マックンのメモ日記

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毒をもって毒を制す。ウイルスでがん退治の時代に!

2015-01-25 16:44:52 | 健康・医療・スポーツ
がん細胞だけをウイルスに感染させて殺す新しい治療法の開発が相次いでいます。鳥取大学は種痘用ウイルスで、東京大学医科学研究所は麻疹(はしか)ウイルスで、それぞれ動物実験で効果を確かめたそうです。いずれも正常な細胞には感染、増殖しないように遺伝子を操作したウイルスを血管に注射します。この方法が副作用もなくがんを退治できれば、手術、抗がん剤、放射線に次ぐ新しい治療法に育つとみており、人間での効果や安全性の確認を進めるとしているのです。

がんは増殖に必要な栄養を取り込むため、周囲に新たな血管を作る。治療用のウイルスを血管に注射すると、全身に流れて病巣にたどり着き、がん細胞に感染します。がん細胞を殺すだけでなく、周囲のがん細胞にも感染を広げ腫瘍が小さくなったり消えたりします。ウイルス感染をきっかけに、体を病原体から守る免疫ががん細胞を攻撃する効果も期待できるとしています。

鳥取大の中村貴史准教授らは、天然痘の予防接種に使われていたワクシニアウイルスを使って肺がんや膵臓(すいぞう)がんを治療する技術を開発しました。遺伝子組み換え技術で、がん細胞に感染したときにだけ増殖し、正常な細胞では増殖できないようにしたのです。

腹部に人間の膵臓がん細胞を注入したマウスで実験したところ、がん細胞の90%以上が死んだそうです。中村准教授は「もとはワクチン用のウイルスなので安全性は高い」と説明していて、今後はサルなど人に近い動物で安全性を確かめ、5年後の臨床試験(治験)開始を目指します。

東大の甲斐知恵子教授らが開発した治療法は乳がんを対象にしています。麻疹ウイルスの一種が乳がん細胞の表面にある「PVRL4」と呼ぶたんぱく質にくっついて感染することを見つけました。乳がん細胞だけで増殖し、正常な細胞には感染しないようにウイルスを遺伝子操作したのです。

人間の乳がんを移植したマウスに注射すると、がんはほとんど増殖せず、病巣のがん細胞のほとんどが死んだのです。健康なサルやイヌに投与しても副作用は出ず、安全性に問題はありませんでした。甲斐教授は「がん以外の細胞に感染する可能性は低い」と説明しており、2016年にも臨床研究を始めたい意向です。

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