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『吸血鬼ノスフェラトゥ』(1978年)疫病の怪物~我がたましいのホラー映画

2010年11月16日 | ドラマ
【元型】【疫病の怪物】



『吸血鬼ノスフェラトゥ』を購入。…いや1922年のサイレントじゃないですね。1978年のリメイク。ヘルツォーク監督の作品です。これ、あんまり有名じゃないのか、ビデオもレーザーディスク(←昔の話ね)もずっと絶版状態で、僕の手元には昔ダビングしたVHSがあるだけだったんですが、今回、思い立ってDVDを購入しました。
ちなみに、サイレントのやつはレーザーディスクで持っていますね。今、記事書きながらレストアしています。

『吸血鬼ノスフェラトゥ』は、僕のたましいのホラー映画ともいうべき作品で、その映像美に強烈に魅せられた映画でもあります。僕が、お気に入りのホラー映画を三本あげろと言われたら、まずこの『吸血鬼ノスフェラトゥ』。次に『ゾンビ』(1978年放映)。…ふむ。放映年同じですね。それから『ヘルハウス』(1973年放映)の三本をあげます。
『吸血鬼ノスフェラトゥ』は、ジョナサンの妻ルーシーの伯爵と対決する最期が非常に美しくて!また、ラストの結末が大好きな作品です。ラストがサイレントの『ノスフェラトゥ』とは違う。夜中に放送されていたんですが、強いインパクトを受けました。「これが“不死者”のラストである」という事に呆然となったんですよね。

【『ホワイト・ゾンビ』最初のゾンビ映画~疫病性の怪物】
http://blog.goo.ne.jp/ldtsugane/e/84c6a57a82bd47c4876b63a5a82fe6d7

(↑)ちょっとこちらの記事でも触れましたが“吸血鬼”を元型(アーキタイプ)的に掘り下げようと考えています。…ゾンビにもつなげて行きたいですね。
先に述べておくと“吸血鬼”と“ドラキュラ(吸血貴族)”は分けて考えたいと思っています。いや『元型』的に考えるなら(僕が今、対象としている)吸血鬼と、ドラキュラは、全く別の元型になると思います。

これはブラム・ストーカーの小説の……というか、ちょっと調べたんですが原作小説自体のビジュアル・イメージは上の『ノスフェラトゥ』に近く、あの馴染み深い、黒いマントの紳士のドラキュラ・スタイルは舞台劇などの流れから出来てきたみたいです。
この原初のダーク・ヒーロー(?)は、つまり、舞台劇…ないしベラルゴシの『魔人ドラキュラ』から発生していったものと見れそうです。

対して、僕がちょっと落とし込もうとしている“疫病性”は件の『ノスフェラトゥ』の中にこそある。実際に伯爵は船に乗って疫病を引き連れてブレーメンに現れます。『ノスフェラトゥ』の伯爵の方がブラム・ストーカーの原作に近いようですから、この雰囲気が、吸血鬼という『元型』の本筋で、こっちがロメロのリビングデッド(敢えてゾンビとは言わない)に連なって行く………のかな?といメモ書きでした。

サイレントの『ノスフェラトゥ』の映像もかなりいい雰囲気なので、こちらの方も機会があれば触れて行きたいです。


吸血鬼ノスフェラトゥ 新訳版 [DVD]
マックス・シュレック,アレクサンダー・グラナック
有限会社フォワード

(↑注意、これサイレントのやつです。やっぱりリメイク版はそんな出まわってない(汗))


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