絵本de cooking +maa+

=お菓子、イラスト、料理、小物、絵本・・最近は旅行ブログが多いです=

野宮(ののみや)神社と秋好中宮(あきこのむのちゅうぐう)

2009-12-21 22:37:50 | 京都
京都の源氏紀行 最終であります。

旅行中にちょうど 嵯峨野の野宮神社で
「斎宮(さいぐう)行列」が行われるというので 行ってみました。

斎宮行列とは・・

新しい天皇が即位する度に
未婚の親王(王女)が選ばれて伊勢神宮に数年
仕える習わしがあり
伊勢に行く前に、身を清めた宮殿、これが
野宮であったそうです。



源氏物語の「賢木(さかき)」の帖では
斎宮に選ばれた秋好中宮(あきこのむのちゅうぐう)
に 母である六条御息所が一緒についていくとう筋で
野宮の 晩秋の風景が美しく描写されています。




斎宮行列。
見物人はかなりの人数。

衣装も立派。
仮装大会とはちがう。(あたりまえか)




秋好中宮。

源氏物語にはあまり華々しい描写はないけれど
個人的には 好きな人物です。

美しく聡明な姫君だったそうですが
それでも母の六条御息所と比べると どうしても影は薄くなりますよね。

↑上は 岡田嘉夫氏の挿絵。(「春の目覚めは紫の上」田辺聖子著)

自分の部屋に引き籠り
六条の邸で繰り広げられる出来事を
面白おかしく記事にして
雑誌「週刊六条」を発行して
六条邸に仕える女達に配布して好評を得る・・という筋書き。
面白すぎる。



あ、そろそろ斎宮の御輿が近づいてきた、、。



日本人形みたい、美しやーー、。




ここ野宮は
源氏との別れを決意して娘とともに都を離れてきた
六条御息所と
彼女との最後の別れを言いに追いかけてきた
源氏との最後の一夜の場所、となっています。




六条御息所と源氏の仲が何故うまくいかなかったのか、、と
思い巡らす時に いつも思い浮かぶのが、、
チューリップ(昔のフォークグループ)財津和夫の

“わ~がままは 男の罪、そーれーを許さーないのが 女の罪~♪”
というワンフレーズであります。

そうそう、
頭ではわかっていても感情は思うようになかなかコントロールできないものだから
いつの時代になっても男女の愛憎劇が繰り返されるのですよね、

もうひとつ、御息所の恋心を想像すると
思い浮かぶのが
辛島美登里の 「サイレント・イヴ」。

「本当は 誰もが 天使になりたい
それでも 人は天使には なれないから~♪」という歌詞。

物語では
御息所の生き霊が夕顔や葵の上を呪い殺した、
となってますが
生き霊とは本人の意思とは無関係なもので(と私は思う)
源氏の前では平静を装っていても心の中では
煩悶としていた御息所。
御息所の苦しい胸の内のあれやこれやが
心の奥底に積もり積もって
行き場がなくなって
生き霊となって現れたのでしょうねぇ。
「天使になれない」どころか、
恐ろしい怪になっっちゃった・・。



御息所って源氏より年上だったけど
それでも当時は20代だったのだから
それじゃあ、まだまだ“恋心”に振り回させても仕方ない年だわね、、
まだまだ未熟だわね、と
中年オバンの私は 言いたい放題言えるのであります。
(独り言で、、(^^ゞ)

:::

今回の源氏紀行は
とてもいい旅でした。
古都の歴史、まだまだ知らないことが
山ほどあって 知れば知るほど旅も面白くなる。
平安時代の歴史に魅了されるきっかけとなった旅でした。

thank you berry much!


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宿泊は古風な旅館でした

2009-12-16 02:46:02 | 京都
今回の京都の旅行は2泊。
一泊目はホテルの和室。
二泊目も“和”にこだわって
旅館にしてみました。



小さな旅館でしたが
古風な感じが“レトロ”っぽくて、かなかないい感じ。

普段はホテルの洋室が多くて
それに慣れていると 和式の宿の
“不便さ”と“良さ”が浮き彫りに感じられました。

“不便さ”

椅子、ベッドがないので
座敷テーブルでお茶を飲むのも、寝床に入るのも
毎度毎度立ったり座ったりの膝を折っての動作が
結構骨が折れ、年とともに一つ一つの動作に
「どっこいしょ」と言いたくなる、、(^^ゞ。

お風呂は男女共同の1〰2人用のお風呂で
 鍵がついていないので
脱衣所で着替えをしている時に
他のお客さんが入ってくる可能性あり(それも異性が)
というスリル満点のお風呂。

