Maladet de Sahara

~ 人とのつながり、出会いの広がり ~

モルドバから 新たな旅立ち・・・

今年もやってきたワインの祭典 ~温かいモルドバの人たち~

2007-10-30 01:27:23 | モルドバ・フェスティバル

  


今年もやってきたモルドバ最大の祭典、ワイン・フェスティバル! 去年はモルドバに来たばかりで右も左もわからない状態でワイン・フェスティバルを迎えたが、今年は違う。 さらに今年は『地球アゴラ』からお声がかかったこともあって、モルドバのワイン事情やワイン・フェスティバルについてかなり詳しくなった。 モルドバがワインの国であるということは知っていても、こういう機会がなければ、ここまで詳しくなることもなかっただろうと思うので、このような機会をいただいたことにとにかく感謝の一言。 テレビで紹介できなかった部分をここで紹介していきたい。

今年のワイン・フェスティバルはとにかく寒かった。 おそらく今年一番の寒さ… 土日ともに最低気温は3度。 さすがにこの寒さは応える。 実はこの後、少し風邪を引いたりもした。 ただそんな天候の中でも世界70カ国以上の人がこのフェスティバルに訪れた。 この二日間に訪れた人々はのべ10万人以上を数える。





今年も国の庁舎の前の広場には50を越えるワイン会社のブースが並び、賑わいを見せていた。 そして、ステージでは民族衣装に身を包んだダンサーたちがモルドバの伝統音楽にあわせて踊る。 踊るのはステージのダンサーたちだけではない。 そう、音楽が流れれば、そこにはいつの間にか輪ができ、人々が踊りだす。 ステージ前の至るところで輪ができていき、手と手をつないだ輪はまわりの人を取り込み、どんどん大きくなっていく。 知っている人であろうが、知らない人であろうが、そんなのは問題ではない。 もちろん日本人であろうが、そんなことは問題ではない。



ここでちょうど学生にも会い、学生や同僚の先生とともに輪に入って踊る。 去年結婚式に参加したときにせっかく覚えたのに、すっかりあのステップは忘れてしまっていた… だが、ここではそんなこともまた問題ではない。 今年は動画もたくさん撮ったので、ぜひこのワイン・フェスティバルの雰囲気を味わっていただければと思う。

サムネイルをクリックすると、動画のページに移動します。

  

  

  



去年と同様にそれぞれのブースではワインの試飲ができる。 今年は結構有料のところもあって驚いた。 去年はみんな無料だったような気がするのだが… まあ、有料といっても大した額ではなく、人々は普通に有料のところでも試飲を楽しんでいた。



日本ではちょっと考えられないかもしれないが、試飲するだけではなく、気に入ったワインが見つかれば、その場で買って飲む人もたくさんいる。



何よりも驚いたのは、何とマイ・コークスクリューを持参しているおじさんもいたことだ! 去年の試飲用マイ・グラスの持参にも驚いたが、これにはもっと驚かされた。

さて、今年のワイン・フェスティバルで一番うれしかったのはいろいろな人と関われたことだ。 日本人(アジア人)は珍しいので、今年もまたラジオ局のインタビューを受けたりもした。 ただ、さすがにこういうのには慣れていないので、ルーマニア語で必死で受け答えをしているだけだった。 途中から質問が難しくなっていき、正直よくわからず、インタビューをしているおじさんもちょっと困っている様子だった。



『地球アゴラ』のHPにも載っているこの写真、上に載せた試飲用ワインの写真を撮っていたら、気のよさそうなおばちゃんが頼んでもいないのに「あんたの写真を撮ってあげるわよ!」と撮ってくれたもの。 あまり自分だけの写真を撮らないので、いい記念になった。 これが日本のテレビ番組のHPに載っているなんて、あの気のいいおばちゃんも予想だにしていなかっただろうが…



さらに、そこでワインを楽しんでいた3人のおじちゃんたちに声をかけられる。 試飲用のワインをわざわざ持ってきてくれて、談笑。 ルーマニア語がわからなくても、そこは笑って、ワインを飲めば大丈夫! 左のおじ(い)ちゃんは何かの俳優だと言っていた。 ステージで音楽が流れると、ワインを片手に楽しそうに歌を歌っていた。 このおじちゃん3人に別れを告げると、今度は戦時中樺太に住んでいたというおじいちゃんがやってきて、日本人だと言ったら、なぜか大喜び。 そこでかたい握手を交わす。 さらには、モルドバ人の女の子に声をかけられる。 「アジア人を見るの初めてなの!」と大興奮。 自分のカメラでツーショット写真を撮り、キスをして去って行った。 すごい… としか言いようがない勢いだった。



