ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

「安倍さんのせいで、日本はアメリカやイギリスと同じような国だと思われつつある」古賀茂明氏

2015年01月24日 | 日本とわたし
Misako Yagiさんが、フェイスブック上に載せてくださった、報道ステーションの1月23日放映の中の古賀茂明さんの意見部分を観ました。
なにやらこの意見に対し、そしてそれを放映した報道ステーションやテレビ朝日に、ネットなどで非難が集中しているそうです。

古舘アナウンサーも言っていましたが、いろんな意見が世の中には存在することは承知しています。
けれども今回のことについては、人質に取られたという事実を把握していながら、解放の努力を怠ったばかりか、
事件の関係者とのパイプ役を果たせるはずだった人に対する、意味不明の家宅捜索を実行して、すべての資料や連絡ルートを奪い取り、
挙げ句の果てに、武器輸出関連の会社の人間を相当数連れ添わせ、対イスラム国有志連合への支援と、イスラム国への非難を、声も高らかに公言したことは、
どこから見ても考えても、途方もない失策であり、失態であると、わたしには思えてなりません。

なので、今回こうして、公の場で発言してくださった古賀さんに、わたしは感謝しているし、賛成しています。

そして、


インドネシアの留学生の人たちが、このように発信し続けてくれていることを、本当にありがたく心強く思うし、日本からもどんどん、わたしたちから発信していかなければと思います。


動画をこちらに転載することができませんので、内容を文字起こししました。
動画は、下記の青文字の部分をクリックしてご覧ください。
http://dai.ly/x2ffbn8

↓以下、文字起こしはじめ

報道ステーション 2015年1月23日放映

古舘:
古賀さんに伺いたいんですが、古賀さんは、イスラム国の悪虐非道な犯罪と、しかし一方で、背景の問題を分けて考えることが必要だと、強く訴えられています。
そのあたりからちょっと、聞かせていただけますか。

古賀:
イスラム国がやっていることはとんでもないことなんですけれども、言ってることには結構、共鳴する人たちが多いんですね。
それはなにかというと、例えば第一次世界大戦後に、イギリスとかフランスが勝手に国境線を決めちゃって、民族が分断されたとか、
あるいは最近であれば、アメリカのアフガンとかイラクとか、ああいうところの戦争で、アメリカに罪の無い女性や子どもを含む民間人がたくさん殺されてるぞと、
そういうことに報復するんだと、いうような主張っていうのは、これは一面では嘘じゃなくて、イスラムの中には共鳴する人がいる
イスラムの人ももちろん、だから人を殺していいっていう人はほとんどいないんですけども、
でも、その思想自体は、結構共鳴する人がいるからこそ、人がまだまだどんどん入ってくるということがあるというのは、ひとつ事実として抑えとかなくちゃいけないと思うんですね。

で、私がただそれよりも、今回一番驚いたのは、この安倍さんがずっと中東を歴訪して、エジプト、ヨルダンなどでいろいろスピーチされてました。
私が聞いてた感じは、あ、すごいパフォーマンスだなと。
要するに、自分はもう、イスラム国と戦うんだぞっていうのを、すごいアピールしてるなっていうふうに見てたんですよ。
ところが、この事件のことが明るみに出て、よく聞いてみたら、
実は、後藤さんが人質に取られて、身代金を要求されてなんていう状況を、政府は知ってたって言うんですね。
で、これはちょっと私、人命第一っていうふうに今は言ってるんですけど、ほんとなんだろうかと。
っていうのは、普通、人質を取られて、身代金の交渉なんていうことになっていたら、
一番大事なことは、その犯人に対して刺激をしないとか、そういう常識的なことがあるのに、
今回わざわざ、向こうに、わざわざ現地の方に、近くに行って、「私はイスラム国を批判しますよ」と。
「イスラム国と戦う周辺国に、2億ドル出しますよ」なんていう、まるで、いかにもイスラム国に宣戦布告するかのようなことを言ってしまった
と。
で、これを普通に考えると、イスラム国はまあ、交渉できたらいいなと、もしかしたら考えていたかもしれないんですけど、
そんなことを公の場で言われちゃったらもう、日本政府だって、今更お金払いますなんてできないよなと。
じゃあこれ、交渉できないんじゃないの、だったらもう宣伝に使っちゃおう、あるいはもう、思いっきり吹っかけてやろうと、いうふうになってしまったんじゃないかなという気がしていて、
私はそこは、安倍さん、官邸は、そうことでまあ、後藤さん犠牲になっちゃうかもしれないけど、でも、もっと大事なことがあるんだっていう判断をして、一連の発言をしたんだろうと、いうふうに思うんですね。

