MARU にひかれて ~ ある Violin 弾きの雑感

“まる” は、思い出をたくさん残してくれた駄犬の名です。

頭の体操 (130) 漢字クイズ 問題/解答

2013-03-07 00:00:00 | 頭の体操 漢字クイズ

03/07    頭の体操 (130) 漢字クイズ




        『これまでのカタカナ語句には、

        カタカナ部分のみ各回ごとに載っており、

         それぞれの記事に飛ぶことも出来ます。

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      『頭の体操 漢字クイズ』 カテゴリーでは、

     『問題・解答』の全文が直接ご覧になれます。 こちらは

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 12/13 ~ 01/12 に登場した外国語の人名、地名、用語が、
カタカナ表記で (1) ~ (19) に、登場した順に並んでいます。

 また、(A) ~ (S) に並んでいるのは、それぞれを漢字で
表記
しようとしたものですが、どう読めばいいでしょうか?



(1) コウコウ    (2) ゼリー    (3) メンソレ    (4) リンパ液

(5) ガーゼ       (6) 毛糸のカジュアル       (7) ネクタイ

(8) オリエンテーション気分 (9) 皮のジャンパー (10) アム・マイン

(11) アン・デァ・オーデル   (12) デニス   (13) アンドラーシュ

(14) オリオン座      (15) レクチャー      (16) エルネスト

(17) ブランケット判     (18) マンリーコ     (19) ルーナ伯爵

(A) 選巣  (B) 我世  (C) 免逸  (D) 口紅  (E) 餌得狸

(F) 淋端駅   (G) 練苦耐   (H) 殿椅子   (I) 折恩冷

(J) 例口悪 (K) 瞞利善子 (L) 悪夢舞音 (M) 軽殿禍授歩

(N) 乾飲持病八   (O) 暗手悪王出   (P) 安銅鑼空酒

(Q) 舞乱蹴飛晩  (R) 留唸歯串焼  (S) 折宴酊暑抜聞




[解 き 方]


  ・ 漢字を読み、主にその音を用いて、原語での発音を表わそうと試みた
   ものです。

  ・ 音読み訓読みが混ざっています。 必要な場合は、濁点()、
   半濁点()、送り仮名を補ってください。

  ・  従来のカタカナ表記による読み方とは、必ずしも一致しない場合が
   あります。

  ・  音ではなく、単語の意味を外国語に置き換え、その発音を用いる
   こともあります。 「星 → スター」、「太陽 → サン」のようにです。
    今回は箇所あります。

  ・ 口語的俗語的にくだけた読み方をすることもあります。
   (例) 「汚 → きたねぇ」、「社長 → ボス」。
    今回は箇所あります。

  ・ 漢文もどきに、順番を入れ替えて読む場合もあります。
   (例) 「不読 → よまず、よまん、よまない」。
    今回はありません。

  ・ 人名漢字の中には、“”、”” ともに含まれている場合もあります。 
   姓に加えて "first name" をご自分で補ってください。
   (例) 「ヨーゼフ・シュトラウス」。
    今回はありません。

  ・ 音や意味とは無関係で、漢字から連想しないと解けないものも!
    今回はありません。

  ・  厳密に見るといい加減なものもありますが、そこは冗談の世界。
   お見逃しくださいませ。



   解答
    ↓





以下、12/13 頭の体操 (124) 漢字クイズ 問題/解答より




(1) コウコウ  (D) 口紅

 「何だ? これ!」 ウチのまるチャンなら、きっとコウ
言うでしょう。

 英語のココア、“cocoa” のことですね。 ローマ字読み
でもしようものなら、英語の教師は眼の色を変えるでしょう。

 でも私の時代は、たまたま中学校で最初に接した外国語
が、“英語だったから” に過ぎない。 “ココア” と読んでも
間違いではありません。 英語の時間でなければ。



 ガストというレストラン チェーンがありますね。
今はカタカナ表記だけのようですが、かつては
“Gusto” と書かれていたはずです。

 してみると、これは英語? それなら、なぜ
表記を変えたのでしょうか?



 辞書を引くと、“gusto” とあります。 意味は、“味、風味、
味覚、好み、嗜好、趣味、美的感覚…”。 なるほど、レスト
ランの名称に相応しい。

 ただし、これ、スペイン語の辞書です。 発音は “スト”。

 ちなみに “Mucho gusto” (ムーチョ グスト) は、“たくさんの
味”。 転じて、「始めまして!」…という挨拶表現ですね。



 一方、英語では “gusto” そのものは、あまり見かけません。

 強いて挙げれば、

 gustatorius、gustatory (味覚の)。

 degust (味わう)、degustation (味覚)、gustation (味核)。

 gustomerty、gustometry (味覚検査)。

 gustatory bud (味蕾)…。



 見れば見るほど、食欲が減退しますね。 何だか学術用語
みたい。

 最後の “味蕾” は、ラテン語の学名で caliculus gustatoriu、
あるいは、caliculus gustatorius。

 英語の “gust…” は、まったく味気ない…。 レストランの
名称には不向きなようですね。



 日本には、スペイン語を話すかたがたも多い。 “Gusto”
と書いて “グスト” と読まれても、ちっとも不思議ではない。

 10年以上前、レストラン名と知らずに “グスト” と読み、
仲間から失笑を買ってしまった私です。



 勝手に表記を変えられ、何だかとても腹立たしい…。

 “How disgusting!” (…たく、ムカつくよ。)




(2) ゼリー  (E) 餌得狸

 初っ端から理屈っぽくなってしまいました。

 “ゼリー” は “jelly” で、“ジェリー”。 ちゃんとそう発音した
のに、現地人に、“No! Jello!” と怒られてしまった私です。

 これ、南部 Texas州だったから、方言なのかな?

