満天の星空が見たい!

温泉旅がメインの生活。酒とグルメとミステリ小説、ごくたまに失恋の話。

2017年、一人旅のベストワンは?

2017-12-30 21:12:26 | 旅行
1分間に2トンの湧出量を誇る神の郷温泉・宿泊者用の内風呂

自分にとって、今が繁忙期で、12月9日から1月9日までの1か月間、1日と2日、合計3日間しか休日がない。特に最後は15日間通しで、クリスマスも大晦日も、そしてお正月も単なる通過点で、何の感慨なく過ぎて行く。これは現在独身で、家族としての行事がないということも大きく影響している。

今年で一人暮らしは6年目、別にさみしくもなんともない。おそらく、一人旅を続けることにより孤独感に慣れ、精神的に強くなったのだと思うが、友人は、「早くいい伴侶を見つけて、俺たちを安心させてくれ」と心配しくれるが、今は気楽な毎日を優先させたい。

特に2017年はよく一人旅に行った。3~4人の友人との旅行が3回、そして一人旅が9回、合計12回の国内旅である。ある先輩は、「ハワイとか、タイとか、外国旅行も行こうや」と誘いをかけてくるが、自分は海外の旅にはまったく興味がない。過去、20回ぐらいはあちこちに出掛けているが、旅行先に着くや否や、「ああ、来るんじゃなかった。早く日本に帰りたい」と、思うのだから始末が悪い。街を歩いても、グルメを食べても、まったくときめかないのだ。

今の会社に入って3年目に、「研修旅行」と称した台湾か韓国か2択のサービス旅行があったが、丁重にお断りした。総務の女性が、「お小遣いもつきますが…」と、訝っていたが、「パスポートも切れているし、勘弁してください」と 言うと、不思議そうな顔でこちらを見ていた。

さて2017年のナンバーワンだが、宮崎県小林市、高知県四万十市、山形県鶴岡市、新潟県村上市の中から選択。それぞれ思い出深く、何度でも訪れたい魅力の観光地だったが、温泉重視なら小林市の「神の郷温泉」、グルメなら村上市の「鮭料理と村上牛」で、霧島連山のビュースポットも加点して「神の郷温泉」を1位としたい。1分間に2トンという圧倒的な湧出力と、金気臭を含むにごり湯がすごく良かったし、離れ一軒家で1名1万円というコストパフォーマンスが最高だった。鹿児島、宮崎を訪れる時は、必ずここで一泊、二泊したいと思っている。

2018年はどこへ行こうか?日本で唯一行っていない青森県は是が非でも行ってみたいし、久しぶりに北海道も心を惹かれる。青森は新潟くらいから特急に乗って日本海をずっと眺めてみたいし、岩木山のふもとの温泉で数日過ごしてみたい。行きはのんびり、帰りは飛行機でさっと帰るのが信条である。そういえば関空から新潟空港へピーチ航空が路線を開始した。見れば往復で1万円ほどで、これも魅力である。冬場は豪雪地帯なので敬遠したいが、また夏のシーズンには訪れてみたい。


最後の晩餐で、飲み食いするものは?

2017-12-09 22:39:02 | グルメ
つい最近、富山県魚津市で食べた「ゲンゲ汁」。

今年はこれまでの人生の中で一番旅(国内)をし、一番グルメを意識した一年だった。山口県長門市では、「イカの活け造り」、大分では、「関アジ、関サバと鳥の唐揚げ」、宮崎では、「宮崎牛と鳥南蛮」、そして、宮城県では、「タンとホヤ貝」、さらに新潟では、「岩ガキとのどぐろ」、富山県では、「ホタルイカとゲンゲ」…。これに合う地酒とビールもよく飲んだ。ほんとによく食べ、よく飲んだなあと思う一年だった。

