モルツーの日々@競馬と本と日本史他

本が好きな書店員(出版社営業部から書店員に出戻りました)。史跡巡りの写真を素敵に撮りたい。馬も好き。

東北地方の馬産からの変遷って?

2010年05月23日 | 奥州藤原氏

競走馬についての本や競馬についての本を読んでいると、「日本の馬の育成ノウハウレベルは欧米に比べて低い」という評価を、時々見かけます。
それらの評価をしてるのは馬産をしている人たち自身や、競馬サークル内にいる人たちなので、私としては「そうなのか、そーゆーモンなのか」と思うしかないのですが、いやでもやはり、どうにも不思議でならないのです。

確かに、日清・日露戦争あたりの「騎馬隊」についての本を読むと、たいてい「馬が人間の言うことを聞かなかった」とかいう話が出てきて、西洋の馬を乗りこなせていない日本人の姿が見え隠れし、それを思うと、「日本の馬育成ノウハウ」についても「歴史が浅いからなぁ」と納得しそうになってしまうのですが、そこでふと、思うのです。

奥州藤原氏(鎌倉時代直前の頃、岩手県平泉に本拠地があった一族)について学んでると、「東北地方は駿馬の産地だった」ということが、よく出てきます。
摂関家への献上物についての文献にも「清衡馬」なんて記述が出てきたり(「藤原清衡」は、奥州藤原氏の初代)、その馬が「競馬(くらべうま)」で勝ってたりして。
また、遠野物語には、馬と結婚しちゃう女の話が出てきます。
曲り家なんかでは、馬と一つ屋根の下に暮らしてました。
馬が軍用馬として活躍していた当時の「軍歌」からは、馬に「戦友」として接していた様子が見て取れたりします。(「」「愛馬行」「愛馬よさらば」「愛馬進軍歌」など。歌詞を紹介してるページにリンク貼りました。ちょっと泣けます。)

これらを思うと、日本人と「馬」の関係ってそんなに浅いものではないと思うのに、どうして「欧米に比べて育成ノウハウのレベルが低い」という評価になってしまうのか。
東北での馬産ノウハウは、北海道には受け継がれなかったのか。
そもそも、現在、北海道で馬産をしてる人はどこから来た人なのか。(馬産をしに土地を求めて移ってきたのか、移ってきた土地・住んでた土地で馬産を始めたのか)
日本の在来馬の育成と、西洋馬(サラブレッド)の育成は、そんなにも違いがあるものなのか。
もしかすると、在来馬の馬育成はすっかり「農耕のための育成」となっていて競走馬・乗用馬の育成ノウハウは失われていたのか。(武士が騎馬としてたくさん使っていた時代にはそれなりの育成をしてただろうなぁと思うのです)
あぁ、「欧米に比べて育成ノウハウのレベルが低い」というのは、具体的にどのへんのコトについてなのかも、気にしておかないといけないか。


何をどんなふうに調べていけば分かるのか今はさっぱり検討がつきませんが、ちょいとあれこれ「お勉強」してみようかな、と思っています。
研究者とか本とか、なにか情報があれば、よろしくです。
(自分用メモとして、リンクしておきます)

参考予定ページ
http://www.iwatesan.com/iwate-keiba.html
http://www11.ocn.ne.jp/~abba/rekishi.htm
http://www.replan.ne.jp/blog2/?p=1926
http://blogs.yahoo.co.jp/replankeigo/56389426.html
http://www.town.shibecha.hokkaido.jp/yakuba/hyper/HIS8.HTML
http://www.iwanichi.co.jp/feature/hoof/item_5730.html

チェック済関連本
http://blog.livedoor.jp/twomalt/archives/cat_50048088.html


そうそう。
ついでに、「奥州藤原氏」以降の東北史も知ることができれば一石二鳥。
実は私、奥州藤原氏が滅ぼされてからのコトって、よく知らないのです。
頼朝によって「南部氏」という一族が赴任されてきたり、伊達政宗が史跡保存のなんちゃらをしたらしい、とかいう話がちらちらと見えつつ、幕末の「奥羽越列藩同盟」があってその後、会津藩が斗南藩へ・・・といったカンジで、飛び飛びというか細切れというか。
まぁこちらは、図書館の地方史コーナーに行けば充実してるとは思いますが。

語ってるうちに熱くなってまいりました。
久々に、歴女モードに火が点きそうです。


ヴィジャイ

2010年05月16日 | 競馬やってます
今年の夏から、ディープインパクトの子供が競馬に出始めます。

そわそわしてます。
初年度産駒を特集した本(Gallop臨時増刊号『子馬物語 ディープインパクトの初子たち』)を発売当時に買い、写真を眺めてにやにやし、今年の『週刊競馬ブック』に新馬情報(2010産地馬体検査PHOTO REPORT)が出始めるのをチェックしてたほどに、楽しみにしているのです。