 “Do in Rome as Romans do.” (郷に入れば郷に従え) …って
いうから、しょうがないね…。




以下、12/26 お好み焼きより




(3) メンソレ  (C) 免逸

 正式には、メンソレータム。 米国のメンソレータム社
に由来する、おなじみの塗り薬です。

 私も、近江兄弟社の頃からお世話になった世代なん
です。 現在では、市販薬には事欠きませんが、昔は
「赤チン、マーキュロ、ヨーチン、メンソレ」…だけでした。




(4) リンパ液  (F) 淋端駅

 東京駅の1、2番線から出発する、中央線。 快速電車の
行く先は、終着の高尾駅です。



 さて、一杯やったら、ホロ酔い加減で止めておきましょうね。
寝過ごすと大変なことになります。 終電に乗って乗り越すと、
もう帰りの上り電車が無いから。

 そうなると、翌朝まで “待機” せざるを得ない。 そこで高尾
駅では、駅員さんが気を利かせ、待合室を開放してくれるのだ
そうです。



 ただしこれ、だいぶ前に聞いた話です。 「昨日寝過ご
したけど、寝場所が無かったぞ? どうしてくれるんだ!」
…と怒鳴りこまれても、私は責任を持ちませんよ。

 貴方はお金持ちだから、タクシー代はお持ちですよね。
だったら心配無いでしょ?



 私の場合は、もっと安全なんです。 淋しいのは駅では
なく、懐 (ふところ)だから。 外で飲むお金さえ無いもんね…。




(5) ガーゼ  (B) 我世

 ドイツ語の “Gaze”。 英語の “gauze” (ゴ―ズ) とは、
まったく別の響きがする。

 (では、次、行きましょう。)…と言おうとしたら、余計な
ものを見てしまいました。



 「ドイツ語の “Gaze” にはゴーズとガーゼ両方の意味
がある。」…だって。

 「ゴーズとは、目の粗い織物のこと。」…とあります。



 怪我や火傷でお世話になるガーゼですが、これ
完全に “やる気” を無くしてしまいました。




(6) 毛糸のカジュアル  (M) 軽殿禍授歩

 “普段着に近い、気楽な装い” を意味する、カジュアル。

 casual dress、casual shoes、casual socks …などと言い
ます。



 “花金の出勤着” は、“casual office wear on Fridays”。

 “ファミレス” は、意味としては “casual restaurant” です。



 でも、「気楽な話題で楽しいな。」…と思っていると、
“casual expense ” (臨時支出)、“casual income”
(臨時収入) などが出て来る! 眼が覚めますね?

 “casual employment” (一時雇用)、“casual labor”
(臨時労働)、“casual worker” (臨時労動者)…。

 “casual insurance” (災害保険) ならまだしも、“casualty”
になると、“犠牲者、死傷者” を意味することがあります。

 ちっとも気楽じゃない…。




(7) ネクタイ  (G) 練苦耐

 ネクタイの結び方には、何種類あるのでしょうか?

 “せいぜい5、6種類” かと思っていたら、10種類以上
あります。 TPOに応じて使い分けるのが、ダンディー
な男なんだって…。

 “ダサイ” を地で行く私は、1種類しか出来ません。
でも、このままで行こうかな…。



 いまさら “練苦耐” なんてね…。 これ以上窮屈な
人生は嫌です。




以下、12/29 情熱の表現より




(8) オリエンテーション気分  (S) 折宴酊暑抜聞

 新入生、新入社員などを、慣れない環境に順応させる
ための案内、ガイダンス。 そんな意味で通常用いられる
のが、“orientation” です。

 さて、“orient” は “東方” ですが、なぜ “東へ導く” の
でしょうか。 「犬が西向きゃ尾は東」…と言いますが…。



 Messageというサイト中、クリスマスイブ音楽礼拝
のページには、以下の記述があります。



 “オリエンテーション” という言葉は “オリエント” (日の出
の地、東)という意味の言葉から来ています。 語源的には、
あるものをきちんと東に向けるという意味があるのです。
(教会も本来であれば正面が東を向くように創られています。
実際の方角とは別にこの聖卓の方向を東と呼ぶ習慣があり
ます。)

