信長について、これまで沢山の本を読んで来ました。その度にもう新しい発見はないだろうと思って来ました。しかし、この本にはやられました。こういう発想があったのか！と。
捕鯨船の副長として帰ってきたジョン・マン。しかし、航海中の数年の間にすっかり廃れてしまっていた港町。捕鯨船で稼ぎ、仲間と共にジャパンへ帰るという彼の夢は大幅な軌道修正を余儀なくされていた。ゴールドラッシュの波に乗って片道切符での航海に出る、つまり、自分を育ててくれた第2の故郷を捨てる決心をする。
いよいよ、ジョン・マンから万次郎に戻る旅へと向かう。ただ、未だに厳しい鎖国を誇示し続けている、ジャパンこと日本。彼らが無事に祖国の土を踏めるという保証はどこにも無い。
