こんなCDを買った!聴いた!

最近購入した、または聴いたCDについて語ります。クラシック中心です。

バリトンで大地の歌

2008年05月25日 00時04分51秒 | マーラー
先週末、またまた岡山の中古やさんで、マーラーの交響曲「大地の歌」を買いました。レナード・バーンスタイン指揮のVPO。テノールはジェームス・キング、バリトンはディートリッヒ・フィッシャー=ディースカウの超有名な演奏であります。実は、このCDはもう20年以上前に買ってました。というのも、今でもあるんでしょうが、正規盤ではなく、正規盤からコピーしたものを1000円くらいで売っていたCDなんですね。もちろん、違法のものなんでしょうね。当時、CDは3000円くらいしていたのが当たり前だったので、同じ音源で安いと言うことで、何枚か買ったことを憶えています。今は、もうCDも安くなったので、その手のCDに手を出すことは無くなりました。中古やさんなんかでも、この手のCDは今でも売ってます。それもけっこうな値段でね。音質とかはまったく同じでしょうから、敢えて正規盤を買うこともないと言えば言えるんですが、あまり気色のいいもんではないので、今回かなり安い値段であったので、まあ買うことにしました。新書よりも安いとなれば、それほど買うことに抵抗はないんですね。やはり正規盤ですね。
それで、このCDですが、バーンスタインが初めてVPOを振ったもので、1966年4月、英デッカへの録音、今からもう40年も前のものになります。バーンスタインは、大地の歌をマーラーの交響曲として認識していなかったのですかね。ニューヨーク・フィルとの全集録音にも大地の歌は入っていませんし、晩年にDGに録音した全集にも入っていないんですね。また、1970年代にVPOとのLDの全集にも入っていません。この演奏の他に、1972年のイスラエル・フィルとのものがありますが、その他には録音がないのが残念です。DGへの全集には、含まれるものだったが、バーンスタインの死によって録音されなかったのでしょうか。または、当初から録音する予定はなかったのでしょうかね。
今回、正規盤でじっくり聴きました。違法盤との違いはもちろんありません。演奏は、素晴らしいです。まず、バーンスタイン。VPOの音色が極上の美しさです。第1楽章のスケールの大きさ、そして第6楽章の繊細さ、そして、弦楽器の何とも言えない美しさ、VPOの美音をバーンスタインが駆使して隅から隅まで行き届いた名演を繰り広げています。そして、声楽ではフィッシャー=ディースカウです。バーンスタインのはっきりとした演奏に呼応するかのように、これまた明確なものです。歌唱の意志がこれほどはっきりとした演奏はない、と確信します。どの楽章も素晴らしいのですが、やはり「告別」でしょうね。うまいの一言に尽きます。こんな言葉がはっきりとした歌唱はいいですね。最後の「春になれば愛する大地は…」のくだりは、バーンスタインのサポートを受けて、最大の盛り上がりを感じます。ただ、アルトの声が懐かしく思えるところもあり、やはり女声がいいかな、と思ったりします。なんと言っても、フィッシャー=ディースカウの歌唱は比類なきものです。
演奏の途中に、低い声が聞こえるときがあります。これバーンスタインの歌声でしようか?

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2 コメント

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これは懐かしい! (mozart1889)
2008-06-01 07:02:12
バーンスタインの「大地の歌」、素晴らしかったですね。懐かしいです。指揮もオケも歌手も、みんな素晴らしいです。
特にふだんはアルトのところを、フィッシャー=ディースカウがバリトンで歌っているのがまたエエですね。大好きな演奏で。LP時代からの愛聴盤です。
と言いつつ、実は僕もCDでは正規盤ではない駅売り海賊盤で聴いているんですが・・・・・
音は上々です。
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コメントありがとうございます。 (mikotomochi58)
2008-06-01 11:10:31
mozart1889様、ありがとうございます。
バーンスタインとVPOとの組み合わせは、至極当たり前のように思っていますが、このCDが録音されたころは、画期的な出来事だったんでしょうね。私はまだ小学生でしたが…。
出所不明の廉価CDは、最近はあまり見ませんね。今ほどCDが安くなかった時代では、貴重だったんでしょうね。他にも、10枚ほど持っています。
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