出張の多い職業だったから、若い時もあちこちで旨いものはたくさん食べた。本当の酒飲みは塩だけで日本酒を一升飲めるらしいが、自分は肴がないとダメなタイプで、だからこそ体が持っている。アルコールは一滴もダメという友人がいるが、酒の肴は大好きで、一緒に居酒屋に行き、ウーロン茶であれこれ注文をしてひたすら食べる(笑)。本人曰く、「ウーロン茶はウイスキーの水割りに見えないか?」と、悦に入っている。酒を飲まない人間から、「久しぶりに居酒屋に行こうよ」と催促されるのも妙なものである(笑)。

酒飲みは旨いものを知っている。自分の場合は何でも飲めるから、料理に合わせて酒をセレクトできる。刺身なら日本酒か白ワイン、肉系統ならビールか赤ワイン、万能は焼酎で、これはどの料理にも合う。ウイスキーは締めに飲む場合がほとんどで、寝酒にする場合が多い。

そんな話で盛り上がっていると友人が言った。「それならMちゃんは、最後の晩餐は何を飲んで、何を食べる?」と。うーん、そう来たかと少し考えたが、答えはすぐに出た。キンキンに冷えたビールと、殻付きの牡蠣である。ビールは飲むたびに、「ああ、生きてて良かった!」と思う定番だし、牡蠣はシーズンになると毎日でも食べたい。特に生牡蠣が大好きで、今まで何百回、何千回も食べているが、食あたりになったことはない。

「そうか、牡蠣か。で、2番目は?」、これもすぐに答えが出た。「サーロインステーキ」。焼肉よりサーロインステーキである。焼肉はたれに左右される部分があるが、ステーキは塩、コショウのみ。あの上品な肉の匂いがたまらない。

そういえば、ここ5日間の夕食は、サーロインステーキが1度、牡蠣が3度(居酒屋、イタリアン、家で牡蠣鍋)、あと家で豚しゃぶ。けっこう偏っているが、野菜も採るようにしている。歳を取ると、野菜を意識せざるを得ない。

奇跡の金太郎温泉!その➁

2017-12-08 13:51:31 | 旅行
金太郎温泉ホテルは魚津市の丘の上にある

連泊は2日目の朝が余裕しゃくしゃく。観光より温泉、の旅はこれが一番の楽しみで、温泉入浴ー朝食ー朝寝ー街に出てランチと言う流れ。常々、旅のメインはランチにありと思っているから、今回もいろいろ調べて、お店が集中している魚津駅前にタクシーで出掛けた。その時の運転手さんが地元出身と言うことだったので、いろいろ話を聞くと、「満更」という居酒屋さんが旨いらしい。その店は下調べの中の一軒に入っていたから、迷わず直行!

まずは生ビールを注文、先輩は地酒と昼から本気モードだ。地魚の刺身盛り合わせ、そして「ゲンゲの唐揚げ」も注文。実は今回の目的はゲンゲで、「幻の魚」を現地で食べてみたかった。ゲンゲは深海魚で、富山湾ならではの収穫。「ゲンゲだけの漁はできなくてね。他の漁の時にまざって獲れるんだけど、昔は下の下の魚で、他の魚が傷むと、嫌われていたんですよ。それでゲンゲ。港に上げるとすぐに捨てられて、それを浮浪者たちがもらって食べたり…」と、居酒屋の女将。

近年、体を覆うねばねばのゼラチン質の中に大量のコラーゲンが含まれているということで注目され、いざ食べてみると旨かったということで下魚が、「幻魚」になった。さっそく唐揚げを食べてみると、外はさくさく、中はとろりでその感触が心地よい。「うん、これはうまい!」と、グルメで味にうるさい先輩が思わず唸っていた。ゲンゲは、グルメ漫画の「美味しんぼ」でも取り上げられていたらしいが、なるほどこれは話題性には事欠かない。

その時に、カウンターに座っていた男性が、「これだ、この味だ。東京でずっと思い焦がれていましたよ」と、中の料理人に言った。それが何かと女将に聞くと、「ゲンゲ汁ですよ。今やふるさとの味になっていて、地元ではこれが一番人気なんです」と言う。そう聞くともう注文するしかない、「ゲンゲ汁2杯!」

