【最強運】
何をやっても運が良い人もいます。例えば、泥棒が人の家に入るのに、たまたま人がいない、たまたま警備がいない、そしてうまく泥棒に入れた、これも確かに運が良いとも言えるでしょう。運が良い泥棒とも言えるでしょう。
しかし、それがもし、天から見ていたとしたら、本当に運が良いのでしょうか。相手の中にあった財産が自分の懐に入っただけで、財産そのものは変わっていませんが、天から見たら、自分の儲けのために泣いている人がいて、人を苦しめて、自分だけ豊かになっているのです。それは、決して運が良いとは言えないでしょう。
最も運が良い人は、相手も幸せになって、相手も豊かになって、同時に自分も豊かになって幸せになって、自分の行くところがみんな幸せになって豊かになるのです。そして、自分も幸せになって豊かになっていくのです。行くところ行くところ、全部同時にそうなっていく人が最強運な人と言えるのです。
佐藤康行
焼津市 海蔵寺(小川のお地蔵尊)
小泉八雲の小説「漂流」に出てきます。