おいみず亭 Family & Friends

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6月7日: 海へ

2007-06-18 00:10:55 | ケアンズ

フォトアルバム: 海へ (10M)


6月7日。
つけっぱなしだったミュージックチャンネルとともに目を覚ます。

今夜はいよいよフェアウェルパーティー。夕方までに戻ってこないといけないので、オプショナルツアーの出発は朝早く、8時に港に集合。
今日は、もう一つの世界遺産である海に出かけます。行き先は、グリーン島。アボリジニの聖地だったそうです。

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卵から孵ったウミガメたち。その中で親ガメまで育つのは千匹に一匹。それは、幸運と智恵に恵まれたカメです。
子ガメ達は、海に向かう前に真水を飲みに湧き水に集ります。身体の大きなカメ達に押された小さな子ガメは湧き水を飲む事ができません。そこで蟹穴をみつけて、そこにたまった水を飲みます。少し飲んではまた水が溜まるのを待って飲み、また待って飲みしているうちに穴の底にいた蟹が目を覚ましました。蟹は水を飲んでいた子ガメの鼻先をハサミでつまみ、穴をあけてしまいました。
やがて、そのカメが海に出て、立派な親ガメとして戻ってきました。鼻のよこに蟹に挟まれた穴の開いたカメを見つけて、人間はこのカメの勇気と智恵をたたえたということです。
そして、このカメにあやかりたいと、鼻に穴を開けたそうです。
グリーン島は、アボリジニの若者が大人になるための聖地だったそうです。
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雨は前日のうちに上がっていましたが、雲が垂れ込めて、海はまだうねりが残っています。船内のアナウンス(英語と日本語)でも、今日は揺れるよ、と伝えています。揺れるといってもたかがしてれているだろうと、先頭の客室に乗り込みました。これが間違いの元。
外海に出た途端、双胴船はゆっくりと、でも大きく揺れ始ました。窓の外を見ていれば良いかと思いましたが、舳先でたった波で視界が遮られます。その瞬間、三半規管が狂い始めて、冷や汗が。我慢すればどうにかなるかと思いましたが、到着してすぐグラスボートに乗る事を思い出して、酔い止め薬を飲みました。何年ぶりの事だろう・・・

次第に気分が落ち着き始めた頃に、空が晴れて、グリーン島が見えてきました。しかし、風が強く、桟橋に降りたらでは吹き飛ばされそう。そんな中、グラスボートに乗り込む列に並んでいました。

グラスボートは、小型の屋形みたいです。波に弄ばれて、揺れるというか、もう浮いたり沈んだりと言った感じ。そんな中、女性の船頭さん(と呼ぶのでしょうか?)は、他の船と交信しながら、魚のいそうな場所やサンゴのある場所へと船を移動させます。
大きなサンゴや熱帯魚が船底を横切りますが、カメラで追っている場合ではありません。船底一面のガラスのどこに出没するかわからないので、あちこちに目をやらないといけません。

約30分、グラスボートを降りて、いよいよグリーン島上陸。11時半のランチまでは自由時間。桟橋から左右に伸びる遊歩道。圧倒的な
緑の中と、白い砂浜をブラブラとあるき始めました。桟橋で吹いていた強い風は、島の中の木々の間を通り抜け、柔らかく涼しい風となって心地よく吹き寄せます。
どこまでも広い空と海。鳥の声、豊かな緑。地上の楽園といいますが、まさにこの島は楽園そのものでした。
街中ではなくて、ここに一拍したかったな。

メインの遊歩道から分岐したところに、グリーン島とグレートバリアリーフについての解説がいくつも立っていました。英語、日本語、中国語など数カ国の言葉で説明が読めるようになっていました。先に紹介したウミガメの話も、ここの解説に書いてあったものです。
遊歩道を歩いていたら、足下をヒョコヒョコ歩く鳥を良く見かけました。人は怖がらないのですが、カメラを向けるとどこかに行ってしまいます。大きな目で見つめられるのは嫌なのでしょう。「全然人間を怖がらないね」などと同行者と話ながら歩いていたのですが、ランチにレストランにいったらびっくり。人間のおこぼしを狙って、まるでゴキブリのように歩き回っています!! 人間がいないとテーブルに登って、パンをつついていました。

