ヒトリシズカのつぶやき特論

起業家などの変革を目指す方々がどう汗をかいているかを時々リポートし、季節の移ろいも時々リポートします

経営誌「日経ビジネス」の記事「孫氏が後継候補にしたアローラ氏」を拝読しました

2015年06月04日 | 日記
 2015年5月25日発行の経営誌「日経ビジネス」の中の記事「孫氏が後継候補にしたアローラ氏」を拝読しました。

 最新号より一つ前の5月25日発行「日経ビジネス」誌の中の「世界鳥瞰」というコラムの中の記事です。Financial Timesの記事を翻訳したものです。



 最近時々、新聞などのメディアで報道されるソフトバンクの次期社長に就任すると考えられているニケシュ・アローラさんの話です。

 通信事業大手のソフトバンク社長の孫正義さんは、7年前に米国グーグル社(Goggle)との提携話の際に、同社の経営幹部のアローラさんに強く引きつけられたと伝えます。

 その後、2014年にソフトバンクは米国グーグル社のナンバー4に出世していたアローラさんを、自社に引き抜きました。当時、アローラさんは米国グーグル社の経営幹部として、最高額の報酬を得ていたそうです。年俸約5000万ドル(約60億円)です。

 記事は、この年俸約60億円を約束された立場を捨ててもいいと思わせる高額の報酬を、ソフトバンクは確約したと推定します。

 日本企業の中で、最高年俸を得ているのは、日産自動車の社長・CEO(最高経営責任者)のカルロス・ゴーンさんの約9億円です。それでも、日本企業の社長としては断トツに多いといわれています。

 グローバル化を進める日本企業が、経営陣に外国人、特に米国や欧州で実績を持つ方を引き抜きたいと考えても、日本企業の経営者の年俸と、欧米企業の年俸の相場が違いすぎ、日本企業はスカウトできないといわれてきました。

 しかし、ここ数年間のソフトバンクは、国内通信事業市場が成長しない中で、米国のモバイル通信事業会社のスプリントを2013年に220億ドル(約2兆6000億円)で買収しました。
 
 ソフトバンクは脱日本企業を図っているとうわさされます。この点で、欧米企業の経営をできる人材をスカウトするには、欧米企業並みの年俸を提供することで、ソフトバンクは国際企業に脱皮するのかもしれません。

 ソフトバンク社長の孫さんは現在57歳で、ネット関係の企業の買収を加速し、強いグローバル企業に変身しつつあります。孫さんは「社内には、ネットへの投資に対して、私の常識はずれのアイデアを議論できる相手がいない」と語り、アローラさんとの議論できることを喜んでいるそうです。

 ソフトバンクの次期社長は、グローバル企業への変身を確定させるものになりそうです。

 アローラさんは21歳の時に、インドから米国に移り、マサチューセッツ州のノースイースタン大学大学院でMBA(経営学修士)を取得し、1990年代にはフェデリティ・インベストメントとパトナム・インベストメントで7年間働きます。その後、ドイツの通信大手のTモバイルで働いて頭角を現わします。最高営業責任者を務めます。2004年に米国のグーグルに移り、欧州事業の責任者として、高収益の事業に育てます。米国に移民した若者の絵に描いたような出世話です。

 ここ数週間にわたってためていた「日経ビジネス」誌などの雑誌類を何冊か読んで、いろいろと考えました。単行本もたまっています。




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3 コメント

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ソフトバンク (ご隠居)
2015-06-04 06:52:58
海外企業を積極的に買っているソフトバンクは、今や携帯電話通信事業者としては世界3位の売上高を持つ巨大企業です。
日本国内市場だけでは、もう成長しないと考え、海外市場に打って出ています。
この点では、日本人の発想を超える方が、次期社長に就任することは必要なことです。
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ソフトバンク (レッドスネーク)
2015-06-04 08:30:15
日本では、ソフトバンクは携帯電話通信事業者の後発ですが、今やドコモやAUを超しているそうです。
元々は、パソコンのソフトウエア販売(卸)として起業し、
その時点でのIT事業に事業を展開し、現在の巨大な企業に成長しました。
孫さんの経営手腕です。
その後継社長が話題になるのは当然です。
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ソフトバンク (Rhapsody)
2015-06-04 12:29:07
日本から真の国際企業が産まれる可能性を感じました。
日本企業の中には、外国人の方を社長にする大企業が増えていますが、ソフトバンクはスケールが違う様子ですね。
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