者:メルシャン株式会社
・格付け:?
・Alc度数:13.5%
・容量:750ml
・価格:1000円


スクリューキャップ。
液温、約10℃
やや青みを帯びた、淡い黄色(JAUNE VERT)

香り。
豊かだ。
そして、一発で「ソーヴィニョン・ブラン」だと分かりそうな香り。
青草。
ハーブ。
スパイス。
ホップ。
カスケードホップ。

味わい。
穏やかなアタック。
舌の上でホールドする。
すると、おお!
色の淡さとは裏腹に、しっかりした味わいが広がる。
甘味。
これは、青リンゴや洋梨の甘味だ。
酸味。
まるで、ミカンを食べたかのような、リアルな味。
とってもフレッシュな酸味。
(若いという意味ではなく、収穫してからあまり時間が経っていないという意味)
素晴らしい、活き活きとした酸味だ。
飲み込んだ後、じんわりと唾液が出てくる。
これぞ、白ワインの真骨頂。

余韻はわりとあっさり10秒程度。
清涼感にあふれる。

これは、予想を上回る美味しさだ。
豊かに香るが、「青臭さ」が突出していない。
辛口仕上げだが、青系果実の甘味も感じる。
酸味はハッキリ主張するが、もぎたての柑橘類のような、瑞々しく活き活きとしたボリュームを伴う。
イメージで言えば、「皮に青みがあるミカン」。

実にお見事。
やっぱり、NZマールボロのソーヴィニョン・ブランは、元からレベルが高い。



飲んだワインを簡単に記録できる無料のスマホアプリ「Vinica」↓
https://vinica.me/Kapuka-Sauvignon-Blanc-w44518


270.オノロ ベラ2013
HONORO VERA


・生産者:ボデガス アテカ
・生産国:スペイン
・輸入者:株式会社稲葉
・格付け:DO
・Alc度数:14%
・容量:750ml
・価格:1200円


品種はガルナッチャ(グルナッシュ)100%。
アカデミー賞で振舞われたワインらしい。
「オノロ」はお婆ちゃんの名前だとか。
「ベラ」はひいお婆ちゃんの名前だとか。

でもなぜか、ラベルの絵柄は、男性。
精悍な男性の、横顔。
しかも、エンボス加工でアーティスティックな模様が施されている。

エッジにハッキリした紫色を持つ、赤黒色。

香り。
豊かだ。
樽。
ゴム。
鉱物。
ガス。
木の枝。
完熟果実。
ジャム。

味わい。
滑らかなアタック。
木の枝、茶葉のような、カテキン系の渋味。
だが、ハーブやスパイスのような尾を引く。
甘味は感じるが、言わば霜降り牛肉の脂分のように、渋みと同居して点在している。
その後訪れる、リアルな果実味。
おおお、おおおおー!
果実味が、底なしに強まって突き抜けていく。
何という強い酒質だ。
これって、鉱物系とガス系のニュアンスさえなければ、「ラトゥール」や「カントメルル」に匹敵。



ブログ「酒の三平のブログ」さん「今年のアカデミー賞のパーティーで大評判だった「オノロ ベラ’12/赤」! 」記事↓
http://ameblo.jp/gonkenchan/entry-11588560251.html


 
271.マクギガン トラミナー・リースリング2013
McGUIGAN TRAMINER RIESLING


・生産者:マクギガン
・生産国:オーストラリア
・輸入者:株式会社カサ・ピノ・ジャパン
・格付け:?
・Alc度数:11.5%
・容量:500ml
・価格:700円


透明に近い、淡い黄色。


しっとりした香り。
青リンゴ。
パパイヤ。
マンゴー。
バラ。
ライチ。
ライム。
マスカット。
微妙に青ピーマン。

味わい。
滑らかなアタック。
水のよう。
薄い梅酒のような、甘酸っぱさが広がる。
スッキリした味わい。
ハッキリした爽やかな酸味が輪郭を形成。
後から、グイッとフルーティな甘味を感じる。
リースリングにしては、甘味が強め。

飲み込んだ後、舌の上に青リンゴのニュアンスが残る。
余韻は、程よい、10~15秒。

品種がリースリングだけあって、「スッキリした」印象。
飲みやすい。
だが、さすがオーストラリア。
伸び伸びとしていて、雄大なスケール。
アルザスやドイツのリースリングと比べて、果実味が豊か。

