益古時計の日々

カフェ&ギャラリー&ステイ(宿泊)の益古時計から送る日々の徒然

「初心忘るべからず」を肝に命じて

2007-03-31 22:18:25 | Weblog
 最近、おかげさまでランチセットも売り切れの日が続き、ランチタイム後のカフェの方もお客様が多いです。本当にありがたいことなのですが、ここ数日はだからというわけでもないのですが、忙しいからこその危惧を少し感じています。
 と言いますのも、忙しいということはランチにしろスイーツにしろ仕込みが大変になり、スタッフも全体的に、仕込みの方に意識が集中してしまい、お客様への対応が以前よりおろそかになっているのではないかと感じたのです。それにスタッフ以上に僕自身も最近は何かとやることが多く、お店に立たない時間が多くなってしまい、自分自身への戒めとしてもそのようなことを思ったわけです。
 もちろんおいしい料理を出すことは大切ですが、おいしければなんでもよいかというとそうとも限らず、おいしい料理を出すということ以上に大切なこともあると僕は常々考えています。ただ、その辺が忙しくなるにつれ、やるべきことの優先順位がずれていってしまっているのではないかと最近少し感じたりもしたというわけです。
 益古時計のスタッフは本当にみんなよくやってくれています。逆によくやってくれているからこそ、仕込みの方に気をとられすぎているのかなという気がしています。当然仕込みも大事ですが、お客様への対応がおろそかになっては本末転倒です。何よりもまずは目の前にいらっしゃるお客様にしっかり対応しようということを今日はスタッフに言いました。
 益古時計がオープンして1年半が過ぎました。オープンしたての頃は、それこそお客さんが1人来たというだけでドキドキでした。それこそ、その1人のお客様が帰られたあとは、「満足してくれたかなぁ」とか「おいしかったかなぁ」とか「また来てくれるかなぁ」とかその都度、思っていました。お客様が大勢来てくれて、忙しくなった今こそ、その頃の気持ちを忘れないようにしなければと改めて思っています。忙しい時こそ、「初心忘るべからず」を肝に命じてまた明日より益古時計を営んでいきたいと思います。
 
 そんなわけで今日は思いっきりお店の内側(裏側)の話をしました。こういう話を公のブログの場でするべきではないのではないかとお思いの方もいらっしゃるかもしれません。でも、前にも書きましたが、このブログは益古時計というお店のメイキングであり、建前ではなく、本音を見せる場でありたいと考えています。実際、ここ数日はこのことが僕の頭の中の大半を占めており、いま一番感じていることこそブログに書きたいと思っているので、あえてこのような記事を書かせていただきましたことをご理解いただければと思います。

はじめての送別会

2007-03-29 22:55:35 | Weblog
 ここ数日いろいろなことをやっていたため、ブログのネタがいっぱいあるのですが紹介が追いつかない今日この頃です・・・。
 というわけで、去る月曜日、益古時計ではじめての送別会なるものがとり行われました。益古時計がオープンして1年半、初めてスタッフが辞めることになったというわけです。
 オープン当初は小生とカミさん以外のスタッフは1人だったのですが、忙しくなるにつれ気がつけば小生とカミさんを入れれば計8人という人数に(ただ、毎日8人いるわけではなくローテーションを組んでいますので)。おかげさまで益古時計のスタッフはみんな仲がいいですし、今のところこれと言って人間関係のトラブルということもなく、スタッフのみんなには本当に感謝しています。そんなわけで今回も特に問題があって辞めるというわけではなく、スタッフにとっては前に進むための卒業だと思っています。
 まあその辺のことは置いといて、てなわけで送別会なるものを催したわけですが、内容はというと「ピザを作って喰うぞ」というものでした。パン屋志望のスタッフが生地を作ってくれ、他のスタッフがトマトソースや具材を準備してくれ、小生だけが特に何もせず・・・。そんでもって、本当は大谷石を組んで簡単石窯を作れればとも思っていたのですが、これまたパン屋志望のスタッフが、どこからともなく年代モノの天火のガスオーブンをもらってきたので、それじゃあということで、そのオーブンを使って焼くことにしました。
 益古時計は宿泊の方もあるので、仕事終わりに一杯というわけにもいかず、小生も含め、あまり酒飲みのスタッフもいないし、ほとんどが車通勤でもあるので、なかなか飲み会的なものを開くことはありません。ただ、去年の夏は、みんなでバーベキューをしましたし(って室内でだけど)、今回は生地から作るピザでした。普通に飲み屋に行き、飲んで騒ぐのとは違って、皆で準備するのはある意味大変だけどだからこそ楽しくもあり、やっぱり想い出に残ります(後片付けは面倒ですが・・・)。おかげさまでピザの方もとっても美味しかったです。
 今回、初めて益古時計からスタッフが辞めていくわけですが、その彼女は春から、益古時計の仕事とは全く別の道に進むのですが、益古時計でのカフェの調理や、清掃に接客、それにスタッフと共に益古時計で過ごした時間はけっして無駄にはならないと思うし、新しい職場にいっても頑張ってほしいと思います。僕からはお疲れ様と言うよりも、彼女にはありがとうと言いたいと思います。

