エイリアン２ #46

1986年　アメリカ　139分

前作から無事地球に帰還したリプリーであったが、エイリアンの存在を信じる者はいなかった。孤立するリプリーに再度宇宙への旅の依頼が来る。実はエイリアンがいた星LV-426には地球からの移民が住んでいたのだが、突然連絡が途絶えたというのである。拒否するリプリーであったが、毎晩うなされる悪夢を振りほどこうと、出発を決意した。

冒頭のシーン、まさか夢オチ？と思ったが、あれだけの体験の後なので悪夢も見ることだろう。悪夢はその後、出発の決意となったり、少女ニュートは怖い夢をみるので眠りたくないと言い、エイリアンと戦う海兵隊はその現実が「悪夢」と表現したキーワードでもある。

前作のインパクトでしっかり脳にエイリアンが焼き付いてしまって、タバコを吸う手の甲までエイリアンに見えてしまった。恐怖を煽る演出は多々あったが、前回は一匹を相手取ったのに対し、今回は無数のエイリアンが相手とあって、ヒタヒタと迫り来る「存在への恐怖」は薄くなったが、その分大迫力のアクションシーンがこれでもかとばかり襲ってくる。
着く直前まで任務を知らされていない海兵隊の感じ悪さも、捕獲のために使い捨てにする会社の巨悪の象徴として映し出され、その中においてもゴーマン中尉とヴァスケスの自殺シーンは特筆すべきものとなっている。
銃は乱射し、夥しい数のエイリアンの登場。そして例の卵を産み付ける「エイリアン・クイーン」の登場！少女を助けるリプリーとエイリアンクイーンの母性がぶつかり合う。
そして最後はしっかりと締めてくれるので請御期待！

２は監督が「ターミネーター」を作ったばかりのジェームズ・キャメロン、やりづらかったのではないかと思うが、しっかり１を継承し、踏まえたうえで独自のものが出来上がり、前作に勝るとも劣らない作品となっている。


前作から57年後の設定（リプリーは57年間冷凍睡眠していた）だが、私は57年後というのは夢オチであって欲しいと思っている。でも続編から考えるにやっぱりそうみたい。なんとなくタイムラグが現実感が無いんだけど・・・。