美術と本と映画好き...
徒然と(美術と本と映画好き...)




そう...そういえば私はランナーだった...こんな作文を書いたことも
あります...
時間との戦い

昨年に引き続き東京マラソンに当選しました。

随分と競争率が高かったようで、今年は二万五千が定員のところ、
十三万もの応募があったそうです。五倍ですか...ちなみに昨年の倍
率は三倍程度。へぇ...ということは、二年連続で当選した私は何と
十五倍の難関を潜り抜けてることになるのか...若干七パーセント...

凄ぇー...

ま、今年は若冲展のプレビューにはずれたので、こんないいことが
あってもいいのではないかな...な~んて...

そう、先日、東京マラソンにあたったと書いたらさちえさんからコ
メントをいただいて、村上春樹が走ることについてのエッセイを出
したとのこと。早速、読んでみました...その名もずばり、

走ることについて語るときに僕の語ること (村上春樹)

村上春樹のエッセイ集をはじめて買いました。驚いたのが前書き、
裸の言葉が綴られています...そう、私も昔は長距離走者だったこと
があるので、共感できる部分がとてもあって、私が若さにかまけて
無意識にしていた、感じていたことを、村上春樹は意識的に行い、
そして言葉にしています...そんなところは凄い...と思いました。

だけど、走ることにつらさを感じたときに、『通勤電車で会社に行
って、会議に出るよりはましだろう』なんてぶつぶつ言ってる姿勢
は気に食わないなぁ...(^^;

さて、このエッセイ、たしかに走ることを主題にしているのでが、
裏テーマは書くということです。若いころにジャズ喫茶をしていた
ことは知っていたのですが、本書にはそこら辺のいきさつが書いて
あって、とても興味深く読みました。

特に、かけだしの頃(風の歌を聴け、1973年のピンボール)は感覚に
頼って書いていたこと、それでは駄目だと感じて腰を落ち着けて書
いた羊をめぐる冒険...ここら辺のくだりはとても面白い。

自分の立ち位置を決めて、こつこつともの書く人の言葉...

とかく格好いい言葉ばかりが幅をきかせる世の中...だけどそればか
りでは疲れてしまいます。村上春樹が語るような言葉はそんなとこ
ろをうまくバランスさせるのではないか...そんな風に思いました...

さて...

そんなわけで、先週末あたりからちょこちょこ走りはじめました。
初めての試みとしては、村上春樹にならって音楽を聴きながら走る
こと。ローリング・ストーンズとかポリス、ガンズ・アンド・ロー
ゼズあたりを聴きながら走っています。ロックのビートに合わせて
走ってみると、何だか勝手に手足が動いていくような気分。まだま
だ体はできていないのでそんなにスピードは出せないのですが、久
しぶりに...本当に久しぶりに走りたい気持ちになっているので、こ
のにわかに芽生えた野生を、少しずつ育てて行こう...なんて思って
いるところです...

おまけ『村上春樹について語るときに僕の語ること』
夏から秋、そして冬へ...
語るに落ちる
めそめそする言葉
中国行きのスロウ・ボート

コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )



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コメント
 
 
 
Unknown (タウム)
2008-03-01 17:17:03
TBさせていただきました。

 
著者のマラソンと執筆に対する挑戦する姿勢。
ストイックな生活とベストセラー作家という職業の関係で
著者をより理解できた気がします。
 
 
 
Unknown (lysander)
2008-03-02 00:58:47
タウムさん
こんばんは

せっかく素敵なエッセイを読まれたのだから、
走ってみてはいかがでしょう...(^^)
 
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