現に私が入浴中に 他の泊り客の男性の外人さんが
入ろうとしたのを夫が気づいて止めてくれたそうで、
(ま、オバンになると 多少裸を見られても
そう慌てることもないのですが、ね。)




部屋と廊下の隔たりは障子の戸と欄間なので
夜 他のお客さんが寝静まると
こちらもおしゃべりは自然とひそひそ声になる、、。

:::








不便と思える事が
裏を返せば これ、全部「美しき日本の伝統美“気配り”」に繋がるのですね。

着物の裾さばきを気にしながらの立ち座りの動作、
布団を踏まないよう気をつけて、、とか


後にお風呂に入る人のための気配り、
脱衣所や洗面所で鉢合わせにならないよう
譲り合い、
人の気配を感じ取る気配り。
(鍵がなくともいきなり脱衣所のドアをあけてはいけない)

日中は賑やかに会話しても
夜皆が寝静まる頃には
会話の音量も下げる気配り、、、など、




厚いドアで隔てられた洋室の個室だったら
お風呂もトイレもいつでも利用できるし
ベッドの上で荷物を広げるのも普通の行為だし


旅館では必要な気配りは
ほとんど 無用ですもんね。


あんな、こんなを色々思いながらの一泊でした。



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清凉寺の源融(みなもとのとおる)の墓を訪ねて

2009-12-05 22:31:22 | 京都
光源氏のモデルの一人とされる
源融(みなもとのとおる)のお墓を訪ねてみました。

嵯峨にある清凉寺(せいりょうじ)。

源融は嵯峨天皇の皇子で
風流を愛し 鴨川の近くに河原院という邸宅を建て
豪奢な暮らしだったそうです。
(例えば 邸宅の庭に
海水を運び入れ、塩釜を作ったとか)
74歳で死去。
当時としては大往生だったでしょうね。


↓ 源融のお墓はユニークな型でした。
でも、お墓のあった場所は
境内の脇の 木の陰で見えない場所に
ひっそり立っていて、
知らなければ見逃すような場所でした。

境内には 「源氏物語」の登場人物
“夕霧”のお墓もあります。






:::

美男子の代名詞といってもよい「光源氏」。

その美しさはどれほどだったのか・・って
想像するときに、ドラマの役者さんや
絵巻に描かれている挿絵の影響って大きいですよね。


今から10年以上前に放送された
「橋田壽賀子スペシャルドラマの源氏物語」で
(昨年も再放送されたらしいのですが どちらも見逃してしまった、、残念、)

光源氏を演じたのは
(前半)東山紀之、(後半)片岡孝夫。

・・なるほど。


ちなみに他のキャストは、、

 藤壺・・・大原麗子
 葵の上・・竹下景子
 六条御息所・・長山藍子
 夕顔・・・沢口靖子
 朧月夜・・岸本加代子
 明石の上・・古手川祐子

 頭の中将・・(前半)橋爪淳 (後半)竹脇無我


・・・なるほど、、。



↓下の挿絵は 
『絵草紙 源氏物語 』 (文)田辺聖子 (絵)岡田嘉夫
の挿絵の一枚。

朧月夜と光源氏。

美しく、色っぽいですね~~。






↓下の絵も 岡田嘉夫氏

田辺聖子の『新・私本源氏 春のめざめは紫の上』の
挿絵。

「みかんを食べ食べ
柏木の子がデキタと
源氏に言う女三宮」
という場面。


呆れ驚いた ちょび髭の光源氏。






:::


「源氏ゆかりの地を巡る京都の旅、」、なーんて
かっこいい事言っている私ですが、

源氏物語の原文を まだ読んでいないし、(^^ゞ
現代語訳も「明石」までしか読んでないです、、^^;
(これを「明石返り」と言うらしい。)

源氏に興味を持ったのが
田辺聖子の「春のめざめ・・」というパロディ化した
本が最初だったので
私の源氏のイメージは
作者の表現する「ツルンとしたむき卵のような顔に目鼻」。


京都弁で家来の惟光と「どないしたらええのや・・なあ 惟光、」と
おしゃべりしながら暮らし、
若い世代の 紫の上や玉鬘に
「古臭い!オジン!」
と影口をたたかれている
“むき卵に目鼻”のおっとりした貴公子、

というのが
私の光源氏のイメージであります。


もし、私がドラマの配役を決めるなら
源氏役は
「田村正和なんて、どう?」(田村正和は“むき卵に目鼻”じゃないけど)
なんて、色々イメージすると
楽しいですね。



皆様は どんなイメージをお持ちでしょうか、、。


(続く)





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