ハッキリした爽やかな酸味の輪郭。
その中は、トロピカルなフルーツ風味で満たされている。
いや、フルーツだけではない。
黄色系や薄緑系の野菜のニュアンスもある。

何度か飲み継ぐと。
舌の上には毎回、初めに酸味が当たる。
しかし、すぐさま雄大な甘味がその尖りを洗い去っていく。
だから、トータルで「甘くてゆったりした印象」なのだ。
実にお見事。



ブログ「CAFE ANNA ANNEX」さん「オーストラリアのマクギガン トラミナー リースリング」記事↓
http://anna.blog.jp/archives/42404131.html



272.カベルネ・バイ・エニーラ2011
CABERNET ENIRA


・生産者:ベッサ・ヴァレー・ワイナリー
・生産国:ブルガリア
・輸入者:株式会社ヴィントナーズ
・容量:750ml
・Alc:14.5%
・価格:1900円

「プティ・エニーラ」で感動したベッサ・ヴァレー・ワイナリーの赤。
品種は主にカベルネ・ソーヴィニョン。

エッジがほのかにガーネットがかって見える、赤黒色。
若いカベルネにしては、チリのような強い紫色を、あまり感じない。
なんとなく、ボルドーのカベルネ主体のものに似ている感じ。

香り。
しっとりとしていて、穏やか。
インクのような感じは少ない。
チェリー。
メロン。
パプリカ。

滑らかなアタック。
舌の上で、全方向へコクが広がる。
粒子の細かい甘味が、さーっと舌に沁み込み、続いて粒子の大きいタンニンが押し寄せる。
タンニンは強い。

渋い。
しかし、甘味が初めに入って来るため、きつくはない。
バランスが良い。
強いボディの割には、シャープでスマートなフィニッシュ。
余韻はあっさりめ10秒~15秒。
その後、メロンのような甘味が口の中に残る。

ううむ。
面白い。
「ボルドーに6~7割がた似かよった」感じだ。
残り3~4割は、この甘味からしてやっぱり「カリフォルニア」だ。
しかし、産地は「ブルガリア」なのであった。



「家飲みワイン・女子会・パーティーワインの通販「LIQUOR SHOP MUKAI」さんサイト↓
http://www.l-s-mukai.co.jp/item/2704/

楽天市場「カベルネ・バイ・エニーラ2011」↓
http://item.rakuten.co.jp/tochikame/1007000067/


273.コンチャ・イ・トロ カッシェロ・デル・ディアブロ デビルス・コレクション レッド2013
CONCHA Y TORO Casillero del Diablo Collection red


・生産者:コンチャ・イ・トロ社
・生産国:チリ
・輸入者:メルシャン株式会社
・Alc度数:13%
・格付け:?
・容量:750ml
・価格:1490円

コンチャイトロ社の安うまワインのラインネップ。
「フロンテラ」(約700円)
「サンライズ」(約1000円)
「カッシェロ・デル・ディアブロ」(約1300円)

このワイン「カッシェロ・デル・ディアブロ デビルス・コレクション」(約1500円)は「カッシェロ・デル・ディアブロ」の上級版。
「カッシェロ・デル・ディアブロ」のデビルバージョン。
品種の明記はない。
よって、多品種のブレンド。


フランスワインは基本的に、「ネガティブセレクション方式」である。
それは、「基準に達しないものを“セカンドラベル”に切って落とす」という方式。
一方、アメリカでは逆に、「ポジティブセレクション方式」が採られている。
それは、「基準を上回ったものを“上級版ラベル”という別品で送り出す」という方式。
そしてこのワインは、コンチャ・イ・トロ社の「カッシェロ・デル・ディアブロ」ラベルの上級版。
「カッシェロ・デル・ディアブロ」を造るぶどうの中でも特に優れた区画のぶどうのみを集めてブレンドしたものである。

とにかく「紫が多い」、赤黒色。

香り。
豊か。
いはゆる「ラブルスカ・スメル」「フォックス・スメル」のような。
完熟した黒果実。
カカオ。
チョコレート。
杉。

味わい。
滑らかなアタック。
その後、じんわりと強い味わいが広がる。
おお。
これは、カカオ、チョコレート。
黒果実。
非常に強いボディ。
(ここまでは、「サンライズ」と似ている)

