日記から
・2014年6月30日(月)
「政治哲学6」を70頁ほど読む。山岡龍一のバーリンの消極的自由の解説はわかりにくかった。「運の平等主義」の考えは何とも技巧的でついていけない。
・7月2日(水)
「政治哲学6」の続きを読んだ。岡野さんの論文はやはりわかりづらい。アメリカのフェミニスト理論家の説を要約している。家族におけるケアを軸とする関係を社会へ広げることを主張しているのではないみたいだ。むしろ、社会が家族等におけるケア関係の重要性とその価値を正当に評価すべきことを主張しているようだ。なぜ、そのように評価すべきなのか。今の社会が家族での労働力の再生産によって支えられているからか。この点ははっきり書かれていない。家事の無償労働への批判が、ヘルパー等の有償労働に置き換えるべきことを意味しているわけでもないだろう。差異の政治の説明はわかりやすかった。有色人種、同性愛者など、マイノリティがマイノリティとしての存在価値を政治的に承認されるべきことを主張する。承認の政治ともいうらしい。他方で、こうした承認を求める運動が、他集団の排除と敵対、同一集団内への過度の帰属、などを生む危険もある。違いを違いとして認めつつ、その間に対話が生まれるような文化をどう育てるか、という問題のようだ。
・7月3日(木)
「政治哲学6」を朝のうちに読了。刺激的な論文はなかった。
(了)
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