夫の親友

昨日の日曜日は、お客様を招いてのバーベキューパーティーを予定しておりました。
そのため、ミソララ夫妻、日曜日だというのに７時起きで買出しです。

毎週日曜日（6：00ＡＭ～12：00ＰＭ）は、
オークランドの西部アヴォンデール競馬場でマーケットが開催されます。
野菜、果物、魚介類、衣料品、アンティーク、工具、飲食系の屋台
その他諸々（含む、怪しげな物）が並ぶ一大マーケットです。
決してお洒落なマーケットではございませんが、
青果物等は新鮮な上お安いので、いつも大変な人出です。
ローカルな雰囲気を味わってみたい方や、
少しでも家計を低く抑えたい方にはおすすめ。

さて、このマーケットに到着したのが、午前８時少し前。
大通りはかなり遠くまで路上駐車の車が一杯ですが、
ミソララ家はそこまで庶民ではございませんので、
始めから２ドルの駐車場に車をいれます。

そしていざマーケットへ。
まずは衣料品の屋台がドッサリあり、
これを抜けると青果物ゾーンに入ります。
野菜売り場もそうですが、この衣料品ゾーンも、
お店の多くは中国系の方が取り仕切っているようです。
ついでに言えば、お客様も中国系の方が非常に多く、
ニュージーランドにいながらにして、
中国を旅行しているような気分を味わえます。

しかしながら、このような所で服を買うというのは、
一体どういう人達なのだろうと考えながら歩いておりますと、
夫が歩みを止め、真剣にハーフ丈のジーンズを物色し始めました。
そこへ気の良さそうな中国人と思しき中年男性が現れ、
そのデザインだったら君のサイズはこれだよと
一本のジーンズを箱から取り出してくれるではありませんか。

即、１５ドルにてお買い上げ。

試着室も無いこのような所で服を買うのは、
夫のような人だという事がよく分かった瞬間でした。
やはりミソララ家、庶民の中の庶民かもしれません。

その後ハードな買出しを終え帰宅したわたくし達ですが、
早速買ったばかりのハーフ丈ジーンズを穿いた夫が感動の一言。

「本当にぼくのサイズだ！」

中国人（多分）店長さん（多分）さすがです。
職人技とでも申しますか、
あのような試着室もないマーケットなどで働いていると、
人を見ただけで、サイズが分かってしまうということなのでしょう。

「今や、彼は僕の親友だ」

よく分かりませんが、夫のサイズをピタリと当てたがために、
あの気の良さそうな中国人男性は、夫の親友に勝手に選ばれてしまいました。

そしてこの日もう一人、夫の親友が誕生しました。
バーベキューにお招きしたゲストの一人、６歳のＫ君です。

Ｋ君は、２歳の弟Ａ君と一緒に持参のブロックで遊んでいたのですが、
わたくし、実は子供好きですので、一緒に遊びに交ぜてもらいました。
最初は楽しく普通に遊んでいたので、何をきっかけにそういう話になったのか、
まるで覚えていないんですが、Ｋ君が一言わたくしに言いました。

「あなたは、僕が今まであったなかで最もバカな人です」

わたくし、すかさず聞きました。

「えっ、あなたの弟よりバカだと？」

「彼の方が、まだマシです」

わたくし、６歳のＫ君の人生における
もっともバカな人という烙印を押された上、
２歳の男の子にも負けてしまったのです。

お客様がお帰りになった後、その話を夫にしましたところ

「Ｋは僕の親友だ」

そんなわけで、分かったような分からないような理由により、
この日夫の親友が二人誕生したのでした。



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写真は、夫の大親友つばめさん