中でも、私の注目はヴィジャイ。
上記の『子馬物語 ディープインパクトの初子たち』で紹介されていて、すごく写真写りがよいのか凛したカンジで写っていて、印象に残っていたのです。
当時はまだ名前は決まっておらず、母馬が「オイスターチケット」という馬であることが目印でした。

それが先日、『週刊競馬ブック』の「2010産地馬体検査PHOTO REPORT」の第一回で早くも紹介されているのを発見!(この紹介の順番はどんな根拠か分かりませんが。)
栗東の松田国英厩舎に入ることが決まってました。
馬主は、ディープインパクトの馬主でもあった、金子真人ホールディングス(株)。
この母馬の仔はみんな金子氏所有になってるので(02年生まれのダブルティンパニー、03年のシェルズレイ、05年のブラックシェル、その後の06年・07年生まれの仔も)、この母馬とディープを配合させた時から、生まれてきた仔が父と同じ勝負服を乗せて走るのは決まっていたことなのでしょうけど、それでも、その光景を想像すると楽しみで堪りません。


ディープインパクトの子供は、物凄く沢山います。
今ネットで調べたら、08年生まれ・09年生まれ合わせて300頭ほどいました。
種馬としての成績もいいハズなので(やや偏見混入)、きっと、今後もっと増えていき、やがては「ディープ産駒」ってだけじゃ大した特徴にならない状態になるのだろうとは思います。それだけで注目して追いかけるのは今だけだろう、と。

それでも、ディープインパクトの引退ニュースを知ったときに納得しきれず(異論を唱える権利などない一ファンにすぎない自覚はもちろんありますが)、「今度は子供達が活躍して夢の続きを見せてくれるハズ。そのことに期待しよう。」と考えることでなんとかその衝撃を飲み込んだ私としては、初年度産駒に思い入れが強くなるワケで。
その中から「コレ!」という馬を見つけたいと思っていたワケで。
そしてその目を付けていた馬が新馬紹介の最初に紹介されていたので興奮しているワケで。
このヴィジャイのデビューが待ち遠しいのです。

ヴィジャイがいつ走るのかのチェックも欠かせませんが、
もう間もなく。
6月19日から、いよいよ新馬戦がスタートです。
期待の新種牡馬がどんな成績を叩き出すか、どきどきしてます。

『ゲゲゲの女房』をつい観てしまう理由

2010年05月06日 | 日々のできごと
ワタクシ、毎日観てます。
鬼太郎が馴染み深いから、というだけでなく、実はこのドラマ、当時の漫画業界の様子が見えて、面白いのです。

水木しげるは、当時(ドラマ中で描かれている、新婚当時)「貸本漫画家」だったそうです。
漫画家の中でも、雑誌漫画家と貸本漫画家は分けられていたとは知りませんでした。
貸本屋というものは今や見掛けないものになってますが、当時すでに斜陽らしく、極小出版社は経営が厳しく、貸本漫画家は生活が苦しい、という図式が描かれています。…現在の出版業界を顧みて、なにか心に残るものがございますです。

また、貸本屋。
こみち書房という貸本屋が、主人公である「女房」さんと絡んでくるのですが、この様子が実に良い雰囲気なのです。(この店の女主人役は松阪慶子)
本棚と丸い机に椅子があって、子供が「おばちゃーん!新しい本、入った~?」と駆け込んで来るカンジ。…新刊・古本・貸本問わず、本販売に携わる人にとっての「原点像」を見る気がしています。

そして、水木しげるという漫画家の思想。
妖怪漫画しか読んだことないけど、兵隊としてあの戦争に参加し左手を失った人が描いた「リアルな戦争漫画」を、読んでみたい、と思いました。

本文化から見る「ゲゲゲの女房」、オススメです。

プリキュアのエンディング凄い!と、改めて語ってみます

2010年05月03日 | 日々のできごと
プリキュアのエンディングが凄い!ってのは、これまでも時々どこかで(ツイッターだったかこのブログでだったか誰かとお茶してるときだったか定かではないのですが)、おそらくあちこちで言ってきました。
今やってるシリーズの一つ前のときから、です。

