僕とマクベスのいちゃいちゃ日記っ

愛機――マクベスで綴る、日常系プログ。
小説、アニメ、遊戯王 他

シュールボケ

2011年09月28日 | 小説
って面白いと思うんです!

最近のラノベの風潮として、
やたらと大きな声でツッコむ気がするのです。でもそれって
小説では不利ですよね。

カンニング竹山がオチが分かりづらい時はとりあえず大きな声を出す
と話していたのですが、これはつまり、大きな声を出すことによって勢いを味方につけることが出来るのが利点です。
ですが小説ではいかに「なんじゃこりゃぁぁあぁぁ!」と大きく書いたって、伝わりにくいです。
だから、シュールボケ×シュールツッコミ、次は必ずこれが流行る。


先日聖剣を抜きまして より抜粋。ヒロインが初めて主人公の部屋に来るシーン。

 彼女はピンクのスカートの裾を片手で折ながら女の子らしく座り、背負っていた大剣は畳に突き刺さった。
「狭いながらもいい部屋ですね」
「ああ。さっきまではどこも壊れていない、いい部屋だったよ。しばらくは湿気との戦いになりそうだ」
 彼女は立ち上がり部屋の全容を見回す。
「ん? 穴があいてますよ。危ないですね」
「そうだね。おれもまさか剣を下ろさずに正座するとは思わなかったからね」
「まあ非常用の逃げ道だと思えば……」
 ズブ、彼女が再び腰を下ろすと、二個目の非常用通路が完成した。
 その音に驚いた彼女が、自称・聖剣の床に突き刺したまま、コンパスのように剣の先を移動させて振り向いた。
「曲者!?」
「いるね。おれの目の前に」


小説ではこういう書き方の方がクスクス読めると思います。

クイックジャンクドッペル

2011年09月24日 | 遊戯王
遊戯王盗られてから初めての記事になるかな?


流行の最先端とは行きませんがクイックジャンクドッペルについてまとめようと思います。
現在、管理人の一軍。というか、一軍しか持っていないデッキ! ですが、これ、かなり強い
伏せがない環境だとポンポンクエーサー出るし、クエーサーが出てから・倒されてからの追撃・リカバリー能力も半端じゃない。
ですがまだ未完成な部分が残っている。
本当に敵を殺すデッキになっていなんですよね……。
それはまあ、これからさらに研究していくところだと思います。

クイックジャンクドッペル


モンスター 30

クイックシンクロン 3
ジャンクシンクロン 3
ドッペルウォリアー 3
ライトロードライコウ 3
レベルスティラー 3
シンクロ・エクスプロラー 2
アンノウン・シンクロン 2
グローアップバルブ 1
ダンディ・ライオン 1
スポーア 1
クリッター 1
デブリドラゴン 1
カードガンナー 1
エフェクトヴェーラー 1
カオス・ソーサラ 1
ダーク・アームド・ドラゴン 1

魔法 11
調律 3
死者蘇生 1
おろかな埋葬 1
貪欲な壺 1
増援 1
闇の誘惑 1
精神操作 1
大嵐 1
ワンフォーワン 1
光の援軍 1


EX
フォーミュラ・シンクロン
TGレシプロドラゴンフライ
アームズエイド
ハイパーライブラリアン
ジャンクウォリアー
ドリルウォリアー
ブラックローズドラゴン
ジャンクバーサーカー
アーカナイト・マジシャン
スターダスト・ドラゴン
ロードウォリアー
ジャンク・デストロイヤー
トリシューラー
シューティングスター
シューティングクエーサー


デッキの動きは過去最難です。
余程使い慣れた人じゃないと、クイックジャンクドッペルを制御するのは難しいと思います。
よく紹介されているジャンクで☆1を釣って~という簡単な動きはありますが、
それだけでは絶対に勝てません。
管理人のデッキはややクエーサー特化型なので、いかに前線を維持しつつ、相手のバックを剥ぎ、クエーサールートを確保するか、が命題となります。


下手に動くな
これはこのデッキを使う上でもっとも大事な言葉だと思います。
全力で展開するときは、クエーサーまで出すか、もしくは相手の息の根を止めるか。この二択です。
もし中途半端に止まってしまったら、こっちがかなり不利になります。
そういう時はドリルまでつなげて避難させるのもありです。
初手を見てクエーサーへ行くかもしくは動いて手札を増やせるかを考えましょう。

