1月17日(夕食)
安い肉を柔らかくするには、
果物(パイナップル、りんご、キウィーなど)や野菜(すりおろし玉ねぎ)でマリネする、
ワインで煮る、叩くなどの方法がある。
近所のスーパーで2枚680円、しかもその3割引き、という
驚異のデフレ価格のステーキ用オージービーフを見つけた。
なになに、1枚240円じゃない、と思ったら、次の瞬間には買い物カゴに放り込んでいた。
さて、これをどう食べよう。
ふと、30年以上前、ときどき行ったレストランのカツレツを思い出した。
そこは定年退職のオジサンがイタリアで修行してきたという、夫婦だけでやっている店で、
イタリアで修業した、というふれこみにしてはどってことなかったけれど、
当時にしてはひなまれ(ひなにまれな)なイタメシ屋で、
トマト&チーズをはさんだカツレツがイケたので、ときどき行った。
気に入った料理は、すぐに家で再現してみるのが趣味の私。
数回通って、味を覚えると、さっそく我が家の定番に取り込んだ。
しかし、取りこむのも早いが、飽きるのも早い性格だから、
いつしか、そのカツレツは食卓からも記憶からも遠のいていた。
その簡略版を、何10年ぶりかでつくってみよう。
ステーキ肉は、ポリラップに挟み、スリコギなどでバンバン叩く。
にっくきアイツがいたら、その顔を思い浮かべながら叩くと、ストレス解消になる。
バンバン叩いてスジを切り、薄く大きく広がったら2つに切る。
塩・コショーを少しして、肉の1枚の上にトマトソースと溶けるチーズを乗せて、
もう一枚をかぶせる。
本来はトンカツみたいに、これをパン粉で包むのだが、
面倒くさいので、両側にもう一度塩・コショーして小麦粉をはたく。
2枚の合わせ目にも小麦粉をつければ、乱暴に焼かない限り、はがれることはない。
肉がうまく動く程度にオリーブオイルを入れたフライパンで、
静かにひっくり返しながら、これを焼けば、
おいしいステーキが出来上がる。
カロリーを気にしない人は、バターを乗せればもっとおいしい。
ナイフを入れると、柔らかい肉からトマト味のチーズがジュワァ~。
とても材料費240円なんて思えない。
名付けて、プアマンズ(ビンボー人)・ステーキ。
ビンボーだからこそ、おいしくするために知恵をしぼるのだ。
野菜はブロッコリーとじゃがいもを、カッテージチーズで焼くことにした。
いつものように、牛乳500ミリリットルでつくった自家製カッテージチーズ。
これを牛乳で伸ばして、コクを出すためにキューブ状のクリームチーズを1個入れた。
ついでに年末の残りのスモークサーモンも、カットして。
茹でたブロッコリーと、チンしたじゃがいもを耐熱皿に入れ、
上からカッテージチーズを流し入れ、最後にパルメザンチーズでフタをする。
グラタンのようにクリーム状にはならず、ちょっと固めに仕上がるが、
チーズは使っていても、あっさりしたローカロ・ディッシュ。
3種類のチーズとスモークサーモンが、ほどよく野菜にからんでおいしい。
最後に、トマトを1個薄切りし、玉ネギドレッシングと
市販のシーザーをダブルでかけた。
ドレッシングのダブルがけというのは、意外に新鮮な味。
これで野菜もたっぷりのディナーになった。
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