初キャンプ

こちらは夏休み真っ只中、就学児童がいるお宅では、長い休み中子どもたちに何をさせるか
皆苦労している模様。
しかしちゃっぷが通うのは保育園なので、休み中も通常通り。

でもやっぱり気分は夏休みなので、会社の同僚のご家族も一緒に計３家族でキャンプへ行って来た。
以前はかなり頻繁にやっていたのだが、キャンプへ行くのは５年ぶり。
アメリカでは初、もちろんちゃっぷにとっても初のキャンプだ。

キャンプ場はいたるところにあって、それこそ家から３０分以内でもできるのだが
（え、庭でもできるって？その通り）それではあまりに味気ないので
家から２時間くらいのDeSoto State Parkへ。
キャンプ場だけでなく、ロッジやテニスコート、プールなんかもあって
山の中なのでトレッキングも楽しめる、アラバマでも人気の公園。

こちらはキャンプといえばキャンピングカーが主流なので、
林の中のキャンプサイトも各区画が広々していて、隣のサイトとの空間もゆったりしている。
サイトごとに水道とバーベキューコンロが設置された快適空間だ。

７人の大所帯だが、子どもはちゃっぷだけ。
代わる代わるみんなに遊んでもらって終始ごきげん。
お昼寝の後はプールで遊び、バーベキューでは普段まったく口にしない肉も
「にく～にく～！」とパクパク食べ（うまい肉ならいいらしい）
夜ちゃんと寝てくれるかどうかが心配だったが、
（この分なら今夜は早々に寝てもらってあとは大人のゲーム大会だ～）と母は内心ワクワク。

　

寝る前にもうひと暴れしてもらおうと、男性陣にキャンプ場内にあるプレイグラウンド（滑り台やブランコがある）へ
連れて行ってもらい、私は奥様たちでおしゃべりしながら肉をほおばり極楽気分。
しばらくは、キャッキャとはしゃぐちゃっぷの声が聞こえていたのだが、突然「うわ～ん」と泣き声。
さては転んだかな・・・とちょっと気になったが「ま、お父ちゃんがついてるからいいか」と引き続きおしゃべり。
しかし、いつまでたっても泣き声が止まない。

しばらくして、ダンナに抱かれて戻ってきたちゃっぷの顔を見てサーっと血の気が引いた。
鼻から左頬、口、顎にかけて血だらけで見るも無残な姿に。
ブランコの最中、手を放して顔から落ちたらしい。
そりゃまぁ当然の大号泣だ。

幸い、擦り傷だけで済んだのだが、口の中も切ったので、なかなか血が止まらない。
いつまでたっても泣き止まず、やっと落ち着いても抱っこから降ろすとまた泣き出す。
汗だく&泥だらけなので、シャワーを浴びさせたかったが、服を脱ぐ事すら大暴れで拒否するので
仕方なくそのまま寝かせることにした。

しかし、これだけ機嫌がどん底に落ちてしまったら、子どもだから当然喜ぶだろうと思っていたテントも
ちゃっぷには、ただの暗くて狭くて恐ろしい空間としか感じられなかったらしい。
テントに入るだけで悲鳴を上げて嫌がる。
外で抱っこのまま寝つくのを待ち、そぉっとテントに入って寝かせる・・・しかしすぐに起きて悲鳴
という工程を数回繰り返し、２時間近く抱っこし続け、とうとう寝かし付けに成功した頃には私もダンナもぐったり。
大人の時間は諦め、そのまま一緒に寝ることになった。

でも寝返りをうつ度に、「いや～いや～」の寝言と共に起きそうになるちゃっぷと
ダンナの大いびきと、どうやら野生動物が残飯をあさっているらしいテントの外のガサガサ言う音と
決して快適とはいえない寝袋が気になって、私は一向に眠れない。
そして、２時間ほどしてようやく眠れそうな気がした頃、とうとうちゃっぷの寝言が本泣きになってしまった。
むくっと起き上がり、テントの中に居る事がわかるとキャンプ場中に響き渡る大声で
「いや～！くるま～！！くるま～っっ！！（車の中で寝たいという意味）」と叫び出した。
当然周りはみんな寝静まっている真夜中のキャンプ場だ。

普段は寝起きの悪いダンナもさすがに飛び起きて、家族３人テントから慌てて飛び出し
車に乗ると、とりあえず迷惑にならないようライトを消したままキャンプ場を出て
その後はひたすら暗い山の中をぐるぐる・・・

ちゃっぷが寝付くまで１時間ほど走り続け、キャンプ場には戻ったものの、
結局、新品のテントは無人のまま、家族３人車の中で夜を明かした。

ちゃっぷがその後は朝まで起きなかったことは救いだが、
どこでも１０秒で寝られるダンナとは違い、私は朝まで一睡もできなかった。

散々な初キャンプとなったが、アウトドア好きな我が家としては、
キャンプ天国のアメリカ生活をこれから満喫したい。
これに懲りずに、近々また出かけるつもり。