★Casa Galarina★

映画についてのあれこれを書き殴り。映画を見れば見るほど、見ていない映画が多いことに愕然とする。

羊の木

2018-02-04 | 邦画(は行)
★★ 2018年/日本 監督/吉田大八

(映画館)

私の感性がおかしいのでしょうか?というくらいつまらなかった。
元殺人犯6人の過去やトラウマを丁寧に描いているわけでもないし、
6人に翻弄される役人の悲哀というわけでもないし、
物語の軸足をどこにも見つけられず、退屈で仕方なかった。
6名のキャストの個性が全然活かされていないのが致命的。
というか、役柄はいずれも個性的なキャラクターなのに、
配置された役者がその役で生きていないというアンビバレンツ。
これ、どうしようもないダメージなんだが。
田中眠なんて、わざわざ彼にやってもらうほどの役でもない。
また「見てはいけない伝説の怪物のろろ様」が
殺人犯の過去にこだわるか否かの問題とかぶさっているのはわかるが、
作品内で回収できていない感が否めない。
まさか、吉田大八でこんな気分になるとは。
というか観賞前のハードル上げ過ぎてしまったのかもしれない。

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DEVILMAN crybaby

2018-02-03 | TVドラマ(日本)
第1話のサバト祭にテンションMAX。
湯浅政明のタッチ、めっちゃ私の好みやんか。
何で今まで見てないんだよ。
エログロ描写がてんこ盛りはNetflixならでは。
残虐描写も容赦がなくデビルマンが愛する人の最期もそこまでするかと驚いた。
ただ、ひたすら絶望に向かう展開は先が読めてちょっとだれた。
まあ、それはサバト祭でアガリ過ぎてしまった私のせい。
ノクターナルアニマルズの二の舞。
でも俄然湯浅政明に興味湧いてきたので「夜明け告げる」など湯浅作品見てみようと思う。

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祈りの幕が下りる時

2018-02-02 | 邦画(あ行)
★★★☆ 2018年/日本 監督/福澤克雄

(映画館)

仕事と仕事の間で時間がちょうどよく観賞。
「砂の器」を引き合いに出す感想もあったので期待したが、
映画を見たというよりも2時間かけて東野圭吾の本を読んだという感じ。
ストーリーのできの良さがそのまま映画の良さといいますか。
ただ、松嶋菜々子がすこぶる良かったのが意外なところの収穫。
特に表情の演技がすばらしかった。

とはいえ、この手の警察物の捜査会議の演出はいいかげんどうにかならないものか。
会議室に刑事がずらっと座って、捜査課長が気合いを入れるとか、白々過ぎてかなり萎えた。
せっかく物語に入り込んでいるのに、気持ちが引いてしまう。
半沢シリーズの監督だからしょうがないのか。

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ツイン・ピークス The Return

2018-02-01 | TVドラマ(海外)
あの世とこの世、地球と宇宙を縦横無尽に駆け巡るリンチの脳内イメージの洪水。
前代未聞の映像体験であることは間違いない。
ドラマとしてどう転がるのか、ということを意識するからしんどくなる。
これはもう60分×18話の1080分の映像作品という意識で見た方がいいかもしれない。
しかも、「悪夢はまだ続く…」とは茫然自失。

放送中にも話題になった第8話は60分まるまる原爆を想起させるシークエンス。
まるでMOMAの展示室で流されている新進アーティストのアート映像のようだ。
今や潤沢な資金で黄金期を迎えているアメリカドラマ界だが、
リンチはその状況を利用して、まんまと1080分のアート映像を作ってしまった。
しかし、リンチ的世界は唯一無二。
72歳にしてまだまだ狂い続けるリンチは次に何を見せてくれるのだろうか。







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醜聞 スキャンダル

2018-01-31 | 邦画(さ行)
★★★★ 1950年/日本 監督/黒澤明

(CS)

新進画家の三船が避暑地で偶然出会った声楽家の女性とのツーショットを記者に撮られ、一大スキャンダルに。
汚名を晴らすべく雑誌社を訴えることにするが…。
当時流行したカストリ雑誌なるエロ雑誌を背景にしているが、
ないことねつ造したり、大衆からのいわれなきバッシングなど、これって文春砲の話じゃん!
今も昔も、全く変わらんよねえ。

で、このお話2人がいかに裁判を乗り切るのかという展開かと思えばさにあらず。
肺病の娘を持つ貧乏弁護士(志村喬)の話へと変わってゆく。この転換が面白い。
また、弁護士のくせに話下手、情にもろいだめ人間を志村喬が好演。
このキャラクターは「生きる」に引き継がれているように感じた。