古舘:
古賀さん、これはどうなんですか。
古賀さんのお考えとしては、今日の動きを見ても、あるいは昨日あたりからを見ても、
総理、あるいは防衛大臣、有志連合のイギリス、アメリカをはじめとして、あるいはオーストラリア、それがいけないっていうんじゃなくて、
空爆を敢行している人たちの方向に向いていて、これで交渉が進むだろうか人質解放の、ということを、ちょっと気をもむ方は多いんじゃないかなというところは、どんなふうに捉えますか?

古賀:
ですからそこは、人命第一ですというのは、少なくとも向こうに行く前にはそうじゃなかったんじゃないかと思うんですけども、
じゃあ何が大事だったんですかというと、やっぱり今おっしゃったように、
イスラム国と戦っている有志連合の仲間に入れてほしいと、正式なメンバーにまではなれないけど、仲間と(認めて?)欲しい
で、そのためには、空爆をしたり、あるいはイラクに武器を供与したりとかできればいいんですけど、これ、できないじゃないですか。
だから、もともと安倍さんが願ってる目標っていうのは、ほんとはできないことなんですよ。
でもそれをやりたい。
それをやるために、じゃあ何ができるかというと、人道支援しかできないと。
じゃあ、人道支援を、あたかもイスラム国と戦うための支援なんです、というふうに表現してしまう
で、それを思いっきり宣伝してしまうってことをやっちゃったんだろうなと、いうふうに思います。
ある意味、目標は達成したと思うんですね。
アメリカやイギリスは多分、安倍さんはそんなテロなんかに屈しないと、テロと戦う人たちのためにお金を出しますって言ってくれるのを、非常に評価していると思うし、
もう今はまさに、あなたは仲間ですねと、じゃあ最後まで屈しないで、身代金なんて払わないで頑張ってくださいね、みんなで応援しますからねって、
そっちにどんどんどんどん、今引き込まれている感じがするんですよ。
ですけどこれは、後藤さんのお母さんが憲法のことを言ってましたけど、日本は戦争をしない国なんだと、
で、やっぱりちょっと一回、我々もそこに立ち返らないといけないと思うんですね。

安倍さんは、有志連合に入りたいんだ、あるいはそういう国なんだって言いたいかもしれないけど、
でもそんなことは、日本は憲法もあるしできない、はずなんですよ。

で、世界の人たちに、今回は非常に変な宣伝になってしまって、イスラム国にうまく利用されてですね、
いかにも日本というのは、アメリカの正義というのを日本の正義だと思い込んでいるんじゃないかと、
あるいは、アメリカやイギリスと一緒なんだと、そういう国だぞっていうふうに思われてしまいつつある
で、それを世界に発信されていると。
それに対して私たちは、いや、そうじゃないんですと。
だって日本は今まで、戦後ずっと戦争をしてませんよと
憲法では、日本のことを攻めてこないような人たちのことを、一方的に敵だなんて絶対思いませんよと。
なるべく多くの人と仲良くしたいんですよと、こういう国が日本なんですよ、日本人なんですよっていうことを、
もう一回ここで、世界にアピールしていく必要があるだろうなと。
今回は、そういう日本のイメージの、全く逆の方に、
まあ安倍さんの発言もそうなんですけど、それをイスラム国にうまく利用されて、
そうするとみんな、イスラム諸国の人たちも、
「いや、なんか日本って結局アメリカなのか」みたいな、「Japan is the (one of the) United States」みたいなですね、
それに対して我々は、例えば、
「いや、安倍さんはそういう印象を与えちゃったかもしれないけども、違うんですよ」と。
『Je suis Charlie(私はシャルリ)』っていうプラカードを持って、フランス人が行進しましたけど、
私だったら、『I am not Abe』というプラカードを掲げて、日本人は違いますよと、
そんなことじゃない、ほんとにみんなと仲良くしたいんですと。
決して日本は、攻めてない国に対して、攻撃するとか、敵だっていう、そういうことは考えない国なんですっていうのを、しっかり言っていく必要があるんじゃないかと思いました。

