ワインな ささやき

ワインジャーナリスト “綿引まゆみ” (Mayumi Watabiki) の公式ブログ

アルザスワインといえば

2010-07-14 18:15:59 | ワイン&酒
仏アルザスワインの91%が白ワイン と書きましたが、
白ワインといっても、実にさまざまなタイプのワインがアルザスでつくられています。

リーズリングやピノ・グリ、といった 品種の多様性 はもちろんのこと、


スパークリングワインの 「クレマン・ダルザス」


遅摘みの「ヴァンダンジュ・タルディヴ」 (甘口)、

粒選り貴腐の「セレクション・グラン・ノーブル」 (甘口)など、非常に多彩



また、アルザスのブドウ畑は、かつて時代ごとににさまざまな土質の土壌が堆積し、それが隆起した後、突然の陥没で真ん中の部分が落ち込んだことで、
現在 13種類の土壌がモザイク状に広がっています。
この土壌の性質により、そこから生まれるワインのキャラクターも違ったものになってくるわけです。

それがよく表れているのが、全アルザス生産量のたった4%しかないグラン・クリュ(リュー・ディー)のワインでしょう(51あります)。

例えば、花崗岩質土壌の畑からのワインは、アロマが豊かで、酸が繊細で爽やかな、フルーティーなタイプになります。
具体的な畑名を挙げると「Grand Cru Schlossberg」(シュロスベルグ)がこのタイプ。

花崗岩質土壌からのワインは「果実のワイン」といわれますが、
「石のワイン」といわれるタイプが、花崗岩以外の土質の土壌からのものです。

「石のワイン」とは???ですが、石を舐めた時のような感じを想像してみてください。
ミネラル、塩気、アルミニウム・・・と、そんなものが思い浮かぶような味わいのワインです。

例えば、石灰質なら、レモンのような風味、長い酸と余韻、
粘土質なら渋くてタニックな、火山質なら豊かで、燻したような風味、塩気などが特徴といわれます。

わたしたちがワインを買う際に、その畑の土質から来る個性を把握しながら選んでいくのは難しいかもしれませんが、気に入った名前を覚えておくと、次に買うときのヒントになってくれるでしょう。



アルザスでは赤ワインも少しあり、ブドウ品種はピノ・ノワール



上のワインは、私のお気に入りの生産者マルク・テンペが、ピノ・ノワール100%でつくった、白ワイン仕立てのロゼワイン「ローズ・ソヴァージュ」。栽培はビオディナミ。醸造には24カ月もかけています。

何度か飲んでいますが、滋味~という感じのワインです。
こういうワインにも出会ったりと、アルザスはなかなか楽しい産地だと思いませんか?



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2 コメント

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薔薇のワイン (たむねこ)
2010-07-14 21:34:39
こんばんは、まゆさん!

そうそう、このロゼワインは飲んだ事あります。
たまに行く、ワイン屋兼立ち飲み屋さんに置いてあったんです。
そんなに甘くなくて、すっきりした美味しさだったような。。。?

ラベルも女性的で素敵ですよね~♪
返信する
ラベルはフェミニンですが (まゆ@管理人)
2010-07-15 11:50:50
たむねこさんは、すでに飲まれたことがありましたか!

見た目の美しさはやはり大事ですよね(笑)

でも、味わいもやさしく、癒される感じがあり、
身も心も疲れている人にはオススメワインだと思います。
返信する

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