なのに、渋さをあまり感じさせない。
どちらかというと、甘味寄り。
タンニンは、しっかりとある。
(ここまでは、「カッシェロ・デル・ディアブロ」と似ている)

されど、表現は「穏やか」。
タンニンとのコンタクトが、柔らかいのだ。
ああ、その奥ゆかしさ、複雑さ。
これぞ、「エレガンス」。


余韻は、やや長め、15秒ぐらい。
トータルで、バランスがいい。
しっかりした濃い味わいなのに、エレガンスな感じもある。

チリワインに「エレガンス」なぞ望む人は、そういないだろう。
チリワインは基本的に「安い」「その割に濃い」「タンニンと甘味がはちきれんばかりにバンバン」というものだからだ。
しかし、やはり「ポジティブセレクション」、上級版は、違う。
複雑さを持つ。
そして、静寂さを持つ。


5日目。
色合いは未だ紫。
香りは、いくぶん丸い感じになっている。
杉の香りが果実香よりも前に出ている。
味わいは、いまだ強い。
黒果実。
しっかりしたタンニン。
おや、甘味が、酸味を伴っている。
「果実味」→「タンニン」→「甘味」→「酸味」の順。
ジンファンデルにも似た感じになっている。
飲み込んだ後の余韻に、ソルトクラッカーのニュアンスをハッキリ感じる。

ああ、これはお見事。
5日目でも、いやむしろ5日目の方が、バランスが良くて美味い。
「サンライズ」そして「カッシェロ・デル・ディアブロ」と比べてどう違うか?
それは。
「それらよりも、内包世界が広い」
「それらよりも、よりエレガンス」
うう、やばい。
「サンライズ」のレベルは、そろそろ卒業するべきか。

「そうしたまえ」
と声がした。
はっ!
誰?
誰だ?
まさか、瓶の中に、誰かいるのか!?
デビルか?
デビルがいるのか!?


キリンさんサイト「カッシェロ・デル・ディアブロ デビルス・コレクション レッド」ページ↓
http://www.kirin.co.jp/products/wine/cyt/wines/diablo/collection/wine_12.html


274.コノスル ヴァラエタル ソーヴィニョン・ブラン2014
Cono Sur SAUVIGNON BLANC


・生産者:コノ・スル
・生産国:チリ
・輸入者:株式会社スマイル
・格付け:?
・Alc度数12.5%
・容量:750ml
・価格:800~900円


チリの有名なワインメーカー「コノ・スル」の白。
品種は「ソーヴィニョン・ブラン」。

コノ・スルとは、スペイン語で、「南の円錐」の意味。
英語で言えば「サウス・コーン」となる。
南の円錐、と言えは、そう、「南米大陸」である。

透明にかなり近い、非常に薄い色合い。
甲州と同じぐらい。

香り。
色とは裏腹に、かなり豊か。
フレッシュなシトラス。
白ネギ。
白菜。
モッツァレラチーズ。
「青草」の感じがほとんどない。
これは、ニュージーランドのソーヴィニョン・ブランに似ている。

味わい。
やや刺激のあるアタック。
水のよう。
と思いきや、舌の上に広がる、溌剌とした酸味。
そして、その酸味の奥に、数々のミネラルやフルーツが感じられる。
フレッシュな印象なのに、奥深さを感じさせる。
ああ、これって、「シュール・リー」製法の甲州に、かなり似ている。

余韻はそこそこ、10秒前後。
レモンのような、キリッとした酸味を輪郭に残しつつ消える。
ああ、これもまた、甲州によく似ている。
この、ハッキリした鋭い酸味の奥に雄大な底辺を持っている「円錐」のイメージを感じ取れなかった場合。
ブラインドで飲んだら、「甲州」と応えてしまうかもしれない。

すっきり飲める。


「それいけ! デイリーワイン!! ブログ版」さん「コノスル ソーヴィニョン・ブラン ヴァラエタル 2013」記事↓
http://blogs.yahoo.co.jp/dailywinejp/archive/2014/08/13



275.コンチャ・イ・トロ カッシェロ・デル・ディアブロ デビルス・コレクション ホワイト2013
CONCHA Y TORO Casillero del Diablo Collection White