 
追伸 補充というわけではないのですが、新しいスタッフも募集中ですので何卒よろしくお願いします。

4月の企画展

2007-03-27 20:35:02 | Weblog
 4月5日(木)より、益子の作家さんたちによる植木鉢展を開催します。
 益古時計に展示していただいている常設作家さんを中心に、陶器の植木鉢はもちろん、ガラスや木工の鉢&花器を展示販売いたします。
 鉢&花器のみの販売と、それらの作家さんの作品に、植物作家のモスタチノコエ(蓮沼いづみ)さんに、盆栽・多肉植物・サボテンなどを植え込みをしてもらったものも展示販売します。
 今回参加人数も計14名と多いうえに、そんなに普段は作らない植木鉢を、さらにいろいろ要望も伝えつつ各作家さんに製作していただいたということ、さらに出来上がった作品(鉢)に、それから植物の植え込みをしなければならず、それらの段階を踏んでいると、DMの仕上がりがすっかり遅くなってしまいました・・・。
 植物を絡めた企画というのは、管理も大変で手間暇も正直相当かかります。益子でも、ありそうでなかなかこのような企画はないのではないかとも思います。
 ちょうど季節柄、植物が欲しいと思う頃であり、植物にも益子散策にもいい季節だと思いますのでよろしければぜひお立ち寄り下さい。


期間中、毎週金曜日はワークショップも開催いたします。
    4/6   ハーブの寄せ植えレッスン
    4/13  多肉植物の寄せ植えレッスン
    4/20  盆栽レッスン
 (当日飛び込み参加も可能ですが、できるだけ事前にご予約いただけるとありがたいです)   
      ♦ 詳細は益古時計までお問い合わせ下さい ♦


 写真は今回、益古時計には初めて参加してくださるtaro-cobo(竹之内太郎)さんの作品に植物作家の蓮沼さんが植え込みをしてくれたものです。
 

更新の日々

2007-03-24 22:38:59 | Weblog
 益古時計のHPとこのブログ、それにプラスして栃木のタウン情報サイト「栃ナビ」と宿泊予約サイト「じゃらん」、他にも益古時計を紹介していただいているサイトは多々ありますが、以上は自ら更新しなければならないサイトです。
 更新自体は難しいものではないですし、最初の製作は時間がかかりますが、日々の更新に関しては決して時間がかかるものでもありません。・・・がこれだけのサイトを日々、営業しながら更新するのは、けっこうというかかなり大変です。
 こんなことを言うのもなんですが、ブログの更新も正直、大変だと思うこともあります。でも何よりもブログを読んでくださっている方がそこにはいらっしゃり、知り合いや、またまたお店に来てくださるお客さんに「ブログ読んでます」とか「いつも楽しみにしています」と声をかけてくださることが何よりうれしく、それが励みになるからこそブログを続け、更新できるのだと思います。
 HPと栃ナビの方は、随時(とは言いませんが)情報を更新しなければなりませんし、じゃらんにいたっては常に気をかけておかないと予約のオーバーブッキングになる可能性もあり、大げさですが管理するということへのプレッシャーも感じております。
 もちろん益古時計のHP&ブログを含め、それらのサイトからはそれだけの見返りがあるわけですが、インターネットの普及していない10年ほど前だったらやらなくてもいい作業なんだよなと思うとちょっと気が重かったりもします。
 自分で自分を褒めるつもりもないのですが、日々の業務をこなしながら益古時計のHP以外にもいろいろなサイトを自ら更新・管理しているのはよくやっているなと我ながら思います。ここだけの話、じゃらんの管理サイトはかなりややこしいです、ホテルだったら予約専門、その中でもさらにはインターネットサイト予約専門の方もいると思いますが、うちはいろいろなことをやりながらそれも更新・管理しなければならないわけなので、かなり頭がこんがらがる時があります。
 最近は、各サイトに載せるためのランチの写真がなかなか撮れません。去年まではランチもあまることの方が多かったですし、お客さんのいない時間帯というのも多かったので、撮影に充分な時間と空間が得られたのですが、最近はランチも売り切れる日の方が多く、お客さんもいらっしゃるので、なかなか撮影するタイミングがつかめません。なんて、贅沢な悩みですがその辺をこれからはもう少し考えなければとも思っています。
 とにかく頭の中がこんがらないように、これからも各サイトの更新に励みたいと思います。