何がどう凄いのかって、モーションキャプチャしたものを3DCGでアニメにしてるのですが、デキが物凄く良いのです。
そして、かわいい。
アニメキャラクターが、アイドル張りに歌って踊ります。
この「動き」が凄いのです。
どう凄いか文章で説明したいのですが、説明しきれません。
百聞は一見に如かず。便利なご時勢ですし。
ぜひ、これらをご覧ください。(YouTubeに飛びます)

http://www.youtube.com/watch?v=tvnpb3nrFRo 衝撃を受けた第一弾。
http://www.youtube.com/watch?v=hGzJhQD66hI 第二弾。こっちの方が好み。
http://www.youtube.com/watch?v=-gkkbd27sA8 今放送中のもの。

上二つが、前シリーズ『フレッシュプリキュア!』のもの。
一番下のものは、現シリーズ。
日曜朝8時半にテレビ朝日で放送中なので、『題名のない音楽会』を観るべく少し早めにチャンネルを合わせておくと、このエンディング映像を見ることができます。(私の出会いは、この流れだったのです)

私は、確かにオタクですが、美少女戦士モノは、小さかった頃を含めてもハマったことがありません。
変身シーンでのあの無意味な動きが嫌で、ほとんど見た事がなかったのです。
大きくなってオタクになった頃にどんぴしゃなタイミングで「セーラームーン」が大流行していましたが、それすらさっぱりハマらずに過ごしていました。
その私をして、「保存して何度でも見たい!」と思わせるこのアニメのエンディング映像。凄いです。

まず、リアルな動き。
まるで人間が本当に踊っているような動きに、目を奪われました。
もちろんそれもそのはず、これが「モーションキャプチャー」の威力。
まず人間が動いて、それをコンピューターに取り込んで、再構築するという、今やSF映画では良く観る手法ですよね。

加えて、3DCGアニメーションの、再現力、でしょうか。
体が弾んでいる感じや服の揺れ方、ちょっとした肩の動きなんかも、不自然でなく。
それぞれのキャラクターの動きも、どうも「揃い過ぎてなくて自然な感じ」にしてあるような気がします。
「揃ってるんだけど不自然な異様さ」はないのです。

さらに、ツボを突くかわいい動き。
これは、振り付け師(前田健)の巧さと、表情を付ける人の巧さなのでしょう。

とりあえず今思いつける要素は、こんなところでしょうか。
とにかく、「すげぇよ!みんな、見てみて!!!」と叫びたい気持ちに、毎度させられるのです。
iPod nanoに入れて持ち歩きたいくらい、この曲がめっちゃ流行ってたら忘年会の芸として踊りをマスターしておきたいくらい。・・・なのです。
実際、覚えて踊ってその様子を画像サイトにアップしてる人だらけでした。
中にはかなり(笑いの)完成度の高い作品もあって、非常に楽しませてくれていますが、なかなか真面目にうまい人は居ませんでした。
私は、ぜひPerfumeに踊って欲しい!リアルであの踊りのあの揃いっぷりを見てみたい!と思っているのですが、いつか実現しないカナ~・・・。


ところで、3DCGによるアニメエンディングといえば、昔こんなのもありました。

http://www.youtube.com/watch?v=5K-9LowwOQE 

『焼きたて!ジャぱん』というアニメのエンディングです。
アフロな登場人物が、セクシーに踊ります。
このことについて、私、ブログで取り上げてました。

2005年1月25日の記事。
http://blog.goo.ne.jp/mal23131/e/d314cc9d8d41a22cc6397d868c54885a 

2005年の技術と今の技術を見比べることになりましたが、ホント、日進月歩なんだなと思ってみたりもします。


追記:
未確認情報ながら、これは「トゥーンレンダリング」という技術らしい話を見かけました。
こんなのがあるんだ~と、興味津々。

柳之御所遺跡、再現!

2010年05月01日 | 奥州藤原氏

柳之御所 史跡公園が開園、という記事を見つけてしまった!!
http://www.iwanichi.co.jp/ichinoseki/item_18004.html

ニュース映像もある。
http://news.ibc.co.jp/item_13546.html

ゴールデンウィーク直前の、4/24が開園日!
知ってたらゼッタイ連休使って行ってたけど、いやいや、岩手!新幹線を使えば近いハズ!
近々、土日でゼッタイ行く!
行ってくるっ!!!
堀とか池とかが再現されてる他、資料館には出土品も展示してるとのこと。

見たいぞー!!!
見に行くぞー!!!


追記:
こんなニュースも発見。
無量光院も、調査&アピールが進んでるようで。
http://news.goo.ne.jp/article/kahoku/region/20100421t35005.html

昔訪ねたとき、田んぼが池跡のラインを描いて作られていたのが印象的でした。
明らかに池の中島(橋が架かってる、真ん中部分)の跡が、田んぼの中に浮き出されているのです。
歴史と共に今の生活があるのだと実感できる、ステキな風景でした。