古舘:
古賀さんの考えと一緒の方、全く違うという方、少し違う、いろいろあると思いますが、
ひとつ、今のお話を聞いていて思うのは、あ、ここ大事だなと特に思いますのは、
やはり有志連合が空爆をして、関係の無い女性、あるいは子どもが多く犠牲になっているが、
その数とか、数だけがいいわけではありませんが、多い少ないで決められませんけど、その数すらも伝わってこない、
こういう状況下で、歯がゆい思いもするんですが、
そこで犠牲になっている子どもたちを救おう、あるいは、そこを伝えるんだという立場の後藤さんが、今人質になっているということを、どう捉えるかということが、大事なところだと思うんです。


↑以上、文字起こしおわり


ということで、以上の動画を見て、または、文章を読んで、非難の嵐に遭っている報道ステーション、またはテレビ朝日、さらには古賀氏ご本人を応援したいと思われた方は、
�野次るs↓やや
↓↓↓

報道ステーションを応援しましょう!
http://www.tv-asahi.co.jp/hst/opinion/form.html

TV-ASAHI.CO.JP

「視聴者センター」(視聴者窓口)
http://www.tv-asahi.co.jp/sphone/hi_tvasahi/

▼電話番号
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▼受付時間
○月曜~金曜
⇒8時から「報道ステーション」終了まで

○土曜・日曜
⇒10時から18時まで(※13:00~14:00は業務休止時間になります)

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⇒11時から19時まで

静かな雪の日に

2015年01月24日 | ひとりごと
雪が降ってくると、柔らかな静けさが訪れる。
夜中だというのに、なんと明るいのだろう。


雪をまとった細い枝のひと筋ひと筋までもが、くっきりと見える。


雪は、エネルギーの小さな音を消す。
あまりにもシーンとしていて、椅子の上のわたしのお尻にペタリとくっついて眠っている、空ちゃんの鼻息がくっきりと聞こえる。


夜が明けた。


夜中に降っていた粉雪の次に雨が降り、積もった雪に重みが加わり、どんどん地面に落ちていく。


犬は喜び庭駆け回り、


猫は窓辺でガン見する。





今日は、本当は、木曜日の塗装作業のせいで、化学物質が充満した部屋ではレッスンができず、予定を変更してレッスンをするつもりだった。
けれども、もちろんこんなに積もった日に、レッスンに来てくださいなどとは言えずキャンセルした。
そして午後からは、ACMAの役員ミーティングがあったけど、それもキャンセル。

なので、いきなり手に入ったゆったりな日。
楽しみたいのは山々なれど、心配なことが次々起こる祖国のことが気になって仕方がない。
明日もうんと寒そうだけど、ユニオンスクエアに立つ。
青いものを身につけて。
沖縄の辺野古とつながるため、日本とつながるため、遥か遠くの地で極限の恐怖にさらされている後藤さんたちにつながるため。

沖縄の人たちの心の叫びを無視するな!わたしたちを無視するな!青デモだよ!

2015年01月24日 | 日本とわたし


わたしたち、東海岸に暮らす者も、心をつなぎます!

Please join us in NYC also.
We will have a Blue Vigil from 2:00pm to 3:00pm in Union Sq on 25th.
Please wear blue!







【連帯を京都でも】
1・25沖縄の民意を無視するな!青色デモを開催!

「1.25 国会包囲ヒューマンチェーン 沖縄の民意を無視するな!辺野古に基地は作らせない!」に連帯して、
『1.25 沖縄の民意を無視するな!辺野古に基地はつくらせへんで!in京都』を行います!

沖縄・辺野古の美しい海を守りたい・・そんな方は、

1月25日(日)14:00に京都三条大橋西詰め河川敷にお集まりください。
14:00~音楽やメッセージの連帯集会
14:45~デモ出発(三条大橋西詰め~円山公園)

沖縄・辺野古の海で、新基地のための埋め立て工事の準備が、再開されていることを知っていますか?

辺野古の海は、世界で一番北にすむジュゴンの、数少ない餌場です。
ジュゴンや、アオサンゴの大群集に象徴されるような、豊かで貴重な辺野古の海を守りたい。
民意を無視した暴走許せない!
この思いを政府に伝えましょう。
そして、思いをつなげましょう!