 研究社『新英和大辞典』を見るとorientationには次のよう
な意味がありました。

  1.a あるものを東に向くように置くこと
    b 主祭壇が東に向くように教会を建てること
  2.a(物の)配置(方向)
    b(建物の)方位(の測定)
  3.a(新しい環境・思想・習慣などに対する)適応・順応
    b 新入社員などへの方向づけ、適応指導、オリエン
   テーション
  4.a 態度(方針)決定
    b 態度
    c 志向(性)
  5.(心理)見当識
  6.(生物)a 定位
         b(伝書バトなどの)帰巣本能



 さらにオリエンテーションを見ると、様々な学術専門
用語が見られます。




(9) 皮のジャンパー  (N) 乾飲持病八

 さて、なぜ “ジャンパー” というのでしょうか?
“ジャンー” だと思っていたかたも、きっと
おいででしょう。

 でも語源を調べてみると、こちらは二つも
候補がある。



 ① 英語の方言 “jump” (短いコートの意)
に-erの付いたもの。

 ② アラビア語の "jubbah" という、幅が広い
上着が元になっている。



 これじゃ、研究者は大変ですね。

 正確な由来を研究する人を、何て呼ぶんだろう?

 語源学者かな? 言語学者じゃなくて…。




(10) アム・マイン  (L) 悪夢舞音

(11) アン・デァ・オーデル  (O) 暗手悪王出



 それぞれ、“マイン川沿いの”、“オ―デル川沿いの”。
二つのフランクフルトを区別するための語句ですね。

 片や旧西ドイツ、そして旧東。 TPOをわきまえず
に使ったため、恩師の地理教師を嘆かせてしまった、
ほろ苦い思い出があります。




以下、01/03 頭の体操 (125) 漢字クイズ 問題/解答より




(12) デニス  (H) 殿椅子

 主として英語圏に見られる名。 姓になることもあります
が、男性名として一般的です。

 今では真っ先に “お笑いの芸人さん” を、思い浮かべる
かたが多いようですが…。




(13) アンドラーシュ  (P) 安銅鑼空酒

 こちらは “ハンガリー語の男性名” とあります。
英・仏・西・伊・露語などに、対応する名があるの
はご存じのとおり。



 そのうちのお一人と、夕食をご一緒したことが
あります。 もう40年近く前のことで、著名な日本
人ピアニストにくっついていたからこそ、可能だった
んです。 お二人とも、すでに世界的に有名なかた
でした。

 安酒どころか、大変なご馳走になり、お礼を
言ったところ、彼は次のように言いました。

 「いいんだよ。 それに、この国では他に使い
途が無くてね…。」



 まだ社会主義体制の色濃い時代でした。




(14) オリオン座  (I) 折恩冷

 「オリオン座って?」

 代表的な冬の星座だよ。



 「オデヲン座は?」

 映画館によくある名前だね。 有名な映画興行チェーン
が最初に用いたからで、そもそもは古代ギリシャ・ローマ
の音楽堂。 元々はギリシャ語だよ。



 「ライオン座は無いの?」

 獅子座のことでしょ? うるさいな…。



 「ねえ、鳥インフルエン座は?」

 ………。




(15) レクチャー  (J) 例口悪

 “lecture” の語源は? 今回は語源の話が多いですね。

 一説には、ギリシャ語の “Lykeion (リュケイオン)” に由来
するとか。 二千年以上前、アリストテレスが創設した教育
機関だそうです。

 なるほど、似てなくもない。



 「現在もフランスの国立高等学校の名称リセ(Lycée)と
いう言葉に残っている。」

 はい、勉強になる講義をありがとうござりまする。




(16) エルネスト  (A) 選巣

 “ゲルマン起源のフランス語” だそうです。 なるほど、私が
お馴染みなのは、アンセルメ、ギロー、ショーソン、ブロッホ。
…みなフランス語系でした。

 え! エルネスト・チェ・ゲバラ? 知らなかった。

 ドイツ語、英語名のヴァリエーションもありますね。




以下、01/12 頭の体操 (126) 漢字クイズ 問題/解答より




(17) ブランケット判  (Q) 舞乱蹴飛晩

 教えて!gooからの引用です。



 一般の新聞の紙のサイズをブランケット判といいますが、
なぜブランケットというのか、その由来を知りたいのですが。
知っている方いらっしゃいましたらお願いします。

 「輪転機の印刷工程で、新聞用紙をインキのついた版に
重ねるゴム製のマットをブランケットといい、その大きさに
合わせた新聞をブランケット判……と呼んでいます。」



 …だそうです。




(18) マンリーコ  (K) 瞞利善子

(19) ルーナ伯爵  (R) 留唸歯串焼



 ジプシーの老婆、アズチェーナ。

 その息子マンリーコ。

 その二人の仇敵、ルーナ伯爵。



 ヴェルディの歌劇『トロヴァトーレ』は、そんな設定で
進んでいきます。

 恐るべき奸計と、運命の皮肉。 あまりにも、現実
離れしている。



 しかし最近の世相を見ると、まんざら “非現実的”
とも思えません。

 自分の子を閉じ込めて餓死させる。 自ら手を下し、
生命を奪う。 “親を選べない” 子が、まことに哀れ
です。 




 お疲れさまでした。