開発中クエーサールート

初手
『エクスプローラー』『クイックロン』『スティラー』=ハンド-2 クエーサー

『141』『ダンディ』『クイックロン』『スティラー』=ハンド-3 クエーサー

その他はケースバイケースとしか……。
今後、もっと安定させた型のを発表しようと思っています。

聖剣を抜きまして 『新作』

2011年09月23日 | 小説
新作聖剣を抜きましての執筆を開始しました。

今回の作品のキーアイテムは聖剣エクスカリバーです。
正直、ラノベでは「勇者」と言う単語は腹痛気味です。
なので不安ではあります。
ですが、別に勇者が主軸になって進むお話ではないので、あくまでも「勇者」は主人公のキャラ付けだけ
にとどめているって所ですね。

今回は久しぶりの一人称です
管理人は基本的に三人称で書いているのですが、この前ギャグタッチの話を書いたら「硬い」と言われてしまい、
今回は一人称にして柔らかいストーリーにしようと思います。
あと、今回はコメディが主軸のおはなしです。
以前にも「ミッションインこんぽた~じゅ」と言う作品でコメディにチャレンジしたのですが、こちらはMF三次落ち。
管理人は意外にコメディに向いているのでは? と思い始めて今回のお話のプロットにとりかかりました。


【あらすじ】
非日常に憧れる青年・二宮は、学校からの帰り道、胸に剣が刺さった女の子を発見する。
気が動転していた二宮は、その剣を抜くことになるのだが、それこそが聖剣エクスカリバー。
エクスカリバーとは言っても、特に不思議な能力は無い。勇者になったと言われた二宮だが、
魔王は存在しないため、勇者としての仕事が無い。
憧れていた非日常とは違うじゃないか。二宮はエクスカリバーの守護者を名乗る女の子と同居し始めるのだが、
何故かポンコツエクスカリバーを狙って次々に刺客が現れ……。


とにかく軽く。
というのが今回のテーマです。
よってストーリーは単純なものが望ましい。
今回のおはなしを一言で纏めると
使えないエクスセイバーを狙って魔法少女や吸血鬼が主人公を狙うお話。

文芸部でケンに行ってきました

2011年09月21日 | 日記
ケェーン! 来ちゃ駄目ー!

のネタで有名な「ステーキのケン」。お肉の方はいまいちだけど、だらだらするにはとてもイイ場所です!
今回は文化祭の打ち上げと言う名目でケンに行きました。

五時に入店し、随分長い間しゃべっていましたね。
主な議題は文芸部は今後どうするべきか。です。
一年生のほった(兄)君がビシバシと意見してくれたので、議論も捗りました。
そこで決まったのが

PSP・遊戯王の全面禁止
これはまぁ、仕方ない法案です。
管理人とパクロスが二人でほそぼそとやっている間はまだ良かったのですが、最近は
デュエリストがどんどん集まってきて、部員に迷惑をかけることも数々……。
まあ、部活で遊戯王出来なくなったって、死ぬわけではないので、涙ながらに了承。

一ヶ月に一度の批評会
自分も一年の頃提案しました。
一ヶ月に一度は批評会をするべきなのでは? と言うことです。
つまり、作品の発表の機会が増えるということですね。この批評会はテストが重なったりしない限りは
基本強制なので、みなさん頑張っていきましょう!

おすすめ本の設置
文芸部でやることがないときに読む本が欲しいということで、
余っていた本棚をオススメ本コーナーにすることに決定しました。
部員の中にはほとんど本を読まないという奴もいます。
これを切っ掛けに読書にハマってくれればいいのですが。

テーマ? ジャンル? について
これからはテーマで小説を書くのを止め、ジャンルにしてみようという提案。
これはまだ全員が賛成していないので未定です。


他には、部外者の侵入についてなども討論されました。
熱い戦いでした……フゥ。
でも楽しかったですb また自分が幹事するので行きましょう!

文化祭、はっじまるよー!

