地方公務員の 日々淡々

地方公務員の私が日々の出来事や思ったことをづっていきます。なお、一応フィクションです。

3月1日(土)

2014-03-02 | 仕事雑感
 やや体調が悪い。午前は割りと寝てすごし、午後ものんびり、ほとんど家から出ずにすごす。11時半就寝。 

 久しぶりに、野口悠紀雄氏の、「超整理法」を読んでいる。1993年の出版なので、もう20年がたっている。野口氏の専門は公共経済で、野口氏の著作は「超」~関係の著作を別にすれば、公共経済や国際金融等のきちんと経済学をやっている本が多い。氏の主張にはうなずけない部分も多々あるが(かつては「製造業に見切りをつけ、金融に力を入れよ」的なことを言っていたが、その後リーマンショックが起こった)、難しいテーマ・ジャンルの割りには分かりやすく書かれていると思う。
 で、超整理法については、ポイントは「分類」はジャンルごとに行うのではなく、「時間軸」で行うべきだ、というもの。一見役所では役立たないようにも思える。

 公務員の場合、書類の保存に関しては、二つの意味があると思う。「記録物として保存する」という、法やルールに準拠した意味合いと、「やった仕事の記録(後任等のほか、場合によっては来年度に本人が、仕事の流れをトレースするため)」とか、もっとストレートに「後任へのメッセージ」的な意味。規則上は前者しか決められていないし、さらに言えば前者は確実に保存する必要があるが、後者は制度上は保存する必要が無い。
 だが、実際には前者と後者が混在した書類管理になっていると思う。就職して以来、前者の考え方に徹した書類(ファイル)というのを見たことが無い。

 翻って今の自分の状況を考えると、実態としては後者の考え方でファイリングし、その中に保存すべき文書も保管している、という方法になっている。たぶん役人としては一般的だと思う。
 案件を小さなものも含めれば4件抱えているが、いずれも相互に関連することがないので、手元にある書類を4件のうち4件のどれに分類するかで悩む事は無い。問題は各案件の中で、さらに細分化する必要があるかどうかであり、ここが野口氏も難しいといっているところ。
 そこで、ここから先は野口氏の考え方拝借し、時系列で整理するようにしている。書類をおおよそ日付順(受領日・作成日・処理日・発送日等、目安になる日付)に並べて、通し番号を書いたインデックスをつける。で、目次に、インデックスの番号と日付、文書のタイトル、細分化した分類を書いておく。
 ここに細分化した分類が出てきてしまうが、目次に書くだけなので、複数の分類に関連するなら該当する分類名を全部書いてしまえばいいし、また、この目次というのはパソコンで作成しているので、分類に誤りがあった場合はファイルを修正して印刷しなおせばよい。そもそも、後述するとおり検索の便を考えての分類のため、間違えていても支障は無い。

 今のところはこの方法で支障が無いし、後任に引き継ぐ場合も、「この案件に関する書類は、このファイルの中にしか保管していません。あとは、とりあえず目次についている分類を目安に検索し、それでも目的の書類が見つからない場合は目次を全部チェックしてください」という説明で、クレームをもらった事は無い。しいて言うなら、ある分類項目に属する書類が、「○○案件 その1」と「○○案件 その2」の両方に点在する、という事になるので、「ちょっと書類を持って来て」と頼まれたときに、たくさん書類を持っていく事になり大変、ということくらいか。

 野口教授の提唱する「時間軸」というのは、書類を使う人の「記憶」とリンクするものなので、複数の人間が使用することを想定する場合は使えない、という事になるが、実際には役所の仕事というのは、毎年ほぼ決まった時期に似たような仕事をしているので、案件ごとに時系列で整理しておくと、初めて案件を担当する職員でも、案外同じ書類を見つけやすい。仕事の種類も進め方も野口教授と役所はぜんぜん違うので、そのまま採用することは無理だが、「時間軸」という切り口は、使える切り口だと思う。

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