 昨日かな?以前ちらっとお話した栃木のタウン情報誌「monmiya」(モンミヤ)が発売になったようです。益古時計にも昨日、出版元から雑誌が送られてきたので見ましたが、けっこう大きくご掲載いただきました(小生も何故かちょろっと写ってます)。まあ、益古時計&小生のことは置いといて、ここ3年以内にオープンした栃木県のカフェという企画で、益子のカフェもけっこう出てますし、小生の知り合い&知ってるカフェも出てますので、栃木県にお住まいのカフェ好きな人にはおもしろい企画だと思うのでよろしければご覧下さい。

夕張へ(前回の続き)

2007-03-22 21:06:27 | Weblog
 前回は「幸せの黄色いハンカチ」の舞台である夕張に着いたところまでお話しましたが、その続きです。
 もう19時をすぎるくらいに夕張に着いたのですが、最近の夕張のニュースを見た方はお分かりかもしれませんが、駅は無人駅、駅前といってもお店の灯りはほとんどなく、タクシーなどもない状態の町でした。とりあえず駅の片隅にあった夕張マップだけを頼りに、ホテルの名前があったので、そこがどういうホテルかも何もわからないままとりあえず行くことにしました。雪の降る夜道を15分ほど歩き、ようやくホテルに着き、飛び込みで入りました。幸い?シーズンオフだったのでガラガラですぐに泊まることができました。(いま思い出しましたがそういえば、その日は辰吉VS薬師寺のボクシングの世界戦の日本人対決ををやっていました)そうして客室で何をやっていたかというと、とりあえずはお金の心配です。これはあとで知ったのですが、夕張ファンタスティック映画祭の会場となるホテルだったようで、それなりにちゃんとしたホテルだったので、宿泊費が払えるかが何よりも心配でした。しょせん高校生の財布の中身なんてたかが知れてるし、ましてやもともとはすでに帰路についているはずだった予定外の宿泊だったので・・・、それこそ晩飯を食うこともせずに・・・。でもその割にはどうにかして明日、富良野まで行けないかと考えたりもしていました。
 そんなこんなで喰うものも喰わず、ホテルに1泊したのですが、おかげで宿泊費の方は無事に支払うことができホッとしました。そんなこんなで翌日はいよいよ「幸せの黄色いハンカチ」の舞台へと向かいました。ホテル前からバスに乗り、思ったより簡単に着くことができました。その舞台となったところは「想いで広場」として整備されており、ロケセットがそのまま残され、黄色いハンカチがはためき、建物の中は撮影で使われた武田鉄矢の車をはじめ、衣装や小道具が飾られていたり、高倉健&倍償千恵子の人形があったりとファンにはたまらない空間でした(ファン以外の人には全くもっておもしろくないと思いますが・・・)。12月というオフシーズン、しかも平日の午前中ということもあり、そこはまさに小生だけの独占状態で、2~3時間ひとりで、映画を思い出し感慨に浸りつつ、ボッーとしていました。そして、ひとり幸せをかみしめつつ、お土産の出演者のサインがプリントされた黄色いハンカチをロケセット隣のひなびた床屋さんで購入し、お昼頃には夕張をあとにし、千歳空港に向かい帰路に着きました。
 そんなこんなで無事に家に帰ってきたのですが、話が長くなりましたが、何を言いたかったのかというと、あの時の受験で大学に受かっていたら全く違った人生になっていたことは、それは言うまでもなく間違いないと思います。まあ、あの時受かっていたらとか落ちていたらとか、違う学校・違う会社に入っていたらどうなっていたか・・・とかいうことは誰しもが思うことでもあるとは思いますが、今回のことはそれ以上に、あの時、もし飛行機に乗り遅れていなかったら・・・とも思うし、乗り遅れても、もし普通に千歳空港周辺のホテルや札幌のホテルにただ泊まってただ帰ってきていたら、間違いなく10年以上経ったいまでも、これだけ鮮明に覚えている出来事にはなっていないわけで、あの時、思い立って、そして思い切って夕張に行ったということが、うまく言えませんが、自分にとってすごく大きかったなと思っています。思い起こせば、あの時から僕の旅行魂に火がついたというか冒険心のようなものが芽生えたような気がします。これはまさにたらればですが、おおげさに言えば、あの時夕張に行かなかったらもしかしたら今頃は、もっと普通にサラリーマンとかやっていたんじゃないかなとも思います。
 大人となった今では、その気になれば夕張に行こうと思えばいつでも行けますが、当時、田舎モノの高校生にしてみればこの時の体験というのは非常に大きなものでした。大学に落ち、高い受験料も受験のための旅費も無駄になり、親には本当に申し訳ないと思っていますが、大学に受かるとか落ちるとか以上に、自分のなかではあの時の経験は、本当に物凄く価値のあった出来事だと思っています。
 ただ、飛行機に乗り遅れた、そしてただ夕張に行った、本当にただそれだけの事なのですが、自分の中では本当に大きな出来事だったと思っていますし、自分にとってはひとつの大きな分岐点だったとも思っています。
 人生とは何が起こるかわからないし、その時は気づかなくても、あとから、もしかしたらあの時の出来事が今の自分の考え方に大きく影響しているかも・・・と思うこともあると思います。だからこそ、未来を思い描くにも、過去を振り返るにも、今を大切に生きてこそなんだなと、久しぶりに夕張に行った昔の事を思い出し、改めて感じました。
 数年後カミさんと、夕張の「幸せの黄色いハンカチ」の地を再び訪れたのですが、もちろんカミさんは僕の、感極まっている気持ちを、まったくもってわかってもらえなかったということは言うまでもありませんが・・・。

