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ロシアンの徴兵制度

2006-04-07 10:04:53 | ロシア

ロシアの徴兵制度 Обязательная воинскя повинность が大きく変わろうとしている。

ロシアでは18歳から27歳の男子市民が2年間の兵役義務を負う。1993年の憲法で軍務以外の代替勤労奉仕が認めらたのだが、長年法制化されないままだった。現在では3年6ヶ月の病院、介護施設、清掃などの代替勤労奉仕が認められている。健康不良者、家族扶養の必要があると認められた者、特定の大学で学ぶ者などが 兵役猶予対象とされている。共産政権時代から徴兵制度は一貫して、軍の社会的、政治的影響力のよりどころであった。全国に配置された徴兵司令官事務所により、政府・軍は国民を掌握していたとも言える。2001年にプーチン大統領は降格人事をしてまで、側近中の側近、国家安全会議書記のセルゲイ・ボリソビッチ・イワノフを国防相に据えて軍改革に着手した。

 イワノフ国防相

ロシア連邦軍は正規軍約103.7万人と準軍隊約41.5万人(国境警備隊約16万人、内務省軍約17万人など)で構成されているのだが、イワノフ国防相の推進する少数精鋭機動軍構想をうけて徴兵制廃止、志願制軍隊への移行が始まっている。現在は徴兵制と志願兵制とを併用している。現在の徴兵人数はおおよそ17万人前後と推定される。

3月31日のRFE/RL Newslineによると、イワノフ国防相は、2008年には軍の70パーセントが、現在の徴兵制から 志願兵制になると記者会見で語っている。これによると、すでに6万人の契約志願兵・下士官が現役についており、 2006年には2万5千人があらたに加わる見通しだ。

次稿ではこの稿で述べた意味を、さらに突っ込んで解説してみたいと思う。



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