これは2日目に出会ったお兄ちゃんたち。 踊っている人の写真を撮っていたら、ワインを飲んでいるお兄ちゃんたちを発見。 二人は高校のからの親友だが、一人はベラルーシで、一人はイタリアで働いていて、久しぶりに会ったらしい。 二人とも英語ができなかったが、このぐらいのことがルーマニア語で会話できるようになったのはうれしかった。 日本人だと言ったら、「インターナショナルな出会いだ」と大喜びで、一緒に乾杯。 ぶどうも持ってきてくれて、ぶどうを頬張りながら赤ワインを飲む。 楽しいときなんだからと言って、ガンガンついでくれる。 一人はロシア語しかできなかったので、何だかお互いに片言の会話だったが、楽しいときをすごす。 何ともう一本ワインを買ってきてくれて、さらに飲む。 教えたばかりの日本語で「カンパ~イ!」。 ロシア語は今年に入って勉強し始めたので全然わからないのだが、汚い言葉はたくさん知っていたので、お兄ちゃんたちは大喜びだった。 こんなときにこの知識が生きるとは…





ブースの写真を撮っていたら、ブースのお姉ちゃん(注意: ブスのお姉ちゃんではない)に声をかけられ、民族衣装を着たおじちゃんと一枚、お姉ちゃんには最近のモルドバのワイン事情をいろいろと教えてもらった。 このときは英語が使えたので、やっとちゃんと会話ができた感じ。 このお姉ちゃん、フラッシュ撮影だと必ず目をつむってしまうらしく、2回撮ったのだが、2回とも目をつむっていて、「私、だめなのよ~」と言っていた。 

このように、寒い2日間だったが、モルドバの人々の温かさにふれた素敵なときをすごすことができた。 モルドバのワインももちろんいいのだが、モルドバの人はもっといい。




=お気に入りの写真=




カメラを持って歩いていたら、すごい勢いで駆け寄ってきたお兄ちゃん二人…



ワインで頬をほんのり赤くして、ダンスをしているこのおじさんの笑顔… 

そこにはワインがある。 音楽がある。 ダンスがある。 そして、心から楽しんでいる人々がいる。

「地球アゴラ」の放送、無事終了!!! ~協力いただいたみなさまに感謝~

2007-10-22 00:49:54 | モルドバ・生活
今日はモルドバ時間の12時すぎからカメラ・チェックやリハーサルなどがあり、モルドバ時間の午後3時10分から番組が始まった。



カメラ・チェックやリハーサルの際もプロデューサーの谷崎さんや音声担当の青山さんと楽しいトーク… 番組の内容に関しては長谷川さんと電話で打ち合わせをしているときも、よく横道にそれて世間話に… スタッフの方たちには本当にお世話になり、ただただ感謝。 またこの放送にあたって、協力してくれた学生たちにも本当に感謝。

みなさん、本当にどうもありがとうございました。



このような形でモルドバと日本をライブでつないだのはおそらく今回が初めてかと… 人がやったことのないようなことをするのが好きなひねくれ者なので、まずそれがうれしく、また、このモルドバという国について日本のテレビを通して紹介できたことを本当にうれしく思う。 このブログももう2年目、モルドバへ来る前の情報源として最近利用されていたりもする。 「モルドバと日本をつなぐ懸け橋になれたら」という自分の思いが少しずつかなっているような気がする今日このごろ。(自己満足の部分もあり…)

番組でも紹介したように、モルドバはワインの国。 番組内で玉木さんもおっしゃっていたように、ワインを片手にダンスや歌に興じる人々の晴れ晴れした顔… 国としてはまだまだ問題もあるこの国、でも、そこにはすばらしいものがたくさん残っている。 日本人が急激な経済発展の代償にどこかに置き忘れてしまったようなものがまだここにはある。 「来てください!」と言われても、簡単に来られる場所ではまだまだないけれども、「モルディブじゃなくてモルドバ」ということをまず知ってもらえたら… 「東ヨーロッパのワインのおいしい国」ということが少しでも伝わったらと思う。