このゲンゲ汁、すまし汁の中にゲンゲのぶつ切りを入れただけのものだが、雑味がない分、ゲンゲの旨味がもろに出て、すごく味わい深い。「うーん、ゲンゲは美味しいねえ」と、女将に言うと、「そうでしょう。夏場以外は食べられるので、いつでもおいでください」と、嬉しそうに笑った。

ホテルに帰り、温泉に入り、夕食まで眠った。夕食を食べ、眠る前にまた温泉に入ったが、その時に体重計に上がったらなんと+3キロもの数字。食べて寝て、また食べて寝ての繰り返しである。これは仕方ない、旅に出るときは覚悟をしているが、いざ数字が出ると「はあ~」と、ため息が出る(笑)。3日目は10時にチェックアウト。その日は快晴で、立山連峰の白い山並みがくっきり浮かんでいた。その中に、映画になった「剣岳」のギザギザの山容も見えた。何度もこの地方に来ているが、これほど立山連峰が美しく見えたのは初めてだった。

「うーん、金太郎温泉、良かったなあ。姉や妹の家族を誘ってまた来るわ」と、大満足の先輩。北陸新幹線開通で今や関東からの方が便利になっている。友人にも薦めておくか…。

奇跡の金太郎温泉! その➀

2017-12-07 21:25:17 | 旅行
この広大な内風呂も、源泉がドバドバ注ぎ込まれている

今年最後の温泉旅に行った。つい10日前に山口県萩市に行ったばかりなのだが、こちらは事前に予約していたもので、阪急交通社のフリーツアーだった。
「金太郎温泉、2泊3日の旅」である。いつもお世話になっている先輩が、「本物の温泉に浸かってみたい」と飲み会で言い、「それなら、まず間違いない温泉に連れて行きます」と、即答したのだった。

金太郎温泉は、富山県魚津市にある。硫黄泉と塩化物泉が混合した奇跡のにごり温泉で、男女それぞれ100人は入れる内風呂と、立山連峰を見立てた広大な露天岩風呂(男女)に、ドバドバ源泉を注入している。硫黄の臭いで期待感が高まり、膨大な湧出量で本物の温泉に出会った喜びを感じる超お薦めの温泉宿である。この源泉を掘り当てたオーナーがその温泉力にほれ込み、金太郎のように元気になってもらいたいとつけた名前らしいが、確かにその思いは伝わってくる。

大阪駅でチケットを受け取り、11時12分の特急サンダーバードに乗車。今回は16名の参加だったらしいが、席の回りがその人員だということがすぐにわかる。他の乗客とは明らかに温度差があるのだ(笑)。かく言う自分たちも乗車して5分でビールを飲んでいた。しかし、思わぬアクシデント!石川県の小松駅から電車が発車しない。突然訪れた低気圧で、その先の手取川鉄橋付近で秒速25mもの強風が吹き荒れていて、しばらく様子を見る…という場内アナウンス。「それも旅の余興だ」と誰かが言っていたが、なんと1時間も足止めを食った。

しかし、富山駅で待っているホテルの送迎車にうまく連絡がつき、そのまま1時間遅れで金太郎温泉に着いた。部屋は8畳くらいの和室で、ベッドがふたつ、窓際に応接セットもあり、年季は入っているが、綺麗に清掃されている。2泊3日で2名設定、夕、朝食付き、往復乗車券で35000円だがら、これは激安の部類に入ると思う。皆さんの思いは、「奇跡の金太郎温泉!」だから、他の部分は目に入らない。ほとんどの方が、このツアー経験者に見えた。

自分は2度目の金太郎温泉。前回は4名でやや高級設定(1泊23000円)で、部屋は上階で部屋食だったが、風呂までの距離が遠かった。しかし、今回は2か所ある風呂場の中間にあり、ずいぶん楽だった。食事も全く問題なく、特に朝食バイキングは品ぞろえも充実しており、朝から食欲ばりばり、食べすぎてしまった。家に帰って、さっそく食事制限をしている(笑)

