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「坂の上の雲」日本人なら一度は触れて欲しい物語

2009年12月09日 | ドラマ
【NHKスペシャルドラマ:坂の上の雲】
http://www.nhk.or.jp/matsuyama/sakanoue/



最初に、この奇跡のような物語(歴史)が、この国にある事に感謝したい。

明治の日本をどのように観るかは人によってそれぞれ意見があると思う。どんな歴史にも光と影がある事を僕たちは知っています。また、当の「坂の上の雲」の作者自身が日露戦争を太平洋戦争~敗戦の遠因であると評しています。しかし、それらの事を圧しても、この物語が僕の胸を強く打つ事は否定しようがない事実だ。そして僕は、その“胸を打つ感動”にこそ、素直な人間でありたいと思って生きています。

まあ、色んな観方があると言いましたが……。この当時ね。誰も好きこのんで自国の60倍もの国土を持つ帝国に戦争を挑んだりしないですよ。それも負けたら国をズタズタにされると分っているのに…。
人口は倍以上、当然、総兵力も倍以上、火砲/艦船の戦力差は数倍以上、データで測れば、およそまともな戦いになるとは思えない。(日露戦争の例を持っていた太平洋戦争の頃と違って西洋列強と戦う事を楽観視できる要素など一つもない!)その上、軍事力を整備する時点で財政は逼迫し、戦争維持費は世界中を泥のようになって飛び回り借受けて来ている。それでも!そこまでしても!この当時の人々はそれを“決意”したのですよね。
その“決意”が、必死にして懸命なものであった事は疑いようがない…と僕は思っています。そして、その“決意”が今の僕たちの物語にも繋がっているんです。そういった懸命な戦いの軌跡に感動がないはずがないし、その感動に目を向けず見過ごしてしまうなら、結局その人は“人間の素晴らしさ”というものを本当の意味で知る事はないでしょう……と、僕は思っています。



前振りが長くなってしまいましたが…(汗)そんなワケでNHKスペシャルドラマの「坂の上の雲」を観ています。ビジュアルで観ると、脳みその別の部位を叩かれたというか…別の新鮮な観方を得ることができて「楽しい」です。実は、これまで僕は「坂の上の雲」を日本人全体の物語というか、群像劇というか、そういう茫洋とした物語として、あるいは陸軍総参謀長で陸戦で日本軍を勝利に導く児玉源太郎が好きなんで(汗)彼の物語として、とらえている所があったのですが、はじめて…というか実感として秋山真之(と正岡子規)を主人公にとらえる事ができたような気がします。それは要するにはじめて明治の松山という土地を実感できたという意味でもあります。

まるっきり江戸時代から抜けきっていないような土地から、近代的整備を目指して驀進する東京へと旅だって、一人の少年が立身出世を果たして行く。それもただの出世じゃない。ロシア帝国において無敵と謳われたバルチック艦隊を向こうに回して、一大決戦を行う、その作戦を立案する英傑になって行く。“薩長土肥”のどれにも当たらぬ田舎少年がそこまでいくダイナミズムというか、それまでこの国に蓄積されてきたものの爆発を感じさせ、痛快な気分にさせてくれます。

さっき、必死とか懸命なんて言葉を使いましたが、だからと言って彼等が顔面蒼白で悲壮感にあふれた表情だったかというと(総体的に)そんなものは感じさせない。…むしろ明るい。とにかく明るい。列強の脅威はもうそこまで来ているのに、とにかくアホみたいにやる気に満ちて迷い無く己の定めた道を邁進する人々で溢れかえっている。(実際、世の中の発展の仕方が熱に浮かされたようなんですよね)勿論、つらい事や苦しい事悲しい事が無いわけじゃない。…でも、そんな坂道を登っていても上しか見ていない、青空に有る一点の雲だけを見据えて上へ、上へと登って行く……「坂の上の雲」。いいいいタイトルですよねえ~w司馬先生の中でも白眉じゃないでしょうか。

そんなワケでみんな観れ。(`・ω・´)

あと僕の母方の祖父が日露戦争終結頃に生まれて名前が“平八”なんですねえ…東郷平八郎にあやかってwまあ、何でもないですがw


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (てんもん)
2009-12-09 23:47:40
飛び飛びでしか見れなかったので、DVDに焼きました。
ちゃんと観ます。
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Re:てんもんさん (LD)
2009-12-10 03:31:54
丸2年がかりの大河ドラマですが、お互い頑張りましょう!<(`・ω・´)
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