要となる智を継ぐもの

株式投資についてつらつらと書くブログ(走り書き)。誤字脱字計算間違い多数。補正・修正は読み手側でしてください。

RSI (Relative Strength Index) 相対力指数とテクニカル系指標の可能性。

2010-12-18 19:43:51 | 投資日記
ウォール街で勝つ法則でファンダメンタル系指標と共にRSが分析の対象になっており、結構良い感じの数値を弾きだしていた。因みにRSの有意性が出現するのはトレンドをフォローした場合。より長くトレンドが続いた場合、それをフォローする事によって利益が上げられると言う物(だったと思う)。さて、RSは日本市場でも通用するのか?過去3年間分の情報を元に描き出してみた。



本来であれば10年程度のスパンで計算するべきなのだが、扱うデータ量が大きくなる為ここでは3年間のみとさせて頂く。さて、結果はご覧の通り。ほぼ、意味が無かったと断言できる。少なくとも過去3年間のそれに有意性はない。通常であれば赤い囲いの中に大体の企業がおさまらなくてはならないが、そうはならない。残差(R^2)もほぼゼロであった。

結果は残念な物だったが、かなり示唆に富む。

ウォール街で勝つ法則では年次毎にリバランスを行う事が前提になっていた。この前提を元に計算して利益が出たのであれば、トレンドのサイクルが最短でも2年間はあったと言う事になる。これに停滞期分の期間を追加する。例えば上下の停滞期を1年間だとすれば4年サイクルで回っていた事になる(登り⇒高原⇒下り⇒底辺)。このサイクルと上手くリバランス気が合致すれば相当の利益が得られた事になる。逆に合致しなかった場合は有意にはならない。RSIが有意かどうかはトレンドの長さに起因していると言って良いのかもしれない。同じようにテクニカル系の指標も前提さえ上手くマッチしていればかなり良い結果が得られる可能性がある。

ただ、残念な事にテクニカル系は前提となる事象が予測しにくい。ファンダメンタルは財務基盤や社会体制(資本主義や市場主義)によって比較的高い蓋然性を得る事が出来る。一方、テクニカルはチャートベースでの取引となるので、そのチャートが影響するもの全てを考慮しなければいけない。チャートと言う厚い雲に覆われて地表で何が起こっているのかを予測しずらい。しかし、これがもし、予測できるのであればかなり面白い事になる。

そう考えるとウィリアムオニールはかなり卓越している。ファンダメンタルや定常的事象で地盤を“確定”させてその上で相場を張る。CANSLIM(年間EPS成長率、四半期EPS成長率、超強力なコアビジネス、機関投資家の存在、RSI)で的を絞り、後は機械的に売買をする。

予想を上回る成長率の上に金が積まれる。その成長の根拠となる強力な何かがあり、人々が魅了される。さらにその相場を加速させる機関投資家がいる。モメンタムも最高潮でスカイロケット状態。バブルの発生期に参戦しバブル崩壊間近で売り抜く。しかもこれを数カ月、数年単位で行う。

一昔前にソーシャルゲーム関連に投資をするような感じか。無限の可能性と高収益を備えた起爆剤、それに起因する加速度を増す成長率、機関投資家も持ってて買い推奨。株価もどんどん上がって来ている!!みたいな?光に集まる餌を捕まえる感じ?そう言う意味ではチョウチンアンコウ的な投資なのかもしれない。いずれにせよ、凄い技量だと思う。なり面白そう。しかし、凡才の私には到底まねできない芸当である事は間違いない。

うーん、そう考えると、テクニカルもファンダメンタルも基本的には根拠は同じなんじゃないだろうかと思う。即ち、勝てる賭場で掛けるって事。明確な勝てる理由と明確な被捕食者の存在がそこにはある。無ければ掛けない。
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