写真はその時のお土産で買ったハンカチです、いまだに持ってます。
その時の高校の担任の、独身の女性の先生に1枚お土産に買っていったのですが、先生は幸せになったのだろうか・・・。

写真のハンカチは今日より1週間、密かにお店のどこかに飾っておこうと思います。このブログを読んでご来店下さった方は探してください。ブログを読んでない人には、なんでやねんとツッコまれそうですが・・・。




分岐点

2007-03-19 21:48:45 | Weblog
 誰もが人生において、あのときああしとけばよかったとか、こうしてたら今はどうなってただろうとか思ったことがあると思います。たらればを言えばきりがないですが、本当にちょっとのことでその後の人生は大きく変わるものだと思います。そんなわけでして、たまには自分の過去の経験のことを今日は話そうと思います。
 最近、というか去年から北海道の夕張の再建問題がいろいろ取り沙汰されております。そんな夕張は僕にとっても非常に想い出深い大切な場所です。実は高校3年生のとき、札幌に大学受験に行ったのですが、帰りの飛行機に乗り遅れ、仕方なく北海道にもう1泊することになりました。遅れているのはわかっているものの、とりあえず千歳空港まで来たのですが、もちろん宿の予約もとっていないし、正直途方に暮れていたのですが、千歳空港にいてもしょうがないし、とりあえず札幌に戻ろうかと思ったのですが、実際札幌に戻ってもやることもないし(というか前日もう観光したし・・・って受験前夜なのに・・・)、どうしようかなと思ってなんとなく時刻表をみたら、大好きな「北の国から」の舞台の「富良野」と、これまた大好きな映画「幸せの黄色いハンカチ」の「夕張」の文字が飛び込んできたのです。というわけで、せっかく北海道に来たのだから、どうにかして富良野か夕張に行けないものかと考え、富良野は鈍行だと乗換えを含め5時間くらいかかるので泣く泣くあきらめ、夕張ならば2時間半くらいで行けるとわかり、だったら夕張へ行ってしまおうと思い立ったわけです。12月の北海道、しかもすでに夕方、雪のちらつく中なんのあてもなく「幸せの黄色いハンカチ」の舞台を見るために千歳空港から鈍行列車に飛び乗りました。夕張というのは「幸せの黄色いハンカチ」の映画を観た以外は全くもって知識もなく、どういところかもまったくわからず、それこそ泊まるところもあるかもわからない状態でした。しかも夕張へ向かう電車は1両編成のローカル列車で乗客は本当に数える程度、車窓はすでに真っ暗闇でものの見事に何も見えませんでした。物凄く心細かったのですが、ほとんどはじめてのひとり旅だったので高揚感があったせいか全然寒さも感じず、それこそ宿がなければ駅で野宿でもいいやくらいの気持ちで夕張へ向かいました。そんなこんなで雪のちらつく12月の真っ暗な夜、夕張の地へ降り立ったわけですが・・・
 
