グルメのけんちゃん

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ウナギ完全養殖の快挙

2010年10月12日 | 政治・経済・社会
一般書店では販売していない株式会社TKCの発行する「戦略経営者」

10月号の巻頭P4~P5のザ・イノベーター田中秀樹グループ長の記事に驚いた。
1992年からウナギの養殖技術に専念して18年、ウナギの完全養殖に成功したとあった。
是非読んでみて欲しい。謎多き鰻の値段の高いことに納得できるはずです。
しかし一方、近い将来その値段が暴落する可能性も出てきたわけなんです。

先ず、マリアナ諸島沖の産卵場から初めて親のニホンウナギを捕獲できたのは2年前、2008年夏のことだったのである。
はるばる数千キロを浮遊して日本の川を上って捕獲される天然ウナギは、日本の食用鰻の1%未満。99%以上は天然のシラスウナギ(1キロ150万円『白いダイヤ』と呼ばれている)を育てているのです。
だからこのシラスウナギが不漁になれば値段は高騰する。
一代限りなので品種改良も不可能だった。

そこで採取した卵から孵化させた一代目の幼生を育て上げれば養殖の循環が出来る。
そこからが悪戦苦闘の年月だったと振り返る。
先ずは餌がわからない。→1996年鮫の卵だとわかる。
水槽の底に溜まった食べ残しが腐る。→10分で水槽の水を入れ替える。
でも1cm止まり。5cmのシラスにならない。→栄養不足だった。
ペプチド(タンパク質)を加える。→3cm
ペプチドの阻害物質を除去、オキアミ分解質付加→5cm以上に
結局6年掛かって2002年にシラスまで成長させることに成功したのである。
そしてこのシラスが親となり卵を産んで二代目が孵化したのが今年の3月。

【夢の扉~NEXT DOOR~  2010年7月18日放送】
  『減りつつあるうなぎの完全養殖を成功させたい』
  ドリームメーカー/田中秀樹 ナビゲーター/小林恵美
マスコミにも大きく取り上げてもらったのだが実は一代目をシラスに育て上げた時点で完全養殖はほぼ約束されていたのである。

しかし2002年当時卵からシラスウナギになるまでの生存率は1万分の1。
現在、それを10倍の1000分の1に向上させたのには涙ぐましい下記の努力が結実したのである。
稚魚の餌の改良
ホルモン投与方法の修正
親ウナギの餌の改良
水温などの孵化環境の調整
バクテリアが付かない工夫
シビアな適水温管理と塩分管理で奇形防止

でもマダイやヒラメ並に生存率を20~30%にまで引き上げないと話にならない。
10年後の2020年を目標に天然物より高い価値の得られる完全養殖のビジネスモデルを構築したいと意気込んでいる。

先日、その水槽やウナギにバクテリアが付かない抗菌技術の応用をトライしている方の話を聴いて感動したので覚えとしてここに記します。

【戦略経営者巻頭インタビューより抜粋】


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