映画のせかい

私が最近見た映画 ※ネタバレあり

惑星大戦争 #285

2005-04-04 | わ行映画
1977年 日本 92分 東宝SF特集


タイトルが似ている映画がどこかの国で同じ年に公開されているが比較してはいけない。光る棒を持ったゴリラが暴れるシーンもどこかで見たのに似ているが気にしてはいけない。製作費用も製作期間も違うんですから!しかも数倍。切腹!

東宝SFシリーズでは新しめで出演者も森田健作や浅野ゆう子ら最近の?俳優が出てるけどもう28年も前の映画だ。池部良がライターで火を点ける手で宇宙人を見破れば、沖雅也が「太陽にほえろ」ばりのアクションでなぎ倒す。海底戦艦の轟天号をそのまま宇宙へ旅立たせ、敵は宇宙戦艦ヤマトをチャチくしたような宇宙人のボスが乗る戦艦だ。誘拐した浅野ゆう子にボンテージ服を着せるサービス精神も持ち合わせている。ボスと言っても部下はここにいる全員を皆殺しにするぞ!と言いつつ、反撃にあって全員皆殺しにされてしまう宇宙人である。健闘はするが最後は自爆覚悟のドリル砲の発射であえなく倒されてしまう。わざわざ相手に付き合って宇宙まで行かなくても良かったのでわー!

「アルマゲドン」に似てるといえば似てるストーリー。違うといえば違うけど。さあ、「スターウォーズ」でも見るとするか。

悪い奴ほどよく眠る #215

2005-02-10 | わ行映画
1960年 日本 150分

政略結婚っぽい結婚式から始まる。記者たちは結婚式の一番後ろで裏事情をコソコソ話。これを聞いて、ああそーゆーことなんだ、と類推するわけだが、ややこしくてわかりにくい。新郎の西幸一(三船敏郎)は、友人板倉(加藤武)の名前を偽って、土地公団副総裁岩淵の娘と結婚するのだが、これは西と板倉が仕組んだ復讐劇の始まりだった。西の父親は5年前、不正入札事件の責任をかぶり飛び降り自殺をしていた。飛び降りた7階の窓にバラが刺さっている新庁舎の形をしたケーキを見て、岩淵ら関係者たち( 志村喬、西村晃)は、呆然とする・・・。ということなんだけど。

・・・

まさに「悪い奴」らだ!不祥事をもみ消すために、人の命をなんとも思ってなかったり、誰かを陥れてすべてなすりつけようとしたり。起ち上がった男、西は最初謎の男として描かれる。一見悪者風にも見えるが・・・。

途中、復讐のための偽装結婚だった妻を愛してしまうというオマケはあったものの、西の描いたシナリオは着々と進行し、「彼ら」を追い詰めていく。そしてすべてがひっくり返るその時!

ラスト30分の息詰まる展開はまったく見事としか言いようがない。後味が悪いともいえるが、私はこの映画のラストはあれでよかったと思っている。西に成り代わって悔しい思いをした観客が、西の無念を晴らすべく、生きていけばいいのだ。

しかし、岩淵のしたたかさは見事だ。そして彼もまた大きな組織の一人に過ぎない。他にもまだまだ大勢似たような人間が跋扈してるはず。現代社会を生きるためにはこれを見るのは必須かな?裏の世界なんて我々一般人には知る由もないのだから、きっとこういうこともあるんだろうと思いながら、自分なりに戦っていくとしよう。誰と??

ワールド・イズ・ノット・イナフ #139

2004-12-21 | わ行映画
1999年 イギリス 128分

シリーズ19作目、ピアーズ・ブロスナンの3作目の007。タイトルは「世界を手にできる」と言われたボンドが「世界だけじゃ十分じゃない(=The world is not enough)」と答えるところから取っている。

石油王キング卿がテロリストに殺され、娘のエレクトラ・キングの護衛をするボンド。対するは石油パイプラインを狙うテロリストのレナード。彼が過去に頭部に受けた銃弾により痛みを感じない体になったことを知ったボンドは、エレクトラの言葉から彼女とテロリストとの関連を疑いはじめる。そんな時彼女が引き継いだ石油パイプラインに核爆弾が仕掛けられた。ジョーンズ博士と爆弾の解除に向かったボンドは核爆弾の設定を見て事件の真相に迫っていく。

ボンドガールはシリーズ一の大物女優ソフィ・マルソーだ。可愛さよりも綺麗さが目立つ。彼女が過去にテロリストレナードに誘拐された事があり、その際ストックホルム症候群(=被害者が犯人に必要以上の同情や連帯感、好意などをもってしまうこと。)に陥ったことをいち早く感づいたボンドは彼女との戦いに臨む。シリーズでメインのボンドガールとして扱われつつ、実際は悪役だったのは彼女が初めてである。

テロリストのレナード役はロバート・カーライル。痛みを感じない、無敵の強さを誇る役を演ずる。またもう一人のボンドガール物理学者のドクター・クリスマス・ジョーンズは、ちょっと地味でSマルソーに食われた感じだ。演じるのはチャーリー・シーンと結婚したデニス・リチャーズ。

今回も透視メガネやQボートなどQの武器が活躍するのだが、Qを演じるデズモント・ルウェリンが、本作を最後に交通事故で死去、皮肉にも作品内では後任と引き継ぐような形で出演している。次回以降は今回のRがQとなる。またゴールデン・アイから女性になったMが現場に登場、監禁されてしまうという珍しい場面もある。日本版のラストテーマソングにはLUNA SEAが使われた。

テムズ河でのボート・チェイスを皮切りに、アゼルバイジャン、カザフスタンからトルコ・イスタンブールまでアクションに次ぐアクション、雪山スキーやパイプライン内での爆弾追撃シーンなど目まぐるしく場面が変わり、見所満載となっている。


WATARIDORI #71

2004-10-28 | わ行映画
2001年 フランス 95分

世界中に散らばる100種以上の渡り鳥の姿を、克明に描いた感動作。文明が進化した現代、次に来るのはアグリカルチャー(農業)だと言う人がいる。私はこの意見に賛成だ。自然回帰は当然起こるべきテーマだ。現代社会では特に自然界との関わりが希薄になっている。そのことに警鐘を鳴らすべく映画は数多いが、ありのままを映し出すこの映画のような作品がもっとあっても良いだろう。海編では「ディープ・ブルー」昆虫で「ミクロコスモス」などがあるが、もっともっと多くの人に見て欲しいし、もっと評価されるべきであると思う。眠くなると言えば眠くなるのだが、人間は自然界の一つのパーツなのだから、知るべきものは多いと思う。

・・・とは言え、かく言う私も次は自然破壊バンバン!のアクション映画でも観ようかなーなんて思っているのだが・・・。でも絶対に良い映画です。