いよいよ今週末です!!! ~日本のテレビに生出演~

2007-10-18 01:09:21 | モルドバ・生活
10月21日(日) BS1で放送される「地球アゴラ」という番組にスカイプを通してモルドバから主演する予定です。 午後9時10分から9時59分までの生放送。 いろいろな国に住んでいる日本人がスカイプを使ってスタジオとつないで、現地の情報を伝えるという番組です。 実は先週モルドバのテレビにも生出演することができて、今度は日本のテレビに… 今年もまたおもしろい経験をいろいろさせてもらっています。 こんな機会なかなかないと思うので、ぜひぜひご覧になり、みなさまの知らないモルドバという国を少し垣間見てはいかがでしょうか。

大学の授業に招かれる ~モルドバの大学生に日本文化を紹介~

2007-10-10 19:55:27 | モルドバ・生活
10月5日(金)、国際関係学を専攻している学生たちの授業に日本文化を紹介するゲストとして招かれた。 勤務先の財団も大学構内にあるのだが、大学生だけが対象なわけではないし、大学の教室を使っているわけでもない。 このキャンパスからバスで少し行ったところにある別のキャンパスまで移動する。 学生に聞いたところ、おそらくこのキャンパスにはアジア人はいないとのこと。 半ばいつものことだが、普段見ることのないアジア人がキャンパスをうろうろしていると、みんなの注目をあびる。 日本語の授業のときはとても静かなこの学生も大学の友達といるときは少し雰囲気が違う。 そんなことを思いながら、教室に入る。 開始の時間が近づくと、学生がぞくぞくと入ってくる。 それに混じって、若い女の先生も入ってきた。 紹介されるまで先生だとは思わなかったが…

"Hello! Thank you for coming to our class!"と笑顔で握手。

ちなみに、モルドバでは男の人同士が会ったら、ほぼ必ず握手をする。 初対面であろうと、友達であろうと、とにかく握手。 アメリカ人も握手をするが、モルドバの人たちほど頻繁にはしなかったような… みんな会うとまずすごい勢いで手を伸ばして握手を求めてくるので、去年の最初はちょっと戸惑ったものだ。 女の人がしているのはそんなに見ないが、この先生も「日本人にはこれでいいのかな?!」という感じだった。 ちょうど日本人はあまり握手はしないということを話そうと思っていたので、ちょっとおもしろかった。 おそらく、この先生を初めとして、ここに招待してくれた財団の学生以外、みんな日本人と直接会って話をするのは初めてだったろうと思う。 自分にとっても、日本や日本語とは全く関係ないモルドバの普通の大学生と会うのは楽しみだった。

「日本人を理解するのは難しい」

・ 日本人は握手ではなく、おじぎをすること
・ 「どうもすみません」というのは"I'm sorry"にも"Thank you"にもなりうること
・ 何かを薦められたときに言う「いいです」というのは
   "That's good"なのか"No thank you"なのか日本人でもわからないときがあること
・ お土産等を渡すときに「つまらないものですが…」("This is a boring thing...")と言うこと
・ 自分のことや自分の家族のことを話すときに褒めるようなことは言わないこと
・ 誘いを断るときに「無理です」などとはっきり断るのは失礼に当たること
・ 日本人があまり意見を言わないのは意見がないのではなく、
   その場の雰囲気や相手のことなどを気遣っているからだということ

これは自分が今まで海外で生活したり、出会った外国人などと話したりして、日本人以外には理解しがたいだろうなと思ったことだ。 アメリカにいたとき、奥さんの話をするときに日本人はどうしてけなすようなことしか言わないのか、と半ば怒ったように言われたこともあったし、授業中や何かの話し合いのときに日本人はどうして意見を言わないのか、と聞かれたこともあった。 「郷に入れば郷に従え」という言葉もあるように、アメリカで生活していたら、それなり相手の文化にあわせて生活したほうがいいのかもしれないが、英語を話していても、やはり日本人であることには変わりはない。 また説明をしなければ、絶対にわかってもらえないとも思う。 モルドバで日本人に会うことはめったにないが、この授業に来ていた学生がいつかどこかで日本人に会ったときに、ふと思い出してくれたらいいな… と思った。

日本の印象を聞いたところ、「電気製品を買うなら、やはり日本のものが一番いい」と話していた。 ここモルドバで日本の電気製品を買おうと思うと、日本とあまり変わらないぐらいの値段で売られている。 しかし、それでも買う人がいる。 日本人に一度も会ったことがないモルドバの学生たちもが知っている日本の電気製品の信頼性… 本当にすごいものだ。

