時事解説「ディストピア」

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悪魔の飽食(あるいは基督抹殺論)

2015-06-29 00:08:50 | 反共左翼
731部隊と言えば、森村誠一の『悪魔の飽食』を思い出す。

これは在野の研究家にもレベルの高い研究が出来ることを示した
素晴らしい作品だが、写真の誤用をしたことで一時期発禁を受けたことがある。


この時期の森村氏に対する右翼の攻撃は凄まじいものだった。
以下、公式ホームページの文章を紹介する。



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全作品約300点中、これほど物議を醸した作品はない。

関東軍第731部隊の戦争犯罪を告発したこの作品は、
元隊員から提供された写真の中にインチキ写真が混入されていた。


これを見分けることができず、グラビア写真に誤用したことから、
マスコミに袋叩きにされ、右筋からも攻撃を受けた。


抗議電話は鳴りつづけ、夜中、窓に投石された。
仕事場のドアに赤ペンキをぶちまけられ、連日、抗議の手紙や脅迫状が配達された。


右翼の街宣車が押しかけて来た。私は外出時、防弾チョッキを着た。
神奈川県警が常に護衛してくれて、県外にはなるべく出ないようにと警告された。


一時、絶版されたが、後に角川書店から復刊された。
このとき、角川書店では、まず角川社長の身辺警護対策を講じたという。

http://morimuraseiichi.com/?p=9111
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正しいことを言っているのに、些細なミスのために、
意見を封殺されるのは、昔からあったのだなと思う。



今の在特会がやってることの比じゃない攻撃。

今の右翼は、言論テロが主体になっている印象を受ける。


桜井某や西岡某のように保守系雑誌・書籍・講演で活動するタイプは昔からいたが、
最近では個人のHPやブログに特攻し、炎上を仕組む連中がいる。


こういう奴らが右翼だった場合、私はむしろ安心する。
右翼の手下が右翼。これは自然な現象だからだ。


むしろ最近、私が心配しているのは右翼の手下に左翼が混じっていることである。

日本の右傾化は左翼の右傾化。いつも言っていることだが、
右翼と大差ない言説を掲げ、左翼を監視・攻撃する左翼をチラホラ見かける。


こういう連中が左翼に向ける視線というのは尋常ならざる敵意に満ちていて、
ちょっと考えられない行動を取ることもややある。


本人たちは「ワイらが新しい左翼や!」といきまいているが、
どう見たって、これは右翼の用心棒というか操り人形だ。


よく共産党の意見を「反対のための反対」と揶揄する人がいるが、
彼ら反共左翼は「賛成のための反対」を行っている。


安保体制を維持させるための護憲とか、軍事協力のための日韓友好とか、
新自由主義を続行させるための小泉構造改革批判とか。要するに部分的な反対しかしていない。


こういう左翼のお面を被った右翼は、それなりに信者がいて、
最近では、吹き替え内容を捏造したことがバレた池上彰とかが顕著だが、
彼らは以前から結構、あんまりな主張をしているのだが、あまり責められることはない。


逆に彼らを批判する人間が森村氏のように、
小さな間違いをネタに、大きな正しさを否定されてしまっている。


そういうわけで、支配者層にとって、御用組合ならぬ
御用学者・知識人である彼らほど優秀な弾除けはないだろう。


植民地の歴史を紐解くと、必ず現地に協力者がいて、個人的な褒美と引き換えに、
侵略者の代わりに彼らが同族を攻撃し、時には支配さえしているが、
それと同じものを感じる。卑劣さで言えば、彼らのほうが性質が悪い。




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