Casa Galarina

映画についてのあれこれを書き殴り。映画を見れば見るほど、見ていない映画が多いことに愕然とする。

ファーザー

2021-10-20 | 外国映画(は行)
★★★★☆  2020年/イギリス・フランス 監督/フロリアン・ゼレール

映画が始まってすぐアンソニーの混沌世界が提示される。この人は誰?ここはどこ?認知症の描写が観客にとってサスペンスになる面白さ。そしてその混沌が一つの世界線にまとまった時、観客は老いることの悲しさを知る。様々な時空をのびやかに演じるサーホプキンスの演技を堪能。

3年前に亡くなった父も認知症だったので、この手の作品は避けていた。どうしてもアン目線で見て、様々な後悔が頭をよぎる。ただ、本作は観客をエモーショナルにさせようという意図がないのがいい。かと言って冷たいかと言うとそうでもなく、多くの人々の慈愛を見せてくれる。

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