さて、金太郎温泉だが、やっぱり素晴らしい温泉だった。先輩は、「風呂場に入ったとたんに、ちがう! と思った。まず匂いがいいし、温泉成分の良さが一目見ただけでも分かった」と、興奮気味だったが、うん、まったくその通り。2回目は醒めた感想を漏らす場合が多いが(こんなものだったかな?と…)、むしろ今度の方が感激した。自分の中では、日本海寄りの温泉の中ではナンバーワンの泉質だと思っている。

2日目はランチで魚津市の駅まで出掛けたが、ここでも思わぬ食材に感激した! ---奇跡の金太郎温泉!その➁に続く。

萩は本物の城下町ーその➁

2017-12-04 15:49:29 | 旅行


二日目は観光に没頭するはずだった。まずは、菊ヶ浜の延長上にある指月山の指月城(萩城)跡に行き、それから街を区切っている外堀までの武家屋敷跡、さらにその外にある城下町を散策し、ランチは「泳ぎイカ定食」を食べる予定だった。しかし、朝食バイキングの時に見た萩の街は薄黒い雲が覆い、本降り模様。雨の中の散策も魅力ではあるが、予報を見ると昼過ぎには雨も止むという予報を信じ、またベッドに入った(笑)。

ひと眠りして13時くらいに起きたが、まだしとしと雨は降っている。しかし、西の方を見ると、明るくなって、光も射していた。「もうすぐ晴れ間がのぞくな…」と、服を着替え、いつでも出陣できるように態勢を整えていた。そして14時過ぎ、散策の一歩を踏み出す。指月城は断念し、武家屋敷群に足を踏み入れると(ホテルから5分)、一気にタイムスリップし、江戸時代に戻った。金沢にも武家屋敷群はあるが、街が発展したため、ワンストリートでその街並みは終わってしまう。しかし、萩市は町全体が時代劇の映画のセットのようである。現存する城下町の中でも、トップクラスの街並みだと思う。

テレビCMでは元キャンディーズの女優・伊藤蘭さんが萩の街を歩いているが、まさにあの情緒、癒しの空間がずっと広がっていた。白壁と石垣と夏ミカンは途切れることなく、歩いている間は視界から消えることはなかった。その後、「萩博物館」に行き、松下村塾に始まる維新の偉人たちの一生に改めて感激し、彼らの生家(伊藤博文や高杉晋作など)がある城下町の方を散策した。こちらもあの時代から時間が停まったような空間。学校から帰る現代の小学生達も、不思議とその風景に溶け込んでいた。

約2時間半、萩の街を歩いてホテルに戻った。目の前に広がる菊ヶ浜を歩き、海岸の景色を堪能した後、温泉に入って2日目の夜に備える(笑)。初日に続いて居酒屋「マル」に、いざ出陣である。ホテルから1.5キロ歩いて17時すぎに入店。本日も一番乗りだったが、前日に店のお兄さんとは顔なじみになっており、「いらっしゃいませ!」、「またよろしく!」と、スムーズにカウンターに着席。

この時、持参したお土産(伊勢名物・赤福餅)を手渡すと、奥から女将さんらしき方が出てきて、「赤福、大好きなんですよ。どうもありがとうございます」と、満面の笑みで挨拶してくれた。どこへ行っても、「赤福餅」の威力は絶大である。賞味期限が2.3日なので、地方ではほとんど手に入らないのだ。伊勢のお土産だが、大阪のターミナル駅で販売しているのが嬉しい。

今夜も新鮮な刺身、極旨の地酒、そしてひとり一人前限定と希少価値の見蘭牛を堪能して幸せいっぱい、胸いっぱい。しかも席の両脇に東京と栃木からの女性一人旅の方々が座り、旅の話で盛り上がった。二人ともネットで検索し、この店にたどり着いたようだ。2日間もてなしてくれた店のお兄さんも喜んでくれて、「お話が盛り上がっていますね。ゆっくりしてくださいね」と、グーサインを送ってくれた。

萩の評価は、街並み、景観8点。温泉力6点。グルメ9点。温泉は平凡だが、以前はなかった。2000mものボーリングで掘り当てた関係者の努力を評価したい。温泉があるだけで気分的にはずいぶんちがう。