・生産者:コンチャ・イ・トロ社
・生産国:チリ
・輸入者:メルシャン株式会社
・Alc度数:13%
・格付け:?
・容量:750ml
・価格:1490円

創業120年の歴史を持つコンチャ・イ・トロ社。
このワインは、同社の「カッシェロ・デル・ディアブロ」の上級版。
「カッシェロ・デル・ディアブロ」ワインの中でも、最高の区画のぶどうのみを使用した逸品。
品種の明記はない。
よって、多品種のブレンド。

「カッシェロ・デル・ディアブロ」とは、英語で言えば「セラー・オブ・デビル」。
「悪魔のセラー」の意味だ。
同社に伝わる「悪魔のセラー伝説」にちなんだもの。

「悪魔のセラー伝説」とは。
昔々、同社の秘密の蔵(セラー)に、とんでもなく美味しいワインが貯蔵されていた。
あまりに美味しいために、盗み飲みが後を絶えなかった。
そこで、創業者ドン・メルチョー氏が、盗み飲み対策として、噂を流した。
「あの蔵には、“悪魔がいる”」と。
手を出した者は呪われる、ということだ。

「飲んだヤツには、悪魔のたーたーりーがー…ふはははは!!!」

みんな内心、震え上がった。
創業者が言うのだ、効果はてきめんだっただろう。
また、「悪魔なんて全く信じない」という者にとっても、「悪事は必ず誰かに見られている」「何事も因果応報だ」と意識させるという効果はあっただろう。

そして、このワインは、その「悪魔のセラー伝説」に出てくるデーモン閣下?がベストチョイスして下さった逸品である。


透明感のある、青みを帯びた淡いイエロー。
ディスク(液面を真横から眺めた時の、液面の厚み)は約1mm。

豊かな香り。
トロピカルフルーツ。
ミネラル香。
茹でたブロッコリー。
キュウリ。
ウリ。
メロン。
枝豆。
エンドウマメ。
マンゴー。
ビワ。
洋梨。
若いパイナップル。

味わい。
滑らかな、水のようなアタック。
舌の上に広がる味わいは、おお、水のように穏やか。
しかし、その後じわりと広がる。
柑橘系の酸味。
それが分厚い。
しかし、甘味が溶け込んでいる。
だから、ハッキリした酸味の壁を感じつつも、甘味も感じられ、「キツい」感じがない。

ああ、「サンライズ」のシャルドネに似た感じがある。
「カッシェロ・デル・ディアブロ」のソーヴィニョン・ブランにもよく似ている。
しかし、それらよりも、ずっと、複雑。
余韻でラブルスカ・スメルを感じることで、チリだと分かる。

これは、実に素晴らしい。
「サンライズ」のシャルドネのような、溌剌とした酸味。
「カッシェロ・デル・ディアブロ」シャルドネのような、豊かな果実味。
「カッシェロ・デル・ディアブロ」ソーヴィニョン・ブランのような、柑橘類の感じ。
それらを、「全部持っている」のだ。

底辺の非常に大きな、雄大な「酸味」。
つまり、「キリッと」「キューっと」という酢のようなレモンのような酸味ではないのだ。
複雑で、ミカン、ポンカン、ハッサク、グレープフルーツ、オレンジ、などなど「とにかく複雑」。

これは、美味い。
これは飲まない手はない。
スクリューキャップなのもGood!
グラスに注いだ後、すぐにキャップを閉めて、冷蔵庫で保管できる。

そして、冷蔵庫の中から声がするのだ。
「飲まないヤツには、悪魔のたーたーりーがー…ふはははは!!!」

えっーー!?
…あのー、すいません…“飲んだヤツがたたられる”んじゃ、なかったんですか?…。

「…、……、ふははははーーー!!」

…あのー、すいません…、えーっと…やっぱり飲んだ方が
「ふははははーーー!!」


キリンさんサイト「カッシェロ・デル・ディアブロ デビルス・コレクション ホワイト」↓
http://www.kirin.co.jp/products/wine/cyt/wines/diablo/collection/wine_13.html



276.エスピリトゥ・デ・チリ グラン レゼルヴァ2011 カベルネ/メルロ/シラー/カルメネール 
ESPIRITU DE CHILE Gran Reserva



・生産者:The Aresti Winery
・生産国:チリ
・輸入者:コルドンヴェール株式会社
・Alc度数:4品種とも13.5%
・格付け:?
・容量:375ml・価格:600円
・容量:750ml・価格:1000円

エスピリトゥ・デ・チリ グラン レゼルヴァ2011の赤4品種。
カベルネ・ソーヴィニョン。
メルロ。
シラー。
カルメネール。

全部2011年のもの。
そして全部アルコール分が13.5%。
後は品種が違うだけ。
メルロだけがミディアムボディで、後はフルボディ。
おお!
ここまで条件が揃えば。
「ブラインド・テイスティング」するしかないだろう!