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エデンより彼方に

2018-01-30 | 洋画(あ行)
★★★★ 2003年/アメリカ 監督/トッド・ヘインズ

(WOWOW)

ダグラスサークの「天はすべて許し給う」のリメイク。舞台は1950年代のアメリカ。
「キャロル」同様、衣装やセットの色彩へのこだわりがすさまじい。
そして、夫がゲイであることに苦悩し、黒人庭師に心惹かれるジュリアンムーアがとてもいい。

サムメンデスが撮った「レボリューショナリー・ロード」も1950年のアメリカが舞台で
こちらも男性優位社会で苦悩する専業主婦のケイト・ウィンスレットがすばらしかった。
自己実現などとはまだまだ無縁だった時代の女性を描く作品はどれも面白い。
自分の感情を素直に吐露できない社会だけに、俳優の抑えた演技が輝くのだ。

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インサイダーズ 内部者たち

2018-01-29 | 洋画(あ行)
★★★ 2016年/韓国 監督/ウ・ミンホ

(WOWOW)

韓国歴代No.1ヒットということで観賞。
財閥と政府のえげつない丁々発止、韓国ならではのバイオレンスなど、
どぎつい描写にワクワクするところもある。
しかも、最終的には悪い奴をギャフンと言わせる展開でスッキリする作品ではあるが、
それらの強烈な描写が最後のカタルシスのために存在しているように感じられて逆にモヤモヤしてしまった。



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岸辺の旅

2018-01-28 | 邦画(か行)
★★★★ 2015年/日本 監督/黒沢清

(Amazonプライム)

うっかり未見だった1本。
黒沢版「黄泉がえり」とでもいいましょうか。
意外とファンタジー色が強いなと思ったら原作があるんだね。
突然ぼおっと現れる死んだ浅野の佇まいはさすがで、
同じく幽霊の小松政夫が死後の世界に行く演出もいつものぞっとする黒沢節で興奮。
しかし中盤以降、ややロマンチックな展開でトーンダウン。
監督によっちゃあ、もっと恋愛ファンタジーに振れる物語なので、
隅から隅まで黒沢印であることは間違いないのだが、ファンとしては物足りない。
浅野が深津をあの世に引きずり込まんかなあと期待したんだが。
せめて、深津はもう死んでるというオチ、またはヒントはないのか。
黒沢ファンゆえの欲しい欲しい病が出てしまう作品である。
やはり近年ではクリーピーが最高だな。

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恋人たち

2018-01-27 | 邦画(か行)
★★★★ 2015年/日本 監督/橋口亮輔

(Netflix)

とても静かな映画でかつ三者三様の物語が邂逅するというドラマチックな展開でもないため、
家のテレビで見るにはかなりの忍耐を要した。
それでも、作品に込められた魂の叫びは十分聞こえたし、それぞれの「もがき」が痛いほど伝わった。
3人が3人とも孤独であり、誰も彼らに寄り添う人がいない。
ゆえに黒田大輔が演じる上司のさりげない優しさが染みる。
彼が元左翼というのもなかなか憎い設定だ。
また、ほぼ無名のキャストだが、生活感が生々しく、ちょっとした仕草や表情で心情を伝えておりすばらしかった。
ただ、主要キャスト3人の物語が交錯しないのが意図的であることは十分わかるが、
それぞれが抱えるものがあまりにも根深いため、掘り下げが少ないことの物足りなさを感じた。
個人的には、主演キャストの1人の主婦が雅子妃の追っかけという設定が興味深く、彼女の物語を単独で見てみたいと思った。


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ブルックリン

2018-01-26 | 洋画(は行)
★★★★☆ 2016年/アイルランド・イギリス・カナダ 監督/ジョン・クローリー

(WOWOW)

例えば「キャロル」や「リリーのすべて」のように美術やセット、衣装に申し分がなく、
堅実な演技と脚本で展開される上質な作品である。
「美しい映画を見た」という満足感に浸れる逸品。
祖国アイルランドと新天地NYの間で心揺れ動く女性をシアーシャ・ローナンが好演。
NYでは背伸びして生きる彼女が母国に戻りその居心地の良さに浸ってしまうのは、
現代の女性も大いに共感できるところだろう。
そして彼女はどちらの男を選ぶのかハラハラしながら最後まで引き込まれた。
また当時の女性たちのファッションがステキ。
特に寮での夕食にどの女性も毎日美しく装っていることに感動。
私のクロゼットから「部屋着」を葬ることにした。

