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温泉旅がメインの生活。酒とグルメとミステリ小説、ごくたまに失恋の話。

格付けチェック!ワインは未知の世界

2017-01-13 13:18:41 | 人間
 

最近、テレビはほとんど見ない。見れば必ず途中から眠っている。ミステリは大好きだが、
日本の場合、配役で犯人が分かり、その犯人の状況でトリックまでが見えて来るから興味
半減だ。グルメ番組は、食べ物の旨さより、それを表現するレポーターの力量にかかって
おり、本来の旨さと味が容易に伝わってこない。そしてバラエティは、スタジオの出演者
の方が、視聴者より楽しんでいるー。したがって見るのは、ニュース、ドキュメント風の
番組となる。最近テレビ大阪(テレビ東京系)にチャンネルを固定しているのも、そういう
番組が多いからだと思う。



偉そうに言った割にはそんな番組を見るのか!と言われそうだが、正月番組で楽しみにして
いるのが、「芸能人格付け チェック」である。これは毎年見る。ガクトが何十連勝したとか 、
大物俳優が一問も当てられずテレビ画面から消えた、というのはどうでもよろしい。興味は、
5千円のワインと100万円のワインが大差なかった、300円のこま切れ肉と、松阪牛の味の違い
が分からなかった、何億円もするバイオリンが何十万のものと、それほど音色が違わなかった、
と言う現実である。野次馬根性丸出しだが、これが楽しい。


5千円のワインというのはなかなかの代物である。自分もたまにワインを飲むが、家ならボトル
で2千円以内、お店でも3千円くらいのワインしか手が出せない。それでも結構うまいと感じるメ
ーカーがある。チリとかオーストラリア、南アフリカ産である。特にチリのワインはすごくお得
感があり、最近飲んでいるのは「アルパカ」という銘柄だ。これがボトル600円以内という驚異的
な安さ。それでいて、薬臭くないし、飲みやすく、味わい深い…と思っている。


…と思っている、はワインの評価に自信がないからで、日本酒ほどいろいろ飲んでいないし、高級ブ
ランドは皆無である。5千円のワインは自分にとってかなりの高級品だし、これがうまくないわけが
ない。これはあくまで推測(笑)だが、5千円のワインと100万円のワインは、素人が飲む分にはあま
り差がないのではないか。値段の差は、ブランド力と、ビンテージで、味わうより、飾り物としての
存在感を求められているような気がする。


しかし、これを書きながら思い出した。数年前、先輩からいただいたワイン、「オーパス・ワン」で
ある。その先輩は下戸で、長年キャビネットの奥に眠っていたらしいが、大掃除の時にそれを見つけ、
酒飲みの私にもらってくれないかと電話してきた。それで次にお会いした時にいただいたのだが、家に
帰ってボトルを見ると、なかなかの風格があった。それで思わずネット検索すると、そのワインは5万円
の値を付けていてびっくり。「オーパス・ワン」は、カリフォルニアで生産される極上ワインで、あの
「やしきたかじん」さんがこよなく愛し、生涯このワインしか飲まなかったという有名ブランドだった。


「先輩、こんな高価なものをいただいていいんですか?」と、さっそく電話すると、「ああ、そうなんだ。
働いていた時に、下請けの会社の人がお歳暮として送ってきたんだけど、自分は飲まないし、価値も分か
らなかったから、あと2本は近所の人に配ったよ」と、平然と言う。え~もったいない。近所の人はびっく
り仰天だったろう!ネットで競売にかければ少なくとも7~8万円で売れたのにと、先輩に言いながら、自
分もその恩恵を受けた一人だと気づき、顔が赤くなったのを覚えている。


ただ、それを売るなどの反則行為はしなかった。家でちゃんと試飲した。そして、そのワインの力強さに
驚いた。酒飲みの女性と二人で飲んだのだが、重くて濃厚な味わいに1本カラにすることができなかった。
サイゼリアのマグナムと言う1500ミリℓ(ワインボトル2本分)の安ワイン(千円!)は軽々開けるのに、「オ
ーパス・ワン」は、役者が違った。


だから、100万円のワインは未知の世界で、分かる人には分かる要素があるのだろう…と、軽々しく「芸能
人格付けチェック」を批判したことを後悔した次第である(笑)


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