バージニア労働者

アメリカで働くってどんな感じ?アメリカの企業で働く統計アナリストの労働ブログ。アメリカ生活小話や猫も登場。

こんなもん、持ってるから (後半)

2008年03月22日 | アメリカde健康管理
こんなもん、持ってるから (前半)


あの日の衝撃は今もリアルに覚えている。

これまでありがたいことに、どんな検査をしてきても
結果は必ず『異常なし』で、やってこれた。

それが普通なんだと思っていた。

震える手で、再検査の予約をするために病院に電話する。
予約をする際に、その問題の検査結果のことを聞いてみた。

「どこが悪かったんでしょうか?」

そして電話に出た女が言う。

「両方の乳房にね、シコリが写っているのよ。それが何か
はっきりさせるためにも、再検査が必要なの。」

関係ないが、私は、もともとはっきりと物事を言う性格なのだが、
このときばかりは、はっきりとした口調はTPOを考えて使い
こなさなければ、と、ぼんやり考えていたのを思い出す。

ちょうどそのころ、ハニバニ(夫)は長期出張で、カタールのドーハに
行っていて、私は一人ぼっちだった。
誰かに優しい言葉をかけてもらわないと、怖くて泣いてしまいそうだ。
彼に電話しようとしたが、時間的に向こうは真夜中だったと思う。

どうしよう...。

結局私が選んだのは、乳がん検診を勧めた、担当医のDr.Wangだった。

そのときは、話はできなかったのだが、夜8時もすっかりすぎたころ、
彼女は電話してきてくれた。

「ハーイ、ワッツアップ(どうしたの?)ケイエス?」

事の全てを説明した。

受話器から聞こえてきたことは、私をびっくりさせた。

「あ~!ケイエス、ごめんね!!!それ、きっと私のせいよ。」

彼女が詫びた理由はこうだ。

まず、マンモグラム(乳を潰すやつね)は生理前は
避けなければいけない、なぜなら、痛みが大きくなるばかりでなく、
乳房が張った状態から誤診につながるから。

それを言い忘れていたことを、彼女は謝った。

「X線を見たわけじゃないから、はっきりとは言えないけど、
ケイエスが心配してるようなことは、まずないわね。
だいいち、乳がんが、両方の乳房で、同じ時期に発生することも
まず、稀だと思うの。」

親身になって話をしてくれて、Dr.Wangにはとても感謝した。

さて、あれからまた1週間後に再検査に行った。

今回は、もう生理前ではなかったことと、Dr.Wangに
勧められたとおり、前もって鎮痛剤を飲んでおいたので、
痛みは前回ほどではなかった。

しかし、ほっとしたのもつかの間、
「やっぱり今回のイメージも結果がよくないので、
これから超音波で調べます」と言われたときは、
心臓がどんどん沈んでいくような気がした。




妊婦さんの超音波と同じシステムかな

モデルのタイラ・バンクスも彼女のトークショーでやってました

これは全く痛みはなかった。
ただ、一緒に画面を見ていたのだけど、技術師が
同じ所を何度も何度もぐりぐりするもんだから、
「おお。そこが病に侵されているかもしれないところなのね」と
余計な勘ぐりを入れてしまうのだ。
(技術師は医師ではないので、何も言ってはいけないらしい。)

20分ぐらいで終わって、しばらくして
乳がんを専門をする医者が入ってきた。

不思議だが、彼が入ってくる瞬間から、おそらく私は
大丈夫だろうと思っていた。

だって、そのドクター、笑顔だったから。

「うん、大丈夫、大丈夫。やっぱりね、子供産んでないから
乳房が若いね。本当なら自慢できることなのに、
それが心配の種になったね。今度は5年後ぐらいに
また検査しにおいでね。」

私は、ドクターにこう言った。

「こんなもん、持ってても厄介なだけです!」




以前、ここのブログでも挙げたが(元気でいられること)、
元気で毎日を過ごせることを、それが普通だと思ってはいけないのだ。


Everyday is miracle.


とにかくね、早めの検査ってとっても大切だし、
何つっても、自分の体だからね。



これを読んでくれたみなさんが
健やかでいられますように。



↓乳がん検診、ちょっと勉強になった?







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