殴り書くことば

ロープが垂れていても、掴みたくない時が
誰にも縋らないで、泣きたい夜が
へらへら笑ってる僕にさえ、そんなのがある。

無題

2014年12月20日 23時58分00秒 | Sad Soul


そっと息を吹いてタネを飛ばした
その花の名前も思い出せないほど
横顔に見惚れていた

涙を見せれば
慰めてくれるのでしょう

震えて見せれば
抱きしめてくれるのでしょう




遠のいていく記憶に
ピントが合うことはもうないのに
鮮明なまま取っておきたくて
何度もシャッターを切る

本当は
もう思い出せもしないくせに





言葉のなかに、何を閉じ込めたの


「後悔してる」と零した声の
表面で疼くのは


「これも幸せだけど」と取り繕った笑顔の
裏側で燻っているのは






帰る場所なんか
初めからない

タイミングを逃してばかりで
呼吸さえためらうほどに

当たり前に転がるぬくもりが
怖い











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