最後に先生、学生たちと一緒に記念撮影をして、教室を後にする。



◆◆◆ ニュース ① [[[モルドバのテレビに生出演]]] ◆◆◆
今週の土曜日の朝、"Buna Dimineata"というモルドバのテレビ番組に出演することが決まりました!!! 実際に出るのは何分かだと思いますが、ルーマニア語で自己紹介、モルドバの印象等を話すつもりです。 「夢はモルドバで有名人になることです。」と授業のときに話していたので、学生たちに「夢がかないましたね。」と言われました。 また、放送終了後にこのブログで放送のときの様子をレポートしようと思っています。

◆◆◆ ニュース ② [[[NHK BSの「地球アゴラ」に出演]]] ◆◆◆
現在、担当者の方と打ち合わせをしているところですが、このまま問題が何もなければ、10月21日(日)放送の「地球アゴラ」にスカイプを通して出演する予定です。

番組に関しては、「地球アゴラ」公式ホームページをご覧ください。
http://www.nhk.or.jp/agora/

このブログをご覧になっている方のほとんどは日本にいらっしゃると思うので、お時間があれば、ぜひご覧になってください。

◆◆◆ ニュース ③ [[[今週末に「ワイン・フェスティバル」開催]]] ◆◆◆
今週の土曜日、日曜日はモルドバ最大のお祭りである「ワイン・フェスティバル」が開催されます。 今年は「キシナウの日」と週が重なってしまい、土曜日と日曜日の夜は「ワイン・フェスティバル」、日曜日の昼は「キシナウの日」だそうです。 この様子も去年同様、写真とともにお知らせしようと思っています。

今年もまたやってきた ~日本人教師 自己紹介~

2007-10-01 20:08:10 | モルドバ・生活

あれから、もう1年。 去年右も左もわからない状態でやった文化クラス初回の自己紹介。

「Buna ziua, ズドラーストビチェ、Hello、こんにちは」

去年は最初のこの挨拶で笑いを取ることに成功し、その後、片言のルーマニア語の自己紹介で拍手をもらった。 ここに来るのは今年から新しく始めた学生たちばかりなので、本当は同じネタでも大丈夫なのだが、そんなことは自分が許さない。 ということで、今年はルーマニア語はもちろん去年まったく勉強さえもしなかったロシア語でも自己紹介をしようと決心。 日本で買って持ってきた簡単なロシア語会話の本と財団のライブラリーに過去の先生が置いていったと思われるロシア語会話の本を見ながら、使えそうな表現をピックアップ… ロシア語をいつも話している自分の学生も今年文化クラスを教えるため出席することはわかっていたので、その学生を驚かせるためにも、一人で必死になって覚える。 前日に「モルドバの女の人はとてもきれいです。」というのは本に載っていなかったので、それだけ、自分の担当していないクラスの学生たちに聞いて、一度だけ通じるかどうか練習。 そして、本番の日を迎える。



今年もまた50名を越える新しい学生たちが大教室を埋め尽くしていた。 副理事長から文化クラスについての説明がなされ、いよいよ教師の自己紹介の時間… 去年はただひたすら暗記していたルーマニア語も今年は考えながら話せるようになった。

Buna ziua! Ma numesc "Maladet". Dupa ce am predat japoneza in China 2 ani...
M-am prezentat in romana anul trecut, deci eu astazi ma prezent in limba rusa.
Eu sper ca intelegeti rusa mea.

(翻訳)
こんにちは。 Maladetです。 中国で2年日本語を教えたあと…
去年はルーマニア語で自己紹介したので、今日はロシア語でしようと思います。
みなさんが私のロシア語をわかってくれるといいのですが…

ミニャ ザヴート Maladet。 オチェニ プリヤートナ…
モルダヴスキエ デブシュキー オチェニ クラシーヴィエ!
バリショーイ スパシーバ。

(翻訳)
Maladetです。 お会いできてうれしいです。
モルドバの女の人はとてもきれいです!
どうもありがとうございました。

下手くそなロシア語の挨拶に対しても学生たちの温かい眼差し。 そして、狙い通り「モルドバの女の人はとてもきれいです!」のところでは笑いも取れて、大満足。 去年同様、拍手を受けながら自己紹介終了。 日本でまったく勉強せずかなり忘れていたルーマニア語の勉強はもちろんのこと、今年は少しロシア語の勉強もがんばらないと… 今のところひらがなを勉強している新しい学生たちと同じで、文字を読むのに必死。 学生たちとともに今年も1年熱く、楽しく、がんばろうと思った。