 というわけで、今振り返れば、夕張は僕の人生において、ひとつの大きな分岐点になった場所となったわけですが、どうにも話が長くなりそうなのでスミマセンが続きは次回ということで・・・。 

会社か個人か

2007-03-17 21:31:41 | Weblog
 先日、確定申告が終わりました。と言っても益古時計は税理士さんにほとんどおまかせなので小生は特に何もしていないのですが・・・。それでも益古時計をオープンしてから1年通しての申告は今回が初めてだったので、このくらいの売上でこのくらいの税金がかかるとか、消費税がいくらもっていかれるなんていう数字がようやくつかめました。
 僕自身、税金や保険に縛られる生き方はしたくないとずっと思っていたのですが、実際お店を運営していくうえでは、何かやるにしても常に税金や保険のことを頭に入れながら事を進めなければ、あとで痛い目にあうのでとにかく大変です。
 そんな確定申告の時期を終え、年度替りの時期になり、先日もちらっと書きましたが、組織としての益古時計というものを今一度考えなければなと最近思っています。僕自身は組織に属するのが嫌ではじめた個人事業ですが、益古時計もおかげさまで忙しくスタッフも増えました。スタッフのことばかりではなく、自分自身とカミさんのことも含め、これから益古時計はどういう形で運営していくのが一番よいのかを、改めて考えなければと思っています。
 僕自身、まだまだ勉強不足なので、本当にこれから考えるという段階なのですが、例えば益古時計を会社にするのも考えのひとつです。いまは会社法が変わり、昔のように多額の資本金に複数の取締役、もしくは従業員が必要ではなくなり、それこそ1円の資本金に自分ひとりでも会社として運営できるようになりました。つまりはいままで個人事業としか認められなかったものが会社として運営できるのです。会社にすれば社会的信用というのもそうですが、税金・保険でもいろいろ優遇されます。そういうわけで、これからは個人事業主が減り、会社が増える世の中になると思うのですが、いまはまだなんとも言えないのですが、益古時計も会社にした方が、いろいろよいのかなとも思っています。
 ただ、誤解して欲しくないのは、僕個人の考えはあくまで会社として大きくしたいとか、組織を大きくしたいとかいうつもりは全くなく、カフェやペンションは個人事業だからこそ魅力がある職種だと思っています。あくまでイメージですが、株式会社のカフェというのは利益優先という気がしてしまい、あまり魅力を感じないのも事実です。
 そんなわけで、僕自身は基本的には個人事業としてカフェ&ギャラリーと宿泊を運営していきたいと思ってはいるのですが、税金や保険といったお金のことばかりいうつもりはないのですが、スタッフのことや、そして自分自身のことも考えると、あくまで形式だけでも会社にした方がいいのかなとも思っています。
 と、なんとも真面目なことを言っておりますが、本当は自分自身もよくわかってないのが正直なところでして、これからその辺はもう少し勉強して、きちんと考えようと思っているところろいいますか、思い始めているところといった感じなわけで、いろいろツッコミたいところもあるかもしれませんが、暖かく見守っていただければと思います。
 儲けるためにカフェやペンションを営む人はほとんどいないと思います。儲けとかそういうこではない魅力があるのがカフェやペンションだと思いますし、僕もそう思っている1人です。でもいいお店にいたいと思えば思うほど、お金の管理も大事です。お金のことばかり言うつもりはないのですが、いいお店にしていくため、スタッフが気持ちよく働けるため、そして益古時計に来たお客さんがいい時間をすごせたと思っていただけるため、そして自分自身のためにもその辺のことを経営者の端くれとして、今一度考えなければと思っている今日この頃です。
 そういう経営的なことは本当は考えたくないのですが、店主としてその辺のことはきちんとしなければならず、勉強勉強の毎日なのでありました。

