【日本人の精神性はどこから来るのか】
それは先祖からでしょうね。先祖から、そういうものがずっと引き継がれて、色々なものがそうさせているのでしょう。ただ、私はこういう風に捉えているのです。
日本は、色々揺さぶられてきたわけです。戦争で言えば、日清戦争、日露戦争、第一次世界大戦、第二次世界大戦とありました。地震も、関東大震災から、様々な震災がありました。人間は揺さぶられたときに、余分なものが飛んで真ん中が残る、という風に捉えています。
福島で震災がありましたよね、その時に福島は四重苦にあったわけです。四重苦というのは、一つは地震です。二つ目は津波です。三つ目は放射能です。四つ目は風評被害です。この四重苦にあって苦しい、震災があって間もない頃に、私は福島に行って、福島の体育館で被災者に向かってスピーチをしたのです。どういうスピーチをしたかと言うと、
「みなさん、確かに四重苦で大変でしょうけれども、でも、それを良かったと捉えてください。良かったとはとても思えないでしょうけれど、もしあなたが、こんなに悲惨なことがあって、こんなに最悪で、って嘆き悲しんでいたら、津波で流されたり地震で潰されてあの世に行った人たちは、単なる犬死になってしまいます。皆さんは違います。
地震にあって、物が無くなったり、色々なことにが起きたとき、他の国だったらスーパーに強奪があったり大変なことがあるはずです。でも、皆さんは違っていました。きちんと秩序正しく食事の時間もお盆を持って並んでいました。そして自分よりお腹が空いている人がいたら、譲ってあげました。それが世界中のテレビに映ったわけです。
日本人はなんて礼儀正しいんだ、なんて優しいんだ。世界中の人が一時それで大騒ぎになりました。日本人はすごいって。一番褒めていたのは日本人を嫌いなはずの中国人の方です。知人の中国人から聞いたのですが、中国では気持ち悪いほどに、日本人を見習え見習えと大合唱になったそうです。ですから、皆さん素晴らしいんです。日本人として、そして東北の人、福島の人として、まず自分に誇りを持ってください。世界中の人が日本人を認めたのです。その人間性を認めたのです。
経済大国になったときに、お金の儲け方がうまいと、エコノミック・アニマルと言われたその時とは、褒められ方が違います。日本人の精神性、魂、そこを褒められたのです。全世界の人から、共通して、素晴らしいことだと認められたのです。」と、話をしました。
そして、私はこれは全部素晴らしいことだったと書かせたのです。普通なら怒るところですよね、「何が良かったと言うんだ、こんな最悪のことを」と石をぶつけられるかと思いましたが、私を招待した人に、そこのリーダーの人が「あの人は凄いよ、みんなあの人についていったら良いよ」って言ってくれました。
そうか、全部通じるのだと思いました。皆さん、一生懸命にそのワークをやっていました。深いところではみんな通じるのだということを私はこの身で体験しました。
佐藤康行
焼津市観光協会のページです。↓↓↓
https://www.facebook.com/yaizukankou/