2011年09月18日 | 日記
今日は我が校の文化祭です!
管理人は、文化祭というのがあまり好きではないのですが、無理やりテンション上げないと持たない……。

管理人は「文芸部」と「将棋部」を掛け持ちしているので、そのどちらかに居ると思います。
クラスは「身体測定」なる催し物をやるようなのですが管理人はノータッチです。
その点、クラスメートには悪いことをしていると思います……。でも、

クラスTシャツの名前を間違えられた恨みは、忘れないゾ……。

ショーヘって誰だよ。ショーヘって。

で、それぞれの催し物についてワンタッチ。
将棋部
フリー対局ができる。段持ちの先生と戦える。詰将棋ができる。

文芸部
部活文芸雑誌がもらえる。文化祭で僕と握手。

以上だ!

カードを盗まれてしまいました

2011年09月16日 | 遊戯王
あっはっはっは

全く面白くねーよ!

で、どういう事かと申しますと、使っていたデッキ。

奇襲龍(ドラゴニック・アサルト)
アンディーヴァ
宝玉獣
カラクリ
植物マシンカラクリ

そして、それらに使っていたEX
トリシュ・ミスウォ・スタダ・スクドラ・ブラロ・ブリュ・ライブラ・ナチュビ(その他)
そ、すべて盗まれてしまったと言うわけです。

こんな事ってありかよ。
というのが、管理人の心境です。
今まで酸いも甘いも共にしたカード達が、一瞬で無くなってしまったんです。
悲しさ、怒り、後悔など、たくさんの思いがありますが、多くのウエイトを占めているのは虚無感です。
もちろん、カードが盗まれたから自殺しようなんて考えては居ませんよ。でも、ぽっかりと空いた心の穴は、簡単には埋められそうにありません。

犯人にとって、管理人のデッキというのは札束くらいにしか見えないのかもしれません。
でも、デッキは管理人の人生すべてで、これまで、苦楽を共にした相棒です。
例え同じカードを全部集めたって、管理人にとってそれは無価値な物なのです。

とても限定された状況なので、犯人探しをしようと思えば簡単です。どう考えても身内ですから。
怒り狂って問い詰めて追い詰めて、そうやれば、デッキは戻ってくるかもしれません。
でも、それはしません。
きっと犯人は、こんな管理人をみて笑っていると思います。でも、管理人は関係の無い仲間を疑うような事はしたくない。
結局、管理人の信頼は一方通行だったのです。
いえ、それは信頼などでは無かったのかもしれません。管理人は人を切る度胸がないだけなのです。
管理人は意思が弱いので、万引きするような悪い人だと分かっていても「彼ならば変わってくれる」と、無理やり自分を納得させてしまう。
でも、それは「縁を切る」事によって彼が孤立してしまうのを恐れる故の、お節介だったのかもしれません。
彼の姿を自分と投影しているんですね。

アニメのように
答えはデュエルの中にある!
と言ってドローできたら、どんなに良いことでしょう。
どうして現実はアニメのように行かないのでしょう。
デュエリストはみんな、誇りを持ってドローすべきなのです。盗品のカードをドローしたって、カードが応えてくれるはずがありません。

遊戯王も程々にしましょう……。

2011年09月15日 | 遊戯王
最近、部活内で異様に遊戯王が流行り始めた……。

無論、管理人は不動の一位を確立しているのですが、遊戯王はほどほどにやるべきだと思います。
PSPが流行った時、持っていなかった管理人はとても寂しい思いをしました。
遊戯王は対人ゲームで、自然と声が大きくなるし、場所も取ります。
だから持ってない・興味ない人は詰まらないと思うのです。

そりゃあ、やってる本人は楽しいですよ?
でも、我が部は文芸部であり、本文は「小説」です。
パクロスと時々弱いデッキで戦うくらいが丁度いいんですよ。静かだし、お互い気を使って小声でやってるから。
ただ最近は、5~6人で騒ぎますからね。
やっぱり、やめたほうがいいと思うのです。

終わりと始まりのプロローグ シュタインズ・ゲート

2011年09月14日 | アニメ
とうとう終わりましたね。。。


なんだろうか、この気持……。これから火曜日どうしよ。

シュタインズゲートを観終えた雑感ですが、
原作ファンも概ね満足できる出来だったと思います。
仕方のないことなのですが、ここは切るべきじゃないだろ……ってところがあったりして、残念に思うところもありました。
・タイムトラベルに関する11の理論
・綯の気の遠くなる復讐劇
・FBと萌郁の信頼

でも、それを差っ引いても、シュタインズ・ゲートが名作であることは
確定的に明らかです。

最後の「これが、シュタインズゲートの選択だよ」には、泣けるところがありました。
なにはともあれ乙!