ホテルレストランショーへ

2007-03-15 19:51:36 | Weblog
 一昨日の火曜日、東京有明のビックサイトへ「ホテルレストランショー」を観にいってきました。今回はスタッフ数名とともに、朝早く出発したのですが、渋滞等もあり、到着は思ったより遅くなってしまいました。
 ・・・というわけで着くなり早速、観てまわったのですが、初日のAMということもあり、また先月行ったギフトショーに比べれば規模も小さく、人出も少ないのでスムーズにまわることができました。今回は主に、パンにまつわるものとエスプレッソにまつわるものと目的が決まっていたので、観るところも絞られたうえに、パン&エスプレッソの試食・試飲でお腹も満たされたので、特に昼食を食べることもせず、気がつけばけっこうあっとういう間に見終えてしまいました。思い起こせば2年前に訪れたときは、益古時計オープン前ということもあり、何かと準備するものも多く、泊りがけで2日間かけて会場を観て回ったのですが、今回は賞味3時間ほどの滞在でした。それでもエスプレッソも2年前にはなかったメーカーのものもあったし、パンのほうも、今すぐ手に入れられるような値段のものではない機器ばかりが並んではいましたが、パン屋志望のスタッフにはいい刺激になったのではないかと思いますし、それなりにいろいろ収穫はあったかなと思っています。
 というわけで、ビックサイトの方は早々に後にし、次なる目的地、下北沢に向かいました。何故に下北かというと、行ってみたいパン絡みのカフェがあったからです。下北は東京に住んでいた学生時分はよく行きましたが、訪れたのは本当に久しぶりでした(といってもカフェがあるのは下北の外れのほうですが)。
 カフェの方は、一応同業者なのであんまり細かい感想は言いませんが、いろいろと刺激になりました。そしてカフェを後にし、駐車場に戻り帰ろうとしたら、先月の南青山の駐車場の研ナオコに続き、今度はプロレスラーの蝶野が小生たちの目の前に駐車していて料金の精算をしていました。
 と、話はそれましたが、先月のギフトショーといい、ホテルレストランショーといい、わざわざ早起きして人混みの中に行くのは正直かなり疲れます。家で寝てたほうが幸せかも・・・なんて想いが心の片隅にあったりもするのですが、家で寝てればもちろん何も得るものはないわけで、たとえ疲れても、ときにこういう場に行くことはいろいろ勉強になるし、刺激になります。今回ホテルレストランショーを訪れ、1日も早くエスプレッソを始めたいと改めて思いましたし、早くパンも形にできないかなと思いました。そういう風に思うことができただけでも行った意味はあると思います。
 これで当面は東京へ行く用事もないのですが、最近は用事がなければ東京へ行こうと思わなくなったということに、改めて歳をとったなと感じてしまいました。特に用事がなくても、ただ東京へ遊びに行こうとは思わないということはいいことなのでしょうか?昔に比べ、東京のあそこに行きたいとか、あのお店に行きたいというのはほとんどなくなりましたが、でも、時には何の目的もなく東京の喧騒をブラブラ散歩したいなとは思います。もう少し余裕ができたら、なんとなくフラっと東京へ行って、なんとなくフラフラして、なんとなく老舗っぽい喫茶店に入って珈琲でもすすって、そして帰る、そんななんてことのない休日がすごせればとも思っている今日この頃です。