そこで、急遽100均ダイソーで小型のワイングラスを4個調達。
テイスティングなら、このサイズで十分だ。
そして、ワクワクしながら、ブラインド・テイスティングに挑戦。


①4つのグラスに白いシールを貼り、品種名「CS」「M」「S」「CM」と書いておく。
CS:カベルネ・ソーヴィニョン。
M:メルロ。
S:シラー。
CM:カルメネール。
②シールに書いた品種名の通りに、4つのグラスに4品種をそれぞれほぼ同量注ぐ。
③白いシールの上に、目隠し用の青いシールを張る。
④4つのグラスをぐるぐる位置移動しまくり、品種を分らなくする。
⑤青いシールの上に「1」「2」「3」「4」と番号を書く。


⑥では、1番からテイスティング。

エントリーNo.1番。

色。
エッジがやや透明に近い、紫色。
中央は、健全な、濃い色合い。

香り。
おお!
木の枝。
粘土。
青ピーマン。
皮。
黒果実。

味わい。
滑らかなアタック。
木の枝のニュアンスが強い。
渋味は弱め。
甘味がじんわり広がる。
酸味は奥の方にぼんやりとある。

余韻は10秒。
余韻にモナカの皮のニュアンス。

エントリーNo.2番。

色。
エッジがやや透明に近い、ややルビー色。
中央は、健全な、ややブラウンやオレンジを持つ色合い。

香り。
おお!
粘土。
青ピーマン。
皮。
黒果実。
タール。
アスファルト。
鉱物。

味わい。
滑らかなアタック。
インクのニュアンスが強い。
渋味は、強め。
甘味と酸味はバランス。
とにかくタンニンが強い。

余韻は10秒。
余韻に甘味を感じる。

エントリーNo.3番。

色。
エッジがやや透明に近い、ほのかにオレンジを持つ紫色。
中央は、健全な、濃い色合い。

香り。
おお!
しっとりした、草の多い林。
黒果実。
甘い香り。
豆系。

味わい。
滑らかなアタック。
茹でた小豆のニュアンスが強い。
渋味は弱め。
甘味がじんわり広がる。
酸味はほとんど感じられない。
味わいに、広がりがある。

余韻は短め、10秒いかないか。
余韻にゴボウのニュアンス。


エントリーNo.4番。

色。
エッジがやや透明に近い、ややルビー色。
中央は、健全な、ややルビー色を持つ濃い色合い。

香り。
おお!
木の枝。
蜂蜜。
青ピーマン。
黒果実。
鉱物系はない。

味わい。
滑らかなアタック。
ボディが優しい。
ミディアムボディだ。
スッと飲める。
渋味は弱め。
甘味がじんわり広がる。
酸味はあまり感じない。

余韻は10秒。
余韻に茹でた小豆のニュアンス。



さて私の解答。
「一番タンニンが強かったのは、2番。よって2番はカベルネ」

「一番ふくよかで広がりがあったのは4番。しかもミディアムボディ。よって4番はメルロ」

「1番と3番を飲み比べて、スパイシーさを感じるのは3番。よって3番がシラー」


「消去法で、4番がカルメネール」
1番カルメネール。
2番カベルネ・ソーヴィニョン。
3番シラー。
4番メルロ。



さて。
正解は!


1番「CM」:カルメネール。
2番「CS」:カベルネ・ソーヴィニョン。

3番「S」:シラー。
4番「M」:メルロ。

おお!
全部正解!
やったね。

私のテイスティング能力は、まあまあか。

考察。
品種を当てるのは、そんなに難しくない。
各品種には、それぞれ突出した特徴がある。
その特徴を感じ取ればいいのだ。

品種の特徴。
カベルネ・ソーヴィニョンは、タンニン(渋味)が強い。
メルロは、とにかく柔らかでふくよかで大らか。
シラーは、とにかくスパイス(香辛料)感が顕著。
カルメネールは、実は謎(笑)