文化祭広告用 超短編

2011年09月11日 | 小説
屋上で君を待つ幽霊
 ウォッカ・オン・ザ・ロックを片手に、アパートの屋上に上がる。周りには天を衝くほど高いビルが乱立しているので、眺めはよくない。高層ビルに縁どられた小さな空には、作り物のような月が浮かんでいる。まるで神様が垂らした疑似餌だ。
 屋上には家庭菜園の名残である植木鉢が何個か放置されており、洗濯竿は、それらと一緒に端に置かれていた。ペンキの剥げた鉄柵に、背中を預ける一人の女。彼女は今にもここから落ちてしまいそうだ。もっとも、ここから落ちたって骨を何本か折る程度。
「よう。幽霊」
 僕も彼女と同じように鉄柵にもたれかかり、ガラスの中で乱反射する氷の塊に視線を送る。氷は彼女と同じように、透き通っている。
彼女は触ろうとすると消えてしまう。ここから落ちても骨が折れない不思議な存在。儚い存在。不確かな存在。
 幽霊をおどろおどろしい物だと思っていた僕は、初めて彼女を目の当たりにしたとき、そのギャップに心惹かれ、思わず喋りかけてしまった。祟られるとか、そういう考えは全く頭に浮かばなかった。彼女はその残酷なまでの孤独を伴って、ただそこに存在し続ける。完成された一体の彫刻のように。それは僕を強く惹きつける。
 友人はその幽霊についてこう言っていた。幽霊は必ずしも恨みから出来上がるものじゃない、強い思いがその人の心を土地に縛り付けるのだと。僕は、ははぁ、そういう事があるのかと納得した。
 明くる日も明くる日も、僕は仕事を終えるとこの屋上に上り、彼女の横で酒を飲み続ける。十年、二十年と時を越え、結婚もせず、変化したのは自分の年齢と、持ってくるアルコール度数くらい。
 そしてある日、水のような日本酒を飲みながら、僕はこの屋上で息絶える。自分の亡骸の上に立った僕は、初めて彼女と視線を交わすのだ。ウォッカ・オン・ザ・ロックのように刺激的な火花を散らせて。

 なんてね。

不思議な三行広告
「記憶を売ってください。お金上げます」と言う不思議な三行広告が掲載されていたので、私はどういう心の変化あってか、その広告主の元を尋ねることになった。金に窮していたのか、はたまた、そんな奇天烈な広告に望みをかけてしまうほど、売りたい記憶があったのか、それは今となっては分からないが、私は記憶と引換に莫大な金を得た。
 記憶を失っても、喪失感だとかそういう物はなかった。記憶を持っていたことすら忘れているからだ。ただ、金を持っているという余裕だけは余るほどあり、――もっとも、余るほどあると言ったって、金は十分だから売る気はない。
 私は出来る限りの贅沢をしてやろうと思った。高い酒と高級な肉を喰らい、知る限り最高の車を集めた。いい女とも寝たし、あらゆるところに旅行へ行った。旅先では金をばら蒔くように使い、クローゼット代わりにアパートを一室借りるほど、服も買った。
 最初こそ楽しかった。皆が私を歓迎してくれた。でも、段々と、彼らは私を迎えているのではなく、私の金を目当てに群がってきているだけと言う事に気付き始めた。
 記憶を売って間もなく、私は何をするのも嫌になってしまい、ひきこもりがちになった。買った別荘の奥でほそぼそと暮らした。缶詰のカリフラワーをフォークの先に刺して、ミネラルウォーターを舐めるように飲んだ。
 どうして私は満たされないのだろう。その明確な答えは出なかったが、記憶を失って以来、私は「金を使う」ために生きていた気がする。
 別段、高級な外国車だって欲しくはなかったのだ。高い酒も、高級な肉も、金がある者は、こう生きなければいけないという使命感のもと食べてきた。この別荘だって、独り身の癖にこんな大きくする必要はなかったのだ。これじゃあ、ただ、寂しいだけじゃないか。頭の中のみならず、家の中まで空虚な空間を作ってしまうなんて、私は全くどうかしていた。
 あらゆる探偵社を使い、私がもともと住んでいたという家を探しだした。するとどうだろう。そこは、今の私が住んでいる家となんら変りない豪邸だったのだ。そして、そこは、とても寂しい空間だった。
 私は、もう一度記憶を売りに行くことにした。


