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絵本の話を中心に、好きなもの、想うことなど。

古都ブルージュのホテルにて

2011-06-22 16:16:02 | 好きな本

ベーメルマンスの絵なので、「絵本」のカテゴリーに入れようかと
迷いましたが、142ページもあるので、「本」の方にしました。

図書館の検索で知ったので、借りるまでは、新しい絵本が江國さんの訳で
また出たのだと思ってもいたのです。

ルドウィッヒ・ベーメルマンス 作
                                  江國香織 訳


お話は、9つの章からできていて、表紙に描かれている紳士が
コジシャルさん。その隣の双子のように見える姉妹が、コジシャルさんの
お嬢さん方で、セレステとメリサンド。手をあげている男の子がヤンです。

コジシャルさんと女の子はロンドンから、ブルージュへの旅行中。
一行が泊まっているホテルが「バスケットホテル」で、ヤンは、その家の
息子です(そう、ヤンのご両親はホテルを経営しているのです)

ステキな設定ですよね?


なぜ、ホテルの名前が「バスケットホテル」なのかというと‥

屋根の上に、金細工のバスケットがついた建物  だからなんです。

最初の章の「ゴールデン・バスケットホテル」は、夜中に馬車が着き、
翌朝の5時に目を覚ましてしまったセレステとメリサンドが、ホテルの窓から見た
ブルージュの夜明けの様子が描かれています。

 この窓から、女の子たちはいま、新しい世界を何もかもー新しい言葉、
新しいおまわりさん、お菓子屋さん、街灯ー生まれてはじめて見ているのです。
馬や犬や雲さえも、これまでとちがうものに見えました。
スズメとハトだけは、どこで見てもおなじに見えましたけど。


そして、最終章で波止場から船に乗るまでの、旅行中の楽しい話が続きます。


9つの章には、だいたいどれも長いタイトルがついていて、読み終わった後に
それを見かえすと、なるほど~と思います。

なので、私も、真似をして、本全体にタイトルをつけるとしたら‥と考えてみました。

     運河と石畳の街ブルージュ、マドレーヌにも
   勝るお嬢さんがた、そしてムッシュ・カルヌヴァルの
          ものがたりでもある、物語

どなたか、この本を読んだ後、私のタイトルを見て、なるほど~と
思ってくださるでしょうか(笑)。


そうそう、「マドレーヌ」と書きましたが、あのマドレーヌが出てくるところが
あるんです。引率の先生は残念ながら、ミス・クラベルではありませんでしたが。
(本の裏表紙にもマドレーヌ、載ってます)



ゴールデン・バスケットホテル 古き良き1925年頃のヨーロッパ

ベーメルマンスの絵本もよいけれど、なんかこの本、欲しいです。


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