やることいろいろ

2007-03-12 22:19:48 | Weblog
 今日は店内メンテナンス作業(というと響きがいいですが、実はワックス掛け)のため、カフェ&ギャラリーは少し早閉まいさせていただきました。さらに今日から3日間は宿泊もお休みとさせていただいております。そういうわけで、明日は先月もギフトショーのために行った東京のビックサイトに今度はホテルレストランショーのために、またしても行ってきます。明日はスタッフ数名も一緒に、パンに関することや(いつになったら始めるんだとツッコミを受けそうな)エスプレッソ関連について主に観てまわってこようと思っています(ちなみに明日はこの会場内でエスプレッソの日本バリスタ選手権が開催されます)。
 そんでもって今日、以前お話しました、デッキの増築工事の木材が、今回の工事をお願いする大工さんによって運ばれてきました。デッキに関しては3月中にはある程度完成させて、陶器市までにはしっかり稼動するようにこれから整備していきたいと思っています。
 さらに3月の個展は現在期間中ですが、次の4月の個展のDM製作関して、写真を撮ったり、デザインをお願いしている方とやりとりしたりいろいろと動いております。個展に関しては近日中に詳細を書きたいと思っていますが、4月は写真のような植物と作家モノの植木鉢&花器の企画展です。
 さらにさらにですが、パンについてもできるだけ近いうちに、少量からのスタートになると思いますが、販売開始ができるよういろいろ策を練っています。
 さらにさらにさらに、この春でスタッフがひとり卒業(という表現でいいのかわかりませんが・・・)するので、スタッフの補充も含め、組織(というにはおおげさですが)益古時計の運営面に関しても、よりよい形にできないかといろいろ考えています。
 と、またしてもなんだかんだといろいろなことが現在進行中なのですが、大丈夫かよ・・・と自分でも思いつつ、でも楽しくやっておりますのでご安心を(誰も心配はしていないと思いますが)。
 というわけで、とりあえず明日は東京へ出張?研修?・・・ホントは息抜き・・・に行くので楽しみつつ、しっかりと勉強してきたいと思います。

ここ1週間ほど、このブログをご覧いただいている方で、ご来店された多くの方に「腰は大丈夫ですか」と心配の声をかけていただきました。腰の方は無事に問題なく直りましたので、声をかけてくださった皆様、ほんとうにありがとうございました。・・・でも花粉症の方は、あいも変わらずですが・・・。





器(作家さん)と料理(益古時計)

2007-03-10 22:55:18 | Weblog
 先日の木曜日、半年に一度の常設ギャラリーの展示場所換えを作家さんにご参加いただき行いました。当初は展示換えをイベントのようにできないかとも考えていたのですが、なかなか難しく、ただ単に場所を換える作業という感じになってしましたが、それでも作家さんがみなさん集まってくれるので楽しいし、うれしいです。
 益古時計はどこのお店よりも作家さんとお客さんの距離が近くに感じられるお店でありたいと考えています。正直、良くも悪くも作家とお店という枠を超えて、友達に近い感じで皆さんと接っしている部分もあります。とくにカフェに併設のギャラリーということで、ご存知のとおりカフェで使用している器は、ギャラリーに展示している作家さんのものを使用させていただいています。・・・と言うか、ほとんどはこちらから、こんな感じでとか、径は何センチでとか、事細かに注文して作っていただいたのですが、それって益子に暮らすものの特権であり、なんて贅沢かつわがままなんだと改めて最近つくづく思いました。
 と言いますのも、先日ある県外の方と話をしていて思ったのですが、その方も益子焼きを扱われているのですが、たしかに県外からいらっしゃる、買い付けの方も含むお客様は、基本的にはすでにできている商品を購入されることがほとんどであり、注文するにしても既存のものを大量に枚数を頼むとかがほとんどで、よほどじゃない限りオーダーメイドで注文される方はいらっしゃらないと思います。そう考えると益古時計のカフェで使用している器は、ほとんどすべてがオーダーメイドと言っても過言ではないわけで、それってなんと贅沢なことなんだと今更ながら気づいたというわけです。
 本当に作家さんたちとの出会いが、僕個人としても大きな財産であるのですが、お店として、益古時計としても大きな財産であると改めて思っています。ギャラリーとしては、メイン通りに立ち並ぶ焼き物専門のお店に比べると、なかなか難しい部分もあるとも思いますが、先月のパンとスープの企画展のように、カフェだからできる企画があったり、宿泊施設があるからこそ、じっくり・ゆっくりお客様に作品をみていただくことができるという風に、益古時計ならではの利点もあると思います。益古時計ならではのよさというものを生かして、これからも作家さんに協力していただきながらよりよいお店にできればと思った次第であります。
 作家さんは器を作る人です、益古時計は料理を作る人です。器がなければ料理は盛れないし、料理がなければ器はただの嗜好品です。料理があるからこそ器はより活きるのだと思いますし、いい器があるからこそ料理がさらにおいしく見えるのだと思います。当然、器と料理は切っても切れない関係です。そんな器と料理のように、作家さんと益古時計もお互いが引き立つように、よりよい関係をこれからも築きあげていければと思っています。そして、お店と作家さんがいい関係にあることが、しいてはお客様に心地のよい時間を提供するためにも大事なことなんだなと改めて感じている今日この頃でありました。