喋れる猫(1)
 猫を飼っている人ならば、きっと皆経験があると思う。大切に育てられた猫は、ある日突然喋り出すのだ。私の膝の中で丸まった猫は、パソコンをまぶしそうな目で見つめると、その小さな前足を持ち上げて「ここ、レイアウトが妙だよ」。
これが猫の第一声だった。私はさして驚かず
「どこが変かな?」
「周りを黒で囲うのは縁起が悪いと思われるよ。緑のほうが目に優しいし、好印象を与えられると思う。それにフォントも少し小さくした方がいいよ」
 なるほど、彼女は私よりも人間の心が分かっている。
 以来、猫はお構いなしに様々な事を話し始めた。きっと、私が、『猫が喋る』と言う事に対して一切混乱せず、すっと受け入れたからだと思う。大切に育てた猫が喋るというのは、驚きよりも喜びが優っていた。
「君、仕事は辛い? 恋をすると良いよ。心が楽になるよ」
「そういう君は恋をするのかい?」
「動物は恋をしないよ。発情期に生殖活動をするだけだよ」
 なるほど、正論である。
 猫に言われたとおり、私は以前から少し気になっていた会社の同僚に喋りかけるよう努めた。彼女とはすぐに打ち解けることができ、今では二人で夕食を食べるくらいには仲良くなっていた。お互い告白をしたわけではないのだけど、いつの間にか付き合っていると言う事になっていた。
 確かに、恋と言うのはなかなか良いものである。
 しかし、ある日から、私はぴしゃりと彼女に会うことをやめてしまった。それに対して猫は「どうして会わないの。いい人だよ」と首を傾げる。
「彼女、猫が嫌いなんだってさ。同棲の話が出たんだけど、猫と一緒にはいられないって」
「恋は猫よりも大切なモノだよ。私は直ぐ死んでしまうけど、彼女は永く生きられるよ。それは孤独を遠ざけるよ」
「今は孤独じゃないから大丈夫さ」
 猫は今日もよくしゃべる。


喋れた猫(2)
 猫を飼っている人ならば、きっと皆経験があると思う。大切に育てられた猫は、ある日突然喋り出すのだ。
「君、私がいなくなったら寂しい?」
「寂しいね。孤独に思うだろうね」
 猫は、そうだよね、そうだよね、とつぶやいた。
 彼女は大分年を取っている。近頃は抜け毛も酷くなり、目ヤニがよく溜まるようになった。一日に一回は、その目ヤニを取ってあげないと、彼女はつらそうだった。
 だけど、そのような事は一切喋らなかった。だから、私は敏感に彼女の気持ちを察してあげなければいけなかった。
 ある日、彼女はにゃーと鳴いた。彼女が本来の鳴き声を上げるときは、他の猫に向かって威嚇する時だけだった。だから、彼女が私に向かってそう鳴いた時は、私は自分が猫になってしまったかのような錯覚を覚えた。
「猫?」
 彼女はまるで私の言葉を分かっていないように、長い尾を優雅にたなびかせる。私の右足にまとわりつき、首で袋はぎをこする。そうして気ままに遊ぶと、彼女は半分開いていた窓から飛び出した。
 彼女は自分の抜け毛が酷くなってから、私の体には触れないよう心がけているようだった。それに、体が汚れるからという理由で、外にはめったに出なかった。今日の猫は変だな、と私は思った。
 猫は帰ってきてもにゃーと鳴くだけだった。私は泥だらけで帰ってきた彼女を見て、言いようのない寂しさを覚え、彼女を抱き抱えるとシャワーで体を洗った。
「猫。どうして喋らないんだい?」
 私にはどうして猫が普通に戻ってしまったのかわからなかった。彼女はついさっきまで人間の言葉をしっかりと解していたじゃないか。だが、これこそが本来の猫の姿であり、彼女は普通の猫に戻ったに過ぎない。
 今まで、私の喋る相手と言えば猫ばっかりだったから、私はこの寂しさを誰にも伝えることが出来なかった。