ブログ「今日の後に今日なし」さん「エスピリトゥ デ チリ グラン レゼルヴァ シラー」記事↓
http://prado.blog64.fc2.com/blog-entry-1368.html



277.ウルフ・ブラス イーグル・ホーク シャルドネ2013
WOLF BLASS EAGLEHAWK CHARDONNAY


・生産者:ウルフ・ブラス
・生産国:オーストラリア
・輸入者:三菱食品株式会社
・Alc度数:13.5%
・格付け:?
・容量:750ml
・価格:800円~900円

KKベストセラーズ出版の「一個人 至福の極旨ワイン大賞BEST300」2010年版。
その中の「白ワイン部門 シャルドネBEST10」で、このワインの2008年ものが「第一位」だった。
その5年後、2013年のものはどうだろうか?
期待する。

微弱に青みを帯びた、淡い黄色。

香り。
豊か。
甘味がある。
フルーティ。
フレッシュな感じもある。

味わい。
滑らかなアタック。
直後、柑橘果汁のような、甘味と酸味。
強めの甘味を、キュッとくる酸味がまとめている。
素晴らしい、活き活きした果実味。
はっきりした味。
されど焦りはなく、おっとりと雄大な感じがある。
この雄大さを感じさせるものは、そう、ミネラル感。
まるで「硬水を使ったビール(ドイツ・ミュンヘンのビール)」のような、穏やかなれどゆったりとじわじわ広がる感じがあるのだ。

余韻。
長い。
15秒以上。
そして、舌や口腔いや、体にしみこむような、しっとり感。
何か、「すごく栄養がある」ような印象。

これは、正直、「期待以上!」。
美味い!
実にお見事!

豊かな香り。
強めの甘味。
されど、しっかりした酸味。
ボリューム満点。
されど、引っかかりがなく、雄大な感じ。
北海道を感じる。
バランスが良く、どんな料理にも合いそうだ。

そして、とにかく体が「これは美味い」と言う。
ビタミン、ミネラルなどの栄養分が多いのだろう。
飲み継がずにはいられなくなる。

これで、1000円未満だ。
これは、驚く他ない。
2つの意味で、「安くて美味しいワインの筆頭格」だ。
ひとつは、「1000円未満でこの味わい」という、味に対する評価。
もうひとつは、「合わせる料理をいちいち選ばなくても全く問題ない」という、安心感。


イーグル・ホーク(EAGLEHAWK)とは、「オオイヌワシ」の意味。
創業者ウルフ・ブラス氏が初めに開いたワイナリーの地名に由来する。
その地名。
その地名は、先住民の言葉で“ビルヤラ”と言われていた。

創業者ウルフ・ブラス氏が初めに開いたワイナリーの地名「ビルラヤ」。
ビルヤラとは、先住民の言葉で「オオイヌワシ」の意味だったのである。
とどのつまり、「イーグル・ホーク(オオイヌワシ)」」とは、先住民の言葉「ビルラヤ(オオイヌワシ)」という意味だったのだ。
ここに、先住民への畏敬の念や、先住民の祈りに寄り添い合おうとするニュアンスを感じる。

「先人に対する、畏敬の念」。
それが、人生で最も大切な思いの一つであることは、間違いないだろう。
というのも。

「人生とは究極、“礎(いしずえ)”である」

との悟りを得た瞬間。
「全ての先人が、、“礎(いしずえ)”であった」
それが、見えるからだ。
全ての先人が、、“礎(いしずえ)”として、私を支え、導き、そして私の存在を、祝福し続けていたのだ。
それが、分かるからだ。

「全ての先人が、、“礎(いしずえ)”であった」
それに対する理解が、悟りを与える。
「人生とは究極、“礎(いしずえ)”である」
という悟りをだ。

そしてその悟りは、一つの、穏やかでひそやかな、されど究極の強さを伴う思いへと転換する。
「私も、誰かの礎となろう」
その、思いへと。
「私の人生というワン・ピースを、礎となるべく、世界に捧げよう」
その、思いへと。



ブログ「極私的なワインテイスティングノート シニアワインエキスパートのテイスティングノート。楽しくワイン修行中です。」さん「ウルフ・ブラス イーグルホーク シャルドネ2008」記事↓
http://tnishino.blogspot.jp/2009/06/2008_26.html


0664安くて美味しいワイン特集~ワインワールドの旅Vol.11(完)