食事をしながら気がつきました!!
ここは南半球。快晴に恵まれなかったため、南に延びる影の写真を撮っていません。早速桟橋に出て、自分の影を撮影。
影の方向は、南に伸びている。。。はずなんですけど。

さて、食後はのんびりと海岸へ。同行4人がそれぞれ自由に行動をはじめました。
絵を描きたいという知人を残して歩いていると、黒鷺が水辺で魚を狙っていました。サギの後をついて歩いていると、次第にみんなから離れてしまいました。引き返すにしてもきっかけがないので、そのまま歩いていると、何となく見慣れた景色が。
午前中に歩いた遊歩道の終着点の浜辺です。一週3キロちょいの小さな島。ここまで来れば浜辺を一周したくなります。そのまま砂浜を進んで、1時間足らずで島を一周してしまいました。
そのあとは、時間が来るまで、浜辺の木陰にあるベンチで読書。島の木々の中を通ってきた心地よい海風に吹かれながら、ついウトウト。このまま寝てしまったら船に乗り遅れ手しまいかねないので、読書は中止。同行者を探しに桟橋へと向かいました。

帰りの船は、後部デッキに陣取りました。どうせならと、船べりに座ったのですが、港を出てすぐ後悔しました。ゴーグルが欲しいほど風が強くて、涙目になってしまいます。船が大きく揺れると、しぶきが飛んでくるので、カメラは早々にバックの中へ。
グリーン島からケアンズまで1時間弱でしょぅか。強い海風を船べりで耐えていると、空港を離陸した飛行機が大きく弧を描いて雲の中に消えて行くのが見えました。ふと、海に目をやると、水から飛び出した魚が、水切りの石よろしく水面を滑って船首の方に消えて行きました。その先では、何かが一瞬顔を出して、水の中に沈んで行きました。
船をグングンと前に進めて行くエンジンの音を聞きながら、昔小さな船で海を渡った人たちの事を思いました。月の光の中、星を頼りにグリーン島へ渡る若いアボリジニが現れました。
大地の上を移動していた人間は、水によって行く手を遮られます。そこで、風を頼りに船で海に繰り出しました。こうやって、世界中に広がって行った先祖達。
今の時代、船や飛行機といった安全な乗り物を使って世界各地に旅をしています。それは、嘗ての様な冒険や探検という要素は無くなっていますが、それでも行く先々になにがあるのだろうというワクワクしたものがあります。
暫し、大昔の見知らぬ人達のことを思いながら、ケアンズの街が次第に近づいてくるのを眺めていました。

ホテルに戻りシャワーを浴びて、明日のために荷物をまとめて、さてこれで帰国準備はOK。あとはフェアウェルパーティーの集合時間まで安心してミュージックチャンネルを見ていたら、ついうとうとしてしまいました。
電話の音に起こされて、ロビーへ。先に出かけたみんなを追いかけて夜の
街中へと飛び出して行きました。




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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (aoken)
2007-06-18 07:07:47
最初の写真はアジサシでしょうか?
アジサシって何千キロも旅して日本に渡ってくる種類もいるんですよね。
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> aokenさん (Oimizu)
2007-06-18 07:12:16
アジサシでしょうね。
アジサシって、いろいろな種があるんですね。
知らなかった。
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鼻に (kisato)
2007-06-18 21:20:08
穴を開ける由来がこんなところにあったなんて。。

レストランにいた鳥はなんという鳥なのかしら。
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re: 鼻に (Oimizu)
2007-06-19 02:43:39
> レストランにいた鳥は

ネットで調べてみたら、南洋クイナというそうです。

グリーン島。
静かで、穏やかで、いところでした。
都会が恋しくなるまで、こういうところにで過ごしたいものです。
返信する
Unknown (Tommy)
2007-06-19 18:19:17
グリーン島…名前からして素敵!!(o^-^o)

も1度生まれ変わったら、新婚旅行で
来たいくらい素敵な風景ですね~。

こんな所で暮らしたら、生き方も変わりそうです。

でも、やっぱり、都会が恋しくなるのかな?(笑)
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> Tommyさん (Oimizu)
2007-06-20 01:36:56
そんな。
生まれ変わったら、なんて言わずに、いまのご家族で楽しんできてくださいよ。人生観変ります。

> でも、やっぱり、都会が恋しくなるのかな?

そうそう。都会に住むと、不思議と都会が恋しくなります。
とりあえず、2日いれば、都会が恋しくなるかな。
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