喋らない猫(3)
 曇った空から、埃のような雪が落ちてくる。猫が普通の猫になって、三ヶ月が経過していた。季節はもう冬だった。会社帰り、私は街灯の下でうずくまる猫を発見した。待っていてくれたのだろうか、いや、そんなことはないだろう。私はその天使のように白くて柔らかい君を抱き抱えると、在りし日の調子で「猫、今日は一段と寒いね」とつぶやいた。
 猫は私の手からぴょんと飛び降りると「君、服が汚れるよ」と言った。猫はまるで当然のように話し始めたのだ。私が絶句していると、彼女は
「長い間喋れなくてごめんね、君。規則で喋れなかったんだ」
「規則?」
「うん。……どうだろう、少し喋らないかい?」
 猫に導かれるまま、私たちは直ぐ近くの公園に入った。私がベンチに腰を下ろすと、彼女はしばらく私の前で右往左往していたので、「膝、乗りなよ」と進めた。猫は頷くと、私の膝で丸まった。彼女はとても暖かかった。項から背中にかけて撫でてやると、しっぽが上下した。
「猫は自由な生き物の象徴だけど、その実、たくさんの規則があるんだ。亡骸を主に見せないとか、年をとったら喋らないとか、それらは全部、君のためにあるんだよ」
「私のため?」
「猫が死んでしまうと、人間はとても悲しむだろ? 恩人を悲しませるのは、猫の望むところではないからね。本当は、こうして別れを言いに来るのもご法度なんだ」
 彼女は前足を舐める。その細い目を大きく見開き、琥珀色の瞳で私を仰いだ。私の反応を伺っているようだった。私は努めて平静を装う。が、どんなに頑張っても手の震えは収まらず、仕方ないので寒いふりをした。両手で口を多い、息を吹きかける。しかし、やがて両手の震えは全身に伝播して、私は嗚咽を抑えきれなかった。
「こうなることは分かっていたんだ。でも、それでも、私は君にお別れを言いたかった。泣いてくれて申し訳ないんだけど、でも、ごめんね。すごい嬉しい」
 猫は私の膝から飛び降りると、公園の真ん中まで歩いて行った。いつの間にか、公園の周りには何匹もの猫が集まっており、彼らは別れを惜しむように鳴き声を上げていた。公園には、何十もの猫の鳴き声が反響していた。
 彼女は振り返ることもなく、私に背を向けたまま、空を見上げた。いくつもの光の球が彼女の身体から立ち上ると、それは空に吸い込まれるように登っていき、最後には、猫の姿はどこにもなくなってしまった。私は両手で顔を覆ったまま、膝に残る彼女の温もりを抱きしめていた。

 街中で猫を見つけると、私はついつい喋りかけてしまう。「よう。調子はどうだい?」
 猫はもちろん返事をしてこない。目を細めてにゃーと鳴く。仕方ないので、最近は私も「にゃー」と返事することにしている。

立川のカードショップ

2011年09月11日 | 遊戯王
遊戯王の聖地・立川

ここはたくさんのカードショップが並ぶ激戦地となっており、東京でも上位陣のデュエリストが集う聖地となっています。
日本大会の上位者などもいるので、結構驚き。それに激戦区とだけあってカードが安い!


ファミコンくん2号店
質は良いがストレージのカード置き場が小さい。
値段は普通よりも安いので、立川に来たら外せないお店。

ゲーマーズ
ストレージの量がやばい。全部見るのに一時間は掛かる。
玉石混淆状態で、ここで15円の奈落などを発見できる。
最近、その優良性に気付いた客が増えて悲しい。

ホビーステーション
他のホビステとは一線を画す安さ。弾圧200円はここで買った。
ストレージも豊富だが、一枚一枚スリーブに入っているので見辛い。
ストレージは無理に見る必要はないが、ウィンドウのカードは安いので必見。


この三つが断トツでいいお店ですね。
ファミコンくん1号店・フルコンプもあるのですが、ここは
あんまり行く意味はないかな。上の三つを回れば大抵好きなカードは手に入れられますし。