『1.25 沖縄の民意を無視するな!辺野古に基地はつくらせへんで!in京都』
日時:2015年1月25日
場所: 三条大橋西詰め河川敷
最寄駅:京阪三条駅

主催: 沖縄に連帯する女たち実行委員会




沖縄は、日本全国の近未来の姿を見せてくれています。

保安官は背後から左手でカメラをつかみ、守ろうとしゃがみ込む影山さんの左肩から左足を乗せて馬乗りしている。
=20日午後2時35分、名護市の大浦湾(金良孝矢撮影)

これじゃ人間の着ぐるみ着た本物の猿だ。
いや、猿だって、弱い立場の同胞に襲いかかるこんな野蛮な生き物と一緒にされたら怒るだろう。
自分たちの顔はすっかり隠して、やりたい放題だ。
いくら仕事だからって、こんなことまでするなんて、恥ずかしくないのだろうか。
もう自分では止められないんだろうか。



みんなも見つめよう。
みんなも考えよう。
それが、同じ国の、すごく困っている人を支えることになる。
声を上げられなくても、辺野古に直接行けなくても、できることはいっぱいあるよ。

オペラ『ナブッコ』

2015年01月24日 | 音楽とわたし
一度だけ、伴奏の代役を引き受けて、本当に良い勉強をさせてもらった『Opera Thertre of Montclair』。
何年もの間、本格的なオペラを演奏するための基金を、あちこちでコンサートをしながら募ってきました。
そしてやっとやっと、夢の開演の日を迎え、旦那とわたしはお祝いがてら、初日の演奏会に行ってきました。
演目は『Nabucco(ナブッコ)』、ヴェルディの代表作です。


わたしは一度これを、メトロポリタン劇場で聞き、第三幕で歌われたヘブライ人たちの合唱に、ポロポロと涙を流したのを覚えています。
↓これです。
ユーフラテス河畔で、ヘブライ人たちが祖国への想いを歌う合唱曲『行け、我が想いよ、黄金の翼に乗って』


行け、想いよ、金色の翼に乗って
行け、斜面に、丘に憩いつつ
そこでは薫っている。暖かく柔かい
故国の甘いそよ風が!
ヨルダンの河岸に挨拶を、
そして破壊されたシオンの塔にも…
おお、あんなにも美しく、そして失われた我が故郷!
おお、あんなにも懐かしく、そして酷い思い出!
運命を予言する預言者の金色の竪琴よ、
何故黙っている、柳の木に掛けられたまま?
胸の中の思い出に再び火を点けてくれ
過ぎ去った時を語ってくれ!
あるいはエルサレムの運命と同じ
辛い悲嘆の響きをもった悲劇を語れ
あるいは主によって美しい響きが惹き起こされ
それが苦痛に耐える勇気を我々に呼び覚ますように!
http://ja.wikipedia.org/wiki/ナブッコより引用しました。


今夜の舞台は、去年わたしの生徒の発表会をした教会だということで、そのこともとても楽しみにしていました。
舞台装置はもちろんのこと、すべてが手作り。
そして、オーケストラも歌手も、多くの演奏者がボランティアだといいます。
自分たちで、自分たちの町で、オペラをやりたい!
その夢を、たくさんの人の情熱が叶えたのです。

狭い舞台(普段は牧師さんが説教をしたり、ささやかな祭りが行われる程度)ですから、大掛かりな舞台装置はもちろん無理ですし、カーテンもありませんから、舞台の転換もできません。
でも、今夜のオペラを見て、聞いて、装置はもちろん素晴らしいものは素晴らしいけれども、やはり歌があればどうでもよくなるものなんだなあと、しみじみ思いました。

多分、合わせの時間が少なかったのでしょう。まるで練習風景を見ているような気がするほどに、みなさん真剣に練習中。




イタリア語で歌われるので、英語字幕がついています。


席は前から3列目。
これほどオーケストラと近く座ったことがないので、弓が起こす風や、金管楽器の息の音までが伝わってきて、生を十分楽しませてもらいました。
そして歌手たちは、そのオーケストラとほぼくっついていて迫力満点。







休憩です。
三枚のスクリーンが、くるりと裏返るだけの装置でしたが、趣が変わり、なかなかよかったです。








主催者のミア。家族の支えがあってこその今日の舞台だと言うのを聞いて、胸が熱くなりました。
娘のヴィオレッタちゃんはハープの名手。今夜も演奏していました。
息子たちは舞台装置を担当したそうで、まさに家族総動員。すばらしい!


指揮者のDaniele Tirilli氏。


舞台は3幕から4幕へ。










ほんとにすばらしかった!演奏者のみなさん、ありがとう!


頭痛がひどくなって途中で帰った旦那を待ちながら、




『行け、我が想いよ、黄金の翼に乗って』を小さな声で歌っていると、おばあさんが「その歌、わたしも大好き。でも泣いちゃう」と言って、通り過ぎて行きました。