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ロンドンから徒然に

9と3/4番線

2008-05-13 | 文学
 最近は少し下がる気配を見せ始めたとはいえ、ロンドンの不動産の価格は本当に高くて、家賃なんて為替レートとの兼ね合いもあって東京の2倍といった実感です。皆いったいどうやって暮らしているんだろうと疑問に思うのですが、そう言えば部屋をシェアしている人たちの話はよく聞きます。日本人の感覚としては考えにくいのですが、恋人同士でもない男女で共同生活をしている例も知っています。

 以前不動産屋の車で部屋探しをしている時に、ある通りで信号待ちをしました。すると担当の男性が、この通りを横に入ったところにJ.K.ローリングの豪邸があるんだ、と教えてくれました。そうです、ハリー・ポッターの著者のことです。どこまで本当か分かりませんが、あるフロアはプールがあって、あるフロアはテニス・コートになっていて...とその豪華さを強調して説明するのです。
 確か本宅(もっと豪華?)はスコットランドのバース州にあるはずで、この他エジンバラにもあると聞きました。

 彼女がかつては生活保護を受けていたシングル・マザーで、乳母車を脇に置いて喫茶店で執筆していたというのは、誰もが知っている有名な話ですが、今やイギリスでナンバー・ワンの女性資産家であることは間違いないでしょう。何しろ全財産が約1,200億円、昨年の収入だけでも90億円というのですから。
 何だか本当に魔法でもかけたんじゃないかと思ってしまいます。

 まぁ、金の話ばかりで夢のないのも何ですから、ここはちょっと話を振って......
 実は今日キングス・クロス駅の近くで用事があったので、ふと思い立って駅の構内に入ってみました。ここにはハリーがホグワーツ魔法魔術学校に向かうために乗る、ホグワーツ特急が出発する9と3/4番線があるのです。
 もちろん架空のプラットフォームだったのですが、本を読んだり映画を観たりした人からの問い合わせが多かったので、さすがユーモア好きのイギリス、9と3/4番線を作ってしまいました。

 実際のキングス・クロス駅の9番線と10番線は駅の入口からは少し離れたところにあるのですが、そこに行く途中の壁に“PLATFORM 9 3/4”のプレートが掛けられ、(作られた当初はなかったのですが)ご丁寧にカートが半分壁の中に突っ込んだ形で設置されています。僕がそこを見ていたほんの少しの間に、日本人の家族を含むたくさんの観光客が訪れて記念写真を撮っていました。

 駅を立ち去ろうとすると、隣接する有名な古いビルが大がかりな工事を行っていました。大部分はホテルになるらしいのですが、このうち60室は豪華なアパートメントとして売り出されるらしく、そのうちの一室(ペントハウス)のお値段はなんと20億円でした。
 あ、また俗っぽい話になってしまった(笑)

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