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静かなる決闘

2018-01-25 | 邦画(さ行)
★★★★ 1949年/日本 監督/黒澤明

(CS)

野戦病院で手術中に梅毒に感染した青年医師の苦悩を描く。
せっかく戦争が終わったのに病気のせいで婚約者との結婚を拒む三船に対して
梅毒を移した張本人が結婚もして自堕落に暮らしていることがコントラストとなって、
観客を一層エモーショナルにさせる。
見る側をやきもきさせながら、最後には倫理に反した人間は罰を受ける。
その明快さはやはり黒澤。気持ちがいい。
ストイックな三船がとてもいいのだが、それ以上に千石規子がいい!
やさぐれ女から三船の生き様に打たれ、心清き看護師に生まれ変わるラストの清々しい表情がすばらしい。
「道」のジュリエッタマシーナを思い出した。

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スキャナーダークリー

2018-01-24 | 洋画(さ行)
★★★★ 2006年/アメリカ 監督/リチャード・リンクレイター

(Blu-ray)

実写映像にデジタル・ペインティングを施すとは面白い試み。
ドラッグ依存が見る妄想。実写の場合、現実と妄想の間に境目が出そうだが、これなら完全に地続きなものとして表現できる。
目の前でしゃっべっている友人がだんだん昆虫に見えてくるあたりなどこうした手法だからこそできる映像。
透明フィルターの着ぐるみとか実写だったらどう表現するの!?みたいな難しい映像もアニメならお手の物。
この思いつきはすばらしいが、後続が出ていないのはなぜだろう。
手間と予算がかかるからか。後続作品が二番煎じという評価になるからか。
個人的にはベースが役者の演技なので、実写作品的に楽しんだ。
しかし、そういう分け方はもう古臭いのかね。

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マジカルガール

2018-01-23 | 洋画(ま行)
★★★☆ 2016年/スペイン 監督/カルロス・ベルムト

(Amazonプライム)

さすがスペイン産。すっげえ変な映画。
白血病の娘のために魔法少女のドレスを買ってあげたい父。
銀行強盗でもしようかと思ったら頭上に誰かが吐いたゲロが落ちてきて…そこから物語は全く予期せぬ方向へ。
それも観客の斜め上を行く展開でびっくり。
あの2人は結局どういう関係なの?など、大いなる謎も解かれないままエンドロール。
三部構成にはなっているが、物語って普通こういう風に進むよね?
というセオリーを全く無視した展開で久しぶりの奇天烈映画体験だった。
描かれない部分も思い出せばヒントは示されており、あれこれ考えるのも楽しい。
町山さんが映画版ピタゴラスイッチって言ってたのにも納得。

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スウィート17モンスター

2018-01-22 | 洋画(さ行)
★★★★ 2017年/アメリカ 監督/ケリー・フレモン・クレイグ

(レンタル)

たった1人の親友が兄の恋人になった。
置いてけぼり感をくらい、孤独に悶え苦しむ17歳女性高校生の暴走っぷりが微笑ましい。
そして「私、今日死ぬから!」に「はいはい」と応じる先生(ウディハレルソン)がいい。
主人公のファッションがちょっと変なのも面白い。
なんでその上下の組み合わせなの?というコーディネート。
彼女の精神的なバランスの悪さを示しているのだろうか。
「勝手にふるえてろ」同様の妄想こじらせ女子映画。
(これってすでに一つのジャンルなんだろうか)
悲劇のヒロインみたく自分のことでいっぱいっぱいの17歳が人にやさしくなれるまでを描いた良作。

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スターウォーズ フォースの覚醒

2018-01-22 | 洋画(さ行)
★★ 2015年/アメリカ 監督/J・J・エイブラムス

(WOWOW)

始まって15分。話がまったく動かずつまらないなあと思って停止。
その後数ヶ月放置してからの観賞。
結局、前シリーズと同じく父と子が善悪に別れる展開で、同じことの繰り返しなのかと興味が失せる。
しかも、カイロレンが●●を殺すところに何の葛藤も描かれておらず、あっさりしたもの。
これでいいの?と疑問ばかり頭に浮かぶ。
その裏側については次作でね、ってことなんだろうけど、2時間という尺の中で語らないということにイライラする。
そういう引っ張り方をするシリーズものって、やはり好きになれない。
宇宙船が追いかけっこするシーンも退屈なため早送り。
基本構造が帝国軍VS反乱軍なんで、戦闘シーンに萌えるということがない私にはやはり向いてないのかも。
最後のジェダイを見るために、昨年から頑張って旧シリーズも見てきたけど、もういいや。
ローグワンは楽しめたんだけどなあ。。。

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