日日の幻燈

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奈良茶飯、作ってみた

2014-11-26 | 日日の幻燈

奈良茶飯。
もともとは奈良の興福寺など寺院で食された料理だったそうです。
wikiによると
「少量の米に炒った大豆や小豆、焼いた栗、粟など保存の利く穀物や季節の野菜を加え、塩や醤油で味付けした煎茶やほうじ茶で炊き込んだもの」
…とはいいつつも、時代や場所で作り方は様々なようです。

江戸時代には浅草の茶屋で供され人気を博したとか。奈良茶飯に豆腐汁、煮しめ、煮豆などを添えて値段は50文。ということは今だと1,000円くらい。その後、流行に乗って各地に奈良茶飯を出す店が出来たようです。
私の地元(川崎市)の川崎宿では万年屋という一膳飯屋がこれで一躍有名となり大いに賑わったとか。「東海道中膝栗毛」では弥次さん・北さんも食べています。繁盛した店は飯屋から宿場を代表する旅籠にグレードアップ。
当時のベストセラーの「東海道中膝栗毛」や「江戸名所図会」に登場した万年屋、現代ならマスコミやネットで紹介された行列のできるラーメン屋みたいな感じ?


【奈良茶飯が名物の川崎宿・万年屋(江戸名所図会)】


ということで、奈良茶飯、作ってみました。
すべてを一から揃えて…となるとやはり手間暇かかって大変ですが、ここで手軽にできるアイテムとして登場するのが、こちら、「なら茶飯」(のもと)。


【「なら茶飯」のパッケージ】

要は炊き込みご飯の素みたいなもので、お米と一緒に炊き上げるだけ。東海道かわさき宿交流館のお土産コーナーで売っていました。万年屋の味が再現できるかな?ちなみに釜飯タイプも売っていましたが、こちらは持ち帰るのにちょっと重そう。


【りすにゃ家オリジナル「奈良茶飯御膳」】

・奈良茶飯
・茄子の味噌汁
・だし巻き玉子
・煮物
・蓮根のきんぴら
・お酒は「天狗舞」の濁り酒


我が家オリジナル「奈良茶飯御膳」の出来上がり。
本来は魚がベストのところ、今回はだし巻き玉子にて。
肝心の奈良茶飯のお味は…う~ん、豆の炊き込みご飯+赤飯+ほうじ茶が程よくブレンドされている感じ?味は薄味をイメージしていたのですが、そこまででもなかったです。同封のレシピ通り(レシピというか説明文)炊いただけでしたが、けっこう美味しい!

今となっては江戸時代の味を一般家庭で再現するのは難しい。
この奈良茶飯も現代風にアレンジされた味になっているでしょうし。
それなら、あとは自分たちでいかにして美味しく楽しく味わうかですね。

一から作ってみたい気もしますが、多分私には無理。永●園あたりから、簡単に出来る「奈良茶飯の素」でも出ないかな?


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