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絵本の話を中心に、好きなもの、想うことなど。

信じる強さ

2009-08-20 17:25:04 | 好きな本
この本は、今年の6月に出た新刊で、『レモネードを作ろう』の続きの話です。


トゥルー・ビリーヴァー
  ヴァージニア・ユウワー ウルフ 作 こだまともこ 訳


レモネード~は、主人公のラヴォーンと、ベビーシッターのバイトで
知り合った、同世代の若いママ、ジョリー(とその二人の子供たち)が
話の中心だったと思うのですが、この作品は、それからすこし時間がたって、
より明確に目標を持ったラヴォーンの、毎日が描かれています。

ラヴォーンの、15歳から16歳の誕生日までの日々。
同じアパートに戻ってきた同級生ジョディは、すごくかっこいい男の子になっていて、
その子の一挙一動、何気ないひとことに心がときめきます。

懐かしいというより、眩しいな。

学校で行われたダンスパーティーに、ジョディを思いきって誘って、
その晩の写真が、後日出来上がってきたときのこんな描写…

  もう1枚の写真は、わたしだけの楽しみのために、
  自分の部屋の壁にはった。
  これは証拠だもの。
  いつまでもうたいおわることのない歌みたいな。



15歳から16歳は、日本でいえば高校1年生。
ラヴォーンのように、大学へ行きたい、今の環境から抜け出したいと
強い気持ちを持っていたとは言い難いけれど、
ラヴォーンの毎日のように、目まぐるしく、気持ちは揺れ続け、友達のこと
男の子のこと、部活のこと、勉強のこと、家族のこと、将来のことを、
笑いながら、時には泣きながら、私も、ぐるぐるぐるぐる考えた日々がありました。

何かを信じている、とはっきり意識したことなんてなかったけど、
今思い返してみると、すこし先にある、すこし先を歩いている、自分の背中が
ぴんと伸びているところを、ぼんやりと思い描いていたような、そんなふうに
思いだします。




もう二度と戻れない、このスイートシックスティーンを、これから経験するのが
自分の娘だなんて。
ふうっーて感じです、いろんな意味で。


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4 コメント

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Unknown (はらぺこ)
2009-08-24 12:22:23
rちゃん、昨日でteenagerですね
おめでとうございます。

『トゥルー・ビリーヴァー』早く読んでみたいと思いつつ
まだなのです。
とても気になっています。

>もう二度と戻れない、このスイートシックスティーンを、
>これから経験するのが自分の娘だなんて。

ほんとに、ふーって感じがしています。
返信する
はらぺこさんへ (ruca)
2009-08-24 16:01:22
こんにちは。
rの誕生日、覚えていてくださって
どうもありがとうございます。

土曜日は、「バースデーガールだから、新しい服(四日市でおばあちゃんに買ってもらった)着てもいいよね?」と
朝から、とても嬉しそうでした。

『トゥルー・ビリーヴァー』は、とてもおもしろかったです。
去年『レモネードを作ろう』は2回続けて読んだのですが
そのときよりもずっとおもしろかった気がします。
やはりコイバナのせいかしら?・笑
返信する
うちにも (jasumin)
2009-08-26 10:09:29
いるのですよねー、うちにも。teenagerが・・・(笑)
この本、読みました。あの顛末、私は想像してなかったので
ちょっとびっくり。「えー、そんなぁ、ジョディ!」です。
子どもの頃、ドキドキするのが面白かったんです。
心臓っていう臓器のはずなのに、好きな子と突然会ったら
どうしてドキドキしたり、胸がギューってなったりするんだろうって。
心臓が心臓じゃなくって、ハートになってる時・・・みたいで。
そういうことが、本の中にストレートに現れてて、とても面白かったですね。

そして私は「可能性があるという可能性を信じて」に大拍手です。

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jasuminさんへ (ruca)
2009-08-26 16:13:18
こんにちは。

>「えー、そんなぁ、ジョディ!」

まさにそんな感じですよね・笑
それはないでしょ!!と私も思いっきりつっこみました。

ラヴォーンは、ジョディからの手紙を最後まで
開けてみなかったでしょ?
私は何が書いてあるか知りたかったので、そこだけが
がっかりでした。
次の巻で、あのときの手紙は…って感じで教えてほしいなあ。

>「可能性があるという可能性を信じて」
うんうん、いいことばでしたね。

そうそう。放課後の話し方教室での授業。
原文ではなんて書いてあるのか知りたくて、
英語の本も探そうかなあなんて、思ってみたりして。
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